2017年7月25日,フォワードワークスは,10月上旬に配信を予定しているスマートフォン向け新作アプリ
「ソラとウミのアイダ」(
iOS /
Android。以下,ソラウミ)のプレス発表会を,東京都内で開催した。
ここでは,本作の原作・総監督を務める
広井王子氏と,メインキャラクターのボイスを演じる声優陣がトークを繰り広げたほか,ゲーム本編の実機デモプレイやオープニングムービーが披露された。
発表会の主催者を代表して登壇したフォワードワークス エグゼクティブディレクター
川口智基氏は,同社初のオリジナルIPとして開発を続けてきたソラウミについて,「ようやく全貌をお伝えできる運びとなりました」と表現した。
フォワードワークス エグゼクティブディレクター 川口智基氏
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「ソラウミ」は,
広島県尾道市を舞台に,宇宙漁師を目指す6人の少女達の成長を描くゲームだ。広井王子氏によると,宇宙空間に設けられた生け簀で漁業を行う宇宙漁のアイデアを最初に考えついたのは3〜4年前とのこと。漁業に農業の考え方を持ち込み,魚を育て管理し捕るというサイクルと,新米漁師の少女達を組み合わせると面白くなるのではないかと思ったという。そこには,リアルの漁師の世界には女性があまり進出していないという現状に対する思いもあったそうだ。
「ソラとウミのアイダ」原作・総監督 広井王子氏
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続いて,ソラウミに登場するメインキャラクターのボイスを演じる6名の声優が登壇し,川口氏と広井氏とともに,本作にまつわるトークを繰り広げた。
左から浅川 悠さん,すずきももこさん,高橋花林さん,立花里香さん,井上ほのかさん,神坂 和さん
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トークの最初のテーマは,自身が演じたキャラクターについて。
高橋花林さんの演じる空町 春は,東京・向島出身で,他人の話を最後まで聞かずに早合点するおっちょこちょいな面がありつつも,明るくめげない性格だという。
立花里香さんが演じる村上波乃は,広島・尾道出身で,網元だった祖父に憧れ,女性漁師を目指している。努力家で負けず嫌いなため,周囲と衝突することもあるが,優しい一面を見せることもあるそうだ。
井上ほのかさんが演じるルビー・安曇は,父親がアメリカ人,母親が日本人というハーフで,カルフォルニア出身。そのため,漢字の読み方がおかしいところがあるという。また全米漁業組合の理事長で大富豪である父親から,「日本に行って(漁業)をスパイしてきなさい」と言われたことを固く信じ,日々の生活を送っているのだとか。
すずきももこさんの演じる櫻 舞湖は,秋田出身で,内向的かつのんびり屋の文学少女だが,仲間を守ることを大事にしているという。行方不明になっている宇宙漁師の兄を慕っており,心が折れそうな苦しい状況でも宇宙漁師を目指す強い使命感を持っている。
神坂 和さん演じる美剣 真は,京都出身で,有名な刀剣師の家に生まれた。先祖代々,家の中に神様がいるとされており,6人の少女達の中ではもっとも神様との関係性を熟知している。父親に「女には刀は打てない」と言われたことから,やはり女性には無理とされる宇宙漁師の道を選んだとのこと。そんな真だが,アイスクリームに目がないという女性らしい一面も見せるという。
浅川 悠さんの演じる鳴海高子は,尾道市市役所の職員で,宇宙漁師を目指す6人の少女達を導いていく役割。ゲームの案内役なのでプレイヤーとの接点は何かと多いが,好感度のパラメータがないため,いわゆる
攻略対象ではないとのこと。
会場では,6人めの少女・薪 真紀子を演じる米野真織さんからのビデオメッセージも披露された。真紀子は熊本出身で,水産省の宇宙漁業推進者である父親に憧れ,宇宙漁師を目指しているという。また,ほかの少女達より年齢が少し高いため,皆の仲裁役になっているそうだ
