プレイレポート
思ったよりも“相性ゲー”だったスマホ向けアプリ「デジモンリンクス」インプレッション。ウチのエースは,ウンチを投げる「カラツキヌメモン」
「デジモンリンクス」ダウンロードページ
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1997年に登場した携帯ゲーム「デジタルモンスター」に端を発するデジモンシリーズは,「デジタルワールド」と呼ばれるネットワーク上の空間に生息する,「デジタルモンスター(通称デジモン)」が活躍する人気IPだ。
今回リリースされたデジモンリンクスは,デジタルワールドと現実世界をつなぐアプリという設定で,プレイヤーがこのアプリを通じてデジタルワールドに棲むデジモンを育成しつつ,突如発生した“異変”に立ち向かうべく,3vs.3のコマンドバトルを勝ち抜いていくゲームだ。
本稿では,そんな本作のプレイインプレッションを交えつつ,ゲームの魅力を紹介していこう。
「ファーム」と「バトル」を繰り返すという
分かりやすいプレイサイクル
本作のプレイサイクルは,デジモンを育成する「ファーム」と,ターン制&コマンド選択式でデジモン同士の3vs.3を勝ち抜く「バトル」の2大要素を繰り返すという,大変分かりやすい設計になっている。
デジモンは,その世代によって見た目も強さも異なるのが特徴。幼年期I〜II→成長期→成熟期→完全体→究極体の順で進化/成長する。アーマー体やハイブリッド体,超究極体といった例外的な世代が存在したり,上位の世代を凌駕する実力を持つ下位世代があったりするが,基本的には後世代ほど戦闘力が高くなっていく。
デジモンリンクスでは,すでに成長したデジモンをアプリ内課金で直接手に入れることもできるが,幼年期のデジモンを入手できる「リンクキャプチャ」も存在する。それぞれ入手したデジモン達を「ファーム」でじっくり育成していくことになる。
成長期以上のデジモンが手に入る「レアキャプチャ」。利用には,アプリ内課金やクエスト報酬などで手に入る「デジストーン」が必要 |
幼年期のデジモンが手に入る「リンクキャプチャ」。こちらの利用には,デイリーミッションやログインボーナスでもらえる「リンクポイント」が必要 |
“相性ゲー”の印象が強い
3vs.3のコマンドバトル
バトルシステムは,ターン&コマンド制が採用され,ウェーブ形式で連戦を行うという仕組みになっている。デジモンはそれぞれ「通常攻撃」「固有技」「継承技」を繰り出すことができ,固有技と継承技の発動には「AP」が必要だ。
また,各デジモンは異なる“耐性”を持っており,特定の属性攻撃や状態異常に有利だったり不利だったりする。
複数の属性において強弱の関係が存在する……というのはゲーム定番の要素だが,本作では弱点を突いたときの倍率が非常に高く設定されている印象。かなり格上の相手でも「弱点を突きやすいパーティ」を意識して挑めば,なんとか攻略できる絶妙なゲームバランスになっているのだ。
とにかく「肉」を食わせれば育つ
拠点となる「ファーム」でデジモン育成
プレイヤーの拠点となる「ファーム」には,さまざまな施設を配置してデジモンの育成を行える。
初期は「ハウス」と「研究所」が配置されており,ハウスのアップグレードを行うと所持できるデジモンの上限数が引き上げられる。一方の研究所は,幼年期のデジモンを管理する施設で,アップグレードの概念はない。
ハウス |
研究所 |
デジモンは成長期から戦いに参加でき,その前の幼年期はこの「研究所」のガーデンで過ごすことになる。ガーデンで一定の期間を過ごしたデジモンは成長期へと進化できるが,デジストーンを消費してすぐに成長期に進化させることも可能だ。
幼年期のデジモンが,成長期のどのデジモンに進化するかはランダムだが,幼年期からある程度絞ることはできる。たとえば「コロモン」(幼年期II)であれば「アグモン」「ハックモン」「ギルモン」「トイアグモン」など,「ワニャモン」(幼年期II)であれば「ドルモン」「ガオモン」「クダモン」などに進化するといった具合だ。
