ミュージック フロム ゲームワールド：Track 89 「ポケットモンスター サン・ムーン」「7'scarlet」

Illustration by しなぷう

　年末年始に友人の家で集まった際，ついに初体験しました！　何をって，今話題のPlayStation VRをですよ！　すごかった。子供の頃にゲーム雑誌で見た「未来のゲームの形はコレだ」みたいなものが，とうとう実現したんですね……。私も一刻も早くPS VRを入手して「サマーレッスン」をプレイしたいと思います。早く普通に買えるようにならないかなあ。
　そんなVRデバイスに負けじとゲーム音楽業界の未来を明るく照らしたい「ミュージック フロム ゲームワールド」，今週も始まります！

待望の「ポケモン」新作サントラが大ボリュームで登場！

「ニンテンドー3DS ポケモン サン・ムーン スーパーミュージック・コンプリート」

タイトル	ニンテンドー3DS ポケモン サン・ムーン スーパーミュージック・コンプリート	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2016年11月30日
価格	3000円（税抜）
発売元	オーバーラップ
コピーライト	（C）2016 Pokémon. （C）1995-2016 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。ニンテンドー3DSのロゴ・ニンテンドー3DSは任天堂の商標です。

　今週の1枚めは「ポケットモンスター」シリーズ最新作，「ポケットモンスター サン・ムーン」のサントラ，「ニンテンドー3DS ポケモン サン・ムーン スーパーミュージック・コンプリート」をご紹介！　ゲームの発売日に渋谷で号外チラシをもらったり，職場で「ポケモンの新作買った？」なんて話をしたりと，新作の発売に沸き立つ世間の空気を感じて，筆者も必要以上にテンションが高くなってしまいました。

　本作の作・編曲陣には，増田順一氏，一之瀬 剛氏，足立美奈子氏といった面々が並び，サントラにはゲームで使用された全169曲をCD4枚組で収録。オ−プニングを飾る「タイトル」のセンセーショナルでパレード感溢れる曲調は，「ポケモン」新作の幕開けを演出する，1曲めにして最高の出来栄え！

　DISC1の3曲めは真夏の陽射しを感じさせる，瑞々しくて爽快なオーケストラ曲「アローラ地方のテーマ」。曲中に挿入される異国言語によるコーラスも独特で，冒険の意欲をかき立ててくれます。また，中国風の音階を取り入れた「コニコシティ(昼)」や，純和風サウンドで日本の美しさを表現した「マリエシティ(昼)」等，身近でありつつ異国情緒も感じられる親しみやすい曲も素敵です。

　DISC4の31〜36曲めは，ゲームと連動して遊べる玩具「ポケモン Zリング」に対応した楽曲をボーナストラックとして収録。「ポケモン Zリング」が反応して，音・光・振動を楽しむことができます。収録曲数はもちろん，ブックレットの情報量もボリュームたっぷりなうえに価格も3000円（税抜）とお手頃なので，ゲームプレイのお供にぜひどうぞ！

「ポケットモンスター サン・ムーン」公式サイト

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伝承をテーマに，杉浦勇紀氏の最新サウンドが鳴り響く

「PS Vita『7'scarlet』オリジナルサウンドトラック」

タイトル	PS Vita「7'scarlet」オリジナルサウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2016年11月25日
価格	2000円（税抜）
発売元	MUZZLE DUZZLE MUSIK ALLERLEI
コピーライト	（C）2016 IDEA FACTORY / TOYBOX Inc.

　今週の2枚めは，オトメイトレーベルからリリースされたPS Vita用女性向け恋愛アドベンチャー「7'scarlet」のサントラ，「PS Vita『7'scarlet』オリジナルサウンドトラック」を紹介します。作・編曲は「DIABOLIK LOVERS」シリーズを始め，多数の乙女ゲーのサウンドを手掛けてきた杉浦勇紀氏が担当。ゲームはもちろん，ファンを虜にする杉浦氏のサウンドを毎回楽しみにしている人も多いことでしょう。今作は「I DOLL U」のサントラ以来，約1年ぶりとなる待望の新作です。

　1曲めはゲームのメインテーマ曲「絶望という名の奇跡 -Main Theme of 7'scarlet-」。伝承をテーマに物語が展開される本作らしい，ミステリアスなアレンジと曲調が魅力的です。続く2曲めの「Through The Woods」は，中間部のドラマチックな展開が鳥肌モノ！　また，平和で開放的な「Street With No Name」や，癒しのラウンジミュージック的に流れる「A Walk In The Town」等の曲が，舞台となる田舎町の牧歌的な日常を描いており，ほっと一息つかせてくれます。

　カフェの洒落た雰囲気を演出するアダルティなジャズアレンジの「Original Sweet - Theme for Fu-Rin-Cafe -」や，ヘヴィなディストーションギターが炸裂する重厚なインストロックチューンの「No Way Out」といった楽曲も繰り返し聴きたくなる存在感を放っており，まったりとした四つ打ちにポップなメロディが乗った「Hino」は個人的なお気に入り。ラストを飾るメジャーバラード曲「The Long Goodbye」は，語りかけてくるようなメロディラインに歌詞を乗せて歌いたくなります。

　ちなみにゲームに使用された全6曲のボーカル曲は，先行して発売された「7'scarlet Song Collection」に収録されています。ぜひ，2枚合わせて「7'scarlet」の楽曲を堪能してください！

「7'scarlet」公式サイト

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。所有CDは5000枚以上の廃人音楽オタ。2017年からは自らメンバーを集めて結成したアイドルグループ，DORCA（ドルカ）のプロデュースもしています。