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8月16日のサービス開始が迫る「ケルベロスブレイド」のニコ生レポート。「いい大人達」が挑んだミッションの結末は……?
先日の発表会では,プレイヤーが自分達の行動をゲームマスターにテキストで伝えてゲームを進める「プレイバイウェブ」であることが紹介された本作だが,具体的にどんな手順でプレイするのかといった詳細は明らかになっていなかった。それをいい大人達が紹介するというわけだ。
とはいえ,当のいい大人達は,「ケルベロスブレイド? ビギナー旅団? 何ですかそれ?」「知らん(笑)」といった感じで,何も分かっていない様子。そこでケルベロスブレイドの開発元であるトミーウォーカーの社長,上村 大氏がゲストとして登場し,同作を解説することになった。
記事の冒頭でも少し触れたが,ケルベロスブレイドは,プレイヤーがゲームマスターに自分達の意思や行動を伝えて進めていくプレイバイウェブゲームだ。
分かりやすい例えをするなら,“読者の投票で学園アイドルのセンターが決まる”といった企画に近いかもしれない。
ゲームの舞台は現代の地球だが,現実とは少し異なり,人類と敵対する存在「デウスエクス」に地球が襲われ続けているという設定になっている。本作の地球は宇宙の中心にあり,全宇宙に影響を与える重力(グラビティ)の発生源になっている。デウスエクスはこのグラビティを得るために地球を襲撃しているのだ。
そんな地球に現れたのが「ケルベロス」と呼ばれる特別な人間(プレイヤーキャラクター)だ。ケルベロスは重力を使って,本来死ぬことがないデウスエクスに重力の鎖を打ち込み,殺すことができる存在。そして,ケルベロスとデウスエクスのいつ果てるとも知れない戦いが始まった……というのが,本作の世界観となる。
上村氏によると,本作の内容はテーブルトークRPG(以下,TRPG)に似ているという。
TRPGの場合,ゲームマスターが作ったシナリオを基に,プレイヤー達が自分達の行動をゲームマスターに会話で伝え,ゲームマスターがそれを受けて物語を展開させていくが,本作でも,その場の会話でなくインターネットを使うという違いはあるものの,基本的な流れは同じなのだという。
プレイヤーはゲームマスター達が作ったシナリオから好きなものを選んでゲームに参加し,物語の要所要所で「こういう行動をとる」というメールをゲームマスターに送る。(TRPGであれば口頭で伝えるものを,文章で伝えると考えればいい)。
ゲームマスターはプレイヤー達からのメールをすべて読み,その内容を反映させたシナリオを作成。最終的にはTRPGのリプレイ小説のような,一つの物語を完成させる。複数のプレイヤーの行動を反映させつつ物語を作る,という作業がいかに大変かは,TRPGのマスター経験がある人なら分かるだろう。
そうやって完成した小説は「この世界で本当に起きた出来事の記録」としてプレイヤー全員が閲覧可能になり,新たな物語の発端になる。強い敵を倒したなら,その仲間が弔い合戦を挑んでくるかもしれないし,その前にこちらからその敵の所へ出向くのもありだろう。そんな物語をプレイヤーから提案することもできるのだ。プレイヤーとゲームマスターが力を合わせて,大きな一本の“大河シナリオ”を構築していくのである。
また,プレイヤーがキャラクターシートで作成したキャラクターも,プロのイラストレーターさんによってイラスト化してもらうことができる。この話を聞いたいい大人達は「妄想や性癖をひけらかしていきたい」「中二的な妄想を爆発されられる。絵心がなくて挫けたし」と意欲を見せていた。
ゲームの大まかな流れが分かったところで,上村氏は,自身が作ってきたという説明用のTRPGをプレイしようと提案。実際のシステムは使わないが,キャラ作成からシナリオの進めかたなど,ケルベロスブレイドを理解できる内容になっているという。
ということで,いい大人達の3人にキャラクターシートが配られた。まず選ぶのは「種族」だ。ケルベロスブレイドの世界には8つの種族が存在する。地球人以外の種族は,元々デウスエクスだったが,地球人の味方をしてくれるようになったという設定だ。無限の命をもつデウスエクスだが,地球の重力に魂が惹かれてしまうと命が有限となってしまうということで,あまり無茶はできないようである。
