プレイレポート
Nintendo Switch「ARMS」のオンライン体験会「のびーるウデだめし」プレイレポート。長く伸びるアームがクロスしかち合う,新感覚のバトルを楽しもう!
「ARMS」公式サイト
のびーるウデだめしは,Nintendo Switchの所有者を対象にした体験会で,専用のソフトをニンテンドーeショップでダウンロードし,体験会開催日の特定の時間帯(各日9:00,21:00,27:00の3回)にソフトを起動してオンラインに接続することで参加できるというもの。体験会は全世界同時開催で,多くのプレイヤーが参加し,新感覚のバトルを楽しんでいた。ここではそのプレイレポートをお届けしていこう。
先日の体験会では,ゲーム本編にも収録される予定の「パーティマッチ」のみを選ぶことができた。これを選択すると複数のプレイヤーがいるロビーにつながり,そこにいる相手とランダムでマッチングをし,いくつかのルールのもとに対戦が行われる。
ロビーにはプレイヤーが選んだファイターのアイコンが並び,自動的にマッチングされる |
マッチング中は待機時間戦用のミニゲーム「プチプチ組手」が遊べた |
今回選択できるファイターは7人で,それぞれが標準で持っている3種類の「アーム」を持って,「バトル」及び「バレーボール」のルールが割り当てられた。前者は体力勝負の戦いで,2人対戦と3〜4人によるバトルロイヤル,2対2のチームバトルが展開。後者は空中にある大きなボールをアームで叩いてバレーボールをするというものだ。
使用できたアームは各ファイターのデフォルト装備三つ。製品版ではほかのアームも集めていけるようだ |
アームはスタンダードなタイプからカーブしやすいもの,攻撃力が高いもの,広範囲なものなどかなり個性豊かだ |
ゲームの操作はこれまでの体験会などでもプレイできた,ストラップを取り付けたJoy-Conを左右の手でサムズアップのポーズで持つ,通称「いいね持ち」をするのがベーシックだ。本稿ではこのいいね持ちでのプレイを基準に執筆していて,ボタン表記もそれに準じている。
PVなどでも紹介されているように,ボクシングの体感ゲームのような感覚でプレイできるこのいいね持ちのスタンスだが,実際にプレイをしてみると脇を締めて手首だけで操作しても十分にゲームとしては成立して,広いスペースを取らなくても十分にプレイできるようにチューニングされていた。
また,Joy-Conグリップや本体に装着した状態や,Joy-Con横持ちでもプレイできるが,あまりに感覚が異なっていて,いいね持ちに慣れるとこちらに切り替えるのは難しいかもしれない。
これがいいね持ちだ。これで遊ぶときは必ずストラップを付けよう |
Joy-Conグリップなどを使う操作は基本的にどれも同じだ。横持ちなら本体1台あれば2人対戦ができる |
本作のバトルはアームを使ったパンチを主体としたもの。Joy-Conを持った手を前に出すと,そちらのアームが前方に伸びて相手に向かっていく。これがパンチによる攻撃だ。アームが戻ってくるまでは次の攻撃を出すことはできないが,もちろんもう一方のアームでの攻撃は可能。また,アームが伸びている間にJoy-Conを左右どちらかにひねると,パンチをカーブさせることができ,障害物の後ろにいる相手を狙うときに有効だ。
複数の相手がいるときは,方向ボタンでターゲットを切り替えられる |
ゲージが溜まると発動できる「必殺ラッシュ」は,連続でパンチをくり出せる。なお,発動時には相手のパンチをはじき飛ばせる |
また,両手を同時に突き出すと「投げ」となり,相手がガード(Joy-Conをハの字に傾ける)していても掴んで引き寄せて一定のダメージを与えられる。
前述のとおり,アームは戻ってくるまで次の攻撃が出せず,相手のパンチを防ぐガードもできなくなるので,うかつにくり出すと返り討ちにあってしまう。といって後出しが絶対に有利ということもなく,左右のアームを時間差でくり出すコンビネーションなどで攻めることで,先制したほうが有利になることもある。
また,投げは決まれば一方的にダメージを与えられるが,両手を使うためくり出している間は攻撃ができず,相手を掴む直前にアームがパンチでたたき落とされてしまうこともあるし,左右への移動やダッシュ([L]ボタン),あるいはジャンプ([R]ボタン)などで避けられれば,大きな隙ができてしまうというリスクがある。
両手を前方に伸ばして相手を掴む投げ。安定したダメージを与えられるが,避けられると隙が大きい |
バトル中には爆弾や回復アイテムなども出現する。使い方によってかなり有利になれるはず |
また,左右に装備するアームによってファイトスタイルは大きく変わり,さらにファイターごとにまったく違った個性を持っているため,それらを意識して戦うことでより奥の深い立ち回りが可能となる。
体験会でも実際にそういうプレイヤーと遭遇すると,動きが違うのは明らかで,互いに何をするかの読み合いが非常に面白く,奥の深い駆け引きを楽しめた印象だ。
今回は限られた時間の中での体験だったので,さまざまなファイターを順に使ってみたわけだが,その中で明らかに手応えが違うと感じられたのが,「マスターマミー」や「メカニッカ」といった重量級のファイターだ。
彼らは移動が遅いぶん,相手の攻撃を多少受けてもひるまないという特性を持っている。攻撃を受ければ当然ながらダメージは受けてしまうのだが,こちらの先制攻撃を相手の後出しで潰されたりせずに攻めていけるというわけである。
同じ重量級でもマスターマミーとメカニッカでも固有の能力は異なっていて,前者はガード中に体力が徐々に回復,後者はダッシュボタンかジャンプボタンの長押しでホバー移動が可能といったように,これも見た目以外の性能的な好みで選べるので,製品版発売のあかつきには,アームなども含めて総合的な性能をじっくり吟味することで,より熱いバトルを展開できるのではないだろうか。
なお,体験会ではバトル以外に「バレーボール」「バスケット」といった変則ルールも用意されていて,この5月27〜28日の2日間は「バレーボール」をランダムで体験できた。
これは,ネットを挟んで2人ずつのファイターが空中から落ちてくるボールをバレーボールの要領で相手のコートに打ち込むことでポイントを得るというもので,投げのアクションでトスを上げ,タイミングを合わせてパンチをすることでアタックを決められるという,バトルとは違ったアクションを楽しめるものだ。おまけ的な要素かと思いきや,なかなか熱くなれるルールで,パーティマッチのバトルの合間に組み込まれることで,いい感じの息抜きとして最適であると感じられた。
今回プレイできたのはバレーボールだけだったが,6月3〜4日に行われる体験会では,バスケットとマトアテが楽しめるという情報もあり,こちらも楽しみにしておきたい。
アームを伸ばしてポカポカと殴り合うカジュアルな戦い方が楽しめる一方,上達したプレイヤー同士ならかなり濃密な駆け引きを味わえる奥深さを感じられた本作。「Splatoon」シリーズとはまた違う中毒性高めの気軽な対戦を行え,発売後の盛り上がりもかなり期待ができる。
Nintendo Switch独自のハードウェア設計をうまく使った最初のソフトとも言えるタイトルなので,もしNintendo Switchを持っているならば,ひとまず今週末の体験会で実際に遊んでみてほしい。
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