［gamescom］「South Park: Fractured But Whole」のデモで，“おなら”の匂いを再現する謎のハードウェア「Nosulus Rift」がお披露目

　Ubisoft Entertainmentは，gamescom 2016のエキスポブース内において，アメリカの大人向けアニメとして長い人気を誇る「サウスパーク」をゲーム化したRPGシリーズ最新作で，欧米では2016年12月6日に発売が予定されている「South Park: Fractured But Whole」（PC / PS4 / Xbox One）のライブデモを初披露した。

　コロラド州のロッキー山脈のふもとにあるという架空の田舎町“サウスパーク”の子供達が，その天真爛漫な好奇心と下品過ぎる行動で常に大問題を引き起こし続ける「サウスパーク」だが，ゲーム化第2弾となる「South Park: Fractured But Whole」においても原作者であるトレイ・パーカー氏とマット・ストーン氏のコンビが書き下ろした独自のストーリーが描かれている。


　その導入部分は，町に新しく引っ越してきたばかりの主人公（子供）が，スーパーヒーローとなって世界に名立たる人気コンテンツ産業を生み出し，大金持ちになってしまおうという計画を推進中のカートマンと出会うところから始まる。しかし，この計画はやがて市民を巻き込んだ争いへと発展してしまう。


　プレイヤーは，目からレーザービームを発射したり，体を硬化させたり，スピーディに動きまわったりと，どこかで見たことあるような特徴のあるスーパーヒーローのテンプレートから，自分の好みのものを選択してゲームをスタートする。
　どんなクラスであれ共通しているのが“おなら”を噴射させるというアビリティだ。これを使えば，相手を一時的に無能にしてしまえるだけでなく，ちょっとした高台にジャンプするといったことにも利用できて，便利である。

　今回会場で行われた20分近いデモの中では，カイルが扮する背中に凧を背負ったスーパーヒーロー“ヒューマンカイト”と行動を共にするシーンが多くみられ，彼を背中に背負っておならすることでビルに上まで飛んでいき，隠しアイテムをゲットするというゲームシステムが新たに紹介された。

　なお，今回のデモは1回につき60人ほどが参加できたのだが，その中でもラッキーな人が着用することになったのが，Ubisoft Entertainmentが苦労の末に開発したという匂いを再現する装置「Nosulus Rift」である。
　どこかで聞いたことのあるような名前だが，こちらは目ではなく，鼻に被せるマスクのような形状をしている。そしてこのNosulus Riftを装着すると，なんとゲーム内の主人公がおならをするたびに反応し，その匂いを再現して使用者に噴出するのだ。この近未来的な機器は，ひょっとしたらUbisoft Entertainmentにとっては初のハードウェアビジネス参入作品になるかも知れない。


　残念ながら筆者は被験者に選ばれなかったものの，その周囲にいた人は本当に臭い匂いが漏れていたと話しながら会場を後にしていた。また，その発表に合わせてリリースされたトレイラーの中には，Ubisoft Entertainmentの依頼を受けておならの匂いを開発したという芳香剤メーカーの研究者のコメントが収録されている。研究者は，キャベツやオニオン，ソーセージの匂いなどを混合して素晴らしい匂いを作り出したと仰々しく語っており，フランス製のオシャレなおならの芳香剤は「Fart °03」と命名されたという。


　実のところ，この「Nosulus Rift」は売り物ではなく，今回のイベントのためだけに作られたジョーク作品である。とはいえ，サウスパークらしいこの下品なシロモノは，集まったファン達を楽しませており，ジョークにここまで力を入れるUbisoft Entertainmentには乾杯だ。

おそらく，ここにしか存在であろう貴重なデバイスだけに，白手袋で大切に扱われていた

「South Park: Fractured But Whole」公式サイト

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