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「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の新要素まとめ。従来のFFXIVベンチとは何が違うのか,動かして確認してみた
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印刷2017/04/29 11:30

テストレポート

「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の新要素まとめ。従来のFFXIVベンチとは何が違うのか,動かして確認してみた

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 別途お伝えしているとおり,スクウェア・エニックスから,PC向けベンチマークソフト「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(以下,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチ)の配信が始まった。これは,2017年6月20日リリース予定となっている最新拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV」の最新拡張パッケージ「紅蓮のリベレーター」をユーザーの環境がどれくらい快適に動作できるかを推し測るためのものだ。


 すでにダウンロードして動かしてみたというプレイヤーも少なくないと思うが,では,このFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチは,従来の「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」(以下,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチ)から何が変わったのだろう? 取り急ぎ,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで入った変更点とベンチマークの傾向について,簡単にまとめてみたいと思う。

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64bit OS&DirectX 11のみ対応。新たに照り返しの表現オプションが加わる


キャラクタークリエイション機能で作成したキャラクターに,LV70ジョブ専用装備を装着させた状態(上)。プルダウンメニューから装備はさまざまに変更できる。下は作成したキャラクターがデモシークエンスに登場しているところ
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 既存のFFXIVプレイヤーにとって大きなトピックとなるのは,製品版と同等のキャラクタークリエイション機能がFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチに入っていることだろう。今回のキャラクタークリエイションは,普段使っているプレイヤーを読み出すと,ジョブこそモンクに限定されるものの,紅蓮のリベレーターで実装されるレベル70のジョブ専用装備などを装着することができるようになっている。
 作成したキャラクターをベンチマーク本編で主人公として登場させられるのは従来のベンチマークと共通の仕様だ。

 肝心のベンチマーク機能本編だが,大きな変更点としては,採用するグラフィックスAPIがDirectX 11のみ,OSが64bit版Windowsのみになっている点が挙げられる。FFXIV紅蓮のリベレーター自体はDirectX 9も32bit版Windowsもサポートしているが,ベンチマークテスト機能は,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのようなDirectX 9モードでの実行機能を持たず,また32bit版OSでの実行も行えないので,この点は注意が必要だ。

FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのメインウインドウ。FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチでは[スタート]ボタンの左にAPI選択用のプルダウンメニューがあったが,それがなくなっている
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 もっともそれ以外の使い方はFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチから変わっていない。メインウインドウから[設定変更]をクリックすると開く「設定変更」ウインドウから,グラフィックス設定プリセットや,プリセットに含まれる細かなグラフィックス設定,あるいはテスト解像度を設定して[OK]ボタンを押し,再びメインメニューから[スタート]ボタンを押せばテストが始まる流れだ。そのとき「ループ再生」にチェックを入れておけば,ベンチマークをループ実行することもできる。

設定変更ウインドウ。「グラフィックス設定プリセット」のところにある[現在プレイ中のゲーム設定を読み込む]ボタンを押すと,いまプレイしているFFXIVのグラフィックス設定を読み出してFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチに適用させられる
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グラフィックス設定プリセットはFXIV蒼天のイシュガルド ベンチから1つ減って5つとなった
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 グラフィックス設定の詳細は,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチと基本的には同じながら,少しずつ新しくなっている。
 まず,用意されているグラフィックス設定のプリセットは「最高品質」「高品質(デスクトップPC)」「高品質(ノートPC)」「標準品質(デスクトップPC)」「標準品質(ノートPC)」の5つ。DirectX 9モードがなくなった都合上,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチにあった「最高品質(DirectX 9相当)」は消えている。
 面白いのは,いまプレイしているFFXIVのグラフィックス設定を読み出して適用するための[現在プレイ中のゲーム設定を読み込む]ボタンが新たに追加となったところだ。普段からグラフィックス設定を自分なりにカスタマイズしてプレイしている人にとっては,ありがたい機能ではないだろうか。

 DirectX 9モードがなくなったので,設定項目からはそれ関係の項目も減っているが,一方で「描画設定」のところへ新たに「照り返しの表現」が加わった点には注目しておきたい。これは,水面の反射がキャラクターなどに映り込むエフェクトに関するもう項目で,「最高品質」と「高品質(デスクトップPC)」の2つのプリセットにおいて「標準品質」の「照り返しの表現」が適用されるようになっている。

FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチでは,新たに「照り返しの表現」に関する設定項目が加わった。選択肢は「標準品質」「適用しない」の2つだ
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 ベンチマークテスト中はデモシークエンスが流れ,その画面左下にフレームレートの推移を表すグラフとCPUやGPUなどの情報,それにベンチマークスコアがリアルタイムで表示されるというのは,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチと同じ。ベンチマークの内容は,「アラミゴ」や「東州オサード小大陸」といった,紅蓮のリベレーターで実装となるエリアで,大規模な戦闘を行ったり,大勢のキャラクターで移動したりというものになっている。
 時間にして6分20秒ほどと,ベンチマークのデモシークエンスとしては長い部類に入るが,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチがだと9分近くかかっていたので,個人的にはかなり短くなった印象だ。

