インタビュー
「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」下着デザイン選考会に潜入してみた。誕生秘話を聞いたインタビューも掲載
「ぎゃる☆がん」シリーズ最新作となる「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」では,眼力(フェロモンショット)がパワーアップし,壁の向こうに潜む女の子を見つけようとすると服が透けて,パンツやブラジャーといった下着が見えるようになる。遺憾ながら不可抗力であり,しかたのないことなのだが,せっかく見えてしまうのなら,いっそのこと下着のデザインを募集しようというのがこの企画だ。そして,その選考会が4月23日に,東京都内で行われた。本稿では,その様子をお届けしよう。
集まった下着デザインは55通。応募作品を審査したのは,インティ・クリエイツで「ぎゃる☆がん」シリーズの開発を指揮するプロデューサーの田村行政氏とキャラクターデザイナーの伊東大典氏,そしてヒロインの神園しのぶ役を演じた上間江望さんの3人。いい年をした男性と妙齢の女性が,ブラとパンツのデザインについて真剣に討論している姿は,なかなかに新鮮だ。とくに上間さんは,応募されたデザインに女性からの視点で意見を述べることもしばしばあり,田村氏と伊東氏も熱心に耳を傾けていた。
白熱した議論の末,ついにだぶるぴーす大賞1作品,えみりー賞2作品,インティ・クリエイツ賞6作品が決定した。ここで選ばれた9つの下着はすべてゲームに実装され,受賞者はスタッフロールに登場する予定だ。なお,しのぶちゃんが大賞の下着のひとつ「天使下着」を着ることがこの場で決定した。また,このコンテストには上間さんも応募していて,彼女がデザインした下着も実装されるかもしれないとのことだ。続報を楽しみに待ちたい。
■だぶるぴーす大賞
■えみりー賞
デザイン:KABU 着用キャラクター:1年 宍戸甘子 |
デザイン:渋谷智彦 着用キャラクター:2年 姫野蘭 |
■インティ・クリエイツ賞
デザイン:角家堂 着用キャラクター:1年 須藤真紀 |
デザイン:スゴロク 着用キャラクター:3年 鯨井このみ |
デザイン:シイナ 着用キャラクター:1年 照本莉衣菜 |
デザイン:tdnossan 着用キャラクター:1年 小鹿佐代子 |
デザイン:渋谷智彦 着用キャラクター:2年 熊野みこと |
デザイン:yamo 着用キャラクター:1年 新田彩加 |
※ゲーム中で条件を満たすと,特定のキャラクターが受賞下着を着用する
ラブ&ピースの精神で開発されている「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」。だから服が透けて下着が見えるのもしょうがない
下着の審査を終えたあと,「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」のミニインタビューが行われた。続編製作やタイトル決定の経緯,限定版に同梱される衣装の裏話などが明かされたインタビューの模様も紹介しよう。
――本日はよろしくお願いします。まず,どういう経緯で「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」の開発が決まったのか教えてください。
実は,いろいろなところから「続編を作らないのか?」と聞かれていたんですよ。「ぎゃる☆がん」は発売後も売れ続けていて,続編を作りたいとは思っていました。そして,ようやくそのタイミングが来たというところです。
伊東大典氏(以下,伊東氏):
開発スタッフ側からも「ぜひ続編を作りたい」という話がありました。でも別の仕事しているときで,僕も作りたいけどね……と心では返答していたんですが。そうしたら,いつのまにか作ることが決まっていて,僕はすごくハッピーでした(笑)。
――開発はいつ頃からスタートしたんですか?
田村氏:
2013年の2月ぐらいから開発が始まって,すごく力を入れている期間もあれば,いろいろな事情で力を抜いている期間もありました。いまはラストスパートを迎えているところです。
伊東氏:
みんな死にそうになって作っていますね。今は,ほぼすべての要素が入ったので,バランス調整やDLCコンテンツの作り込みに入っています。
――「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」の見どころはどこでしょうか?
伊東氏:
ドキドキモードをタッチで遊びたいというユーザーさんが意外と多かったので,従来の見つめるタイプと,触ったりこすったりできる新しいタイプの2つのドキドキモードを実装しました。2つのドキドキというのは,「ダブルドキドキ」「ダブルピース」です(笑)
――タイトルの「ダブルピース」はそこからきているんですか?
「天使と悪魔」「姉妹」,そして一般女子が悪魔に取り憑かれたことで通常とは違うSっ気の強いラブラブ状態が露わになる。ダブルは,そんな「二面性」といった意味を含めた本作のキーワードになっています。
田村氏:
あと「ダブルピース」という見た目の表現が良かったのでぜひやらないと,ということで採用になりました。
伊東氏:
昇天がパワーアップしたダブルピース昇天っていうのもありますしね。
田村氏:
そもそも誰が言い出したんだっけ?
