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    印刷2017/10/27 00:00

    プレイレポート

    シリーズ最新作「アサシン クリード オリジンズ」は,ステルスとハック&スラッシュを融合した野心作。そんな本作のプレイインプレッションをお届け

     ユービーアイソフトが本日(2017年10月27日)に発売する「アサシン クリード」シリーズの最新作「アサシン クリード オリジンズ」PC/PlayStation 4/Xbox One)(以下,オリジンズ)の序盤をプレイした。シリーズ伝統のカウンターを取りやめたことで,ステルスとパルクールアクションがより重要になり,敵との戦いが歯ごたえを増した本作のインプレッションをお届けしよう。

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    「アサシン クリード オリジンズ」公式サイト


     2015年の「アサシン クリード シンジケート」以来,メインストリームのシリーズタイトルとしては2年ぶりにリリースされたオリジンズ。シリーズ従来作を時間をかけて見直し,変革をとげた新たな「アサシン クリード」だ。プレイして最も大きな変化だと感じるのは,戦闘におけるカウンターの廃止だろう。シリーズを象徴するとも言えたカウンターシステムは,敵の攻撃に合わせて逆襲するもので,これにより複数人を相手どっての達人的なバトルが可能になっていた。

    ご存じのように,シリーズ最新作の舞台は,歴史を大きく遡った古代エジプトが選ばれた(上)。アサシンが生まれる以前の時代であり,主人公は人々を守る組織「メジャイ」の一員であるバエクだ(下)
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     本作にはこのシステムが存在しないため,戦いはかなりシビアだ。たとえ敵がわずか1人でも,立ち回りがまずいと追い込まれるし,2人いるともうかなり危険。それ以上になると死を覚悟するレベルだ。
     とくに盾を構えた重武装兵が厄介で,普通に攻撃しても防がれるし,かといって守勢に回ったのではジリ貧になる。状況に応じて回避や防御を使い分け,盾に強攻撃を当てて防御を崩したり,側面や背面に回り込んだりする必要があるのだ。相手の攻撃を見極めてスキを突くというアクションゲームの基本に準じた,ある意味で泥臭いバトルになった。

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     これによって重要性を増したのが,パルクールアクションステルスだ。複数の敵に囲まれても,壁を登ったり塀を飛び超えたりなど,立体的な機動を駆使して距離を取り,草むらや物陰に身を潜めれば,逃げ切ることも難しくはない。
     敵が警戒を解いてから再び接近し,口笛を吹いて誘い出したり,背後からこっそり忍び寄って「テイクダウン」(ステルスキル)で各個撃破してやろう。テイクダウンは上記の重武装兵や,護衛に守られたクエストボスにも有効なので,単純なバトルだけではなく,暗殺者らしい,テクニックを駆使した戦い方がさらに要求されることになったわけだ。

    重武装の敵は,まともに戦うとかなり厄介
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    パルクールアクションとステルスが,本作ではより重要に
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    敵に見つかっていない状態で「テイクダウン」を決めれば,一撃で倒せる
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     さらに役立つのが,左手にとまった相棒の「セヌ」で,彼は敵拠点を空中から偵察し,あらかじめ兵士をマーキングすることが可能で,これにより戦いをさらに有利に運べる。

    頼れる相棒の「セヌ」を操作し,敵拠点を空中から偵察(上)。偵察時に見つけた敵には自動でマークが付き,位置が分かるようになる(下)
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     倒した敵からは,そいつが持っていた武器や盾などのアイテムを奪える。武器の種類はさまざまで,バランスの良い片手剣の「レギュラーソード」,素速く何度も打撃が繰り出せる「デュアルソード」,スピードは遅いが威力の高い「ヘビークラブ」,そして,リーチが長い「槍」など,それぞれ特徴を持っており,戦闘時の立ち回りに大きな影響を与える。
     また,クリティカルヒット時の攻撃力がアップしたり,敵を倒すと「アドレナリン」(溜めると強力な攻撃を繰り出せる)が増えたりと,特殊オプションが付与された武器もあり,なんだか敵を倒すのが楽しみになってくる。もちろん,テイクダウンでも戦利品が手に入るので,アイテム集めにもステルスがより重要になったという印象だ。

    高速で打撃を繰り出せる「デュアルソード」(左)と,リーチの長い「槍」(右)
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     敵を倒せば経験値が手に入り,それが一定の値に達するとレベルアップし,スキルポイントが手に入る。これを消費してスキルを手に入れるのだが,スキルには戦闘向けの「ウォリアー」,弓攻撃を強化する「ハンター」,ユーティリティ的な機能を揃えた「予言者」の3系列が用意されている。
     ウォリアーなら「強攻撃を溜められるようになり,敵の防御を崩せる」,ハンターなら「弓でヘッドショットを決めると得られる経験値が増える」,予言者では「煙幕を張って敵から逃れる」「時間経過を早める」といったことが可能になり,プレイスタイルに合わせたさまざまな育成ができそうだ。

    本作はオープンワールドで,広大なフィールドをラクダ(上)チャリオット(下)で旅することができる。ちなみに,チャリオットが壊れた際はこれを引いていた馬に乗り換えることもできて助かる
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     シリーズの伝統であるカウンターをあえて無くすことで,油断するとやられるというシビアなバトルによってステルスとパルクールの重要性を追求し,敵を倒してさまざまな装備を手に入れるというRPGやハック&スラッシュの楽しさを加えた本作。シリーズ従来作のさまざまな要素を見直し,新たな面白さを生み出しているように感じられた。今回は序盤だけだったが,それでも3時間ほど夢中でプレイしてしまった。詳しいレビューはいずれ掲載する予定なので,ぜひ楽しみにしてほしい。

    以前のバエクは,現在の怒りに満ちた彼とは違って穏やかな表情をしている。果たして,彼に何があったのだろうか? シングルプレイ専用タイトルとして,ストーリーと演出も本作の大きな見どころだ
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