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男性キャラクターのボイスには,池田 勝さん,内田直哉さん,高木 渉さん,櫻井孝宏さんらが起用される
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広井氏によると,今回のキャストを決定するにあたって120人以上の声優陣のサンプルボイスを聞き,その中から30名を選んでオーディションを行ったという。
ソラウミでは,各キャラクターのセリフは各地の方言を含んだボイスで再生されるが,画面に表示されるテキストは同じ意味の標準語になっているそうで,この仕様はオーディション時に決めたそうだ。
さらに話題は,声優陣が自身の出身地のものではない方言を収録するにあたり,知人からアドバイスをもらったことや,広井氏も収録時に正しい方言なのか分からなかったことにも及んだ。
また,声優陣各自の印象に残ったセリフや,演じるうえで難しかったポイント,オープニングテーマ収録時のエピソード,尾道を舞台にするにあたり市役所や実在する企業や店舗などと協議したエピソードなどが披露された。このほかにも,広井氏自身が,ある男性キャラのボイスを演じていることも明かされた。
トークの最後には声優陣を代表し,高橋さんが「さまざまな地域から尾道に集まった個性豊かな少女達が織りなすソラウミのストーリーが,皆さんの心を暖かくしたり,背中を押したりするかと思います。ぜひ配信を楽しみにしてください」と述べていた。
発表会の後半では,実機デモプレイによりソラウミのゲームシステムが紹介された。それによると,本作は大きく
ストーリーパートと,
宇宙漁業パートに分かれている。
ストーリーパートでは,プレイヤーが宇宙漁業団 女子部の部長となり,少女達の成長を見守ることになる。その過程でさまざまな選択肢が提示され,何を選んだかによって少女達の反応や,その後の展開が変化していく。また,敢えて選択肢を選ばないことにより,意外な展開を見せることもあるという。
ストーリーには,主軸となるメインストーリーと,少女達それぞれとのエピソードを描く
「候補生ストーリー」の2種類が存在する。後者の候補生ストーリーをアンロックするためには,以下に記す宇宙漁業で報酬として少女それぞれの
「心の鍵」を入手する必要がある。
宇宙漁業は,少女一人と「守護神」1体でペアを組ませ,プレイヤー自身の編成した3つのペアに,フレンドなどによる助っ人ペアを加えた計4ペアで漁に臨むこととなる。守護神には少女達との相性があるほか,それぞれ「神通力」と呼ばれる固有の必殺技を持っているとのことだ。
会場では「出撃」ボタンの長押しでエネルギーをチャージし,横スライドで発射する方向を定めて攻撃を放ったり,守護神同士をぶつけて援護攻撃させたりすることで,宇宙魚を捕獲する様子が示された。
また,特定のアイテムを獲得して「たたけ!」と表示されたときに端末を軽く叩くと,宇宙魚が1列にそろって攻撃しやすくなることや,画面左のゲージが溜まったとき,表示された守護神を指でブン回すことで大ダメージを与えられる「ブン!」も紹介された。
ゲームの概要紹介の最後には,広井氏が「構想から長い期間をかけて,ようやくここまで来ました。ソラウミは自分自身に縁のある土地や,自分の記憶にあるものを掘り起こしながら作ったので,活き活きとしたゲームになっています」とコメントしていた。
さらに会場では,事前登録などのキャンペーンの告知が行われたほか,2017年9月よりラジオ番組および生放送の配信,コミカライズ/ノベライズ,テレビアニメ化,舞台化といった各種展開が順次スタートするとのアナウンスがなされた。
このほかにも,ソラウミが台湾,香港,マカオでも配信されることと,
日本国内にて2018年春以降にPC版を展開する予定があることも発表された。
発表会の最後には,川口氏が,ソラウミがフォワードワークス初のオリジナルIPであることにあらためて言及。「ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです」と語って発表会を締めくくった。