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印刷2018/04/28 12:00

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【PR】優しくないから美しい「VALKYRIE ANATOMIA」の世界。ガノッサ,ロキ,エーリスが一堂に会す2周年イベントも

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 ヴァルキリープロファイルから始まったシリーズの原初をひも解く“戦乙女の始まりの物語”と題して,スクウェア・エニックスが配信してきたスマホRPG「VALKYRIE ANATOMIA -THE ORIGIN-(ヴァルキリーアナトミア ジ・オリジン)」iOS / Android。以下,VA)が,本日2018年4月28日にサービス2周年を迎えた。

 このご時世,サービスが2年続けられるスマートフォンゲームの数は少ない。VAのようにIPの後押しがあってもだ。そのため,2年経っても健在であるゲームにはそれなりの理由があると考えるべきだろう。それがVAの場合はストーリーなのだ。本稿ではこの機会を借りて,劇作家・演出家である藤沢文翁氏により紡がれてきた物語の魅力をあらためて紹介することにした。

 今回は試しにと最初からプレイをしてみたが,今の期間は秘石やチケットが多く配布されていてゲームをスムーズに進めることができた。興味を持ってくれた人は1時間ほど遊んでみてほしい。それだけで物語の魅力のなんたるかが伝わるだろうから。あわせて,この時期に登場したゲストキャラ達にも注目だ。

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「VALKYRIE ANATOMIA -THE ORIGIN-」ダウンロードページ

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まずはあらためて


 VAでは北欧神話の世界をベースに,戦乙女ヴァルキリーの三女神が次女「レナス・ヴァルキュリア」を主役とした物語が描かれる。主だったコンテンツには,事の真相やキャラクターの魅力に迫る「ストーリー」と,非同期型のPvPである「神界転送」が挙げられる。すごろくのようなクエストマップの攻略は類似する例が少ないので,未体験者には新鮮に映るだろう。

 スマホRPGとしての特徴はキャラクターの存在感だろうか。キャラの獲得手段はゲームプレイやガチャが主となるが,バトルパーティの強さを支えるのは,ステータスに大きく影響する武器と,パッシブスキルに影響するオーブの2点である。各キャラの扱いやすさの差は少なからず存在しているものの,普遍的なゲーム攻略において大きすぎる問題にはなっておらず,1人用RPGとして1本の芯が通されている印象だ

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 シリーズの魅力と言えるターン制バトルでは,プレイヤーの画面タップに連動して,各キャラクターが攻撃を行う。4キャラを同時に操作できることから,効率的なコンボパターンを追及したり,必殺技に相当する「ピュリファイアタック」の駆け引きを考えたりするなど,直感的な操作の優れた面を体感できるだろう。

 また,バトルはAUTO操作に対応しているので,スマートフォンを片手に“ながらプレイ”もできる。成長要素がそれなりに豊富なので,コツコツと育成に興じるのもいいだろう。人によっては良くも悪くもな手間に思えるかもしれないが,VAはプレイヤーにRPGらしいプレイ感をしっかりと与えてくれるので,無為な感覚に陥ることもないはずだ。

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 本作のメインストーリーは難度が高く設定されている。序盤こそチュートリアル相当と言えるが,ゲームを進めていくにつれ,徐々に難度が上がっているのが実感できるようになる。本腰を入れて攻略に臨むのなら,キャラクターを本格的に育成することや,ガチャなどに使用する有料通貨「秘石」の運用が重要となってくる。

 なお,ゲーム開始時は“キャラクターよりも武器”の心構えを推奨しておく。結局,強い武器に連動してキャラを選ぶ羽目になってしまうのはフォローしがたいが,戦闘によるキャラの経験値取得を踏まえればバトルが無駄骨になることはないので,スタートダッシュ時は武器の入手如何を見極めるといいだろう。もしも強力な武器が手に入らなかったのならばリセットしてストアとゲームを行き来するなど……詳しくは言わぬが華か。

