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GameBankが事業説明およびタイトル発表会を開催。Yahoo! JAPANとの連携や,2015年内リリース予定の4タイトルが発表された会場の模様をレポート
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主催者を代表して登壇したGameBank取締役 兼 ヤフー取締役副社長COOの川邊健太郎氏は,同社の設立経緯や今後の展望などを説明した。
川邊氏によると,日本国内におけるスマートフォンを使ったインターネット利用者は4300万人に上っており,そのうち約90%にあたる3900万人がYahoo! JAPANの何かしらのサービスを利用しているという。
また,スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスユーザーは,その利用時間の約32%をゲームに使っていると話す川邊氏。そこでYahoo! JAPANのユーザーをより増やすべく,スマートフォンゲーム事業に着手した──すなわちGameBankを立ち上げたというわけである。
川邊氏はGameBankについて,椎野真光氏を筆頭に優秀なゲーム開発者を採用し,ヤフーの子会社でありつつも一つの別の会社として運営していく体制を整えたと説明した。
またサービスの提供にあたっては,4300万人のYahoo! JAPANユーザーに向けたプロモーションや,100以上に及ぶ各種サービスとの連携により,GameBankによる新しいゲームの世界を確立していきたいと意気込みを語った。
続いて,GameBank代表取締役社長CEOの椎野真光氏が登壇。椎野氏は,まず「人と繋がると、楽しい」という同社の企業理念について,「仲間とのコミュニケーション」がオンラインゲームの本質であり,それをしっかりと届けられる会社にしていきたいと説明した。
また同社が掲げる「1億総ゲーマー」というビジョンについては,日本においてゲーマーをもっと増やしていきたい,日本人全員をゲーマーにしたいという想いを表したものであると述べる。
先述したように,国内ではスマートフォンユーザーの9割がYahoo! JAPANのサービスを利用しているという状況を踏まえ,椎野氏は一人一人にしっかりとしたゲームを届けていきたいと展望を示した。
椎野氏は,ゲームビジネスにおけるスマートフォンゲームの有利な点として,「100%オンラインが保証されていること」「コンシューマ機に匹敵する処理能力を持っていること」「20代の普及率が83.7%と高いこと」「フリーミアムによって従来の10倍以上のユーザーにリーチできること」といった点を挙げた。
そこに,Yahoo! JAPANが誇るリーチ率の高いサービスと協力で,「1億総ゲーマー」というビジョン,そして「201x年までに国内最大のオンラインゲームパブリッシング会社となる」という目標を実現したいとし,パートナーとの協業なども積極的に行っていくと語り,スピーチを締めくくった。
事業戦略については,GameBankプロダクション部部長の北山俊輔氏より説明がなされた。
まずターゲットについては「Casual」「Mid-Core」「Hard-Core」と3分割したマーケットのカテゴリーのうち,Hard-Coreを狙っていくという。ただし,ここで言うHard-Coreとは,いわゆるコアゲーマー向けという意味ではなく,「オンラインの関与性が高い,常時接続型のタイトル」と定義付けているそうだ。
そういう意味では,日本のマーケットにおけるHard-Coreカテゴリーは成長が見込めるるがまだまだニッチであり,そこに重点を置くことで,シェアを獲得するという狙いなのだろう。
また北山氏は,ターゲットの説明には,マーケットサイクルという切り口も掲げられた。マーケットの形成には,完全新規でヒットした「Innovator」,ゲームデザインを模して2匹目のドジョウを狙う「Follower」,IPによる差別化を図る「Nicher」,さらに新しい要素を加えた「Re-Innovator」という時系列が存在すると説明。その中でもInnovatorには高い開発力が必要が求められるが,成功すれば市場シェアの50〜70%を占められるとした。
北山氏は,マーケットのカテゴリーとサイクルという二つの切り口を踏まえ,GameBankの方向性は,カテゴリにおいてはCasual,Mid-Core,Hard-Coreの3つすべてをカバーしつつもリソースの半分以上をHard-Coreに注ぎ込むとのこと。マーケットサイクルにおいては,新しいジャンルを作るInnovatorを目指すと意気込みを語った。
北山氏は,GameBankが提供していくコンテンツについても説明。主力となるHard-Coreマーケットに向けては,「コミュニケーション機能や完成されたゲームデザインをモバイルに最適化したタイトル」を,Yahoo! JAPANによる集客力を武器に,PCオンラインゲーム同様の運営によって展開していくと話した。