セクシー担当種族(?)「サキュバス」。恋愛や性愛的な感情から発する“快楽エネルギー”を,生きるために定期的に摂取する必要がある |
小柄だがパワーにあふれる「ドワーフ」。本作のドワーフ族は「成長しても外見が10歳ほどで止まる」のが特徴だ |
種族の次は「ジョブ」の選択だ。ケルベロスブレイドにおけるジョブは職業ではなく,どんな「ケルベロス」なのかという方向性を示したもの。分かりやすい形にしないのは「妄想を膨らませるため」とのことだ。プレイヤーはメインジョブとサブジョブの2つを選ぶことになる。
自宅警備員 外は苦手だが自宅だったら何故か戦える内弁慶。地球を自宅と認識できればケルベロスとなり,相手がデウスエクスであろうと戦える |
サブジョブの代わりに「サーヴァント」という可愛いお供を連れて歩くこともできる。サーヴァントにも種族が存在し,それぞれユニークな能力を持っている。
「テレビウム」 |
「ボクスドラゴン」 |
「ミミック」 |
「オルトロス」 |
「ビハインド」 |
「ナノナノ」 |
「ライドキャリバー」 |
「ウイングキャット」 |
これらの種族やジョブから好きなものを組み合わせて,いい大人達が作ったキャラクターがこちらだ。今回は自分でキャラクターイラストまで描いたが,ケルベロスブレイドでは,イラストレーターが描いてくれる。イラスト設定の発注はテキストで行うので,例えばタイチョーさんのキャラクターの場合は「マッチョで,キラキラしてて,頭にバケツをかぶっていてる」といった感じで伝えればいい。依頼できるイラストレーターは3000名ほどいるとのことだ。
キャラクターメイクが完了し,いよいよ上村氏による特製シナリオのプレイ開始だ。
ストーリーは「花火大会に男の姿をしたドリームイーター(デウスエクス)がやってきたという噂を聞きつけた。ドリームイーターは一緒に花火大会を見る異性を作り上げるために,花火会場で女性の大量虐殺を始めようとしているらしい」というものだ。
ヘリで現場上空に急行したいい大人達パーティ。しかし,そのままヘリから降下するとドリームイーターに気づかれて逃げられてしまう。
そこでゲームマスターの上村氏から「どうやって敵を捉えるか,パーティで相談してください」という提案があった。いい大人達パーティが出したアイデアは以下の3案だ。
・複数で周囲から囲うように捉える(正攻法)
・花火が打ち上がる間隙を縫って降下して捉える(ステルス作戦)
・花火大会で一番モテるように振る舞い,デウスエクスを誘い込む(囮作戦)
どの作戦を決行するべきか,悩むいい大人達。囮作戦が良さそうだとはなったが,問題は「美男美女のキャラがいない」という点だ。誰もキャラクターシートでモテキャラ設定をしていなかったのである。
そこで,「オッサンが背負っているミミックの能力でお金を作ってばら撒き,それに目が眩んで集まった美女を囮にして,デウスエクスを呼び込む」という作戦を上村氏に提案した。
それを受けて上村氏がゲームマスターとして作成したシナリオは,女性だけでなく男性もお金に群がってきたので(当たり前),現場が混乱したものの,いい具合にデウスエクスがやってきて,うまく接近できたというもの。
あとは攻撃の成否をダイスロールに託すだけとなり,いい大人達は全員ロールを成功させて,見事撃破となった。もちろん,実際のケルベロスブレイドでは,こういった判定はシステム上で行われる。
一連のゲーム進行の流れはこのTRPGとまったく同じだそうだ。上村氏が担っていたゲームマスターのポジションが本稼働のゲームでは小説家となっている点が異なるくらいだ。
実機ではなくTRPGという形での,ゲームの雰囲気はなんとなくつかめたように感じられた番組だった。プレイヤーの妄想や思い入れが強いほど面白く仕上がりそうなゲームではないだろうか。
ケルベロスブレイドのニコ生は今後も予定されており,次回はサービス開始から1週間後の8月24日となる。気になる人はケルベロスプレイド公式チャンネルをチェックしよう。
「ケルベロスブレイド」公式サイト
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