プレイレポート
「The Last of Us Part II」のインプレッションをお届け。19歳に成長したエリーとジョエルの関係はどうなっているのか
この発表の裏では,一部のメディアを招待したイベントが開催されており,4Gamerもそこに参加し,トレイラーに登場したゲームシーンを実際にプレイしたり,開発者に話を聞いたりする機会を得た。本稿ではその模様を紹介していくが,プレイアブルデモやインタビューから分かる範囲でのストーリー考察もまじえているので,注意してもらいたい。
「アンチャーテッド」シリーズでもよく知られるNaughty Dogが,2013年にリリースした「The Last of Us」は,謎の寄生菌の蔓延によって文明が崩壊してから20年後の世界を舞台に,家族のいない中年男性の主人公“ジョエル”と,14歳の少女“エリー”の旅を描いた作品だ。
寄生菌は,人々を理性のない凶暴なゾンビ風ミュータント“インフェクテッド”に変貌させてしまうが,エリーは生まれながらにして耐性を持っている。つまり,人類を救うためにジョエルはエリーを保護しなければならない。その依頼を引き受けることになったジョエルは,最初こそエリーに冷たく接していたものの,いつしかサバイバルに不可欠な相棒となり,さらにはまるで親子のような愛情が芽生えていく。
そんな絶望的な世界におけるヒューマンドラマを描いた本作は,ゲーマー達に高い評価を得て,数々のアワードを得るほどの人気作となった。
その続編となる「The Last of Us Part II」で描かれるのは,前作から5年後の世界(2038年),つまりエリーは19歳の独立した女性になっている。エリーもジョエルも,ジョエルの弟であるトミーがリーダーであるジャクソンを永住の地として,何に怯えることもない人間らしい生活を営んできたらしい。
ちなみにジャクソンは,もともとはトミーの妻であるマリアとその父によって築かれた要塞村だ。モデルとなったのは,イエローストーン国立公園の入り口にある田舎町であり,ゲームに登場するのはその成れの果てである。近くにダムがあるので水と電力は供給できるが,前作ではそれを狙った盗賊が頻繁に攻撃を仕掛けてきたため,防衛に苦労していた。
今回のイベントでは,「The Last of Us Part II」の具体的なストーリーについては秘匿されていたものの,エリーとジョエルは関係を悪化させていて,ジョエルはどこかで隠遁生活を送っている様子だ。エリーは,ジャクソンの若者衆の1人に成長しており,少し年上に見える新キャラクター“ディーナ(Dina)”と恋に落ちているというのは,2018年のE3で披露されたトレイラーからも読み取れたことだ。
そんなエリーが,初めてパトロール隊のメンバーとして,村の周囲を馬でパトロールするというのが,数日前に新たに公開されたトレイラーの冒頭シーンであり,ゲームの序盤でもあった。
エリーの操作を中心としたデモをさっそくプレイ
今回のデモ版は,エリーがディーナと一緒に雪山の中を散策するシーン「Jackson Patrol」から始まる。このシーンはチュートリアルを兼ねており,簡単に操作を学びながら廃屋でアイテムを漁っていく。しばらく探索していると,ムース(ヘラジカ)の死骸を発見するが,残忍に殺されていたことを不審に感じたエリーとディーナは,その現場の近くにあるスーパーマーケットの中に入っていく。
そこには,ムースを食したと思われるインフェクテッドやクリッカーの群れがおり,トレイラーにもあるように床が崩れてピンチに陥るなど,冒頭からドキドキなシーンが展開されていくのだ。
前作と同じく[×]ボタンは「クライム」(昇り降り)に割り当てられており,状況に応じて「ジャンプ」や,体勢を横にして狭い場所を通る「スクイーズ」に切り替わる。また,しゃがみを行う[〇]ボタンは,押し続けることで「プローン」(腹ばい)ができるようになった。
また,ダッシュの[L1]ボタンは,戦闘時には相手のメレー攻撃を交わす「ドッジ」に変化する。さらに,相手の居場所を感知するリスニングモードは,前作のリマスター版と同じく[R1]ボタンに割り当てられていた。
