ミュージック フロム ゲームワールド：Track 123 「ディシディア ファイナルファンタジー」「白と黒のアリス」

Illustration by しなぷう

　PlayStation 4のアーケードアーカイブスで「ニンジャウォーリアーズ」の配信が開始されたので，速攻で買って遊びまくっています。まさか自宅で，アーケードの3画面仕様を再現した「ニンジャウォーリアーズ」を遊べる日が来るとは……。当時のアーケードゲーマーには嬉しい限りです。

　それでは，今週も「ミュージック フロム ゲームワールド」で，サントラ化が嬉しい2枚を紹介します！

熱いギターサウンドが堪能できる，待望のサントラ第2弾！

「DISSIDIA FINAL FANTASY -Arcade- Original Soundtrack vol.2」

タイトル	DISSIDIA FINAL FANTASY -Arcade- Original Soundtrack vol.2	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年8月30日
価格	3200円（税抜）
発売元	スクウェア・エニックス
コピーライト	（C）2015-2017 KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA

　今週の1枚めは，アーケードで稼働中の「ディシディア ファイナルファンタジー」のサントラ第2弾「DISSIDIA FINAL FANTASY -Arcade- Original Soundtrack vol.2」を紹介します。2016年4月にリリースされた第1弾と同様に，過去の「FF」シリーズから選曲され，石元丈晴氏，関戸 剛氏，河盛慶次氏によって新規アレンジされた曲に加え，本作オリジナル曲も合わせてCD2枚組に収録しています。「FF」ファンにとってもリリースが楽しみだったサントラであることは間違いないでしょう！

　まずはDISC1から紹介。3曲めに，初代「FF」の人気曲「メイン・テーマ - arrange -」を収録。メロディパートに混声コーラスをかぶせたロック調のアレンジで，懐かしさと清々しさを同時に感じる曲です。10曲めは「FFVIII」から「The Man with the Machine Gun - arrange -」。高揚感あるメロディとキッチュなサウンドによるアレンジが耳に残ります。後半19曲めは「DFF」から「God in Fire - arrange -」。迫りくる狂気のようなコーラスパートを伴った，神々しいオーケストラアレンジに震えます。

　続いてDISC2へ。「FFXIII」からの2曲め「召喚獣 - arrange -」は，かなりのヘヴィロック。終始重たいギターリフでザクザクと切り刻み，オーケストラによるフレーズがその上を自由に泳いでいく個性的な曲です。10曲めは「FF零式」から「戦-静かな激闘 - arrange -」。女性コーラスがメロディを歌う，アッパーでラウドなロックチューン。「FFT」からの12曲め「橋上の戦い - arrange -」は，クライマックス感あふれる熱いクラシカルハードロックです！

　全体的にロック色が強めな「ディシディア ファイナルファンタジー」の楽曲ですが，今作も熱いギターサウンドが随所で聴けるサントラに仕上がっています。「FF」楽曲のロックアレンジが好きな人に，とくにオススメしたい！

「DISSIDIA FINAL FANTASY -Arcade- Original Soundtrack vol.2」特設サイト

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杉浦勇紀氏新作サントラはミステリアスなゴシックサウンド！

「白と黒のアリス オリジナルサウンドトラック」

タイトル	白と黒のアリス オリジナルサウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年8月23日
価格	2800円（税抜）
発売元	ティームエンタテインメント
コピーライト	（C）2016 IDEA FACTORY/工画堂スタジオ

　今週の2枚めは，アイディアファクトリーから発売中の女性向け恋愛アドベンチャー「白と黒のアリス」の楽曲を収録した，「白と黒のアリス オリジナルサウンドトラック」を紹介します。BGMの作・編曲は，数々の乙女ゲームの楽曲を手がけている杉浦勇紀氏が担当。ダークかつミステリアスなゴシックサウンドが楽しめます。

　1曲めは，オープニング曲の「白と黒のワルツ」。多数のゲーム主題歌でボーカルを担当しているヒサノが鞠と久しぶりにタッグを組んだメランコリックな曲で，イントロのオルゴールやバイオリンのフレーズが引き立てる甘美なテイストに，ヒサノのアダルティなボーカルがよく映えます。

　3曲めの「白のセカイ」は，キラキラ感を交えた広がりのあるイージーリスニング。続く4曲めの「黒のセカイ」は一転してダークで閉鎖的なクラシックテイストの曲で，物語の舞台となる白と黒，2つの世界の対比をサウンド面でも感じることができます。

　7曲めの「お茶会のための弦楽奏」は，まさに午後の優雅な演奏会といった趣の曲調で，聴いているだけで気分が上昇しそう。9曲めの「現実は夢の始まり」は，ピアノが紡いでいく優しいメロディと演奏に癒されます。16曲めの「白黒アリスのホ短調」は壊れそうな儚さと悲壮感に包まれた，心に残る曲です。

　そしてラストは，エンディング曲の「charme」。オープニング曲に続き，作曲を鞠が担当。ヒサノのボーカルによる，明るくハッピーなポップチューンで，気持ちよく締めくくります。ゲームの世界観を大事にした，二面性のある楽曲が楽しめるこのサントラ。「白と黒のワルツ」ファンはもちろん，杉浦勇紀氏のファンにもぜひ聴いてほしい1枚です。

「白と黒のアリス」公式サイト

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。所有CDは5000枚以上の廃人音楽オタ。2017年からは自らメンバーを集めて結成したアイドルグループ，DORCA（ドルカ）のプロデュースもしています。