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日本一のクランを決める「BLACK SQUAD PRIMAL CUP オフライン決勝大会」が開催。実力が伯仲した4クランの試合とアップデート情報をレポート
「PRIMAL CUP」は「BLACK SQUAD」初めての公式大会だ。今年の2月にオンライン予選がスタートし,勝ち抜いた4クランが,この日,優勝賞金100万円と初代王者という名誉をめぐって激突した。本稿では決勝トーナメントの様子と,公開されたアップデート情報など,イベントの模様をレポートしよう。
新マップや新武器,武器のリニューアルなど最新情報が公開。4月からは毎月公式大会も開催に
試合の模様をレポートする前に,当日,久東プロデューサーから発表された,3月中旬以降に予定されているアップデートについて伝えしよう。
最初に公開されたのは,爆破ミッションに追加される新マップ「ツーフェイス」と,AIミッション専用のマップ「ストレージ」が殲滅でプレイできるようになるという情報だ。久東氏によると「ツーフェイスは悪の組織の地下施設」という設定のマップらしい。
ツーフェイス |
ストレージ |
続いて,ミリタリーボックスに追加される武器や,イベントで追加される武器が公開された。イベント武器となる「AK12 SNOWFLAKE」と「KRISS VECTOR JACKAL」は永久制だが,グレネードは期間制とのことだ。
そして,チュートリアル報酬としてもらえる武器が,SCAR-LからG36に変更される。すでにチュートリアルをクリアしているプレイヤーは,SCAR-Lがそのまま使用できるだけでなく,メールでG36が配布される。これから始めるプレイヤーはSCAR-Lが手に入らないことになるが,今後,何らかの形でSCAR-Lが入手できるようにするとのことだった。
ボディーアーマーの仕様が一新されることも明らかになった。装備することで銃撃への防御力がアップするボディーアーマーは標準装備となり,その代わりに移動速度が若干ダウンする。しかし,移動速度に特化したライトアーマーや,耐久力に特化したヘビーアーマーなどの選択肢を用意し,プレイスタイルに合わせたチョイスが可能になる。これらのアーマーは期間制だが,いずれ永久制のものも実装されるとのこと。なお,所持している期間制のボディーアーマーは,ライトアーマーに変換される。
また,これまで期間制しか存在しなかったM67手榴弾を永久制とし,ボディーアーマーと同様,標準装備になるとのこと。既存のプレイヤーには同アイテムをメールで配布,新規プレイヤーにはキャラクター作成時に配布されるという。
武器については,それぞれバランス調整が実施されることが明らかになり,そのコンセプトが紹介された。どれも基本的には上方修正だが,SCAR-Hの「縦反動の安定性低下」のように下方修正と言えるものもある。
そのほかのアップデート内容としては,BSポイント(主にイベントで獲得可能な新硬貨。武器や装備と交換が可能)の導入や,ゴールドショップの全武器の永久化が発表され,4月以降には定期的に公式大会が開催されることが明らかになった。
この大会は週末に予選が開催され,上位2クランが勝ち抜けで決勝に進出。負けたクランは,翌週以降の予選にも出場は可能。最終的に4回の予選が実施され,その後,決勝に進出したクランによる決勝トーナメントが行われるとのことだ。
シーソーゲームの連続に会場も大盛り上がり
それでは,決勝トーナメントの様子をレポートしよう。
決勝トーナメントに進出したのは,オンライン予選を勝ち抜いた「DNG_Requish」「Inperium」「DEMACIA」「USG_Zenith」の4クラン。1クラン5名のチームが爆破ミッションで日本一の座をめぐって競い合った。
トーナメントの基本的なルールは,5vs.5の爆破ミッションで,準決勝は1セット中6ラウンド先取の3セットマッチ制,決勝戦は5セットマッチ制となっている。
爆破ミッションについて簡単に説明すると,先攻のVC(バイパーサークル・攻撃側)はマップ内にあるC4爆弾を入手し,特定のポイントに設置する。このC4爆弾が,後攻のPM(ピースメーカー・防衛側)に解除されなければ勝利だ。PMは爆弾の設置を阻止,設置されたとしても解体することで勝利となる。どちらの側も,相手を全滅させることで勝利が得られる。1ラウンドの試合時間は2分30秒で,5ラウンド後に攻守が交代となる。
試合前に両クランのリーダーがじゃんけんを行い,勝利したクランが「使用マップの選択権」か「先攻のVCか後攻のPMかの選択権」を得られる。じゃんけんで負けたクランは,勝利したクランが選ばなかったほうの権利を行使できる。2セットめ以降は,前セットで敗北したクランが上記の2つの権利のどちらかを行使し,勝利したクランが残った権利を使うことができる。
準決勝第1試合は,今大会の本命と前評判の高いDNG_RequishとUSG_Zenithの一戦だ。じゃんけんで勝ったDNG_Requishが選んだマップ「キャッスル」を舞台に,USG_Zenithの先攻で幕を開けた。
「150もの作戦を考えてきた」と豪語するUSG_Zenithは積極的に攻め,設置したC4爆弾の解除にやってきたDNG_Requishを撃破して,ファーストラウンドをものにした。その後もDNG_Requishの裏をかくような動きで常に先手をとり,また銃撃戦になっても撃ち勝つ強さを見せ,次々とラウンドを取っていく。攻守交代してもその勢いは止まらず,USG_Zenithが6-2で1セットめを勝利した。
マップ「ペーパーカンパニー」で行われた第2セットは,DNG_Requishの先攻でスタート。意識の切り替えに成功したのか,圧倒的な攻めを見せたDNG_Requishが最初のラウンドをゲットする。だがここで怯むことなく対応したUSG_Zenithがラウンドを取り返し,その後はシーソーゲームに。両クランともマッチポイントとなる,5-5までもつれ込む事態となる。