やがてスーパーマーケットからの脱出に成功したエリーとディーナは,次のパトロールポイントに向かう途中で,吹雪に遭遇する。雪と冷気が入り乱れる寒そうな雰囲気や,馬の白い吐息,エリーの衣服に雪が溜まっていく描写など,細かい部分の表現力が高い臨場感を生み出している。今回はディーナと生き別れそうになりながらも,吹雪が酷くなる前に,何とか市立図書館に避難できた。
スーパーマーケットとは異なり,インフェクテッドや盗賊が忍び込んだ形跡があまりなさそうな図書館は,どうやら“ユージーン(Eugene)”というキャラクターが隠れ家として使っていた場所らしい。前作の追加エピソード「Left Behind」で,白骨死体として発見されたキャラクターと同名だが,同じ人物なのかは不明だ。エリーとディーナの会話から,共通の知り合いでありそうなことがうかがえるが,どうやら既に死んでいるのか,しばらくこの場所に帰ってきていない様子である。
ここにはワークベンチ(作業台)があり,ゲーム中ではおそらく初めて武器のアップグレードを行うことになる。前作との明確な違いは分からなかったが,改造することで射撃速度やクリップの容量などを向上させられるのは前作と同じである。
アシスタントディレクターであるカート・マージノウ(Kurt Margenou)氏によると,「1つ1つのアップグレードが意味のあるものにしたいので,例えば“射撃速度が数%上がる”というようなものではなく,ゲームプレイで明確に違いが感じられるようにしている」とのことだった。包帯や弓矢のような消耗品と同じく,サバイバルをバックボーンとする本作だけに,アップグレードに必要なガラクタもしっかりと散策して集めて回りたいところ。
ディーナとエリーは,やがてユージーンがマリファナ工場として使っていた地下施設に到達し,ちょっとしたラブシーンが展開される。マージノウ氏によると,この場面は「エリーの大切なモノをしっかりと表現するためのストーリー」だそうだ。
憎悪と怒りに駆り立てられるエリーの新しい旅路
図書館で吹雪を凌いだあと,ジャクソンへと戻ったと思われるエリーとディーナだが,やがて何か大きな事件に巻き込まれる。今回のプレイアブルデモではカットされていたが,公開されたトレイラーを見る限り,何らかの敵対勢力によってジャクソンが襲撃され,壊滅的な破壊行為と虐殺が行われたようだ。
エリー自身も相当に痛めつけられて恐怖を味わったようだが生き残っており,トレイラーからは少なくとも村の生存者は,エリーとトミーの2人だけしか確認できない。「トミー,私が決着をつけなきゃいけないの」というエリーのセリフが,トレイラーの映像に被せられているが,この出来事がエリーを新しい旅へと向かわせることになるわけだ。
マージノウ氏によると,前作が「親子ではない2人の親子愛」がジョエルを駆り立てる衝動であったとすると,今回エリーを駆り立てるのは「憎しみ(Hate)」であるという。これまでの経緯から,ディーナが殺されてしまったと考えるのに無理はなさそうだが,エリーが復讐の鬼と化し,その憎しみを動機にして「エリーが愛するジャクソンを破壊した勢力」の本拠地であると思われる,シアトルに向かうことになる。
「Jackson Patrol」の次に用意されていたデモは,「Seattle Suburbs」と名付けられており,エリーが遥々ワシントン州のシアトル近郊にまでやってきたのが分かる。ワイオミング州のジャクソンからの道路距離にしてちょうど1000km。日本で言えば,東京から北九州市にまで到達するような長い距離を,どうやって旅してきたのかは不明だが,マージノウ氏は「ゲームが始まってから数時間ほどプレイしたあたり」と解説していた。
デモの冒頭でカメラに映された標識には「ヒルクレスト(Hillcrest)」と表示されていたので,そう言う名前の場所であるはずだが,実在するヒルクレストはサバーブ(郊外)というには遠過ぎる,ワシントン州東部の高地砂漠の地名であり,おそらくはシアトル圏内にある架空の場所という設定になるのだろう。
レンガ作りの建物や一戸建ての家屋の廃墟が並び,アポカリプスが起きる以前であれば,シアトルの町っ子達が週末を過ごしにやってきそうな場所だ。瑞々しい雑草に覆われた廃墟群からは春か夏の時期を連想でき,少なくともジャクソンの襲撃から数か月が経過しているのは間違いない。