成長期以降のデジモンの進化先はランダムではなく,プレイヤーが数種類の中から選択して決められる。進化させたいデジモンのレベルを最大にし,バトルで手に入る進化用素材やクラスタを消費することで,進化が可能だ。
肉畑では1分に1個の「肉」が採取でき,デジモンは与えられた肉の数だけ経験値を獲得する。経験値はバトルでも獲得できるが,時間的な効率は肉のほうが上だ。
レストランは,アップグレードでスタミナの上限を引き上げる施設だ。小技だが,アップグレード完了をタップするとスタミナが全回復するので,スタミナを余らせたくないという人は覚えておいてほしい。
最後の道場は,デジモンが持つ継承技を特定のデジモンに引き継がせたり,デジモンの耐性をランダムで1種類増やせたりする施設だ。デジモンの育成に慣れてきたら,気に入ったデジモンをより強くするため,頻繁に利用することになるだろう。
厳選欲をかき立てられる「才能メダル」
才能メダルが付与されているステータスは,通常のデジモンより高い数値となる。そのため運良く入手できたときはガッツポーズを決めて良しだ。
才能メダルは,研究所の「研究」メニューを通じてほかのデジモンに引き継がせられ,1体のデジモンにつき最大で金と銀を合わせて最大6つが付与できる(※ただし金は2つまで)。ただし,研究には究極体のデジモン2体が必要なため,簡単に何度も実行できるはずがなく,そもそも才能メダルの発生率は体感的にかなり低めだ。苦労に見合うかどうかを決めるのは,プレイヤー次第である。重要なのは,たぶん愛。
まだ狙いやすい? 高レベルの継承技
デジモンは固有技のほか継承技というものを覚えているが,この継承技はデジモン誕生時にランダムで設定され,同名の技でもI〜Vの5段階のレベルが存在する。継承技は,先述のとおり道場でほかのデジモンに継承できるので,たとえば「苦手なデジモン対策」としてお気に入りのデジモンに覚えさせるのも悪くない。レベルの高い継承技は,もちろんそれだけでクエスト攻略に役立つ。
ちなみに,限界まで才能メダルが付与されたデジモンを作り上げるよりかは,Vの継承技を持つデジモンのほうが比較的狙いやすい。デジモンの“厳選”を始める第1歩として,まずは継承技に目を付けてみるといいかもしれない。
※初出時,「継承技のレベルは,デジモンが進化するときに低確率で上昇」としていましたが,デジモンの進化によって継承技のレベルが上がることはありません。お詫びして訂正いたします(2016年5月9日19:00頃)。
バトルと育成の奥深さはスマホゲームではトップクラス
待望のマルチバトル実装への期待が究極体に進化
デジモンシリーズという魅力を抜いても,敵の不利を突くことで形勢が大きくこちらに傾く“相性ゲー”のバトル,才能メダルと継承技という厳選欲を刺激するファームの2大要素が融合し,非常に遊び応えのある「デジモンリンクス」。
デジモンシリーズでおなじみの「トイレ」や「トレーニング」の要素が廃されているため,この点で物足りなく感じるファンも少なくないだろうが,本作のバトルや育成の奥深さはコンシューマゲーム版に勝るとも劣らない。デジモンを知らないという人でも,一度は遊んでみてほしいタイトルだ。
なお,原稿執筆時点では未実装だが,マルチバトル機能に関連する「募集板」の存在だけがゲーム内で確認できる。いつ実装予定なのかも不明だが,自分の育て上げたデジモンがほかのプレイヤー達のデジモンと協力して敵を倒す……と想像するだけで面白そうな予感しかしない。
「デジモンリンクス」公式サイト
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(C)本郷あきよし・東映アニメーション
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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