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[TGS 2015]「三國志13」と「三国志ツクール」を手がける鈴木亮浩プロデューサーに,両タイトルの気になる部分をズバリと聞いた
「三國志13」公式サイト
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「三國志13」では「武将の個性」を描くことで
“三国志らしさ”を引き出している
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。すでに「三國志13」では,キャッチコピーや3つのキーワードなどが発表されていますが,その中でもっとも大きな目玉となる部分をあらためて教えてください。
鈴木亮浩氏(以下,鈴木氏):
本作はコンセプトとして「百花繚乱の英傑劇」を掲げています。やはり三国志の一番の魅力は,登場人物である武将ですから,武将達の個性や武将らしさ,武将同士の人間関係にスポットを当てているところが本作の最大のポイントになります。
4Gamer:
とくに武将同士の人間関係は,「相関図」を用いて表現されるとのことですけれども。
鈴木氏:
相関図は,プレイヤーが一目見ただけでも武将同士の関係が分かるように企画しました。本作では,発表しているとおりプレイヤーが君主以外の武将を選択して遊べる「全武将プレイ」を採用していますが,その中でほかの武将と「絆」を結ぶことができます。史実で有名な特定の武将同士の親交に留まらず,プレイヤー自身が好きな武将と親交度を高めて絆を結ぶことも可能です。そこで,そうした関係を理解しやすくしようとしたわけです。
4Gamer:
絆を結び深めることが,本作のキーワードの一つ「人間ドラマ」につながっていくわけですね。
鈴木氏:
そのとおりです。絆を深めるために,武将の自宅を直接訪ねて親交度を高めることもできますし,贈り物をすることもできます。また,ゲーム中で都市の商業や農業の数値を上げるコマンドを実行するときに,絆を深めたい武将の手伝いをしたり,逆に手伝ってもらったりするといったように,ゲームのシステム上で絆を深めることも可能です。
4Gamer:
分かりました。ところで主要な武将は,戦闘と内政で異なるグラフィックスを用意しているとのことですが。
鈴木氏:
本作では,戦場をリアルに再現しています。その中で,武将が内政時と同じ平服で登場すると,雰囲気が壊れてしまいます。そこで一部の武将については,戦闘時には勢いのあるグラフィックスを別途用意することにしたんです。
4Gamer:
これも本作のキーワードである「ダイナミズム」を表現するための,こだわりの一つであると。
鈴木氏:
そうですね。加えて,位が上がると服装が豪華になる武将もいますし,ごく一部には高齢になるとそれに応じたグラフィックスが表示される武将もいます。
4Gamer:
なるほど。それでは新要素となる「英傑伝モード」についても教えてください。
鈴木氏:
英傑伝モードは,三国志の物語を最初から終盤近くまでを順を追って体験できるもので,三国志における著名な戦いが,主人公を変えつつ史実の順に登場します。
またこのモードはチュートリアルも兼ねており,初めて「三國志」シリーズをプレイする人や,久しぶりに遊んでみるという人にもシステムを理解してもらえるように作ってあります。
4Gamer:
先日行われたステージイベントでは,「攻城戦」や「水上戦」のスクリーンショットも公開されましたね。
鈴木氏:
これまでのシリーズの中には攻城戦や水上戦を実装していたタイトルがあったのですが,残念ながら「三國志12」にはありませんでした。シリーズのファンの皆さんからも多くのリクエストをいただきましたので,今回は復活させましょうということです。とくに本作では,戦闘に3Dグラフィックスを採用しており,非常にリアルな表現になっていますので,ぜひご期待ください。
4Gamer:
それでは2015年9月上旬に新システムとして発表された「任務状」(関連記事)についても教えていただけますか。
鈴木氏:
任務状は,配下の武将に命令をして内政を行うシステムです。つまり本作では,任務状を介して内政コマンドを実行するわけです。プレイヤーが君主や大将という立場であれば任務状を扱えますが,その数は勢力の規模によって異なります。
なお「重臣」を指名しておくと,彼らが自分の裁量に応じて「こういうことをやったほうがいいのでは」と,プレイヤーに提案してくることもあります。
