連載
結のほえほえゲーム演説:第3回「唇ふれあうも多生の縁! 究極版“汝の隣人を愛せよ”の『チュウリップ』! そして始まる『勇者ヤマダくん』の旅」
ごきげんよう,女優・タレントの結です。年末年始でお休みだったのでお久しぶりですね。
- 冠番組を持つこと
- 俳優としての代表作を更新すること
- 連載「結のほえほえゲーム演説」を続けること
です。期間集中連載の予定ですが,シーズン2,シーズン3と続けていきたい……! 皆さん,どうか本年も応援よろしくお願いいたします!!
さて,お正月のことです。「最近ついてないことが多かったし厄払いでもしてみようかな〜」と思っていたのですが,ひょんなことがキッカケで友人に連れられ,縁切り神社なるものに行ってきました(こりゃ「一体どんな悪い男にひっかかったんだろう……」と思われてしまいそうですね)。
この縁切り神社というスポット,商店街の真ん中にひっそりと存在するのですが,表の看板には,「男女の悪縁を切りたい時や断酒を願う時に,この榎の樹皮を削ぎとり煎じ,ひそかに飲ませるとその願いが成就する」といきなり過激な内容が書かれています。神社の中へと入っていくと「○○が××と別れますように」といった個人情報丸出しの絵馬が並んでいてどうにも視線のやり場に困ります。こいつぁとんでもない高レベルダンジョンに迷いこんでしまったようだぜ……。
そのゲームのタイトルは,「チュウリップ」です。
チュウリップ(ビクターインタラクティブソフトウェア ※現マーベラス)
転校先の学校は,生徒が全員ひきこもり。教師が学校側の給料未払いに怒ってボイコット中と,金八先生やGTOもびっくりの学級崩壊っぷりです。挙句の果てに,主人公はとある事件の犯人であるという濡れ衣を着せられてしまいます。
常人であれば,引っ越して数日でこれだけ酷い目に遭えば,荷物の段ボールを開けず,そのまま別の街へ移ることになるでしょう。
しかし,このゲームの世界ではそれを許してくれません。
それどころか,“ココロのウツワ”を大きくするため,人々とチュウをしていくのです。
考えてみてください,アナタはチュウ出来ますか!? アナタのことを疑ったり,嫌ったり,蔑んだりするご近所さんたちと!! チュウですよ? チュウ!! 肉体的接触ですよ!! さあ,思い当たるアイツの顔を思い浮かべて下さい……。嫌味なおばあちゃんと! 夜中うるさいヤンキーと! ぶちゅっと! チュウ!
嫌われたり誤解されたり噂されたりしても! 隣人を! 愛せよ! 愛しぬけよ! これぞ「汝の隣人を愛せよ 究極版」!!
ほのぼのとした1970年代のような雰囲気と毒気のあるキャラたちは,赤塚不二夫さんの描いたマンガの世界にも似ています。アニメ「おそ松さん」が大ブームとなっている昨今なら,プレイするタイミングもピッタリかもしれません。
そんなチュウリップの制作者である木村祥朗さんは,現在Onion Gamesの代表取締役として「Million Onion Hotel」や「勇者ヤマダくん」(iOS/Android)といった新作を作られています。
勇者ヤマダくん(DMM.comラボ/POWERCHORD STUDIO)
ストーリーは,ゲームプログラマーのヤマダくんが会社をクビになるところからスタートします。プレイヤーは,ヤマダ君が作ったゲームをデバッグしている人という設定です。
これまでプライベートで体験プレイ会などに参加してきたのですが,印象的だったのがオープニングで流れる,カオリーニョ藤原さんが唄う主題歌「逆行人生」です。ピコピコ音と演歌的なボーカルで綴られたこの歌は,哀愁漂う歌詞ながら,どこか牧歌的な温もりを感じられます。ちなみに,BGMはピコピコ音の名手である杉山圭一さんや,チュウリップなどにも参加していたTHELONIOUS MONKEES(谷口博史さん&安達昌宣さん)が手掛けています。
キャラクターやセリフには,「木村節」とも言える,いびつな愛嬌とケレン味がたっぷりです。また,木村氏の作品ではおなじみのセリフ効果音である「へなちょこ語(既存の言語に似ているけれど意味のない言葉)」も健在です。
例えばヤマダくんは36歳の無職男性で,家では半裸。現実世界に存在したら……うーん。男女交際には発展しにくいですね。しかし,ヤマダくんがドット絵とへなちょこ語で描かれると,あら不思議,愛嬌たっぷりです! ……でも,だからといって女子高生のマリアちゃんに恋をするっていうのはあまりにも無謀すぎます。果たしてヤマダくんの恋は叶うのでしょうか。叶ったとして,手を出したりしたらマズいのではないでしょうか。私,気になります。
世の中,好きになれる人ばかりではありません。例えば,何となく入ってみた飲み屋で鬱陶しいおじいさんに絡まれて,距離を置いた対応をすることもあります。でも,おじいさんが語る昔話を聞いていたら「あれ? いい人なのかも?」と思い,帰り道で「もうちょっと優しくしてもよかったかもしれない」と考えたりもします。そのような「人の意外な魅力」を描く木村さんの作品は,「肩の力を抜いて人に向き合えよ」と語りかけてくるようで,私をほっとさせてくれるのです。
いつかポリポリ☆クラブにも行ってみたいなぁ……。
「勇者ヤマダくん」ダウンロードページ
「勇者ヤマダくん」ダウンロードページ
最近プレイしているゲーム(2015/01/14)
PS4「Fallout 4」
PS4「オーディンスフィア レイヴスラシル」
PS Vita「イグジストアーカイヴ -The Other Side of the Sky-」
PSP「リンダキューブ アゲイン」(PlayStationアーカイブス)
PSP「銃声とダイヤモンド」(PlayStationアーカイブス)
AC「ウルトラストリートファイター4」
AC「グルーヴコースター 2 ヘヴンリーフェスティバル」
iOS「グランブルーファンタジー」
iOS「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
iOS「ディバインゲート」
iOS「モンスターストライク」
■結プロフィール
女優・タレントとしてフリーランスで活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。
幼少期からのゲーム好きが高じ,数多くのゲーム番組でMCをつとめる。イトキチ(糸吉)の愛称で親しまれている。好きな寿司ネタはカツオ,アジ,炙りかんぱち。自身が主催するトークイベント「糸吉祭 Vol.3」が,2016年2月21日に開催予定。チケット発売中。
結 オフィシャルサイト
結 公式Twitter
(C)DMM.com POWERCHORD STUDIO / Onion Games
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