プレイレポート
「MONSTER HUNTER: WORLD」狩猟生活ノススメ 第1回:見た目は凄腕,中身はド素人! 新米ハンター,新大陸に立つ
2004年に第1作が登場したモンスターハンターシリーズだが,筆者は「モンスターハンターポータブル」や「モンスターハンター フロンティア オンライン」(現在は「モンスターハンター フロンティアZ」)を少し遊んだことがある程度で,決してヘビーなプレイヤーではない。むしろブランクが結構あるため,限りなくド素人に近い。
正直なところ,昨今のシリーズ作品に対しては,“分かっている”者同士で盛り上がっている印象があり,なんとなく気楽に近寄りがたいタイトルだと思っていた。
しかし,「こちら」の記事を執筆した担当編集によると,今回のMHWは「そのあたりの壁がかなり取り払われて,新規プレイヤーにも取っ付きやすい」とのこと。これは……千載一遇のデビューチャンス?
というわけで,ベテランハンター勢はとうに語り尽くしたと思われるMHWの日々をあえて素人目線でお届けしたい。筆者と同じような思いを抱いている人の「モンハンを始めるキッカケ」になれば幸いだ。
「MONSTER HUNTER: WORLD」公式サイト
超パワーアップしたキャラクタークリエイション
狩猟生活の第一歩,それはキャラクタークリエイションだ。これまでのシリーズ作品とは異なり,すさまじいほどに細部まで調整可能。しかも,男キャラなのに髪型をツインテールにできるといった自由度も抜群に高い。
長く付き合うことになるだけに,ここで妥協すると後々まで尾を引くかもしれない。「早く狩りに行きたいのに,キャラクリから先に進めないっ……!」という嬉しい悲鳴も聞こえてきそうだ。
さて,何を隠そう,このテのキャラクリでは美人を作って楽しむ派だ。筆者は。だが,今回はMHWの世界への没入感を高めるため,「“ハンター”らしくしよう!」と決意した。
とはいえ,筆者の腕前は素人同然。何回も力尽きて,無様なところを見せまくるはず。ムキムキの男が台車で運ばれて,ドサーッと投げ出される姿はカッコ悪いしなぁ……。
というわけで,こんな感じになりました。
これなら多少のドジも似合うし,うまくいったときにはそれなりにカッコよく見えるはず。よし,お前の名前は「Eddie」だ。え,苗字かい? カンベンしてくれよ,ビバリーヒルズの刑事に怒られちまうぜ。
そうだった,そうだった。MHWでも,まるでネコのような獣人族「アイルー」をオトモとして連れていける。オトモアイルーのキャラクリも細かいが,とくに毛並みのラインナップがスゴイ。
よし,お前の名前は「Otomo Kohei」(※「オトモ コーヘイ」と発音してください)だ。ドッグなのにネコとはこれいかに。しゃがれ声で頼むぜ,相棒!
さて,MHWの物語は“新大陸”とやらを目指す調査団が乗り込む船の中から始まる。Eddieは5期団に属するハンターの1人だ。
しかし,ようやく新大陸にたどり着いたものの,そこは到着予定だった調査拠点から若干外れている。ここからは歩いていくしかないらしい。なるほど,拠点までをあえて自分の足で歩くことで,チュートリアルになるというわけか……。
同行してくれる受付嬢が「新大陸のアプトノスも 向こうと変わらず おとなしいんですね」とサラッと言い放つが,アプトノスをよく知らない筆者は「そ,そうだね」と胸中で受け流す。
複数のモンスターに襲われるも,「武器もないのに戦ってはいけません!」と茂みに隠れるように指示する受付嬢。「そ,そうか! 武器を持っていなかったのか」と急いで隠れようとするも,茂みを探るモンスターにドンッとぶつかられて,尻もちをついて飛び出してしまうEddie。受付嬢に「いけません! まる見えです!」とか言われてヘコむ筆者。
調査拠点・アステラに到達すると,「これ……メチャクチャ広くない?」と圧倒されてしまう。それでいて,昇降リフトがあるため,各施設へのアクセスはスムーズだ。
さまざまな施設がある調査拠点だが,とりあえずマイハウスへ。装備変更やアイテムの補充・調合が行える,我らが心のオアシスだ。そして,ここでも冒頭のキャラクリに続いて大事な選択が迫られる。最初に装備する武器の選択である。
いつでも変更可能とはいえ,「モンハンは装備する武器次第で別ゲーと化す」ことを筆者は知っている。大いに悩むところだ。
武器は何を使うべきか?
