イベント
異世界言語×百合のイマジネーションは無限大! 「ことのはアムリラート ファンミーティング 〜第1回異世界ユリアーモ大会〜」をレポート
本イベントは,キャストを務める長妻樹里さん(高遠 凜役),内田 秀さん(ルカ・E・ローゾ役)による朗読やライブ,同じくキャストを務めるブリドカット セーラ 恵美さん(レイ・アルバーロ役),原画・キャラクターデザインを担当する成瀬ちさと氏,シナリオを担当するJ-MENT氏といった豪華ゲストを招いたトークショーなどが約2時間にわたって行われた。
百合と異世界言語を組み合わせた作品としてその名を広めている「ことのは」。その続編となる「いつメモ」の発売直後のファンミーティングということで,出演者やスタッフ,そして,ファン全員が本イベントを楽しみにしていたことだろう。
百合ジャンル好きの筆者が参加したのだが,今回のイベントは「ことのは」「いつメモ」好きにはたまらない百合百合しさに溢れていた。本稿では,イベントの模様を余すことなくお届けしていこう。本作を未プレイの人は,以下の記事でゲームの概要をチェックしてみてほしい。より楽しく本稿を読むことができるはずだ。
凜とルカによる純百合を思う存分味わえる。「ことのはアムリラート」「いつかのメモラージョ」×JAM Akihabaraコラボカフェをレポート
ハブロッツの純百合アドベンチャーゲーム「ことのはアムリラート」とその続編「いつかのメモラージョ」のコラボカフェが,2018年12月3日から12月21日までJAM Akihabaraにて開催中だ。本稿ではそのコラボの模様をお伝えしよう。
「ことのはアムリラート」公式サイト
「いつかのメモラージョ 〜ことのはアムリラート〜」公式サイト
レポートへ入る前に,「ユリアーモ」と「エスペラント」という言葉を紹介させてほしい。「ユリアーモ」は「ことのは」「いつメモ」の世界での日常会話に欠かせない異世界言語のことだ。過去に異世界から迷い込んだヴィズィタント(主人公・凜のような存在)の共通する言語を基にして作られたという設定だ。「エスペラント」は,前述したユリアーモのベースになった言語で,作品を構築した根の部分ともいえる。この2つの言葉を少しでも理解していると,本稿を読むうえで多少役に立つかもしれない。それでは,お待ちかねのレポートをお届けしよう。
凜とルカの百合展開にファン大興奮の朗読劇!
開演すると,内田さんのナレーションが会場内に響き渡り朗読劇がスタート。物語のあらすじはこうだ。商店街のイベントに参加すると,たい焼きが食べ放題になるという情報を知った凜。すかさず自分とルカの名前で申し込むも,たい焼きを食べて幸せになれるのはイベント終了後ということを知る。そのイベントの中で,ルカがお姫様役,凜がルカを守る騎士役となり演劇をする……というお話だ。ちなみに,朗読劇のストーリーはJ-MENT氏描き下ろしのオリジナルエピソードとなっている。新たなルカと凜のお話に,ファンも興味津々な様子だった。
1つ目は「姫様の気持ちを汲んで抱きしめる」で,2つ目は「姫様に忠誠を示し,手にキスをする」だ。大胆なシナリオだなと思う反面,心の中でシナリオ担当のJ-MENT氏に感謝の意を示した人も多いはず。ここで恥ずかしがっている様子の凜を見かね,ルカは会場にいるお客さんにどちらの選択肢にするかを決めてもらおうと提案する。会場にいるファンの中には「どちらも見たいけど,手にキスをするシチュエーションはいつ見られるか分からない……ならば答えは1つ!」と思った人もいたのではないだろうか。
そして,会場のファンたちは一斉に声を上げる。僅かに聞こえるハグの“ハ”の字をかき消す勢いで「キスー!!!」と。このファンの反応に,演じている長妻さんと内田さんは恥ずかしそうな表情を見せていた。そして,カウントダウンと共に長妻さんは内田さんに近づき,手の甲に「チュッ」と軽く唇を落とす。その瞬間,会場は盛大な歓声に包み込まれ,思わず筆者も「ああ,百合……尊い」と叫んでしまいたくなった。
騎士役ということもあり,紳士のように内田さんの足もとに跪いて唇を落とす長妻さん |
少しだけ恥ずかしそうな素振りを見せる2人 |
オフトークコーナーでは,ファンに向けて「いつメモ」に関する質問や,どこから遊びに来てくれたのかなどの質問が投げかけられ,オフ会ならではのやり取りが行われた。中国,台湾といった海外からイベントに参加してくれたファンがいることを知ると,長妻さん内田さんは「おー!」と声を上げ,会場には温かい拍手が鳴り響いた。日本だけではなく海外人気もある作品だと実感できたのではないだろうか。
長妻樹里さん(高遠 凜役) |
内田 秀さん(ルカ・E・ローゾ役) |
画面から1秒も目が離せない超貴重なライブドローイング!