伊東氏:
タイトルをどうしようかと話し合っていたところに,前作でモデリングを担当したスタッフ(※前作でパンツのテクスチャを描き込みすぎて,レーティングを上げた張本人だそうだ)が通りかかって,「ダブルがいいんじゃない? ダブルだったらダブルピースだね!」と言い残して去っていったんです。それを聞いたみんなが,響きもいいしカッコイイしと盛り上がって,そのまま決定しました。
――じゃあ,ダブルピース昇天は……。
伊東氏:
タイトルが決まったあとに入れた要素ですね。タイトルに付いているからには入れないといけないだろう,ということで採用になりました。
――もうひとつ本作の新要素と言えば「透け透け」ですね。
田村氏:
ええ。モテモテになって女の子が寄ってくる。そのとき,ついつい色々なものが見えちゃう青いロマンが「ぎゃる☆がん」のいいところじゃないですか。今作でも天使と悪魔の不思議パワーがあって,やむなく女の子の服が透けてしまうんです。これは,しょうがないんです! ちなみにあることをすると,“より透ける”ようになります。たまたま,そうなっちゃうんですよ。
伊東氏:
「ぎゃる☆がん」は女の子を傷つけるゲームではありませんからね。自分も相手もダブルピースでハッピーな,平和的なゲームなんですよ。
――な,なるほど。では,ストーリーのキーとなる悪魔っ子はどんなキャラなのでしょうか。
伊東氏:
くろなという悪魔の女の子に槍で突かれた女の子は,凶暴になったり,へたれになったりと,普段とは違う一面が引き出されてしまいます。
田村氏:
女の子にひっぱたかれたり,踏みつけられたりするようになります。動いているのを見ると結構インパクトがありますよ。
先ほどPVのナレーション収録で見たんですが,下着姿で踏みつけているシーンとかあって結構スゴイですよね。
伊東氏・田村氏:
あれも,たまたま踏みつけられちゃってるだけです。しょうがないんです!
――女の子の二面性を描いたとなると,声の収録も大変だったのでは?
伊東氏:
前作の倍になっていると思います。70人以上いるの子全員をしゃべらせるようにマップに配置するのはかなり大変でした。
上間さん:
前作は一般女子として出させていただいたんですが,今回はしのぶちゃんをメインでやらせてもらいました。ものすごいセリフ量で3日ぐらいかかりましたね。しのぶちゃんは悪魔っ子に取り憑かれるとドSになっちゃうんで,別のキャラを演じてるみたいで楽しかったです。前作の収録で少し悔いがあったので,そのリベンジが果たせたというか,成長したところを見てもらえればと思います。
伊東氏:
実は上間さんはくろな役でオーディションを受けていたのですが,しのぶの方があっているだろうということで,しのぶ役に決まったんですよ。
――今日,PVのナレーションを収録したとのことですが,そちらはどうでしたか?
上間さん:
今日,初めて見ましたが,想像していたより女の子がひどいポーズばかりで,前作を超えてきたんだなと思いました(笑)。演出も面白くて私は楽しめましたが……お母さんには見せられそうにないなぁって(笑)。
――PVの最後に紹介された特典衣装についても教えてください。
伊東氏:
予約特典は「破れすぎた制服」です。誰かに破られたのか,自分で破ったのかは謎です。この衣装は透けません。限定版の衣装は「裸リボン」「くのいち」「ミリタリー」「ウェディングドレス」の4つです。
裸リボン |
くのいち |
ミリタリー |
ウェディングドレス |
上間さん:
くのいちのパンツは……ふんどしですか?
伊東氏:
そうです。でもデザインしたのは女性ですよ。というか「ぎゃる☆がん」開発チームの1/3は女性です。
上間さん:
男性がハァハァいいながらデザインしてるんじゃないんですね!
――前作だとパンツの種類が423種類(PS3版)とのことでしたが,「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」では何種類ぐらいになりますか?
伊東氏:
女性スタッフのがんばり次第……でしょうか。
田村氏:
「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」はパンツだけじゃなくてブラも描かないといけないので,作業量は単純に2倍なんですよ。なので,パンツの枚数だけで比較されるのはちょっと……という感じですね。絶賛増産中ですが,最近,色替え……という声がどこかからか聞こえてきたりします(笑)。
伊東氏:
ちなみにPVは開発中のものなので,パンツは全部白になってます。製品版は全員差し変わるのでご安心ください。
――パンツについては分かりました。では,ゲームのボリュームは前作と比べてどうでしょうか?
伊東氏:
前作と比べると一般女子にもフィーチャーしているので,そういう意味ではコンプリートするのは大変です。シナリオ自体も長くなってますし,ステージも一本道じゃなくて分岐するところもあります。
田村氏:
女の子をズームするとスリーサイズなどが測定できるんですよ。それらをコンプリートするためにやりこむと,かなり大変なことになると思います。
――前作の女の子たちはどれぐらい出てきますか?
田村氏:
前作の一年後が舞台なので,3年生は卒業してしまいましたが,前作の1,2年生が進級していて,半分ほどが前作に登場したキャラクターとなります。各学年は,それぞれ20数名ですね。具体的なことはまだ明かせませんが,キービジュアルやパッケージを見て楽しみにしていてください。
伊東氏:
先生も体育教師と保健の先生の2人が増えて5人になりました。
――最後に「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
上間さん:
気合いを入れて収録に挑みました。いろいろな面でパワーアップして盛りだくさんになった「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」をみなさんもぜひ,それぞれの遊び方で楽しんでいただければと思います。
田村氏:
前作以上にボリュームいっぱいで,インパクトのあるバカなゲームを一生懸命作ってます。キャラクターもストーリーも,そしてシューティングゲームとしてもしっかり面白いものに仕上げますのでぜひ遊んでみてください。よろしくお願いします。
伊東氏:
詰め込めるだけの欲望を全部詰め込んだゲームです。本当に思い残すことがないようにやれることはやりました。それをプレイヤーさんが感じ取ってくれたら嬉しいです。ぜひ,手にとって遊んでください。
――ありがとうございました。
「ぎゃる☆がん だぶるぴーす」公式サイト
- 関連タイトル:
ぎゃる☆がん だぶるぴーす
- 関連タイトル:
ぎゃる☆がん だぶるぴーす
- この記事のURL:
キーワード
(C)INTI CREATES CO., LTD./Alchemist 発売元:(株)エクスペリエンス
(C)INTI CREATES CO., LTD./Alchemist 発売元:(株)エクスペリエンス