元中日ドラゴンズ・山本 昌氏がナムコスターズに電撃入団。新作「ファミスタ クライマックス」が発表された「ファミスタシリーズ30周年記念イベント」をレポート

　バンダイナムコエンターテインメントは2017年1月18日，東京都内のバンダイナムコ未来研究所にて，「ファミスタ」シリーズの30周年記念イベントを開催した。このイベントでは，シリーズ最新作となるニンテンドー3DS用ソフト「プロ野球 ファミスタ クライマックス」を4月20日に発売することや，コラボレーション企画の数々が発表された。
　さらに，元中日ドラゴンズ・山本 昌氏のナムコスターズ入団会見も行われたので，その模様をお伝えしよう。

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　イベントの冒頭，主催者を代表して登壇したバンダイナムコエンターテインメント CS事業部 事業部長 執行役員 渡邉浩孝氏は，1986年に「ファミスタ」シリーズの第1作がリリースされて以来，多くのファンに愛されて30周年を迎えることができたと挨拶した。

バンダイナムコエンターテインメント CS事業部 事業部長 執行役員 渡邉浩孝氏

　「ファミスタ」シリーズのプロデューサー兼ナムコスターズ球団GMの森口拓真氏からは，30周年の記念企画および「プロ野球 ファミスタ クライマックス」の発表が行われた。

「ファミスタ」シリーズ プロデューサー兼ナムコスターズ球団GM 森口拓真氏（左），シリーズ30周年を記念した制作されたという公式着ぐるみ「ファミスタくん」（右）

シリーズ30周年の軌跡を振り返るコーナーも

さまざまなコラボレーション企画が紹介された

　続いて，会場では「プロ野球 ファミスタ クライマックス」の発表が行われ，ナムコスターズに山本 昌氏が電撃入団することが伝えられた。山本 昌氏と言えば，中日ドラゴンズに入団したのが1984年。そこから，50歳になる2015年シーズンまで現役選手としてキャリアを重ねた鉄人左腕だ。
　ナムコスターズで選手として“復帰”を果たす山本 昌氏は「歴史のあるナムコスターズに入団できたことを非常に嬉しく思います」「下積み時代には中日ドラゴンズの合宿所で『ファミスタ』をプレイしていたのですが，私はナムコスターズを使っていました。すばらしいチームに恥じないよう，頑張っていきます」と喜びを表した。

ナムコスターズのユニフォームを着用した山本 昌氏（左）。山本氏の登録名はファミスタらしく「やまもも」

　ちなみに，山本氏が今回のオファーを受諾したのは，森口氏から強く要望されたからとのこと。「その熱意に応えるべく，老体にむち打って復帰することにしました」と語った。
　一方，森口氏はナムコスターズの練習の厳しさと山本氏の多忙さから「最初にオファーしたときはスケジュールに不安があったが，快諾していただけて嬉しく思っています」とコメントしていた。

やまもも選手は「プロ野球 ファミスタ クライマックス」の期間限定封入特典

　「プロ野球 ファミスタ クライマックス」の紹介も行われた。それによると，日本野球機構（NPB）の承認を受け，2017年度版の最新プロ野球選手データを収録しているとのこと。さらにプロ野球界のレジェンドが集う「名球会」の選手が，コンシューマ版では初めて登場する。
　山本氏は「名球会の先輩方はすごい人達ばかりですから，チームを組めばおそらく世界で一番強いんじゃないかと思います」「ゲーム中のパラメータを気にすると思うので，クレームを付けられないように作っていただきたいですね（笑）」とコメントした。


　さらに，ゲーム史上初の試みとして「日本女子プロ野球リーグ（JWBL，Japan Women's Baseball League）」の選手が登場したり，プロ野球球団のマスコットを選手として使えたりするという。
　中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」との対決について尋ねられた山本氏は「ずっと同じチームでやってきましたが，これで敵になりましたのでバッサリいきたいです」と，まさに一刀両断にしていた。


　新モード「ファミスタ球場メーカー」は，自分だけのオリジナル球場をエディットするものだ。球場の形状や広さはもちろんのこと，「すべる床」「ホームラン阻止扇風機」といったギミックも配置できる。さらに迷い犬がランダムでグランドに現れ，内野ゴロになったボールを持ち去ってしまうといった設定も可能。森口氏は「ひと味違ったパーティー野球を楽しめる」と表現していた。
　また，山本氏は「今のドーム球場もすばらしいけれど，小さい頃から野球をやってきた僕としては，Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島のように天然芝で青空の下，プレイできる球場がいいですね」とコメント。そして「僕は右バッターによくホームランを打たれましたから，レフト側にホームラン阻止扇風機を置きたい」と語っていた。

従来のゲームモードもそれぞれパワーアップする

期間限定封入特典として「ファミスタレトロ」も提供される

　入団会見の後半には，山本氏へのインタビューも行われた。
　山本氏は「ファミスタ」シリーズを第1作から遊んでおり，自身が初めて「やまもも」として「ファミスタ」に登場して以来，新作が出るたびに購入しているという。それだけに「登録名『やまもも』でナムコスターズに入団できるのは，夢みたいです」と語っていた。

　また，野球の面白さについて，山本氏は「時間制限ではなく，3つアウトを取らなければチェンジにならない」ことを挙げ，「20点，30点取れる可能性を秘めたスポーツ。あきらめずに続けていれば，一発逆転できるかもしれませんし，それが起こったときにすばらしいドラマが生まれます。そうした魅力が詰まっていると思い，50歳まで現役を続けてきました」と語った。
　さらに，能力の高い選手が切磋琢磨しているプロ野球において，山本氏は試合に勝つためにほかの選手やチームメイトより，半歩でも前に行くことを意識して練習に励んでいたと明かした。

山本氏が選ぶベストチームの紹介も

　その後，話題は「プロ野球 ファミスタ クライマックス」に及んだ。「今年はWBCが開催されるので，ぜひ野球に注目していただきたい」とコメントした山本氏は，日本代表・侍ジャパンのメンバー全員と現役時代に対戦経験があるとのこと。そのため，「今，対戦したいのは（ナムコスターズの）ピノ選手ですね。僕がピノ選手の盗塁を防ぐのは不可能ですから，彼には将来，名球会に入ってほしい」と語り，会場を沸かせていた。
　そして，山本氏はナムコスターズの一員として，王 貞治氏や長嶋茂雄氏らレジェンド選手，あるいは女子プロ野球選手と戦えることは光栄だとも話していた。

　イベントの最後には，東北楽天ゴールデンイーグルスとのコラボにより，4月26日，Koboパーク宮城にて2回目となる「ファミスタナイター」の開催が発表された。その始球式に登板するという山本氏は「現役時代を超える140kmを投げたい」「伝説のナムコスターズのユニフォームを着ていれば，140kmも出せる気がします」との意気込みを見せていた。

「プロ野球 ファミスタ クライマックス」公式サイト