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優しくない死が美しい


 神界アスガルドに住まうアース神族,それを率いる最高神オーディンのもとに,ヴァン神族を率いる冥界の女王ヘルが死霊の軍勢を引き連れて侵攻した。奮戦も空しく散り散りになったアース神族と,それに伴い崩壊したアスガルド。神界の混乱の余波は人々の世界“ミッドガルド”まで波及する。

 人とエルフの間に生まれたハーフエルフにして,神々の中で唯一の成長する神であるオーディンは神界での再起を図るべく,役目を与えられるその日まで眠りにつく戦乙女“レナス・ヴァルキュリア”を覚醒させた。機械のような人格だけを持つ彼女の使命は,戦乱の絶えぬミッドガルドで強靭な魂の持ち主を選定し,神の元へ送り届けることだ。

 神界に送られた人の子らは神々の戦士“エインフェリア”として,アース神族の勇者となって戦う。エインフェリアは死した者であり,人としての尊厳ある死と引き換えに新たな宿命を持つことを許された,手で握れそうなほどの小さな魂の存在でしかないが。

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 ミッドガルドは愛と平和に満ち溢れた幻想的な世界ではない。強盗や殺人,詐術や謀略,迫害や戦争,悪意を持ってこそ成せる術がそこら中に蔓延っている。荒廃の程度は作品ごとに変化しているが,概ね共通しているのは人々の間に漠然とした諦めが漂っていることだろうか。

 この世で英雄的な行動を取れる者に待ち受けるのは,“英雄”という名から想起させられる栄光とは程遠い,悲惨な末路ばかりである。また,戦乙女が人物を選定する基準は人格や能力であるから,生前の所業は問われない。たとえ,その者の手が血塗れであっても然したる問題ではない。さりとて判官贔屓は期待するだけ無駄だが。

 レナスの眼前には死の情景ばかりが積み重なっていくが,彼女の役目は魂を選ぶことであり,生者を救うことではない。今まさに凄惨な悪行が目の前でなされようとしていても,同じ神の領域に属する存在の手管でもなければ,傍観し続けるのみだ。「神と人では世界の理が違う」。清廉な佇まいの彼女から高圧的に諭されてしまえば,無理にでも納得するほかない。

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 神々にとって人々は救済すべき子羊ではなかった。仮にその念に耽るにしても,人が願う救いとはかけ離れた座興を披露されるだけだろう。むしろ座興であれば御の字だ。大体は尊き生命の営みを弄ぶ遊戯か,あるいは犠牲という言葉を顧みることもなく実行される目的のための小事なのだから。死を持たず,ただ黄昏れるだけの神は心を痛めない。

 人々にとって戦乙女は神話の中の存在であり,その活動が広く知覚されることはない。ただ人の死の記憶を覗いて,事の成り行きを見届けたのならば,21グラムほどの重みを背負った生まれたての死者に一言声をかける。「一緒にいきましょう」と。幸い,彼女の美しき相貌と装束をもってすれば,死神と誤解されることはそれほど多くはない。

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 「イングリッド」という少女がいる。彼女は神々の兵士ベルセルクと人間の間に生を受けたハーフブリード(混血児)であり,理性のタガが外れると“親でも殺す”と,人々には大概嫌われた存在だった。当の親は彼女が物心つく前に死んだらしい。

 彼女の居場所は常に戦場だ。生まれてからずっとそうだ。人の形をしたうじ虫から奪うことを課せられてきたのだ。彼女にとって死は恐怖ではなかった。生まれてからずっと目の前で見てきた。その身に訪れる瞬間までは生きられるというだけの話だった。

 ある日,人魚と人間のハーフブリードであり,母親の死を認めたくないがために不埒な者達に自身の力を悪用させることを許した「ルチア」と出会う。生きているから殺すイングリッドと,死にたいから生きるルチア。この世界にこびりついた根深い汚れが彼女達をそうさせたのかもしれないが,もしかしたらありきたりな境遇なのかもしれない。

