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来たるべきポストアポカリプスに備えよう! 最新ゾンビの傾向をゲームでチェックしてみた
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印刷2019/03/20 00:00

プレイレポート

来たるべきポストアポカリプスに備えよう! 最新ゾンビの傾向をゲームでチェックしてみた

 “ゾンビもの”の作品と聞いて,“海外で人気”とか“マニア向け”といったイメージを持つ人もいるかもしれない。だが2018年に映画「カメラを止めるな!」とアニメ「ゾンビランドサガ」がヒットし,2019年に入ってからはあのNHKが連続ドラマ「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」を放送するなど,ここ最近は日本でもゾンビものの作品が大きな注目を集めるようになってきている。

 その設定もさまざまで,ゾンビがアイドルになって地方を救ったり,共同生活したり,妹やペット,さらには主人公がそもそもゾンビだったりと,もはやホラーという枠を飛び越えている。「ゾンビ」という一大ジャンルを築き上げつつあるのだ。

 ゲームではアクションやシューターなどのジャンルによく登場するゾンビだが,この調子だと,どんなゲームにどんなゾンビが登場しても,まったくおかしくない。
 ということで,そのときに備え,ここ1年ほどの間に発売されたゾンビ(っぽいキャラ)が登場するタイトルをプレイし,“今どきゾンビ”のスタンダードを探ってみた。ぜひ今後の参考(?)にしてほしい。

 なお,記事中にはグロテスクな画像やムービーがあるので,苦手な人はそれを了承したうえで読み進めてほしい。


力こそパワー! どこか憎めない「METAL GEAR SURVIVE」の脳筋ゾンビ


「メタルギアにゾンビ?」

 初めてそんな話を聞いたとき,ダンボール箱がゾンビの横をすり抜けていく安直な絵面を一瞬想像したのは自分だけではないと信じたい。

 「METAL GEAR SURVIVE」PC / PS4 / Xbox One)の主人公である「キャプテン」が単身乗り込むのは,突如出現したワームホールの先にある荒廃した世界,「ディーテ」(地獄)。転生こそしていないものの,異世界モノとゾンビの夢のコラボと呼べるかもしれない。

 そんな世界で幅を利かせているのが,本作のゾンビ的な位置付けにある「ワンダラー」(放浪するもの)という存在だ。どうやら人間がディーテ世界にいる謎の生物に寄生されると,かなりアバンギャルドな姿に変異してしまうらしい。

暗闇では光る頭が便利そうなワンダラー。グロ系が苦手な人でも,この造形なら大丈夫かも
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動きは遅めでクセもない。複数体からの攻撃も比較的かわしやすい
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 ただこのワンダラー,序盤では家畜のヒツジと同じくらいの防御力しかない一方で,攻撃力はとても高い。一般的なゾンビゲームの感覚で侮っていると,ワンパン,ツーパンでキャプテンが死んでしまうことになる。

致命傷になることもあるワンダラーパンチ
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 視覚と聴覚があることは確認されているというワンダラー。なので,戦うにしても避けるにしても,見つからないように音を立てず,しゃがみや匍匐移動を活用するのが,戦いを有利に進めるためのポイントとなる。

背後から忍び寄ってバックスタブ(ステルス攻撃)! こういうところはメタルギアらしい
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 プレイ中,たくさんのワンダラーに追いかけられそうなポイントを見つけたので,階段の上にある細い通路に誘い込んで,タイマンで戦おうとしてみた。

「さあ,かかってこい!」ビクビクしていたのに地の利を得たとたん急に強気になる筆者
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「あれ……?」脇目もふらず筆者の足元(床下)に集まってくるワンダラーさんたち
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 何回か試してみたものの,すぐ横に階段があるにもかかわらず,しばらく待っても登って来ようとしない(たまに登ってくる個体もいたが)。うーん,頭は光っているけど,どうやら視力はあまりよくないのか? ここは暗いし,よく見えなかったのだろう。きっとそうに違いない。

 さて,本作には,食料や武器・防具,さまざまな便利ユニットなどを,集めた素材から製作するというプロセスがある。
 序盤で作成できる「ノーマルフェンス」は,その名前通りの金網だ。プレイ前に少し調べてみたところ,これはワンダラーの攻撃を防げる一方,こちらの槍による攻撃は通してくれるので,安定して勝利をつかめる優れものらしい。さっそく使ってみたところ……。

ワンダラーとプレイヤーの間に設置すれば,攻撃をほぼ防げる
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しばらく金網越しにチクチクしたが,ワンダラーさんたちはサイドがガバガバなことにさっぱり気付いていない
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 晴れた屋外でも,フェンスを避けてこちらに向かってくることもなく,律儀に正面から攻撃し続けるワンダラーさん……。もしかすると,ちょっと残念な子なのかもしれない。
 敵とはいえその将来を心配しつつ,筆者はディーテ世界を後にしたのだった。

