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これが新世代VRの“アリーナスケール”だ。テニスコート2面分のプレイエリアで「Oculus Quest」をさっそく体験
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印刷2018/09/27 21:48

プレイレポート

これが新世代VRの“アリーナスケール”だ。テニスコート2面分のプレイエリアで「Oculus Quest」をさっそく体験

 現在,カリフォルニア州サンノゼで開催中のイベント「Oculus Connect 5」は,Facebookが主催するOculus VRのイベントだ。ここで,2016年にリリースされたVR専用のシューティングゲーム「Dead and Buried」のカスタマイズ版「Dead and Buried Arena」のデモを体験してきた。使用したのは,発表されたばかりの新型VR対応ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Quest」だ。

画像集 No.001のサムネイル画像 / これが新世代VRの“アリーナスケール”だ。テニスコート2面分のプレイエリアで「Oculus Quest」をさっそく体験

「Oculus Connect 5」公式サイト


 「Oculus Quest」については,本日掲載した記事でお伝えしたとおり。「Oculus Go」をベースにしたと思われるワイヤレス型のデバイスで,「Oculus Insight」というインサイド・アウト型のセンサー技術により,全方向の移動を可能にしていることが大きな特徴となっている。

 「Dead and Buried」は,Oculus VRのゲーム開発グループが2016年,「Rift」向けに開発した一人称視点のタイトルで,西部劇の世界を舞台とした撃ち合いがテーマだ。
 センサーの感知できる範囲を自由に動き回り,木箱やバーのカウンター,柱などに隠れながらの2人対2人のマルチプレイが楽しめた。

 3人対3人の戦いができるようになったカスタマイズ版「Dead and Buried Arena」は,オリジナル版を「Oculus Quest」のデモに作り替えたものだが,プレイの前に驚かされたのは,そのプレイエリアの広さだ。シングルス向けテニスコート2面分ほどの場所に,四角いオブジェクトがいくつか配置されているだけで,プレイするのに邪魔なケーブルも,センサーを取り付けるポールの類もまったく存在しない。レーザータグやペイントボールの会場に,箱をいくつか置いてみましたという雰囲気だ。

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 「Oculus Quest」を装着すると,さらに驚いた。ゲームはすでに起動しているとのことだったが,周囲のはもちろん,向かいに立っている3人のプレイヤーや筆者の両隣の味方プレイヤー,そして我々にデバイスを装着してくれた係員達の姿が,モノクロの水彩画のような「混合現実」(Mixed Reality)として表示されているのだ。
 上記の「Oculus Insight」は,デバイスのフロント部分にある4つのカメラが周囲のオブジェクトをリアルタイムでスキャンし,同時に自分の頭の位置をチェックしており,それによって人物などの映像が表示されるという。さすがに表情やテクスチャなどは分からないが,非常にバーチャルかつシュールな感覚に襲われた。

全体像が撮れるようなスペースがなかったが,こちらは基調講演で紹介されたプレイエリアのCGモックアップ。相当な広さであるのが分かるだろう
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 6人のプレイヤーが指定されたサークルに立つと,オリジナル版に登場した「爺さんゴースト」が出現し,プレイのやり方を解説する。銃を失った場合の対応など,基本的なプレイはオリジナル版とほとんど変わらないが,リロードが簡略化されたりして,より遊びやすいゲームになっていた。
 用意されたマップは,ときおり蒸気機関車が爆走していく線路が敷かれた,左右対称のものだ。さきほどまで無機質な白黒の箱にはテクスチャがついて木箱になり,ほかのプレイヤー達もアバターに変化している。プレイヤー達が遮蔽物の背後に回り,カバーを取った状態でプレイが始まった。

以下のゲーム画像はすべてオリジナル版「Dead and Buried」のもの
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 木箱の背後から手だけ出して銃を撃ったりなど,最初は隠れていた筆者だが,木箱はランダムにスケルトン状態になり,その間は銃弾が貫通してしまう。ちなみに,木箱は非常にナチュラルな雰囲気で,手を伸ばして触れようとすると木箱でないことが分かるという感じだ。

 筆者は最前列に陣取る役割だったので敵から狙われやすく,左右から攻撃を受けたため,このままではじり貧。「いっそのこと!」と思って敵陣に走ってみが,あえなくキルされてしまった。とはいえ,それまではオリジナル版のように同じ位置で隠れて銃撃していたプレイヤー達も,筆者の動きを見て走り回るようになり,やがてかなり激しい動きのプレイになっていった。

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 「Oculus Goのような軽量でワイヤレス,さらにOculus Riftのように全方向の移動が可能」という,「Oculus Quest」には,とんでもない可能性が秘められているのではないかという感じがヒシヒシと伝わってきた。

 事前に「前転やダイビングはしないでね」と注意されていたので,そこまで無茶な動きはしなかったものの,走ったり,撃たれにくいようピョンピョン跳ねてみたり,あるいは四つんばいになったり,木箱の影から横に転げ出してもう一度同じ場所に戻ったりなど,(順番待ちで見ている人が,クスクス笑っているようだった)複雑な動きにもしっかりと対応している。
 プレイエリアの物理的な壁に足を運んでみると,そこでは赤い網目状の境界線で限界が表現されているのが確認できた。

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 このように,同じ場所で同じコンテンツを複数のプレイヤーが体験するスタイルは「Co-Location」と呼ばれており,eスポーツや商業向けエンターテイメント施設での使用を前提にしているのは明らかだ。開発者によれば「Oculus Questでどこまでできるのかを試してみただけのデモ」で,現時点では用途や製品版としてリリースするのかといったことは決まっていないとのこと。
 リリースされない可能性も大いにあるが,それがもったいなく感じられるほど,「Oculus Quest」の能力を見せつけるのに十分なデモだった。
  • 関連タイトル:

    Dead & Buried

  • 関連タイトル:

    Meta Quest(旧称:Oculus Quest)

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