「アタシらハーフブリードは、たまたまこんな体に生まれてきただけだ。親は選べなかったんだからな」
「生きていいですか? なんてツラしてるんじゃない! 生きてやるって顔しやがれ!」

 2人は対峙し,傷つけ合ったが,友達になった。イングリッドにとってもルチアにとっても初めての友達だった。ベルセルクと人魚が一緒になって並ぶ姿はさぞや風変わりに見えるのだろうが,当人達には些細なことだろう。別れは間近に迫っていた。

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 彼女が属する傭兵団は,何かに酔っていなければ生きていけない男達の集う場所だ。育ての親(本人は頑なに認めなかったが)は傭兵団の長で,傭兵のくせに心配性な男だった。男が彼女に教えたのは生きるための剣術。教えたかったのは痛みを知ること。剣で切られても,弓で射られても,痛みを感じることのない彼女には縁のない話だった。

 傭兵団の元に降ってきたよくある美味い話の中身は,これまたよくある人の悪意だった。男達は瞬く間に物言わぬ死体となり,辺り一面に倒れ伏していく。どうして人が争うのかなど誰も知らない。この世界では神ですら争うのだから。どこかの誰かが得をするという仕組みだけは共通しているのかもしれないが。自身の死が目前に迫っても,彼女には想うことはない。ただ,最後に知ったこともある。剣でも弓でも悪意でも感じなかった痛みは,少女がおとうさんを失って初めて与えられた。

 この作品で描かれるのはアース神族の再建の物語にして,選んではいけなかった未来の物語である。その結末が明かされるのは,まだ当分先のことだ。

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 もう1つ,この機会に言及しておきたいことがある。それはVAの配信開始時から謳われていた「藤沢文翁が手掛けるシナリオ」の指す意味だ。おそらく活動しているフィールドの違いから,藤沢文翁氏がいかなる人物なのかを知らないファンもいるはずなので,こういった機会があれば軽く紹介してみたいと考えていた。

 藤沢氏は劇作家や演出家として,舞台,テレビ,アニメ,ゲームの原作・脚本・演出など,2000年代前半から学芸分野を中心に活動してきた人物だ。中でも新感覚音楽朗読劇と称した「SOUND THEATRE」の創設を皮切りに,“藤沢朗読劇”と呼ばれるようになった公演が高く評価されている。氏のブログによると今年2018年,国内の芸術活動全般を支援する日本演劇興行協会より「従来の朗読劇の概念を打ち破る,独特の魅力がある」と表彰されたとの記述もある。

 藤沢朗読劇の中にはいくつか区分が存在するが,最たる特徴は「優れたテンポの舞台進行」と臨場感を支える「多種多様な演出」だろう。氏の舞台は演者の台詞のみで展開することから,役者と言葉の選定に磨きがかけられている。脚本からはナレーションなどの状況描写が廃されており,それらは芳香や火炎といった特殊効果で代替され,表現される。シーンに応じて激しく変化する音色は“BGMではなく,音楽”と言わんばかりの主張だ。

 ここまでの情報を並べただけの安直な結論であるのは否めないが,氏の採用しているこれらの手法はVAのストーリー,ひいてはビデオゲームにおける物語の構造に近しいと言える。誤解を恐れずに言うのなら,氏のやっていることはゲームのそれと同じだ。

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 当たり前のことだが,どれほど台詞,演出,音楽を力強く集約した物語であろうとも,観客の身体感覚をダイレクトに揺さぶる装置を揃えたリアルな舞台公演での体験と比すれば,スマートフォンゲームが肩を並べることはできない。かたや,掌に収まらんばかりのダイナミックな画面と,パーソナルエリアを十二分に覆える音場しか持ち合わせていないのだ。「ゲームなら遊び手が世界に介入できる」「制作物で使用する素材に貴賎はない」と主張しても,肩を持つだけ滑稽だろう。両者が生み出せる体験には明確な隔たりがある。