つづいて,原画・キャラクターデザインを担当する成瀬氏が登壇。ライブドローイングのイラストは,長妻さんと内田さんがあらかじめリクエストしたシチュエーションを元に成瀬氏が描いていく。気になるシチュエーションは「凜とルカの運動会」で,パン食い競争(たい焼き競争?)に出場している2人の姿が描かれる。シチュエーションを決めるにあたり,長妻さんが「3月と言えばなに?」と内田さんに尋ねてみたところ,この時期のイメージにはない「運動会」という答えが返ってきたそうだ。それもそのはず,19歳までオーストラリアに住んでいた内田さんが言うには,オーストラリアでは3月,4月に運動会を実施するのだ。ちなみにオーストラリアの運動会は,アスリートたちが使用するような大きな会場で行われているのだとか。
17分という短い持ち時間でイラストを完成させようとする成瀬氏。当然ながら1から描くと時間がオーバーしてしまうので,事前に線画を用意してくれたようだ。
颯爽とイラストを仕上げていく成瀬氏に,長妻さんと内田さんは「普段キャラクターを描く際に気を付けていること」を尋ねる。成瀬氏は,イメージありきのものを描くときは,キャラクターのイメージから離れないようにポージングなどをしっかり考えたうえで描いていると述べていた。ほかにも,想い出に残っている背景や「いつメモ」のルカ8歳を描くと決まったときの様子など,貴重な制作エピソードを聞くことができた。
「もうちょっといけると思ったんですけど」と成瀬氏はコメントしていたが,17分という短い時間,そして大勢のファンの前にも関わらず,とても完成度の高いイラストになっていた。着色を終えたイラストが今後公開されるかもとのことなので,公式サイトやTwitterなどをチェックしておこう。
キャスト3名で新作について語るいつメモ女子会!
ここで発売されたばかりの「いつメモ」のPVが流れると,次のコーナーへと移り変わり,レイ役のブリドカット セーラ 恵美さんがステージに登壇する。キャスト3人がステージに勢ぞろいしたことで,会場はより華やかな空気に包まれた。
長妻さんは,異世界に残る決断をした凜には色々な葛藤があったと話す。加えて「いつメモ」での凜が心の移り変わりが激しいのは,昔より少し心が弱くなっていると述べ,それは“大切な人”ができたことが関係していると,凜に寄り添ったコメントをしていた。
シナリオライター・J-MENT氏を迎えてユリアーモのお勉強!