ラストラウンドとなる11ラウンドめは,どちらもじっくりポジション取りに終始し,残り時間30秒となったところでDNG_Requishが勝負に出た。それを受けて立ったUSG_Zenithがキルを取られながらも撃ち勝ち,大方の予想を覆して,ストレートで2セットを連取したUSG_Zenithが決勝戦へ進出を決めた。
続いて行われた準決勝第2試合はInperium vs. DEMACIA。マップは解説のMaa氏が「屋内がメインで中央の取り合いが激しい」と評する「キャリア」だ。
DEMACIAの先攻で始まった1ラウンドめは,予想どおり中央で激しいぶつかり合いとなる。ここで競り勝ったInperiumがファーストラウンドを取り,その勢いのまま0-3とラウンドを連取する。だが,4ラウンドめからじわじわと調子を上げてきたDEMACIAが,慎重に動き回ってInperiumの追い詰め,一気に6ラウンドを取り返して逆転し,1セットめを手に入れた。
2セットめはInperium選択による「コレクション」が舞台で,DEMACIAが先攻で試合開始。1セットめの勢いが残っているDEMACIAが積極的に動き回るが,Inperiumがポイントを押さえ,互いにラウンドを取り合う形で進んでいく。攻守交代後もその動きは変わらず,いつしか5-5の両者マッチポイントと相成った。かたや首の皮一枚で望みがつながり,かたや決勝進出が決まる11ラウンドめ。そのプレッシャーの中,慎重に動く両クランの戦いは,ギリギリのところでInperiumが勝利を上げ,最終セットに望みをつないだ。
最終セットとなる3セットめの舞台は,マップ「ブルックリン」。先攻のDEMACIAが若干試合を優位に進めていくが,突き放すことができず,3-2と勝ち越した状態で攻守交代に入る。防衛側に回ったDEMACIAはこのラウンドを取って4-2と突き放すが,Inperiumが巻き返し,なんと4-5と逆転リーチに。しかしDEMACIAがすぐに1ラウンドを取り返して,再び両クランともにリーチがかかる。
最終ラウンドは,序盤こそじっくりとポジション取りに終始する展開だったが,中央での接触を機に激しい銃撃戦が繰り広げられ,撃ち勝ったInperiumがラウンドの勝利と同時に,決勝戦へと進出した。
決勝戦は,USG_Zenith vs. Inperium。
1セットめはマップ「ペーパーカンパニー」で,終始USG_Zenithが圧倒する展開となった。とにかく銃撃戦では無類の強さを見せ,ポジション取りや味方のカバーなど,そつのない動きを見せたUSG_Zenithが,2-6で1セットめを先取した。
2セットめが行われたマップ「コレクション」では,Inperiumのエンジンがかかってきたのか,シーソーゲームといった様相に。一進一退の攻防は終盤まで続くが,相手の動きを読むことに長けたUSG_Zenithが一歩抜け,2セットを連取して優勝にリーチをかけた。
後がないInperiumは,自らが選択したマップ「キャッスル」で巻き返しを図るが,序盤はUSG_Zenithの勢いが止まらず1ラウンドめを取られてしまう。しかし,ここで崩れず,また突き放されないよう持ちこたえたInperiumは,攻守交代で攻撃側に回ったのを機に攻勢に出る。薄氷の上を渡るようなギリギリのラウンドを何とか制していったInperiumが,3-2から3-5へと逆転を果たしリーチをかけた。10ラウンドめの開幕の銃撃戦でUSG_Zenithの数を減らし,危なげなくC4爆弾を設置したInperiumが,解除に現れたUSG_Zenithを排除に成功し,念願の1セットを手に入れた。
続く4セットめは,USG_Zenithが選択したマップ「キャリア」。のちにメンバーが「完全に覚醒した」と語ったInperiumは,終始,優勢な状態でラウンドを進めていく。攻守交代時には4-1と圧倒的なスコアで折り返し,その勢いのままラウンドを連取したInperiumが,6-2というスコアでセットを連取。なんと,セット数をイーブンまで持ち直し,勝負は最終セットに持ち込まれた。
最後の決着を付けるマップは,USG_Zenithが選択した「ブルックリン」。ファーストラウンドの序盤にヘッドショットでUSG_Zenithのメンバーを倒したInperiumが試合を優位に進め,勝利を掴む。USG_Zenithもすぐにラウンドを取り返すが,完全にエンジンのかかったInperiumの勢いを止めることができず,1-4の大差で5ラウンドを終えて攻守が交代する。
この交代で攻撃側に回ったInperiumは,よりアグレッシブな動きで2ラウンドを連取して勝利。後半ラウンドで圧倒的な強さを見せ,大逆転劇となる3セット連取でInperiumが初代王者に輝いた。
イベント開幕の挨拶では,今回のPRIMAL CUPについて「優勝クランは賞金100万円と,韓国でのエキシビションマッチへの招待権を得ることができます。その代表を決める大会ではあるのですが,それ以上に全体の競技レベルの向上という大きな目標があります」と語っていた久東プロデューサー。
その言葉に恥じない,高いレベルの試合が続き,解説のMaa氏も「想像していた以上に,ハイレベルなプレイヤーは研究して大会に挑んでいる」と舌を巻いていた。今後,定期的に大会が開催されることも予定されており,より高レベルの試合が見られるようになりそうだ。
今大会に優勝したInperiumは,3月26日に韓国で実施される予定のエキシビションマッチへの招待権を手に入れた。その相手は,韓国で開催されている「BLACK SQUAD Night」優勝クラン。このエキシビションマッチの様子は,生配信される予定となので,トップクラン同士の戦いをぜひ見ておきたいというファンは,公式サイトをチェックしてほしい。
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