 しかし,型枠の大きさの違いによって与えられる感情の総量が少なくなっても,情念は鈍らせることなく,どこまでも宿すことはできる。得てして,雑味のないシンプルな共通規格(キャラクター,テキスト,音源)を用いて,横並びの清貧さを目指してしまいがちなスマートフォンゲームの物語は,与えられる作品と与えられない作品が明快なまでに分けられていく。そういう意味ではVAは与えられる側にいる。それは何故か。

 筆者の結論は,同じ表現の様式を,異なる表現の場で練り上げてきた人物だからこそ,台詞,演出,音楽に対する“込め方”を知っているのだろう,というものだ。VAの会話劇からはヒーローショーじみたちゃちな剣劇や演出がバッサリと切り捨てられており,きざったらしく見えてしまいそうな暗幕に浮かぶ白文字にも,情動的でメッセージ性に優れた言葉が確実に乗せられてきた。前者は形式として真似られても,後者はやりたくば盗むほかない。どれだけ長く続けられるのかは見ものだが。

 藤沢氏の手がけた物語が筆者の実体験でしか保証できていないのがいささか安物然とした論旨だが,それでも訴えるに越したことはない。ゲーム畑の文筆家を軽んじての意ではないが,VAの物語は垂れ流されるだけの絵と字と音とは一線を画した,純然たる品格,もとい神格を形象しているのだから,こういった感想は投げて然るべきと考えていた。それでもこういうとき,期待に胸を膨らませて一時の権利に興じる催しごとの体験ではなく,親指のさじ加減のみで利用できてしまうスマートフォンゲームの軽快さをもどかしく思う。それを言い訳にしてしまう筆者の言葉もまた軽いか。

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 なんにせよ,筆圧のせいか気取りすぎた。これを読んでいる(今後のシリーズ作品にとっての)将来有望な小学生のために,主張を柔らかくしてしまおう。つまるところ,自分の舌を信じて,美味しくて大きなお肉を選んで,付け合わせは最小限に,香辛料を最大限に工夫しつつ,小綺麗なレストランで豪快に焼いてドーンと出したら皆に美味しいと絶賛された。これが藤沢朗読劇である。例えが間違っていても,小学生のために大目に見てほしい。

 その一方,お肉も香辛料も一緒だけれど,人もモノも溢れる都会の中心で,試食サイズに切り分けられた肉が小さなお皿に並べられている。VAだ。味は同じだから美味しくて,大きいお肉と同じくらい食べれば満腹になってリピーターになる。しかし,大都会で無料の試食会をやっているからと寄る人はいるだろうか。足を運ぶのは,元から興味がある,好奇心がある,友達がいる,そういう人ばかりだろう。なにを食べられたとしても無関心に通り過ぎる人は多い。それが情報が氾濫する場所で生きるコツだからだ。

 ついでに言うと筆者の今回のお仕事は,片思い中の試食のお姉さん(スクウェア・エニックス)の隣で,より多くの人達に「皆さーん! このお肉ぅー! めっちゃ美味しぃんですよー!!」とメガホン片手に声を張り上げ,お客さんを呼び込むことなのである。シチュエーションはあくまで“多くの愛用者様達のおかげで祝2周年! より多くの人に食べてもらいたくて!”という設定なので邪推はしないでほしい。誰も言わないから,どうやってご飯を食べているのかも意外と知られていない,この業界。勉強になっただろうか。これがメディアのお仕事だ。言わなくてもいいことを明け透けに口にしてしまうのはうちの悪いところだろう。