イベントが終盤に差し掛かったところで,シナリオを担当するJ-MENT氏が登壇。「いつメモ」について聞かれると,「自分は基本,続編はやらない主義なので」と,まさかの言葉が飛び出す。どうやら,J-MENT氏は「いつメモ」の制作を断っており,もう一度話が来た際に制作を決意したとのこと。続編をまったくやらないというわけではなく,最初から続編の制作も紐づけられていれば構わないだけで,後づけで続編を制作するのが苦手ということらしい。この話を聞いた長妻さんが「今回の『いつかのメモラージョ』は難産だったんですか?」と尋ねると,J-MENT氏は「常に地獄でした」と笑いを交えながら答えた。
そして,ゲーム内でお馴染みの勉強を再現した「ユリアーモお勉強コーナー」がスタート。もちろん,ゲームの説明をするのはエスペラント,ユリアーモに詳しいJ-MENT氏だ。絵を見て勉強する本ゲームは,1人がお題役,2人が回答者となり,計3回お勉強を体験する。ステージ後方には3つの異なる絵を掲げたスタッフが登場。お題役がこれらのどれかをユリアーモで発言するので,どの絵を指しているのかを当てるというルールだ。J-MENT氏は集まったファンに向けて,3人の誰かが困っていたら助けてあげてくださいと紳士的なコメントをし,会場の笑いを誘っていた。
1問目のお題役はブリドカットさん,回答者は長妻さんと内田さんだ。ブリドカットさんがユリアーモで華麗にお題を出すと,長妻さんと内田さんはすぐに理解できたのか,余裕の表情で茄子の絵の前に立ち,難なく正解に。2問目,3問目もファンの声を頼りにしながら順調に進んでいき,あっという間に勉強コーナーが終了となった。キャストの3人がユリアーモを自然に話している姿はさすがだと感じだ。
内田さんの歌声で奏でられるユリアーモ
お次は,内田さんが歌唱するED曲「初恋迷子」が披露されるライブコーナーへ。この曲はすべてユリアーモで歌詞が書かれており,ユリアーモに慣れていなければ歌いきるのが難しいものだ。
内田さんは,ED曲の担当に決まったときはただただ嬉しさでいっぱいだったそうだが,歌のサンプルと共に送られてきたファイルの中には,歌い方や発音に関するたくさんのデータが入っており,歌詞がすべてユリアーモということに気付いたそう。当時を振り返りながら「びっくりしました」と内田さんは笑顔を見せながらコメント。レコーディングに備えて自宅でも練習を欠かさなかった内田さんに対して,長妻さんは「秀ちゃん努力家なのよね」と絶賛していた。
スポットライトが内田さんに当たると心地よいメロディが流れ始め,それに優しく沿うよう内田さんの歌声で奏でられたユリアーモが響きわたる。懸命に1人歌う内田さんの姿に,きっと会場のファンは心を打たれただろう。そんな内田さんは,人前で1人で歌うのは今回が初めてだったという。初めての体験は,緊張や不安,ときには怖さをも感じるものだが,ステージに立つ姿からは緊張を感じさせずとても輝いていた。
イベントの最後には,出演者1人1人が感想を述べ,思いの丈を語っていく。ここでJ-MENT氏が「あの“百合”なシーンを見ていない」と,ポツリと呟く。この一言に,収まっていた会場の熱がもう1度湧き上がるかのように,「うぉー!」とファンたちが唸った。さらにブリドカットさんも「私も見てなーい!」と便乗する。長妻さんと内田さんは「え!?」と驚いている様子。
ブリドカットさんは「抱きしめるか,手の甲にキスをするがいいか,3,2,1,ハイ! と言ったらお聞かせください!!」と勢いよくファンに投げかけると,キスとハグ両方の歓声が上がった。キスのほうが多かったようだが,J-MENT氏の一言でどちらもやることに。そして,長妻さんと内田さんは抱きしめ合い,2回目となる手の甲へのキスをするのであった。
予期せぬところで百合展開が披露され,百合ゲームのファンミーティングの締めとして,ぴったりな内容となっていたのではないだろうか。たくさんの百合成分を補給できたファンは大満足だったことだろう。
長妻さんの胸にギューッと抱き着く内田さん。ど,どちらも羨ましい……! |
2回目にして様になっている手の甲へのキス |
イベント終演後のキャストと制作陣にインタビュー
本イベントを盛り上げてくれた長妻さん,内田さん,ブリドカットさん,成瀬氏,J-MENT氏にイベントを終えての感想を聞いた。キャスト1人1人がまだ多く知られてはいない異世界言語に向き合う姿勢や,制作陣の作品への想いが語られているので,ぜひ最後まで目をとおしてほしい。