また,多くの売上を期待できるロイヤルユーザーとコミュニケーションを図るためのコミュニティ推進部門を用意していることや,日本だけでなく中国/韓国/台湾/香港といった東アジア圏でもコンテンツを提供していくことが明らかにされた。
こうしたコンテンツは,今後2年間で10本ほどのリリースを目標に,現時点では7本に着手しているという。
さらに北山氏はYahoo! JAPANとの連携についてあらためて説明し,一般的なプロモーションに加え,Y! mobile加入者に対してゲームの先行体験版を配信するといった独自の取り組みを,2015年5月以降に行っていく予定だ。
北山氏によると,GameBankが捉えようとしているビジネスチャンスのタイミングは,「日本のHard-Coreカテゴリが市場を確立する瞬間」「アジアのモバイルゲーム市場が融合する瞬間」「モバイルゲームの課金モデルが転換する瞬間」「Yahoo! JAPANのトラフィックをモバイルゲームでマネタイズする瞬間」という4つ。これらのチャンスを逃さずに事業を展開するべく,さまざまな施策を検討していきたいと述べた。
発表会の後半では,GameBankが2015年内にリリースを予定しているスマートフォンゲーム4タイトルのプレゼンテーションが行われた。
「オービットサーガ」(2015年春以降リリース予定)
「オービットサーガ」(iOS / Android)は,「星島」(スターアイランド)の守護者となったプレイヤーが,世界観の異なる6つのステージを冒険するという3DアクションRPGだ。350体以上のガーディアンや,ほかのプレイヤーの星島に攻め込むPvP要素などが特徴となっている。
プロデューサーの河合大輔氏によると,本作はGameBank第1弾となるタイトルであるため,「GameBankはゲーム会社である」という意思と本気を示すべく,王道の内容になっているという。
会場では,オービットサーガのデベロッパである台湾MOREGEEK代表取締役CEOのダグラス・スー氏が登壇し,Yahoo! JAPANの集客力と企画力に大きな期待を寄せていると語った。
「オービットサーガ」プロデューサーの河合大輔氏 |
MOREGEEK代表取締役CEOのダグラス・スー氏 |
「オービットサーガ」公式サイト
「大集合!ワイワイパーティ(仮)」(2015年内リリース予定)
「大集合!ワイワイパーティ(仮)」は,ミニゲームが複数収録されたパーティゲームで,ほかのプレイヤーとリアルタイム協力&対戦を楽しめる。デベロッパであるカヤック代表取締役CEOの柳澤大輔氏によれば,誰でもすぐに楽しめるようなミニゲームをそろえているとのこと。
このタイトルは,Yahoo! JAPANとの戦略的シナジーを想定して開発されているのが最大の特徴。ステージに登壇したヤフー執行役員ショッピングカンパニー長の小澤隆生氏によると,本作で獲得したポイントはYahoo!ショッピングで使用できるクーポンに交換できるとのことだ。
「みんなの釣りバカンス」(2015年夏リリース予定)
「みんなの釣りバカンス」(iOS / Android)は,プレイヤー同士で協力して大きな魚を釣り上げたり,釣り大会で成績を競い合ったりできるゲームで,プレイヤー同士のコミュニケーションが重要視されている。
プロデューサーの前田壮人氏によれば,最大8人まで同時プレイ可能で,1000種類以上の魚が登場するとのこと。池やリゾートビーチ,海上クルーザーなど6種類の釣り場が用意され,時間経過や天候変化によって,釣れる魚種が変化するそうだ。また,ゲーム中に入手した素材で釣竿やアバター用衣装を強化できるのだとか。
「みんなの釣りバカンス」公式サイト
「Soul Gauge」(2015年夏リリース予定)
「Soul Gauge」(iOS / Android)は,2Dグラフィックスの“タクティカル”MMORPGで,プレゼンを行った椎野氏によれば,今回発表された4タイトルの中では,もっともコアゲーム寄りであるとのこと。プレイヤーは「ラパン」「エトラ」という2つの勢力に分かれ,リアルタイムで大人数バトルを楽しめる。
開発ディレクターを務める林 俊明氏によれば,ゲームはグリッドで区切られたフィールドで二つの陣営が争い,領土を奪い合うというストラテジーがベースになっているとのこと。バトルでは,偵察,防衛,支援,補給といったプレイヤー間の役割分担と連携が重要になるという。
またデベロッパであるDigital Frogのプロジェクトマネージャー,ジン・クック・リ氏は,本作のアピールポイントが,シンプルな操作でコンボを組んで爽快なバトルが楽しめたり,オートマッチングで即座にパーティを組みダンジョンに挑めたりすることであると話した。
サービスマネージャーのキム・ソンファン氏からは,運営面においてPCオンラインゲームと同様にGM(ゲームマスター)を置き,丁寧かつスピーディなサポートを実現していくことが明かされた。
エンディングでは,椎野氏があらためてGameBankがコミュニケーションを軸としたコンテンツを手がけていくとアピール。今後の展開にぜひ期待してほしいと述べ,発表会を締めくくった。
GameBank公式サイト
- 関連タイトル:
オービットサーガ
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