発売前に行われていたベータテストでは,ランスを使っていた。だが,「ガードしながらの攻撃」という基本動作がなかなか難しく,「初心者オススメ度」も星1つだったので,初心者向けの武器ではなさそうだ。
そこで悩みに悩んだ末,ライトボウガンに変更。これなら,「いわゆるFPS/TPS感覚でいけるんじゃないか」と考えたのだ。
最初の武器が決まったところで,いよいよ最初のクエスト「ジャグラスと古代樹の森」へ。小型モンスター「ジャグラス」を規定数討伐するという内容だ。
前述のベータテストでは,ジャグラスを束ねる「ドスジャグラス」を討伐済みなので,気持ちに余裕がありまくり。しかも,今回は調査班のリーダーがフィールドを案内してくれるというじゃない。至れり尽くせりだよ……。
目的地に向かう道中,「携帯食料を食べておくとスタミナが増えるぜ!」「[L2]ボタンでスリンガーの狙いを定められるぜ!」と調査班のリーダーが“狩りの基本”を次々に教えてくれる。さっそくスリンガーで石ころを飛ばしてみたら,おとなしいモンスターに当たってしまってヒヤリとしたものの,襲いかかってくることはなくセーフセーフ。
しかし,森の中でジャグラスを見つけたら,いきなり5頭同時の狩りに突入。なんとなく「1頭ずつ」という先入観があったため,「いきなりですか!?」と焦りまくる。調査班のリーダーは見守ってくれるだけらしく,初っ端からいっぱいいっぱいになる筆者。
MHWはシリーズ作品で初めて,ハンターの攻撃によるダメージ数値が表示されるようになった。しかし,モンスターの体力は相変わらず,まったく分からない。だから,1回の攻撃で与えるダメージの「3」という数字が,いい感じに効いているのかどうかも分からない。
徐々にライトボウガンの使いにくさを痛感する。少しの高低差があるだけで弾が当たらないし,弾のほうがモンスターを避けている感すらある。かなり時間をかけて,なんとかジャグラス5頭を討伐したものの,クエストのクリアには残り2頭。今後のことも考え,ここで筆者はクエストを中断して武器を選び直すことにした。
マイハウスに戻って,「トレーニングエリア」へ。さっきは“ミニ紹介動画”を参考にしてライドボウガンを選んだが,やはりトレーニングエリアで実際に試してみなくては……。
しかし,早々に新事実が発覚する。ライトボウガンは「[L2]ボタンで照準画面に移行できる」という衝撃の事実を知ったのだ。そう,今までは照準画面を一切使っていなかった。……どうりで弾が当たりにくかったわけだ。
FPS/TPSでは一般的な操作だが,直前に「[L2]ボタンはスリンガーで石ころなどを投げる」操作だと教えられたばかりだったので,てっきり「[L2]ボタンはスリンガー専用」と思い込んでいた。武器を構えた状態と納めた状態では,[L2]ボタンの役割が変わることを把握していなかった。
さすがに,こんなところで躓いたプレイヤーはいないと思うが,もし心当たりがあるなら,筆者と同レベルのレアキャラだ。一緒に照れておこう。いや,参ったなぁ。
ベテランハンターには信じられないほどのド素人っぷりを発揮したところで,あらためてライトボウガンを使ってみたら,余裕でジャグラスを討伐できるではないか。ライトボウガン,結構いいかも。
続けて,「ケストドンは不穏と共に」のクエストへ。ケストドンは生息エリアが限られているので,ちょっと探し回ることになったが,導蟲(しるべむし)のおかげでアッサリと目標を達成。しかし,今回のクエストはこれでは終わらない……。
回復薬の残数が気になるところであったが,「照準画面を使わずにジャグラス5頭を蹴散らした男だぜ?」という妙な自信を持っていたせいか,やけに高揚した状態で新しい狩猟対象「ドスジャグラス」を探す。
巨体をフルに活かして襲ってくる相手の動きを見極め,確実に回避を行う。隙を見つけて,こちらの攻撃を繰り出す。これだ……これこそ,記憶の中にあるモンハンだ!
深手を負ったモンスターが逃げ出すのも,筆者の記憶にあるとおり。だが,MHWはフィールドの各エリアがシームレスにつながっているので,緊張感やテンションを維持したままで追跡を続けられる。
すると,ドスジャグラスが別のモンスターを捕食している場面に遭遇。ほぼ丸飲みだったらしく,丸々と太った様子に驚かされる。
捕食後のドスジャグラスは,ゴロンゴロンと転がったリ,急に突進してきたりと攻撃手段が変化する。そのパターン自体は少ないようだが,その図体とは裏腹になかなか素早い。
そのため,ちょっとした油断やミスでダメージを受けてしまうことも。いつの間にか回復薬も残り少なくなってきて,これ以上のダメージは抑えたいところだが……。
ヨタヨタと逃亡を繰り返すドスジャグラスの様子を見たところ,そろそろ決着のときは近づいている。洞窟に逃げ込んだので,「これで袋のネズミだ!」と勇んで突撃すると……。
洞窟の奥には,なんとジャグラスの群れ。これは厳しい……。コイツに誘い込まれたのか,ただの食いしん坊じゃなかったのか!?
ライトボウガンの火力が足りないのか,それとも筆者の立ち回りがイマイチなのか。それは分からないが,とにかく回避を優先した結果,かなりの時間を費やしてようやく討伐完了。なんと37分25秒の熾烈な狩猟であった。
さすがに一息入れよう……と思っていたら,そのままイベントシーンへ。特徴的な頭部を持つ「毒妖鳥 プケプケ」の登場にかなり焦ったが,幸いにも新しいクエストには移行せず,ホッと一安心。
ここで,ようやくクエストが完了。……もうヘトヘトです。
モンハンと言えば,モンスターから剥ぎ取った素材を使って,武器や防具を生産したり強化したりするのも楽しみの一つ。さっそくドスジャグラスの素材を持ち込んで,加工屋に足を運んでみる。
まずは全力で武器を,さらに防具も入念に強化していく。どうやら防具の強化に必要な「鎧玉」はクエスト報酬などで手に入るので,どこかでクエストを周回しておくべきか……。今後の活動予定を考えると,どうも忙しくなりそうだ。
ついでにオトモの装備もテキトーに見繕ってみる。……って,あれれ?
なんだか,ウサギのゾンビみたいになってしまった。どうしようかなぁ,三毛の可愛さも捨てがたいし,悩むなぁ……。
しかも,EddieはEddieでスゴイことになっていたりして……。
……ハッ! これ,美人キャラにしていたら,誰もが振り向くセクシー装備だったんじゃないか。チクショー!
少々の後悔をしつつ,マイハウスの夜は更けていくのでした。
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