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「そうだ アニメ,見よう」第65回は「シュタインズ・ゲート ゼロ」。新たに人工知能「アマデウス」が登場するシリーズ第2弾
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印刷2018/10/11 11:00

連載

「そうだ アニメ,見よう」第65回は「シュタインズ・ゲート ゼロ」。新たに人工知能「アマデウス」が登場するシリーズ第2弾

画像集 No.023のサムネイル画像 / 「そうだ アニメ,見よう」第65回は「シュタインズ・ゲート ゼロ」。新たに人工知能「アマデウス」が登場するシリーズ第2弾

 志倉千代丸氏による“科学アドベンチャーシリーズ”第2弾として,2009年10月に発売された「STEINS;GATE」。東京・秋葉原を舞台に,SF要素はもちろん,インターネットやオカルトなど,多彩なサブカルチャーを取り込んだこの作品は,ノベルゲーム特有の周回プレイをストーリーに取り入れた,斬新なゲーム性で話題となったタイトルだ。
 その人気を受けて,その後も多数の派生作品を生み出した同シリーズだが,2015年12月には第1作の続編となる「STEINS;GATE 0」PS4 / PS3 / PS Vita / )が発売。今年4月にTVアニメがスタートした。
 「そうだ アニメ,見よう」第65回のタイトルとなる「シュタインズ・ゲート ゼロ」は,シリーズ構成を花田十輝氏,アニメーション制作をWHITE FOXが担当し,監督を「クオリディア・コード」や「そにアニ」の川村賢一氏が務めている。


「シュタインズ・ゲート ゼロ」


画像集 No.003のサムネイル画像 / 「そうだ アニメ,見よう」第65回は「シュタインズ・ゲート ゼロ」。新たに人工知能「アマデウス」が登場するシリーズ第2弾

 秋葉原を拠点とする発明サークル「未来ガジェット研究所」(通称ラボ)のリーダーである大学生の岡部倫太郎(CV:宮野真守)は,研究所のメンバーである橋田 至(CV:関 智一)や幼馴染の椎名まゆり(CV:花澤香菜)と共に,ふとしたことからタイムマシンとしての機能を備えた「電話レンジ(仮)」を作り出してしまう。その電話レンジ(仮)で,「Dメール」と名づけたメールを過去に送信するたびに「世界線の移動」と呼ばれる現象が発生して,過去が改変されてしまうのだ。

 しかも,なぜだか岡部だけは,改変される前の世界の記憶を持ち続けたまま。やがて,岡部達は,17歳の天才少女・牧瀬紅莉栖(CV:今井麻美)を巻き込み,タイムマシンをめぐる世界規模の争いに飲み込まれていく。

まゆりが生きている世界線を選んだ岡部。トレードマークの白衣を封印している
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 と,ここまでが前作「シュタインズ・ゲート」までの物語。「シュタインズ・ゲート ゼロ」では,異なる世界線の物語が描かれている。仲間の死を回避するために,いくつもの世界線を巡り,さまざまな可能性を“なかったこと”にしながら,足掻き続けてきた岡部。その果てに辿り着いたのは“紅莉栖とまゆりのどちらを見殺しにするか”という,ふたつの選択肢だった。苦悩と煩悶の末,岡部は紅莉栖が自分以外の仲間達と出会わないまま死ぬという運命「β世界線」を選択する。

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人工知能のセミナーで岡部は真帆とレスキネン教授と出会う

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 紅莉栖の死から4か月後,再び大学に通い始めた岡部は,彼女の死による心の傷を癒せないまま,研究所へ顔を出す機会も減っていった。β世界線上の未来からやってきた鈴羽(CV:田村ゆかり)は,第三次世界大戦が勃発する運命を変えようと岡部を説得するが,「世界線の改変は人間が手を出していい領域ではない」と拒否。岡部の中で,いつしか白衣をまとったマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」の顔は失われていった。

 そんなある日,岡部はレスキネン教授(CV:上田燿司)の人工知能に関するセミナーに出席し,そこで紅莉栖の先輩に当たる比屋定真帆(CV:矢作紗友里)と遭遇。彼女らの研究成果である人工知能「アマデウス」に,岡部と出会う前の紅莉栖の記憶を載せた人工知能「アマデウス紅莉栖」の存在を知るのだった。

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生前の紅莉栖とまったく同じ姿の「アマデウス紅莉栖」。彼女に岡部の記憶はない

 前作のTVアニメシリーズでは,ラボの仲間(ラボメン)が誰一人として欠けることのないトゥルーエンドが描かれたが,本作では,岡部がそれを諦めてしまった世界線が舞台となる。2015年12月の再放送で,この世界線の新作パートに差し替えた「第23話(β)」が予告なしで放送され,SNSなどで話題となったので覚えている人も多いのではないだろうか。
 その「第23話(β)」から続く物語が「シュタインズ・ゲート ゼロ」なのである。まゆりの死が運命付けられてしまっている「α世界線」から移動し,紅莉栖の死が確定してしまう「β世界線」で心が折れてしまった岡部。彼がどのようにしてトゥルーエンドである「シュタインズゲート世界線」を目指すかが本作の見どころとなっている。