4Gamer:
イベントを終えられての感想をお願いします。
ブリドカット セーラ 恵美さん(以下,ブリドカットさん):
終始,長妻さんと秀ちゃんが可愛かったですね。元々,2人が仲良しなのは知っていたのですが,あらためてラブラブっぷりを公の場で見せてくれたような感じがしました。リアルな凜とルカみたいで,あたたかい気持ちになったと共にちょっと妬けちゃいました。
4Gamer:
イベント終盤で,ハグや手の甲にキスをする流れをブリドカットさんが後押ししたことで,すごい展開になりましたね。
ブリドカットさん:
いやいや,J-MENTさんのお力ですから。
4Gamer:
お2人のお力ですね。
ブリドカットさん:
少しでも力になれていれば幸いです。
4Gamer:
イベントのコーナーで印象に残ったところをお聞かせください。
ブリドカットさん:
ユリアーモを絵でお勉強するコーナーですね。ユリアーモが耳になじんでいたので,最初は「なんだっけ?」と思うところもあったんですが,この響き的にこれじゃないかなって浮かぶようになったのは収録のお陰だなと感じました。
4Gamer:
ブリドカットさんのユリアーモを聞いていて,まるで日本語でしゃべっているかのような滑らかさを感じ,素敵だなと思いました。
ブリドカットさん:
ありがとうございます。
4Gamer:
また,こういったファンミーティングがあるとしたら,どんなことに挑戦してみたいですか?
ブリドカットさん:
今回はルカと凜の朗読だったので,そこにレイさんとして参加したいです。2人をからかうではないですけど,ちょっと意地悪して,ルカと凜がよりイチャイチャしている様子が描かれる朗読劇とか……ぜひ私も参加できたらいいなと思いますね。
4Gamer:
個人的には,今回のイベントでもう少しブリドカットさんの百合なシーンを見てみたかったなと思いました(笑)。
ブリドカットさん:
次回に乞うご期待ということで(笑)。
4Gamer:
イベントを終えられての感想をお願いします。
内田 秀さん(以下,内田さん):
すごく緊張しました。でも,会場にいらっしゃった方をあんな近くで見られて,「あ,こんな人達がゲームを遊んでくれているんだ」と思い,とっても幸せな気持ちになりました。リハよりも本番のほうが緊張はしなかったです。
4Gamer:
それはファンの顔を見て安心されたんですか。
内田さん:
そうですね。リハのときはお客さんは誰もいないので,人が来るのかどうかとか,どれくらいの人で埋まるのかとか,いろんな緊張が混ざっていました。今日は皆さんあたたかくて,質問に対して元気にレスポンスをしてくれたのがすごく嬉しかったですね。
4Gamer:
イベントのコーナーで印象に残ったところをお聞かせください。
内田さん:
朗読ですね。当日に台本を受け取ったのですが,まさか,あの「キス」があるとは思っていなかったので,台本を見て「え! 実際にするんだ!!」とびっくりしました。
4Gamer:
この展開大丈夫かなと,見ている側もいろいろな意味でドキドキしていました(笑)。
内田さん:
本人が良ければという感じだったので,大丈夫でした。
4Gamer:
まさかイベント終盤でも見られるとは思いませんでした。
内田さん:
そうなんですよ。しかもハグと手の甲にキスのダブルで。1回目は台本があったので事前に準備ができてたんですよ。でもイベント終盤のときは,セーラさんが「また見たいなー」って言うし,J-MENTさんも突然「両方やればいいんじゃない」ってコメントされたので,「えー!」ってびっくりしました(笑)。
4Gamer:
内田さんはされる側でしたが,やはり緊張はされましたか?
内田さん:
そうですね。ドキドキしました。
4Gamer:
実際にゲームの中でもそういったシーンがありましたが,演じているときとはまた違いますよね。
内田さん:
演じているときも自分の頭の中で「キャラクター同士がこういう状況で」っていうのは想像しながらやっているので,恥ずかしくはあるのですが……やはり人前のほうが恥ずかしかったです(笑)。
4Gamer:
内田さんがユリアーモで歌唱されている「初恋迷子」ですが,どれぐらいの練習時間が設けられていたのですか?
