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[E3 2015]対エイリアン組織XCOMに勝機はあるのか?「XCOM 2」のシニアプロデューサーに聞く
4Gamer読者には説明不要かもしれないが,XCOMシリーズは,プレイヤーが対エイリアン組織「XCOM」(以下,エックスコム)の司令官となり,基地の建設,地球外テクノロジーの研究,軍事作戦の立案などを行いつつ,エイリアンを迎撃していくというターンベースのストラテジーゲームだ。XCOM 2は,2012年にリリースされた「XCOM: Enemy Unknown」の続編となるタイトルである。
XCOM 2では,世界政府がエイリアンに屈した結果,一般市民が知らないうちにエイリアンに支配されているという近未来世界が舞台となっており,エックスコムはレジスタンス活動を余儀なくされることになるという。
今回,欧米で2015年11月の発売が予定されている同作について,DeAngelis氏がさまざまな質問に答えてくれたので,その内容をインタビュー形式でお伝えしていこう。
「XCOM 2」公式サイト
前作よりも激しく厳しいXCOM兵士達の生き様に注目
4Gamer:
まず,XCOM 2の基本的なストーリーについて教えてください。
Garth DeAngelis(以下,DeAngelis)氏:
XCOM 2は,前作XCOM: Enemy Unknownで地球のリーダー達がエイリアンに降伏してから20年後の世界を舞台にしています。前作のキャンペーンを3分の1ほどプレイした時点で,人類の敗色は濃厚なものになっていましたが,本作ではそこで「人類がエイリアンに敗北した」未来を描いているわけです。
降伏後,強制的に解散させられたエックスコム部隊は散り散りになり,地下に潜って散発的にレジスタンス活動を行っているという設定です。プレイヤーの皆さんには,そんな絶望的な状況下で,人類のために戦ってもらうことになります。
4Gamer:
正式発表直前に,「ADVENT」というティーザーサイトを公開しましたよね。これについてあらためて教えてください(関連記事)。
DeAngelis氏:
表向きには,ADVENTは人類の技術革新によって作り出されたモデルシティ的な未来都市「アドヴェント・シティ」のことです。もちろん,あのティーザーサイトで紹介していた幸福そうな住人達は,エイリアンによって精神的にも肉体的にもコントロールされています。何か問題が起これば遺伝子治療(Gene Therapy)を施されたり,抹殺されたりするのです。エイリアン達がなぜ人類を効率的に集めようとしているのか,アドヴェント・シティに対してどう戦いを挑むのかについては,実際にゲームをプレイしたときに確認してください。
4Gamer:
2K Gamesブースのシアターで紹介されていたデモは,アドヴェント・シティで行われるミッションの映像だったんでしょうか。
ええ。あれは,エイリアンのガイダンスのもとで世界統一政府が作られてから20周年を祝う「ユニフィケーション・デイ」の祝賀ムードの中,エックスコムが宣戦布告をするために記念碑を爆破するというミッションです。もちろん「20周年」とは,人類がエイリアンに屈してから20年が経過したという意味です。
XCOM 2のミッションの多くは,各国/地域に設置されたアドヴェント・シティで行われますが,それ以外の場所で活動する場合もあります。
4Gamer:
アドヴェント・シティの市民は,自分達がエイリアンに支配されていることを知っているんですか?
DeAngelis氏:
その秘密を知った市民は,遺伝子治療を受けさせられたり,消息不明になったりします。そのため多くの市民は,エックスコムの活動に対して(当初は)理解を示していないんです。
4Gamer:
デモに登場していたエックスコム隊員達には,「Nightshadow」などのニックネームが付いていましたが。
DeAngelis氏:
あれは,レベルが上がったキャラクターの,個々の特性に合わせて表示されるコールサインですね。コールサインは,プレイヤー自らが入力することもできます。
4Gamer:
つまり,コールサインが付いていないキャラクターは駆け出し隊員ってことですか?
DeAngelis氏:
そういうことですね。
4Gamer:
前作以上に,隊員がバンバン殺されているように見えましたが,その多くは駆け出し隊員だったわけですね……。
DeAngelis氏:
そのとおりです。先ほどお話ししたように,エックスコムは絶望的な状態下で必死に抵抗しています。エイリアンもより凶暴になっているので,激しい交戦の中でメンバーのパーマデス(Perma Death。XCOMシリーズでは,死んだキャラは生き返らない)も増えることになると思いますよ。
浮遊空母「Avenger」には拡張性がある?
そういえば,倒れたNightshadowを抱えた別の隊員が,「Skylander」という輸送機を呼び出していたシーンがありましたね。
DeAngelis氏:
Skylanderは,エックスコムのレジスタンス活動に欠かせない要素です。ミッション終了後などには,あのようにSkylanderを呼んでフライアウトすることになるんですが,そのとき,瀕死のキャラクターを救うこともできます。パーマデスを完全に避けることはできませんが,前作同様ギリギリのバトルを楽しめるはずですよ。
4Gamer:
輸送機とは別に,「Avenger」という名称の浮遊空母も確認できました。
DeAngelis氏:
今のところ発表できるのは,「Avengerは飛ぶ」ってことくらいですね(笑)。あと,飛びながらいろんなチョイスができるということです。XCOM 2において,エックスコムはお尋ね者になっているグループなので,エイリアンに見つからないよう気を付ける必要があります。
4Gamer:
なるほど。つまりAvengerは移動型の基地のようなものなんですね。前作のような公認組織としての基地の代わりに,Avenger内部の施設や機能をアップグレードしていくような形になるんでしょうか。
DeAngelis氏:
今後の発表で明らかになるまで,アレコレ想像しておいてください(笑)。
4Gamer:
話は変わりますが,前作はPC版のほかに,コンシューマ版もリリースされました。今回PC版だけのリリースになった理由を教えてください。
DeAngelis氏:
それに関しては複数の理由がありますが,Firaxis Gamesにとっても,それからXCOMというフランチャイズにとっても,PCは最も重要なプラットフォームです。対応機種を絞ることで,前作で不十分だった部分に注力したいという思いがあります。
4Gamer:
例えばどのような?
DeAngelis氏:
MODサポートですね。MODは前作でもサポートしていましたが,十分な対応はできませんでした。リプレイアビリティやゲームのバリューを考えると,MODは欠かせない要素なので,今回は公式のMODツールを公開したいと考えているんです。本作はUnreal Engineをベースに開発していますが,そのSDKを同時にリリースすることで,MOD制作者の皆さんに最適な環境を提供したいと思います。
また,リプレイアビリティに関連する部分ですが,今回はシングルキャンペーンとマルチプレイヤーモードのマップが,いずれもプロシージャルに生成されます。ミッションの開始地点,終了地点は同じでも,建物や道路,障害物などがランダムに配置されるんです。
4Gamer:
なるほど,同じミッションでも,プレイヤーごとに違った攻略法が要求されるわけですね。実際にプレイできる日を楽しみに待っています。本日はありがとうございました。
「XCOM 2」公式サイト
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