エリーのスキルもアップグレードできるが,本作ではヘルス値の向上に加えてListenモードやオブジェクトの遠投範囲を広げる「サバイバル」,アイテム製作時の時間短縮や性能向上が期待できる「クラフティング」,そしてListenモードで見える影が鮮明になったり,サイレンサーとして利用するプラスチックボトルの耐久性が上がるといった「ステルス」の3つの要素に分けられ,それぞれに5つほどのスキルが用意されていた。
アイテムのアップグレードと同じく,錠剤のようなアイコンの素材を集めて回る必要があり,スキルによっては20〜90と異なる量が必要となっていた。
犬を使って攻撃してくる新勢力WLF(ウルヴス)とは
「Seattle Suburbs」で描かれたヒルクレストの町でも,廃墟化した店の中でアイテムを物色しながら進んでいくと,やがてはこの地域を支配していると思われる私兵集団を発見する。「侵入者がやってきたぞ!」などと騒ぎ立てているが,探しているのはエリーではなさそうで,エリーは「トミーの仕業に違いないわ」というような独り言をつぶやいている。
遠方で爆発音が聞こえたり,黒煙が上がったりするのが確認できるので,相手のパトロールを掻い潜りながら,その場所に向かうことになるのだ。
この私兵集団は,「WLF」(Washington Liberation Front)というグループであり,以前に公開されたゲームプレイトレイラーに登場したカルトグループ「セラファイツ」(Seraphites)とは異なる勢力である。セラファイツは,口笛で連絡を取り合いながら連携していたが,WLFは大型犬を利用する。その戦術は異なるものであり,このあたりに「The Last of Us Part II」の新たなゲームシステムと,そのバラエティ豊かな攻略法が表れている。
「The Last of Us Part II」では,しゃがみ込みに加えて「プローン」できるというのは前述したとおりだが,トラックの下や排気ダクトの中をほふく前進できるだけでなく,雑草の中に身を隠すことも可能だ。雑草も,場所によっては生え具合が異なっており,中にはしゃがんだ状態でも身を隠すことができる場所もあるし,這いつくばってやっと姿が隠せるような短い雑草群もある。ただし,犬はプレイヤーが通過した場所を嗅ぎ分ける能力があるので,じっとしていても見つかってしまう。
本作では,しゃがみかプローンの状態で相手に接近して,[△]ボタンで相手の口を押え,[□]ボタンで止めを刺すといった,ステルスキルを多用することになる。通常であれば,パトロール中の敵のルートをしっかりと見極めて,相手が一人になったところを背後から襲撃したり,相手のいないルートを読み取って移動したりすることが多いだろう。
しかし,犬を連れたWLF相手ではなかなかうまくいかない。相手のルートを読み取っている間に,パトロール中の犬がプレイヤーの匂いを嗅ぎつけて近付いて来るのだ。エリーを見つけると吠えて主人に居場所を教え,さらには襲い掛かっても来る。
このゲームメカニクスは「Scent Trail」と呼ばれており,プレイヤーが通過した場所には,しばらく匂いが残るらしい。「The Last of Us Part II」では,前作以上にレンガやボトルのようなものが散乱しており,匂いを嗅ぎ付けた犬の気をそらすために,それらを別の場所に投げて進んでいくことが重要になりそうだ。
ただ今回のデモでは,犬を連れているパトロールが多く,移動するのをためらってしまうほどだった。WLFと出会うまではプローンを使って優位にゲームを進められそうだが,ここに来ていきなり同じスタイルが通用しなくなり,プレイヤーの慣れを攪乱させる手法が利用されているのが分かる。
「Seattle Suburbs」は,まさにこうした展開の連続だった。大きなセクションでは,WLFの数は犬を合わせて10〜20体ほどはいたと思われ,ステルスキルを仕掛ける隙がほとんどなかった。この状況下では音の出る武器も使えなかったので,とにかく相手とのドンパチを避けてステルスに徹し,なんとか目標地点までたどり着けた。
このチャプターの前半では,廃屋にあるカウンターの上や引き出しの中などマップの至るところに,WLFが支配する以前から町に存在していた温厚な市民グループの手紙が残されており,それを読み漁っていくうちに,ストーリーの背景が読み取れるようになっていた。
それらの手紙では,WLFは別称“ウルヴス”とも呼ばれており,市民グループのリーダーであるボリスが娘を殺された復讐から,秩序が崩壊していく様子が描写されている。
