エクスぺリエンスから,同社初のPlayStation Vita向けホラーアドベンチャー「
死印」の
体験版が本日(2017年5月18日)配信される。今回の体験版は,ゲームの第1章を丸ごと遊べるもので,製品版へのセーブデータ引き継ぎも可能だ。
「剣の街の異邦人」や
「デモンゲイズ」シリーズなど,これまで“ダンジョンRPGメーカー”として高い評価を得てきたエクスペリエンスが挑戦する新境地となる本作は,果たしてどのような仕上がりになっているのか。体験版を一足先に遊んでみたので,そのインプレッションを簡単に紹介しよう。
死の運命に抗い,闇の中に潜む怪異を撃退せよ!
本作の舞台となるのは,東京都H市。この街では最近,奇妙なウワサが広がっていた。それは
「“シルシ”を持つ者は死ぬ」というものだ。シルシとは,体のどこかに突如として刻まれる,何かに噛まれたような形のあざのことで,このシルシを付けられた者は徐々に記憶を失いながら,数日以内に奇妙な死を遂げるという。
奇妙なウワサが広がる東京都H市。この街では,人が謎の死を遂げる怪奇事件も多発しているという
![画像集 No.002のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/002.jpg) |
シルシを持つ者は
「印人(しるしびと)」と呼ばれる。本作の主人公もまた,右手首にシルシを刻まれてしまった印人の一人だ。記憶を失い,気づいたときには九条館と呼ばれる洋館の前に立っていた主人公は,館の中で自我を持った美しい人形と出会う。そして,
「メリイ」と名乗るその人形から,自分にシルシを付けた怪異を見つけ出して怨念を消し去る以外に助かる道はないと告げられ,死へのカウントダウンに恐怖しながら,運命に抗うことを決意する。
記憶を無くし,九条館の前に立っていた主人公は,そこでメリイと名乗る不思議な人形と出会う
![画像集 No.003のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/003.jpg) |
![画像集 No.004のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/004.jpg) |
主人公は自分の名前も忘れているため,物語の冒頭で仮の名前と自分の容姿を決めることに
![画像集 No.006のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/006.jpg) |
![画像集 No.007のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/007.jpg) |
物語は章立てで進行し,上述のとおり今回の体験版では,その第1章を丸ごとプレイできる。九条館は心霊治療家である
「九条サヤ」の居館として知られており,ここには章ごとに新たな印人が助けを求めて訪問してくる。主人公はその中から一人をパートナーに選んで,怪異のひそむ
「怪異スポット」を探索することになる。
第1章で登場する怪異は「花彦くん」。H市内の複数の小学校で目撃されているようだ
![画像集 No.005のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/005.jpg) |
第1章では,オカルト好きの女子高生の渡辺 萌(左上),礼儀正しいが少しわがままなところもある小学生の吉田つかさ(右上),そして元刑事の真下 悟(下段)の,3人の印人が登場する
![画像集 No.021のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/021.jpg) |
怪異スポットの探索では,画面左上に表示される地図を見ながら移動しつつ,怪しそうな(あるいは,怪異の手がかりになりそうな)場所を調べていく。第1章では廃校となった小学校を探索することになるが,いかにも何か出そうな荒れ果てた校内の様子と,環境音をメインとした控えめなBGMが相まって,なかなかの雰囲気だ。調べるべき場所は白く光るので見落とすことはないが,窓の外の暗がりや物陰など,無関係の場所を調べたときに不意に悪霊の姿が見えることがあり,ドキッとする。
パートナーを選んだら,怪異スポットの探索に出発。怪異に対峙するための手がかりを探そう
![画像集 No.015のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/015.jpg) |
![画像集 No.016のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/016.jpg) |
本作で特徴的なのは,何らかの怪異に襲われた際に発生する
「デッドリーチョイス」の存在だ。これは,表示された選択肢から正しいものを選ぶというもので,回答には時間制限がある。デッドリーチョイスが発生すると
「霊魂」の数値が減少していき,これがゼロになると主人公は死亡してしまう。また,誤った選択肢を選ぶと,たいていの場合は即死か,良くて霊魂を大量に消費することになる。正解は探索中に得た手がかりの中に隠されていることがほとんどなので,それをよく思い出して慎重に回答したい。
デッドリーチョイスで選択を誤ると死に直結する。制限時間はあるが,回答は慎重に選ぼう
![画像集 No.009のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/009.jpg) |
![画像集 No.010のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/010.jpg) |
そして,一通りの探索を終えると,いよいよ元凶である怪異との対決になる。怪異との対決シーンでは,主人公とパートナーがそれぞれ,それまでに手に入れたアイテムを使用できる。怪異を倒すには正しいアイテムを正しいタイミングで使う必要があり,もし間違えると,これまた即死してしまう。怪異は甘くないのだ。実はパートナーには得手不得手があるようで,探索中や怪異との対決では,同じ行動を選んでも違った結果になることがある。もし,どうしてもうまくいかない場合は,パートナーを変えて挑戦してみるといいだろう。
怪異との対決では,主人公とパートナーが選んだアイテムの組み合わせによって連携行動が発生することもある。正しいアイテムを正しいタイミングで使用し,怪異を撃退すべし
![画像集 No.011のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/011.jpg) |
![画像集 No.023のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/023.jpg) |
ゲーム内ではとくに説明がないが,主人公とパートナーには「肉体」「知能」「霊力」「器用」という4つのパラメータがあり,これと各人物のパーソナリティが行動の成否に影響しているようだ
![画像集 No.013のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/013.jpg) |
こうして無事,怪異を退治できれば次の章へと進めるが,これだけで安心してはいけない。各章には
「キュア」と
「デストロイ」の2つのルートがあり,どちらのルートでクリアしたかで,物語の最終的な結末が変化するからだ。体験版で遊べるのは第1章までだが,もしここで納得のいかない終わりを迎えてしまった場合は,別のパートナーや行動を選ぶことで,結末を変えられるかもしれない。
ホラーものには,ちょっぴりセクシーなシーンがあるのもお約束ということで
![画像集 No.008のサムネイル画像 / 「死印」第1章を丸ごと遊べる体験版が本日配信。エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーのインプレッションを紹介](/games/366/G036696/20170511076/TN/008.jpg) |
エクスペリエンス初のホラーアドベンチャーということで,個人的にも注目していた本作だが,実際にプレイしてみて,ホラーゲームとしてしっかり遊べる内容に仕上がっていると感じた。ホラーには付き物(?)の,ちょっぴりエロチックなシーンなどもあるので,気になる人はぜひ体験版をダウンロードして遊んでみよう。