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[GDC 2016]作りたいものを作る。熱いインディーズ魂が伝わる「Democracy 3: Africa」と「Regency Solitaire」を紹介
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印刷2016/03/19 17:45

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[GDC 2016]作りたいものを作る。熱いインディーズ魂が伝わる「Democracy 3: Africa」と「Regency Solitaire」を紹介

 近年のインディーズゲームの躍進は目覚ましいものがあるが,「一匹狼でも作りたいゲームを作る」と奮闘する開発者は昔から存在していた。1997年にイギリスでワンマンカンパニー,Positech Gamesを立ち上げ,個人開発を続けてきたクリフ・ハリス(Cliff Harris)氏もそんな一人だ。2013年にリリースされた政治シミュレーションゲーム「Democracy 3」は,小難しいシステムながらも現在までに70万本というセールスを記録している。

20年近いインディーズゲーム開発経験を持つPositech Gamesのクリフ・ハリス氏(左),Grey Alien Gamesのジェイク・バーケット氏(右)
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 今回,GDC 2016の会場において,ハリス氏から2016年3月31日の発売が予定されている新作「Democracy 3: Africa」を紹介してもらう機会を得た。
 ゲーム画面を見た途端,「何じゃこりゃ?」と言いたくなるような「Democracy 3: Africa」は,前作「Democracy 3」をベースにアフリカの政情を取り入れたスタンドアロン型ゲームだ。プレイヤーはアフリカの10か国(ナイジェリア,エジプト,南アフリカ,ケニア,ガーナ,ザンビア,セネガル,チュニジア,ボツワナ,そしてモーリシャス)のうち,いずれかの首長となって国の政治を切り盛りしていく。

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 アイコンだらけのUIデザインは奇妙に見えるかもしれないが,安全や経済,教育,産業などの異なる政策がテーマごとにまとめられている。それぞれの進捗状況が赤,青,緑,無色と色分けされているため,慣れてくると1つのマップのように見えてくるという。

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 アフリカの政治に興味を示すゲーマーが,どれくらい存在するのかは未知数だが,ハリス氏自身もそれはしっかりと認識しているらしい。それでも「アフリカの政情が非常に不安定で,ゲームのテーマとしては興味深かった」という理由から,開発を決めたという。
 実際,長期政権の崩壊により,政情不安に陥っている北アフリカの現状もしっかりと反映されているようだ。それぞれの国のリーダーとして,経済大国を目指すのか,それとも権力を強化して独裁国家にしてしまうのか,自分なりのテーマを定めて決めてゲームを進めていくオープンエンド型のゲームになっているとのことである。

 なお,「Democracy 3」が図らずも大ヒットしたことにより,欧米でも注目が高まっている「Democracy 3: Africa」だが,Unicodeを使っていないため,日本語化は難しそうだ。ただ,自由度の高いシミュレーション性に興味を惹かれるPCゲーマーは少なくないはず。「アフリカの政治」というニッチなテーマがどのように受け入れられるか,興味深く見守りたいところだ。

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「Democracy 3 Africa」公式サイト


 また,ハリス氏は20年の業界経験を生かして,インディーズゲーム開発者のサポートも行っている。そうした協力関係にあるのが,夫婦でゲーム開発を行っているというGrey Alien Gamesのジェイク・バーケット(Jake Birkett)氏である。
 Grey Alien Gamesが2015年にリリースした「Regency Solitaire」PC / Mac)は,19世紀後半,ビクトリア王朝時代の大英帝国がテーマだ。没落しつつある貴族に生まれた女性ベラが,最愛の人を射止めるためにダンスパーティーを開催しようと奔走するストーリーが描かれていく。

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 スクリーンショットでピンと来るかもしれないが,基本ルールはトランプゲームの「ソリティア」がベースになっている。全20章,180種類もあるというレベルは,それぞれにカードデッキの並びが異なり,なかなかの作り込み具合を感じさせる。
 さらに,レベルをクリアすることによって,ベラを着飾るアイテムや武器なども入手できるとのこと。大人から子供まで楽しめるカジュアル性に,しっかりとリサーチしたという当時の上流社会の雰囲気がマッチしており,すでに高い評価を得ているそうだ。

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「Regency Solitaire」公式サイト


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