このボリス自身はアーチェリーのチャンピオンだった過去があるほどのアスリートであり,このヒルクレストではエリーがとある経緯から,彼の弓を入手することになる。弓はWLFとの戦いにおいてはかなり有用であり,主人を倒すことで犬を無力化できる。いずれにせよ,こうしたメインストーリーでは描かれていない裏のストーリーも堪能できるほど,しっかりとした脚本になっているのが分かる。
WLFの捜査の手を掻い潜りながら,爆発音の場所だったと思われる燃えるジープの近くにまでやってくると,そこで何者かが後ろからエリーの口を塞ぐ。エリーが振り返ってみると,それはトミーではなく,ジョエルだった。
ジョエルは「お前を1人で旅出たせると思っているのか」と,義理の父親らしい台詞を話し,ここからの2人の旅が始まることを連想させるシーンを終えたところで,ここまで3時間ほどのあったアルファ版のデモは終了した。
アシスタントディレクター,カート・マージノウ氏インタビュー。NPCは人間性まで描写している
4Gamer:
最初のデモ「Jackson Patrol」は,チュートリアルの側面がありつつも,ストーリーがしっかりとしていました。
カート・マージノウ(以下,マージノウ)氏:
本作では,プローンやドッジといった新しいゲームシステムを取り入れていますので,前作プレイヤーの復習になるだけでなく,新しいゲームプレイに慣れてもらえるように作っています。また,ディーナとのロマンスをしっかりと描き,その後のストーリーにつなげるためのチャプターでもあります。
4Gamer:
先日公開されたトレイラーも踏まえると,ディーナに何かが起こることが想像できてしまいます。
マージノウ氏:
そこは想像にお任せします(笑)。重要なのは,ジャクソンで起きたイベントによって,「慈悲と情愛」というチュートリアル部分で描かれていたエリーの心情が,「憎悪と怒り」に一変してしまうことです。
4Gamer:
昨年リリースされたトレイラーでは,キスをするために顔を近付けたときに鼻が曲がったり,情熱の高まりで頬が紅潮するといった描写が確認できました。あのようなカットシーンも,すべてリアルタイムで描かれるのでしょうか。
マージノウ氏:
ええ。これまでお見せしたカットシーンは,すべてプリレンダではなく,ゲーム中でリアルタイムで表現されているものです。
4Gamer:
今回のトレイラーでも登場したアジア系キャラクターの人物像を教えてください。
マージノウ氏:
彼はジェシーというキャラクターで,前回のトレイラーではダンスするディーナをうっとりして見ていたエリーに語り掛けていましたね。少し分かりにくかったかも知れませんが,今回のトレイラーでもパトロール隊を率いる村のリーダー格のキャラクターとして登場しています。
4Gamer:
「Seattle Suburbs」のシーンの最後では,ジョエルがエリーと一緒に旅を始めるかのような終わり方でしたが,実際はどうなのでしょうか。
マージノウ氏:
そのあたりも実際にプレイしてから確認していただきたいです。もっとも,ジョエルは本作においても重要なキャラクターであるというのは間違いありません。
4Gamer:
今回は“シャンブラー”という新しいインフェクテッドが明らかになりました。
マージノウ氏:
シャンブラーは,体にガスを溜め込んでいて,攻撃を加えるたびにガスを噴射します。クリッカーと同様に音にだけ反応するインフェクテッドの上位種ですが,狭い場所では戦いたくない相手ですね。
4Gamer:
「WLF」という新勢力についてもお聞かせください。
マージノウ氏:
もともとは,アポカリプス直後に治安を保っていたシアトルの政府機関に反旗を翻した勢力です。彼らに対抗しようとしたヒルクレストの市民グループが敵わないほど組織化されています。今回のデモでは,彼らの本拠であるシアトルにかなり近付いているといったところですが,これ以前にもエリーはウルヴスと遭遇しています。
4Gamer:
昨年紹介されたカルト集団のセルファイツとは異なる様子ですが。
マージノウ氏:
「The Last of Us Part II」のテーマの1つとも言えますね。本作ではいくつかの勢力が登場しますが,それぞれの動機と戦術で活動を繰り広げており,それが絶え間ない暴力の繰り返しの原因にもなってしまっています。