「METAL GEAR SURVIVE」のワンダラー
スピード ★★
攻撃力 ★★★★★
防御力
怖さ
脳筋度 ★★★★


見た目・硬さ・行動と三拍子揃った

「バイオハザード RE:2」のハイスペックゾンビ


 近年の「バイオハザード」シリーズでは,どうも雑魚的な扱いをされることが多かったゾンビ。しかし,オリジナル版の発売から約20年を経てのリメイクとなった「バイオハザード RE:2」PC / PS4 / Xbox One。以下,RE:2)には,ゾンビ1体1体の重みと恐怖が当時のまま受け継がれていた。というか困ったことに,むしろパワーアップしていた。当時ですらプレイしていて胃が痛くなったのに……。

 パワーアップの要因となっているのが,「バイオハザード7 レジデント イービル」でも採用されたゲームエンジン「RE ENGINE」だ。ラクーンシティの街並みや,かつては美術館だったという警察署の内部,レオンやクレアの造形が作り込まれて美麗になるのは大歓迎だが,それは諸刃の剣。ゾンビそのものやベッタリとした血のり,開いた傷口などがさらにグロテスクとなり,リアリティを伴って画面に映し出されるのだ! 筆者にとって,本作における“諸悪の根源”は,アンブレラでもウェスカーでもなく「RE ENGINE」のように思える。

 ……ほんと怖い。

分かってはいても緊張するファーストゾンビとの邂逅シーン。ローポリゴンのゾンビにはまだ可愛気があったと思い知らされた
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テカテカ,グチャグチャ,ヌルヌルといった,液体系の質感が特にリアル
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ゾンビの攻撃を受けるレオンの苦悶の表情。切羽詰まり具合が半端ない
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結果的に,部位破壊の生々しさが一層映えることに……
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 さらに,RE:2のゾンビたちは非常にタフである。ハンドガンを2,3発撃ちこんだくらいでは,ひるんだり歩みを止めたりすることはないし,たとえヘッドショットが決まっても,必ず死ぬわけではない(まぁ,ゾンビなのですでに死んでいるんですが)。ゾンビを見かけただけで方向転換してしまう筆者とはえらい違いだ。

スピードはそこまで速くないが,掴み攻撃の範囲が広く,避けるのがなかなか難しい
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倒すまでの弾数にランダム性がある(ハンドガンの場合,約6〜8発)のも実にいやらしく,プレイヤーの感覚を狂わせていく
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グラフィックスの向上により,「動くもの」と「動かないもの」が見分けづらくなったため,人が倒れている場所は「大丈夫かな?」と常に不安を抱えながら移動することに
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 ……ほんといやらしい強さ。

 加えて迷惑なのはその出現・行動パターンだ。

毎度お馴染みダイナミック入場
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めっちゃこっち見てる……。身体の一部がなくなっても血肉を追い求める執念深さ
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距離を詰めるためにはダイブも辞さないスタイル
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そういうところに入って待つのは止めてください!
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 ……ほんと心臓に悪い。

 その行動には,単にびっくりさせられるだけでなく,ゾッとするようなことを想像させる余地がある。妙なことを考えがちなビビリにとっては,天敵のようなゾンビなのだ。
 彼らと仲良くやっていける日は来ない。絶対にだ!(泣)

「バイオハザード RE:2」のゾンビ
スピード ★★★
攻撃力 ★★★
防御力 ★★★★
怖さ ★★★★★
サプライズ度 ★★★★


“音”が視覚以上の恐怖を生む

「OVERKILL's The Walking Dead」のウォーカー


 世界的に大ヒットしている人気ドラマ「ウォーキング・デッド」の世界を舞台とした「OVERKILL's The Walking Dead」PC / PS4 / Xbox One。以下,OTWD)。
 4人でのマルチプレイCo-opキャンペーンがメインとなるゲームだ。
 今回プレイしたのはSteamで購入したPC版なのだが,開発スタジオの親会社であるStarbreezeが経営破綻したことにより,記事の制作中に販売が中止となってしまった。一部のSteamキー販売サイトなどではまだ購入できるようなので,手に入れたい人はそちらを探してみてほしい。
 なお,国内向けのPS4版はスパイク・チュンソフトからリリース予定だったが,こちらも同様の理由から発売が無期延期となっている。