まとめると,自身の勢力に人材が豊富であるほど,内政コマンドをたくさん使えることになります。
4Gamer:
任務状の任務を遂行する順番が,戦略の鍵とのことですが。
鈴木氏:
任務状を一つ発行すると,その任務が完了するまで次の任務に取りかかれませんので,各任務にどれだけ時間をかけるかを考えなければなりません。例えば内政を進めて富国強兵に務めるのか,それとも他国に攻め入って都市を取るのか,といった感じで,任務の選択によってプレイヤーの戦略は大きく変わります。
4Gamer:
分かりました。それでは「三國志13」に関して,ここに注目してほしいというアピールがあれば,お願いします。
鈴木氏:
本作では,とにかく武将の個性をフィーチャーしていますので,内政や戦闘で,配下の武将からそれぞれの武将に合った提案がなされます。例えば張飛なら,戦闘中に「あの猛将に,背後から突撃して挟撃したい」といった感じです。そうした三国志らしさを,ぜひ感じてください。
「三國志」シリーズ30周年記念企画は
「三国志ツクール」を皮切りに続々登場
4Gamer:
それでは,このTGS 2015で初めて発表された「三国志ツクール」についても教えてください。こちらも鈴木さんがプロデューサーを務めるということですけれども。
鈴木氏:
「三国志ツクール」は,弊社のシブサワ・コウが,とある対談企画の中で提案を受けたことがきっかけとなり,実現した企画です。その対談の直後に,シブサワ・コウが私に「作ろうよ」と話を振ってきたんです。
4Gamer:
まさに即断即決ですね。
鈴木氏:
本作は,「皆さんが歴史シミュレーションゲームを作れるように」というコンセプトのもと開発を進めています。また「三國志」シリーズ30周年記念という意味を込めて,「三國志II」をベースに,「ツクール」シリーズの機能を乗せています。
もちろん登場する武将のパラメータや,各勢力の武将の配置などは自由に決められますし,戦場も編集できますから,例えば水ばかりのマップや山ばかりのマップなども自由に作れます。
4Gamer:
それはハマる人が出てきそうですね。
それでは「三國志」シリーズ30周年の展開について,今ほかにお話いただけることがあればぜひ教えてください。
鈴木氏:
ステージイベントでも言及しましたが,2016年1月末開催のイベント「闘会議2016」に向けた施策を練っているところです。
4Gamer:
なるほど。では,少し話が変わりますが,鈴木さん自身のことについてもお答えください。鈴木さんは長らく「真・三國無双」シリーズを手がけていましたが,今回,本家「三國志」シリーズと「三国志ツクール」をプロデュースすることになったのは,何か特別な理由があるのでしょうか。
さまざまな機会でお話しているのですが,実は私が最初にハマったゲームというのが初代「三國志」だったんです。そこで,ぜひこんなゲームを作りたいと旧コーエーに入社し,ずっと「三國志」を作りたいという思いを抱いていました。それは「真・三國無双」シリーズに携わっている期間も変わりませんでしたね。歴史シミュレーションも,変わらず好きでしたし。ただタイミングが合わなくて,なかなか実現できなかったんです。
4Gamer:
それが今回,うまくタイミングが合ったと。それだけ「三國志」シリーズに情熱を傾けていた人物が,30周年に合わせてプロデューサーを務めることになったというのはすごい話ですね。偶然と言うには,ちょっと出来すぎじゃないですか?
鈴木氏:
いやいや,本当に偶然なんです(笑)。少しタイミングがずれていたら,もっと前に担当していたかもしれなかったので。
4Gamer:
分かりました。では最後に,「三國志13」およびシリーズ30周年の展開に期待している人に向けてのメッセージをお願いします。
鈴木氏:
「三國志13」はシリーズ30周年記念作品として,本当に力を入れて作っています。またコラボレーションも,講談社や,横浜市交通局および神奈川県港北警察署のほか,たくさん用意しています。それらは順次発表していきます。プロモーションを通じて,ゲームに限らず「三国志」というジャンル全体を盛り上げていきますので,ぜひご期待ください。
4Gamer:
ありがとうございました。
「三國志13」公式サイト
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(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.
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