ミュージック フロム ゲームワールド：Track 229 「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜」「コーヒートーク」

Illustration by しなぷう

　先日，久々に球場でプロ野球の試合を観戦できたのですが，入場者数が絞られているおかげでゆったりと観戦でき，これはこれで悪くないなあと思った次第。プロ野球はオールスター戦が終わり，シーズン後半戦に突入しましたが，野球マンガ「プレイボール2」の最終巻を読みつつ，発売されたばかりの「eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム」をプレイ中と，まだまだ野球漬けの毎日です。

　ということで，今週の「ミュージック フロム ゲームワールド」は，「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜」と「コーヒートーク」のサントラの2枚を紹介します！

王道RPGサウンドと懐かしのFM音源サウンドの2枚組

「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜 オリジナルサウンドトラック」

タイトル	この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜 オリジナルサウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2021年7月23日
価格	3630円（税込）
発売元	SweepRecord
コピーライト	（C）2017 暁なつめ・三嶋くろね／KADOKAWA／このすば2製作委員会 （C）ENTERGRAM

　今週の1枚めは，「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜」（PS4 / Switch）の楽曲をCD2枚組に収録した，「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜 オリジナルサウンドトラック」をご紹介。
　作曲はスーパースィープの細江慎治氏，佐宗綾子氏，小林和博氏，江口孝宏氏，田中文久氏が担当しており，注目はオリジナル版で使用されたFM音源バージョンと，「Plus」で追加されたアレンジバージョンを全曲収録している点。1曲で2度楽しめる，おいしい仕様です！

　まずDISC1には，アレンジバージョンの楽曲を収録。ピアノとオーケストラによる序曲的な「予感」に始まり，ケルト風味のアコースティック曲「ここで組めるね」，冒険心を掻き立てる力強さと開放感に満ちた「大地、踏みしめて」といったRPGらしい楽曲が続きます。

　個人的なイチオシは，コミカルで軽快な7曲め「サンシャインブギウギ」と異国感あふれる11曲め「アジアンカーニバル」。15曲めの「スライムと戦いそうなメロディ」は，コミカルなメロディを乗せて速いテンポで進行する，ファミコン時代のRPG戦闘曲を思わせる曲です。

　そしてDISC2には，往年のゲームミュージックをイメージして作られたというFM音源バージョンを収録。2曲めの「ここで組めるね」の安らぎを感じさせる曲調や，21曲め「桃色の息吹」のキュートな音色が1980年代のパソコンゲームを想起させ，PC-8801版の「イース」や「ソーサリアン」，最近では初代「世界樹の迷宮」の楽曲や音色が好きな人は必聴です。

　「Plus」版の発売から約1年（オリジナル版からは約2年），サントラの登場をずっと待っていたという「このすば」ファンはもちろん，FM音源サウンドのファンにもオススメしたい1枚です！

「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜」公式サイト

SweepRecord「この素晴らしい世界に祝福を！〜希望の迷宮と集いし冒険者たち Plus〜」

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コーヒーのお供に聴きたい，ムーディでお洒落な1枚

「コーヒートーク（オリジナル・ゲーム・サウンドトラック）」

タイトル	コーヒートーク（オリジナル・ゲーム・サウンドトラック）	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2021年7月9日
価格	3520円（税込）
発売元	BLACK SCREEN RECORDS
コピーライト	（C）2021 Chorus Worldwide Ltd. All rights reserved. "Coffee Talk" is developed and owned by Toge Productions. "Coffee Talk" will not ask for, collect, store or share any of your personal data. Coffee Talk（C）2021 Toge Productions.

　今週の2枚めは，インドネシア生まれのアドベンチャーゲーム「コーヒートーク」（PC / PS4 / Xbox One / Switch）の楽曲を収録したCD2枚組サントラ，「コーヒートーク（オリジナル・ゲーム・サウンドトラック）」を紹介します。作曲はゲームのプロデューサーでもあるアンドリュー・ジェレミー氏が担当。落ち着いた雰囲気のカフェで流れているような，身体に染み入る心地良いサウンドが特徴です。

　DISC1の1曲め「Sunset in the City」はピアノで紡がれるピュアなメロディと，シックなリズムトラックが生み出すお洒落なヒーリングミュージックで，リスナーのハートを一瞬で鷲掴みにすること間違いなし。
　2曲め以降も，ムーディなスローバラード「A Day With Coffee」，スピリチュアルなイントロで始まる「Lonely Space」，レコード盤を思わせるチリチリというノイズ音を効果的に使ったジャズナンバー「Cup of Sweetness」など，雰囲気抜群の曲が並びます。

　続いてDISC2へ。湿ったテイストの曲が多い中，3曲めの「Stay Awake」はカラッとした明るいサウンドが魅力的。8曲めの「One More Time」は終始流れている緩いシーケンスで，軽いトリップ感を得られる曲です。11曲めの「Gleefully」は，ローファイなバッキングに乗せてときおり挿入される，ジングル的なメロディが耳を惹きます。

　国内盤のサントラでは，ボーナストラックとして「The Way I See」と「Dance In The Shower」の2曲が追加収録されているのも嬉しいところ。ほっと一息入れてコーヒータイムに聴くのはもちろん，夜にお酒を飲みながら聴くのにもぴったりな1枚です！

「コーヒートーク」公式サイト

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。将来は惑星あくあに移住してサイキックと共存しながら最新ゲームで遊びまくるのが夢。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。地下アイドルグループ，あまりりすのプロデュース＆運営も手掛けています。