協力前提なので,各ステージはなかなかの難度。システム的には筆者がかつてハマった「バイオハザード アウトブレイク」に近い印象だ
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 本作に登場するゾンビは,ドラマ同様に「ウォーカー」と呼ばれている。
 リックやダリルたちなら難なく仕留められるウォーカーだが,本作においてはかなりの強敵。プレイヤーのレベルが影響するものの,基本的にヘッドショット以外の攻撃はあまり意味がない。

序盤で手に入るハンドガンで胴体を撃って倒そうとすると,十数発必要だった。落ち着いてヘッドショットを狙っていこう
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ウォーカーだけに“走ったら負け”なのか,プレイヤーを見つけると足早に歩み寄ってくる。当然だがまったくかわいくはない
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 本作で鍵を握るのは「音」である。

 健常な人間が発するものとは明らかに異なるウォーカーのうめき声はドラマと遜色なく,耳にしたならばギョッとして思わず身体が強張る。

意味をなさないゾンビの呻きは生理的な嫌悪感を催す。視覚以上のプレッシャーかもしれない
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 また,彼らはには聴覚がしっかり残っている。銃声やブービートラップ,車のクラクションなどを無神経に響かせていると,「ノイズメーター」が上がって,ウォーカーがワラワラとその場所に集まってきてしまうのだ。

 1体だけであれば,自分のような一般人でも何とかできそうなウォーカーだが,大群になるととてつもない脅威となり,絶望感すら生まれてくる。

うるさくしていると,尋常ではない数のウォーカーがあっという間に集まってきて対応が間に合わなくなる。ちなみにこのスクリーンショットは,筆者がリタイア中に撮影したもの。みんな頑張って……
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画面左にいるフルアーマー型の「ブロッカー」や,ここには写っていない自爆型の「ブローター」など,厄介なタイプのウォーカーも出てくる。しかし,大群の恐怖・おぞましさを超えるものではない
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発砲を控えるため,必然的に戦闘は近接武器がメインとなる。このゾンビ,よく見ると凄い体勢だ
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仲間の中には範囲攻撃が得意なキャラもいる。大群相手のときは特に頼もしい
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ぼっちなら逃げ出したくなるような探索や戦闘も,仲間がいるというだけで頑張れるから不思議
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 割と真面目にここまで書いてきてしまったが,それも本作が持つシリアスな雰囲気に,すっかり飲み込まれてしまったからだろう。淀んでいて殺伐とした原作の世界観とウォーカーの姿が忠実に再現されており,気分はすっかりドラマの登場人物だ。

 今回紹介したタイトルの中だと,本作は相対的に少し地味に映るかもしれないし,派手な銃撃戦を望んでいるなら物足りなさを感じてしまうかもしれない。だが,プレイを進めるうち,「音」という見えないものが本作の核となっていることが分かってくるはず。見た目の派手さはないが,怖さとともに“渋さ”を感じられるタイトルだ。

最後にアップをどうぞ。夜中にノイズメーターを上げると,こんな顔をしたご近所さんが突撃してくるかもしれないゾ!
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「OTWD」のウォーカー
スピード ★★★
攻撃力 ★★
防御力 ★★★
怖さ ★★★★
地獄耳度 ★★★★★


「Far Cry 5 DEAD LIVING ZOMBIES」&

「Call of Duty: Black Ops 4」のアスリートゾンビ


 「早い」「安い」「質はそこそこ」とは,映画「カメラを止めるな!」の登場人物による印象的なセリフだが,「Far Cry 5」PC / PS4 / Xbox One)のDLC「DEAD LIVING ZOMBIES」と,「Call of Duty: Black Ops 4」PC / PS4 / Xbox One。以下,BO4)のゾンビモードを表現するなら,「速い」「多い」「怖さはそこそこ」になるだろう。

 どちらも洋ゲーで,本編やメインとなるモードではないという共通点があるためか,そのテイストには似ているところも多い。セットで見ていくことにしよう。

「DEAD LIVING ZOMBIES」の舞台となるのは,本編に登場するキャラがプレゼンするゾンビ映画の中だ
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過去の「Call of Duty」シリーズではオマケ的な扱いだったゾンビモードだが,どんどん進化して,BO4ではこんなにボリューミー
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●とにかく速い

 まずゾンビを探して,見つけてからどう倒すか考えよう。というプレイでは痛い目を見ることになる。ゾンビたちがプレイヤーを見つけたとたん猛ダッシュで突撃してくるからだ。その肉は腐り崩れ落ちているのではなく,逆に強化筋肉が備わったくらいの勝手な脳内設定を追加しておいたほうがいい。同じところに長く留まらないように心がけよう。