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テストが終わると出演キャラクター総登場(?)のリザルト画面に移る。このあたりは従来と変わらない
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 ベンチマークが終わるとリザルト画面に移り,各シーンの読み出しに要した時間「ローディングタイム」とスコアを確認できるようになる。スコアはメインウインドからも確認でき,さらにメインウインドウからは[レポート出力]ボタンを押すと,スコアや平均フレームレート,グラフィックス設定入りのテキストファイルを出力可能だ。

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ベンチマークの実行後は,それ以降で最も新しいベンチマークスコアがメインウインドウ上へ表示されることになる
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レポート出力で書き出したテキストファイル。平均フレームレートは,このレポートでしか確認できない


新旧のベンチマークでスコアの出方をちょっと確認


 ここで,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで,どのようなスコアが出てくるのかを,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチとの比較から,ちょっとだけ確認してみたい。今回はGPUに「GeForce GTX 1080」(以下,GTX 1080)と「GeForce GTX 1060 6GB」(以下,GTX 1060 6GB)を用意のうえ,64bit版Windows 10(Build 15063.138)環境で比較してみることにする。
 導入するグラフィックスドライバはテスト開始時点の最新版となる「GeForce 381.89 Driver」。そのほかテスト環境はのとおりだ。

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 テスト解像度は3840×2160ドット,2560×1440ドット,1920×1080ドットの3つを選択し,グラフィックス設定プリセットは「最高品質」で固定。CPUのマルチスレッド処理である「Hyper-Threading Technology」や,自動オーバークロック機能の「Intel Turbo Boost Technology」は,ユーザーが実際にゲームをプレイする場合を想定し,それぞれ有効のままとしている。
 この状態で,解像度1920×1080ドットにおいてベンチマークを数回連続実行してみたところ,スコアに大きなブレは生じなかったので,今回はすべてのテスト条件で1回のみベンチマークを実行することとした。

 スコアを見ていこう。グラフ1はGTX 1080で実行した結果だが,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで得られたスコアがFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチと比べて下がっているのが見てとれる。描画負荷が低いほどスコア差が付き,1920×1080ドット条件だとFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチ側のスコアがFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのそれと比べて約88%というところになっているので,どちらかというと,FFXIV蒼天の最終スコアでは描画負荷が低くなるにつれてCPU性能がスコアを左右しやすくなっていると言えるかもしれないが,いずれにせよ,負荷が上がっていることだけは間違いない。

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 実際,紅蓮のリベレーターの推奨動作環境は,GPUが「GeForce GTX 970」もしくは「Radeon RX 480」以上で,CPUも動作クロック3GHzのCore i7以上と,MMORPGにしてはかなりハードルが高い(※ちなみにメインメモリ容量は8GB以上,ストレージ空き容量は60GB以上推奨)。FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチは,昨今のPCゲーム環境に合わせた,FFXIV紅蓮のリベレーター本編側の要求スペック引き上げに合わせた高負荷仕様になっていると言えるだろう。

 平均フレームレートをまとめたグラフ2を見ると,解像度にかかわらず,まんべんなく描画負荷が高まっていることが分かる。FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのスコアは対FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチで79〜85%程度となっているので,スクウェア・エニックスとしてはFFXIV紅蓮のリベレーターでおおむね15〜20%程度は従来より描画負荷が高まるという想定を行っている可能性もありそうだ。
 今回は「ちょっと試してみた」レベルなので,これ以上の掘り下げは行わないが,「Fraps」から最小フレームレートを追ってみると,GTX 1080は2560×1440ドット条件で60fpsを割り込む場面が見られたことは報告しておきたい。

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 続いてはGTX 1060 6GBだ。スコアはグラフ3になるが,こちらでFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのスコアは,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのそれと比べて94〜96%程度となった。GTX 1080でテストしたときのような,低解像度条件におけるスコアの大きな低下こそなかったが,一律で下がっている傾向は共通だ。

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 平均フレームレートをまとめたグラフ4だと,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのスコアはFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのスコア比で81〜83%程度。こちらでもGTX 1080でテストしたときと同程度にはフレームレートが低下しているのを確認できる。

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 スクウェア・エニックスが,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチに合わせて公開したスコアの見方指標はこれまでと変わっておらず,スコア7000以上で「非常に快適」が得られる。しかし,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチでは,スコア7000の場合,平均フレームレートが60fps近くに達していたのに対し,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチでは,同じスコア7000でも平均フレームレートは50fpsを割り込むようだ。断言するためにはもう少しデータが必要と思われるものの,「非常に快適」のラインがFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで引き下げられた可能性は高そうである。
 FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで平均60fpsを得ようという場合,スコア9000程度が必要になるのではなかろうか。

スコアの見方もこれまでと変わらず。最高の指標「非常に快適」を得るためには,7000以上が必要だ
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 ……と,取り急ぎレベルだが,要点をまとめてみた。読者諸姉諸兄も,大型連休中にひととおり実行し,プレイヤー仲間とあれやこれや議論してみてほしい。

スクウェア・エニックスのFFXIV紅蓮のレベレーター ベンチ配布ページ


「FFXIV:紅蓮のリベレーター」のベンチマークソフトが配信開始。製品版と同等のキャラクリエイションも体験可能

  • 関連タイトル:

    ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

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    ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド

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    FINAL FANTASY XIV(旧)

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