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人工知能「アマデウス」が物語の鍵を握る


 別の世界線が舞台ということで,前作には登場していなかった人物,真帆やレスキネン教授,そして鈴羽が未来から連れてきた少女・かがり(CV:潘めぐみ)が物語に絡んでくる。自他共に認める天才である紅莉栖にコンプレックスを抱く真帆。彼女達を指導していた米国の大学教授・レスキネン。まゆりに育てられ,彼女を母と慕うかがり。ネタバレになるので多くは語れないが,彼らがこの世界線では重要な役割を果たすことになる。

真帆は生前の紅莉栖に激しいコンプレックスを抱いていた
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 そして,最も重要なキーパーソンとなるのが「アマデウス紅莉栖」だ。志倉氏の“科学アドベンチャーシリーズ”では,毎回さまざまなガジェットが登場するが,本作では人物の記憶を持ったAI(人工知能)がその役割を果たしている。スマホやPCの画面に紅莉栖として登場する「アマデウス」は,ほぼ生前の彼女と変わりのない姿に見える。そのことがますます岡部を苦しめるのだが,死んでしまっている彼女が岡部と「β世界線」にどのような影響を与えるのか。第18話「並進対称のアルタイル」からの怒涛の展開をぜひ自分の目で確かめてほしい。

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シナリオの予習をオススメ


 本作のシナリオは,非常に難解なものなので,いつものように「この作品だけ見ても楽しめる」とは言いがたい。また,物語のギミックも前作のキーワードとなるものを知っているかで,かなり変わってしまうので,できればゲームの「STEINS;GATE」をプレイするか,そのアニメ化作品を見ることをオススメする。ちなみに,筆者は前作の内容をうろ覚えだったので,慌てて復習したクチだ。
 この難解なストーリーを理解し,本作を最後まで見た人は「なるほど,そうだったか!」とヒザを打つこと受け合いだ(人によって表現は変わるだろうけど)。



 この9月で,2クール続いた物語は一応の結末を迎えた。しかし,そこは千代丸作品。5pb.(MAGES.のゲームブランド)より9月20日に発売された「STEINS;GATE ELITE」PS4 / Nintendo Switch / PS Vita)をプレイすると,よりアニメ版「シュタインズ・ゲート ゼロ」を楽しめることが作中で示唆されている。アニメだけでは満足できなかった人は,そちらもプレイしてみてはいかがだろう。

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「シュタインズ・ゲート ゼロ」公式サイト

「シュタインズ・ゲート ゼロ」公式Twitter


放映データ
2018年4月〜9月まで
全23話
キャスト
岡部倫太郎:宮野真守 椎名まゆり:花澤香菜
橋田 至:関 智一 牧瀬紅莉栖:今井麻美
桐生萌郁:後藤沙緒里 漆原るか:小林ゆう
フェイリス・ニャンニャン:桃井はるこ 阿万音鈴羽:田村ゆかり
比屋定真帆:矢作紗友里 椎名かがり:潘めぐみ
阿万音由季:田村ゆかり 天王寺 綯:山本彩乃
中瀬克美:本多真梨子 来嶋かえで:木野日菜
アレクシス・レスキネン:上田燿司 ジュディ・レイエス:にしむら まや
スタッフ
原作:志倉千代丸/MAGES.
監督:川村賢一
シリーズ構成:花田十輝
シナリオ監修:林 直孝、松原達也、西村卓也、安本 了
キャラクター原案:huke
未来ガジェット原案:SH@RP
キャラクターデザイン:稲吉智重
プロップデザイン:稲吉朝子、コレサワシゲユキ、灯夢
美術設定:灯夢、コレサワシゲユキ
美術監督:小髙 猛
色彩設計:佐藤美由紀
特効監修:谷口久美子
撮影監督:塩川智幸
3Dディレクター:ヨシダミキ
モデリング:相馬 洋
編集:須藤 瞳
音響監督:山口貴之
音楽:阿保 剛、信澤宣明、日向 萌
音楽プロデューサー:金谷雄文
音楽制作:MAGES.
アニメーション制作:WHITE FOX
製作:未来ガジェット研究所

■Blu-ray&DVD情報

TVアニメ全23話に加え、最終巻には未放送エピソードを収録!
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■004■ライナーノーツ「リファレンス・コードβ」
■005■特製ブックレット「ワークス・アーカイヴ」
■006■全巻購入特典応募券

[毎回特典]
■007■ピクチャーレーベル
■008■映像特典
[BD] 本体価格13,000円+税 / MFXT-0035〜0040
[DVD]本体価格11,000円+税 / MFBT-0049〜0054
[発売元]フロンティアワークス
[販売元]KADOKAWA

Blu-ray&DVD詳細はこちら
http://steinsgate0-anime.com/product/bd_dvd/
(C)2018 MAGES./KADOKAWA/未来ガジェット研究所
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