内田さん:
最初に収録をしたのが去年の9月くらいだったと思うのですが,2〜3週間くらい前にデータをもらっていました。ボイス収録の成果か,ある程度の発音は音で覚えていたので,そこまで難しくは感じなかったです。でも,フルでユリアーモの曲を歌唱することにはびっくりしました。
4Gamer:
英語やほかの言語よりも難しいのではないかと聴きながら思いました。
内田さん:
たしかに発音が難しいですね。
4Gamer:
また,こういったファンミーティングがあるとしたら,どんなことに挑戦してみたいですか?
内田さん:
今日,ライブドローイングで描いていただいた「たい焼きを食べる運動会」みたいなことをやってみたい!!
4Gamer:
内田さんご自身は運動がお得意なんですか?
内田さん:
運動は好きなのですが,競うのが少し苦手なので,ゆっくり楽しみながらやれる競技がいいですね。
4Gamer:
内田さんの意見が採用されるといいですね!
内田さん:
採用されますかねえ(笑)。
4Gamer:
イベントを終えられての感想をお願いします。
長妻樹里さん(以下,長妻さん):
イベントが始まる前から「きっとこの作品のお客さんはあったかい人たちだ」と思っていました。日頃からあたたかいメッセージと声援をいただいていました。とにかくこのイベントでは,作品が好きなお客さんに少しでも満足して帰ってもらえたらという気持ちでいました。きっと「ことのはアムリラート」「いつかのメモラージョ」らしいファンミーティングになったのではないかと思います。
4Gamer:
イベントのコーナーで印象に残ったところをお聞かせください。
長妻さん:
やはり,最初の朗読劇ですね。お客さんに笑っていただけたのが嬉しかったので,印象に残っています。あの朗読台本は,当日目を通したものだったので,まさか抱きついたり,手にキスをしたりするシーンが盛り込まれているだなんて思ってもいませんでした。最初はドギマギしたんですけど,後半でもう1回やったときもイベントでの1番の盛り上がりになったと思ったので,結果オーライということで良かったかもしれません。台本を見たときは,「えー! 秀ちゃんいいのかな」って思いました(笑)。
4Gamer:
いろいろ,大丈夫かなとドキドキしますよね。
長妻さん:
マネージャーからはGOともNGとも言われなかったので,きっと私の意志を尊重して,「やれるならいいんじゃない?」と受け取っていました。展開としては,かなり攻めていましたよね。
4Gamer:
会場はとても盛り上がってました。まさかイベント終盤でも見られるとは思いませんでした。もしかして台本に……?
長妻さん:
いえ,あれはJ-MENTさんのアドリブです。
4Gamer:
では,あれはリアルな反応だったわけですね。
長妻さん:
そうです(笑)。
4Gamer:
また,こういったファンミーティングがあるとしたら,どんなことに挑戦してみたいですか?
長妻さん:
今回は初めてのイベントということもあって,私たちのトークが中心になっていたと思います。もし2回,3回と続くなら,お客さんとチーム対抗戦形式で,一緒にユリアーモを勉強したりだとか,みんなで楽しめるコーナーがあったりすると,より盛り上がるかもと思いました。
4Gamer:
ちなみに「いつかのメモラージョ」の収録から本日のイベントまで,期間は空いてたのでしょうか?
長妻さん:
そんなに空いてなかったです。割とほやほやな感じと言っていいのか分からないですけど,個人的な感覚としては,ついこの間まで収録していた感覚があります。
4Gamer:
本日のイベントを見ていて,ユリアーモの発音がスムーズだと感じました。
長妻さん:
ゲームを最後までプレイしているのですが,そんな私よりもお客さんのほうがもっともっとユリアーモを理解していたり,しっかりとお勉強されていたりするので,皆さんに負けないようにと言ったらおこがましいんですけれども,少しでも凜の気持ちになれるように勉強しなければと思っています。
4Gamer:
日常生活でも話せるぐらいには?