2作品で比較すると「DEAD LIVING ZOMBIES」のほうがスピードは上。ジグザグ走行で接近してくるなど,非常にエイムしにくい
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こちらはBO4のゾンビ。気付いたときにはもう目の前,という感じだ
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●とにかく多い

 常にゾンビがそこら中に溢れかえっていて,いない場所を探すほうが難しい。ゾンビの数が少なくなると,こちらが心配になってくるレベルだ。ほぼ全方位から攻撃されるためかなり忙しく,各ウェーブや,リポップするまでの合間が束の間の休憩タイムとなる。

DEAD LIVING ZOMBIESの最初のステージでは,謎の機器から次々とゾンビが生まれて(?)くる
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数が多いので,どれが味方でどれがゾンビか分からなくなることも。画像は古代ローマのように見えるが,間違いなくBO4のマップだ。この世界設定も何が何だか分からない
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●あまり怖くない

 最初こそ迫力に気圧されるが,ここまでゾンビがインフレしていると,プレイ時間が長くなるほど怖れは薄れていく。
 DEAD LIVING ZOMBIESは完全にバカゲーのノリだし,BO4には多少シリアスな謎解き要素が用意されているが,どちらのゾンビも大抵数発の攻撃で倒せるので,基本的に両作品からはプレイヤーを怖がらせようという意識はあまり感じられない。

飛び散る血と星がグロ&ポップなDEAD LIVING ZOMBIES
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近くにゾンビがいるのに予想外の意訳が目に入って手元が狂った。BO4の翻訳班は絶対笑わせに来ている
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 両作品のゾンビには,もちろんそれぞれの個性もある。

 DEAD LIVING ZOMBIESに出てくるゾンビの特徴は,強さ……というか「弱さ」だ。ほかの作品だと,ゾンビは平均して3〜4回の攻撃でプレイヤーを死に至らしめていたのだが,DEAD LIVING ZOMBIESのゾンビは,プレイヤーを倒すまで約30パンチほどが必要。驚きの腕力(のなさ)である。どうやら強化された筋肉は,すべて脚力にまわってしまった模様だ。

おっさんゾンビのパンチ回数で検証。激弱だが手数は多く,集団に囲まれるとあっという間にHPは減っていく
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 BO4のゾンビの場合は「臭い」である。本作ではかなり優秀で頼もしいNPCをお供にゾンビモードをプレイできるのだが,彼らがほんとによくしゃべる(これも怖くならない理由のひとつ)。そんな強者揃いのNPCたちが口々に「とても臭い」と言うのだ。。

彼らが特に臭さを訴えるのは,ときどき黄色く変異するゾンビのようだ(普通のゾンビも基本的に臭いらしい)
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 「腐ったキャベツか,放置した魚みたい!」「下水道の臭いのほうがマシ」「臭すぎて味まで感じる」「涙が出てきて前が見えない」などなど。これらの台詞は一部にすぎず,多彩な表現で必死に臭さを訴えてくるのだが,そうなるともうゾンビの怖さよりも,臭いのほうが気になって気になってしようがない。

 というわけで,DEAD LIVING ZOMBIESとBO4なら,怖がり屋さんでも気軽にゾンビと戯れることができるはずだ。

「DEAD LIVING ZOMBIES」のゾンビ
スピード ★★★★★
攻撃力
防御力 ★★
怖さ ★★
おバカさ ★★★★★

「CoD:BO4」のゾンビ
スピード ★★★★
攻撃力 ★★
防御力 ★★
怖さ ★★
臭さ ★★★★★


これからのゾンビトレンドは“もっとワラワラ”だ!


 ここまで読んでくれた人なら,一口にゾンビと言っても,速かったり,硬かったり,あまり怖くなかったりと,さまざまなタイプがいることが分かったと思う。強いて共通点を挙げるとするなら,当たり前だが「集団で襲いかかってこられると怖い」ということだろうか。

 そして,この傾向は今後さらに強くなりそうだ。年内にリリースが予定されている「Days Gone」「World War Z」(PC / PS4 / Xbox One)「The Black Masses」といったゾンビゲームは,DEAD LIVING ZOMBIESやBO4を軽く上回る数のゾンビが出てくる。特に「The Black Masses」などは数万というレベルのゾンビが相手になるというから驚きだ。

4月26日に発売予定の「Days Gone」。濁流のように押し寄せる「フリーカー」(感染者)以外に,感染していない人間も敵になる
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「World War Z」は,2013年に公開されたブラッド・ピット主演の映画「ワールド・ウォーZ」と,その原作になったマックス・ブルックス氏の同名小説をベースにしたTPS
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 やはりゾンビは,集団になってワラワラと溢れ出てきたときにこそ,その魅力がひと際輝くものなのだろう。トテモタノシミデス……。
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