それに対してエリーはどのように戦っていくのか,正義を追求するあまりにどこまで自分の感情を剥き出しにしてしまうのかといった選択を迫られることになります。また,敵対勢力も,彼らなりの考えに基づいて行動するという人間性まで描写するよう努めています。そうしたことも,マップ中に散らばっている手紙などのアイテムをしっかりと読み込んで,皆さん自身に感じ取ってもらいたいです。
4Gamer:
今回のデモで拾えた手紙には,ボリスと彼のグループにまつわるエピソードが綴られていましたね。
マージノウ氏:
我々はゲームのストーリーを作るとき,「キャラクターの1人1人が,現実世界に存在する人間だったらどのように行動するか」を考えています。それを昇華させていくことで,友達同士のキャラクターだったら,お互いの名前を呼び合ったりするんです。
4Gamer:
犬も,主人が殺されたら悲しそう声で鳴いていましたね。胸が張り裂けそうでした。
マージノウ氏:
ストーリーの成り行き上,誰かを殺さなければならない場面も多々ありますが,少なくともヒルクレストのミッションでは,犬どころかWLFのメンバーを1人も殺さずに通過することは可能ですよ。
4Gamer:
プレイした限りでは,茂みに隠れた状態でも人間のキャラクターに見つかってしまうことがありました。
マージノウ氏:
それは音で判断しているんです。音は,スプリント,ウォーキング,しゃがみ,そしてプローンの4段階によって出方が変わりますが,しゃがみ込みからプローンに体勢を変えたり,見ている方向を変化させただけでも音は出ます。どのようにマップ内を移動していくか,敵にアプローチするのかは,プレイヤーの戦術次第です。
4Gamer:
雑草は段階的に高さが変化しているのでしょうか。
マージノウ氏:
きっちりと数段階に分けているわけではありませんが,それぞれ高さは異なります。どのように身を隠すべきかはプレイヤーの考えるとおりで,例えば「ここにプローンしていれば敵に見つからなさそうだけど,向こうにいくとしゃがんだ状態でも隠れるほどの茂みがあるな」と判断するのであれば,そういう判断を行ったことにしっかりお返ししたいというゲーム作りを目指しています。
4Gamer:
本作のListenモードはどのように活用していくのでしょうか。
マージノウ氏:
Listenモードは,聞こえたものが何なのかを可視化するものです。例えば,今我々が耳を澄ませても,この板壁の向こうで誰かが話していることや,奥のキッチンで食器がカチャカチャと鳴っているような雑音を判別できますよね。
ただ,Listenモードで感知できる範囲は限られており,範囲外に別の敵がいて,不利な状況になるというのは,ゲーム中も十分に起こり得ることです。当然ながら敵の数が増えればそれだけチャレンジングになります。一種のパズルだと思って,しっかりと周囲を感知しながらプレイしていくというのが,本作のステルスプレイの醍醐味ですから。
4Gamer:
では最後になりますが,Margenouさんが考える「The Last of Us Part II」の見どころを教えてください。
マージノウ氏:
人間だけでなく,その周囲の環境は5年という歳月が過ぎれば状況が変わります。エリーという,まだまだ若い女性のそうした側面をしっかりと描き切りたいと思いましたし,そうできたと思います。ですので,皆さんにもじっくりと楽しんでいただきたいですね。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「The Last of Us Part II」は,PlayStation 4専用ゲームとして,2020年2月21日に発売が予定されている。前作と同様にアクションとストーリーテリングの絶妙なマッチングを楽しめるのは間違いない印象だったが,果たしてエリーの旅路はどこに行き着くのか。そこにジョエルはどれだけ絡んでくるのだろうか。発売まで5か月ほどを残した現在,開発もラストスパートの段階なのは想像に難くないが,今後の続報も楽しみにしておきたいところだ。
「The Last of Us Part II」公式サイト
- 関連タイトル:
The Last of Us Part II
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