長妻さん:
いやいや,もう全然です。エスペラントはとても奥が深くて,いくらでも勉強できるなと感じています。「ことのはアムリラート」を通じてエスペラントに触れて,この歳になって「語学を勉強する」機会を与えていただけたのは,すごく大きなことだなとも。これを機に言葉の勉強ですとか,ユリアーモやエスペラントだけでなく,いろんな言語に触れ,日常生活にも活かしていきたいです。
4Gamer:
前向きなお言葉をありがとうございます。また,ファンミーティングあったとすれば,さらに成長した長妻さんの姿を見ることができそうですね。
長妻さん:
ご期待ください!
4Gamer:
イベントを終えられての感想をお願いします。
J-MENT氏:
ファンミーティングは初めてでしたので,こんなに人がいる中で話すのはやっぱり緊張しました。
4Gamer:
普段,こういったイベントで壇上に上がることはありますか?
J-MENT氏:
壇上まではいかないのですが,小さなイベントなどで20〜30人に向けて話すことはあります。流石に100人を超える方々に話すのは中々ないです。
4Gamer:
成瀬さんはいかがですか?
成瀬氏:
私もファンミーティングという形で登壇するとは思ってもいなかったので「イベントやっちゃうのか!(笑)」と思いました。
4Gamer:
成瀬さんは普段,こういったイベントに登壇されますか?
成瀬氏:
例えば,人前でアナログのイラストを描くことはあるんですけど,大勢の前でデジタルで描くことはあまりないので,ドキドキでした。
4Gamer:
大勢の前でスラスラと描くのって大変ですよね。
J-MENT氏:
楽屋裏だったのでちょっと見られなかったんですけど,歓声が上がってましたよね。
4Gamer:
レポート記事が公開されましたらゆっくりとご覧になってください(笑)。では次に,イベントのコーナーで印象に残ったところをお聞かせください。
成瀬氏:
内田さんが歌い上げたときは「わあ,すごい!」って,大変おこがましいんですが見守る親のような気持ちになってました。
J-MENT氏:
そうですね。自分もなんとなくそうなっていましたね。「頑張って,頑張って」って楽屋裏でずっと手を握りしめながら。
4Gamer:
内田さんのことを親目線で見守られているのですね。
成瀬氏:
だって,すごいものを課しているので。
J-MEN氏:
今回,1番プレッシャーが大きかったんじゃないかと思います。
成瀬氏:
大トリで他言語だし,プレッシャーが多い中,良く頑張った。
J-MENT氏:
目をぬぐいながら(笑)。
成瀬氏:
涙無しには,
J-MENT氏:
語れない。
4Gamer:
ご自身が出演されたコーナーについてはいかがでしたか?
成瀬氏:
もうちょっと進められるかなあって思ったんですけど,環境が普段と違うのでごたついてしまいましたね。まあ画面が映らなかったということがなかっただけで良かったかなって。
4Gamer:
見る側としては,とても貴重なコーナーになったのではないかと思います。最初はどういった風にお話をいただいたのですか?