2周年を祝って異端者達が集まった


 4月前半から開始されてきた2周年記念イベントでは,強力な武器を獲得できる「AF確定チケット」,2周年専用の「無料11連武器生成チケット」,最大「6400秘石」などの配布をはじめ,新キャラクターを中心としたイベントクエストの配信,送るものはなんでもOKな「#VA2周年ファンアート」などが行われてきた。今のタイミングでゲームを始めると上記の恩恵でお得なのは言わずもがなだが,さらに新規プレイで無料11連ガチャと2000秘石もプレゼントされる。お得だ。

 また今回はその中でも,シリーズ作品で人気を博してきた2周年記念キャラクターについて紹介していく。なお,作品間の時系列は本作「ヴァルキリーアナトミア」,三女神の三女を主役とした「ヴァルキリープロファイル2 シルメリア」,冥界の復讐劇である「ヴァルキリープロファイル 咎を背負う者」,そして「ヴァルキリープロファイル -レナス-」の順となるので,頭の隅に入れておこう。

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「ガノッサ」(CV:麦人)
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■ガノッサ
 2周年イベントの序章「老獪なる参謀」から,「ヴァルキリープロファイル -レナス-」よりゲストキャラクター「ガノッサ」が登場する。

 彼はミッドガルドの軍事大国ヴィルノアにおける常勝無敗の作戦参謀であり,同作においては神を凌駕する手段の探求をしていた。しかし,それをオーディンが危険視したため,手元に置くべしと意図的にエインフェリアとして選定される。

 イベントストーリーでは,今のミッドガルドには存在しないヴィルノアという国から来たと語る翁と,レナスが多重世界で出会う。彼は悪役にしか救えないという世界のため“毒”をもって“毒”を制すべくと,彼女に話を持ち掛ける。なぜそんなことをするのかは聞いても無駄だ。「この儂は、ガノッサだからだ」。



「破壊神ロキ」(CV:真殿光昭)
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■破壊神 ロキ
 2周年イベント「異端者の宴」から,「ヴァルキリープロファイル -レナス-」よりゲストキャラクター「ロキ」が登場する。

 彼はアース神族とヴァン神族の間に生まれてきた,両神族に忌み嫌われる子であったが,オーディンの導きでアース神族に就くこととなった。同作では気の良い性格を見せる反面,その内に秘めた汚泥により,世界に終焉(ラグナロク)をもたらす存在でもあった。

 冥府の使いを名乗る女性から,多重世界の存在を知らされるロキ。彼は別の世界からやってくる“強力な相手”と戦ってほしいと頼まれる。気に食わない女であったが,引き受けることにする。古代遺跡で待っていると何者かが近付いてきた。そいつの気配はよく知っている。知っているはずだが,中身は知らない者だった。



冥狼ガルム エーリス(CV:生天目仁美)
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■冥狼ガルム エーリス
 2周年イベント「異端者の宴」から,「ヴァルキリープロファイル 咎を背負う者」よりゲストキャラクター「エーリス」が登場する。

 彼女は同作の主人公ウィルフレドの補佐役として,冥界より遣わされた使用人である。花のように美しい容姿の裏には,人に対する強烈な悪意と遊び心を隠している。その名のとおり,本来の姿は冥界の番犬ガルムである。

 ある村で見世物にされていた喋る狼は,エーリスと名乗る女性に出会った。真の姿を呼び覚すと言われ,狼は思い出す。狼は神々に災いをもたらすと予言される魔狼「フェンリル」だった。ロキを探すようにと頼まれたフェンリルはその理由を聞いたが,彼女は「世界を救うのです、崩壊から」と自嘲気味に笑むだけだった。


 さまざまな世界の異端者達が,同一の存在のはずなのに,いずれも不動の人格を持って交わる今回のお話。こちちもまだ結末を迎えてはいないので,祝日を利用して追ってみてはいかがだろう。

 また,App StoreおよびGoogle Playでは先日,本シリーズの初作品「ヴァルキリープロファイル -レナス-」のスマホアプリ版の配信も開始されている。VAから始めたという人はあわせてチェックしておけば,連休中の良き友となるだろう。

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