成瀬氏:
私は確か「トークショー登壇OKですか? ライブドローイングもできたかなあ? やります?」って言われて「ああ,いいですよ」って普通に。全然イベントの規模とかを知らずに答えてました。
J-MENT氏:
自分は絶対ダメですね。人前だと書けないです。
成瀬氏:
途中だけ緊張でちょっと意識飛び飛びでした。
4Gamer:
J-MENTさんはシナリオを担当されたということで,本作の象徴である「ユリアーモ」についてはとても勉強されたとか。
J-MENT氏:
いや,勉強したように見せかけていただけで,別に全然勉強してないですよ。
4Gamer:
え! 辞書を引きながらシナリオを書いているとのことですが,異世界語を使いこなすのは容易ではないですよね。
J-MENT氏:
例えばルカが凜に対して「何か買ってきて」とお願いするようなシーンでも,いちいち単語ごとに辞書を引いていたので,全然掴めなかったです。かといって,日本語でダイレクトに書いてしまうとそれもまた違う。なので,なるべく自分で間違いだと分かっていても書いて,お話をつないで監修に出していました。ときには食い違ったり,ときには上手くいったりして少しずつ会話が成立するようになりました。
4Gamer:
監修に出した際,赤字でほとんど返ってくると開くのに勇気がいりますよね。
J-MENT氏:
メールを開けるまでに時間がかかります。もうしょうがないと思って開けると,テキストの容量が増えて戻ってくるんです。監修の藤巻さんが一通り読んで違うパターンを何種類も書いてくれているんです。仕事しながら勉強しているような感覚でした。
4Gamer:
成瀬さんはデザイン監修を出した際,どのような感じで返ってきますか?
成瀬氏:
プロデューサーさんの意向はあったにはあったんですけど,要望はだいたいJさんからきて,「そう?」っていいながら直していく感じですね。すごい駄目出しはなく,むしろイベント画のほうがやり取りは多いです。
J-MENT氏:
イベント画って描いてもらうときにほかの素材がなかったりするんです。例えば背景の画が決まってないだとか,制作に若干時間が空いてしまって,プロットが変わっていたりとかもあります。
成瀬氏:
「今,背景のやり直し?」みたいなこともありましたよね。最初の発注って結構大まかな言葉でくるんですよ。凜がはしゃいでいて,ルカが呆れているみたいなざっくりめのシチュエーションで。ここは「どういう流れでこうなるの?」「もうちょっと詳しいテキストもらえないと描けないんですけど」「シナリオありますか?」って聞くと「ないです」と言われることもあります。
4Gamer:
ライブドローイングで描いた運動会の凜とルカのイラストはどうでしたか?
成瀬氏:
結構大まかでしたね。
4Gamer:
大まかなオーダーにも関わらず,あの完成度は素晴らしいと思います。
J-MENT氏:
逆に描いていただいた画にシナリオが引っ張られることもありますよ。ちょっとネタバレになるんですけど,「いつかのメモラージョ」で成瀬さんが描いた柵の前に立つルカのイラストをキーフックにシナリオをやったりとか,その辺はケースバイケースですね。
成瀬氏:
でも絵描きとしてはシナリオを見て,合う絵を描きたいですね(笑)。
J-MENT氏:
よく言われます(笑)。
4Gamer:
イラストがシナリオに影響を与えることは良くあることなのでしょうか?
成瀬氏:
できちゃったものから派生するというのは,絵が先とかシナリオが先とかは抜きにしても,良くあることではありますね。
4Gamer:
また,こういったファンミーティングがあるとしたら,どんなことに挑戦してみたいですか?
成瀬氏:
その場でJさんがシナリオを書くというイベントを……。
J-MENT氏:
ちゃんとそれを作品の中に出そうって(笑)。かなり無茶ぶりではありますけど,やれるなって。
成瀬氏:
やれたら面白いですよね。
J-MENT氏:
成功したらね。
4Gamer:
最後に,読者に向けて「制作側からこれだけは言っておきたい」ということがありましたらお願いします。
成瀬氏:
ある程度形になった段階でゲームをプレイして,「あ,ここの絵もっとこうしたほうが合うようね」っていうのをやりたかったですね。もうちょっと後ろに余裕があればできたんですけど。
J-MENT氏:
もし仮にですよ,この世界観でまた作るとなったら,今度はもうちょっと違うアプローチの仕方をしたいなと。ルカ8歳という飛び道具は使いましたけど,成瀬さんの絵の力も借りて何かしたいなと。
成瀬氏:
全部逆さまの世界とか。
J-MENT氏:
まあまあまあ。続きにしろ,続きじゃないにしろ,もしまた一緒にお仕事することがありましたらよろしくお願いします。
成瀬氏:
こちらこそお願いします。
4Gamer:
お2人とも,ありがとうございました。
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