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7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー
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印刷2016/07/16 00:00

インタビュー

7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー

 プレイヤー自身のジオラマベースを構築し,多数のモビルスーツ(MS)を出撃させて敵のベースを攻め落とす「ガンダムジオラマフロント」が,2016年7月5日のアップデートでリニューアルされ,タイトルロゴも「ガンダムジオラマフロント 2nd」に変更された。

画像集 No.019のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー

 リニューアルということで気になるのは,やはりゲーム自体の変更内容だ。具体的にどのように変わったのか,見どころや今後のアップデートを含めて,プロデューサーの丸山和也氏とディレクターの馬渕良彦氏に聞いてみた。

(左から)丸山和也氏,馬渕良彦氏
画像集 No.002のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー

タイトルロゴが変わる大規模アップデート。「コンテナ」の登場で遊び方も変わる?


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。今回のアップデートで,タイトルロゴが「ガンダムジオラマフロント 2nd」に変わりましたね。この意図を教えてください。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー
丸山和也氏(以下,丸山氏):
 今回は,これまでのような一部の機能を追加したり,新しい機体を追加したりといった通常のアップデートではなく,オープニングムービーやBGMに始まり,メインモードの「制圧戦」「階級戦」にもメスを入れ,そのほかにも多数の新要素を追加するといった,全面的なリニューアルと言っても過言ではないアップデートになっているんですよ。
 これまで,毎週のイベントや既存要素の改修をメインとした通常のアップデートを行ってきましたが,それとは別の視点で,もっと長期的な視点に立って準備してきたのが「2ndアップデート」です。それが,ようやく実装に至ったのが7月5日でした。

4Gamer:
 なるほど。では,プレイヤーにとっては,具体的にどのような変化があったのでしょうか。

丸山氏:
 例えば,ひとつひとつのバトルでモチベーションを高める施策を追加したり,イベントのスパンを短くして,さまざまなタイミングで実施することで,忙しい方でも自分のタイミングで遊べるようにしています。
 また,当初目指していたバランスに近づける調整も行っていたり,お客様からご要望でいただいていた改善点についても,まとめて実装しました。さらに今後は,新たな施設や施設コスト制といった,大きく遊び方が変わるような実装も準備しています。

4Gamer:
 バトルでのモチベーションを高める施策というのは,これまでとどのように違うのでしょうか?

画像集 No.004のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー
馬渕良彦氏(以下,馬渕氏):
 「制圧戦」「階級戦」というメインモードが変化します。制圧戦は,さまざまなエリアをめぐって,敵のジオラマベースと戦っていくのですが,今後は,戦うことでプレイヤーさんの腕前を示す「レート」値が入り,戦闘報酬として「コンテナ」が手に入れられるようになります。

4Gamer:
 コンテナというのは?

丸山氏:
 通常の戦闘報酬とは別に,プラスαとなる報酬として各モードでバトルを勝利するともらえるものです。中には多彩な報酬アイテムが入っています。
 また,手に入るアイテムはプレイするモードで異なるので,「このアイテムが欲しいから,このモードを遊ぼう」といったように,目的を持って戦う場所が選択できるようになります。
 ただ,これまでのプレイサイクルに慣れていた方には,この変化でプレイが制限されるような印象を持たれてしまうかもしれません。

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4Gamer:
 それは,どうしてでしょうか?

丸山氏:
 コンテナを開くためには一定時間が必要なのですが,一方で受け取れる最大数が決まっているのです。このコンテナの枠がいっぱいだと,通常のバトルではコンテナが入手できないだけですが,のちほど紹介する新モード「特別任務」のボスステージについては出撃できないという仕組みになっていまして。

4Gamer:
 遊び方によっては,そこで制限を感じるかもしれない,と。

丸山氏:
 はい。我々は今後,プレイ時間やプレイサイクルについて,さまざまな遊び方をされるプレイヤーさんに,広く受け入れられる最大公約数を狙って調整したいと考えています。このコンテナの仕様もそのひとつです。

4Gamer:
 つまり,コンテナが溜まった状態というのは,そのプレイヤーにとって開発/運営が想定する最大のプレイ時間を越えている……という感じなのでしょうか。

丸山氏:
 コンテナの開放は有料コインで短縮できるので,あくまで目安として,そう思っていただければと。ただ,コンテナ部分も含めて2ndで変更となった箇所については,継続的にどのような形がベストか検討していきます。

4Gamer:
 プレイヤーからのフィードバックも見ながら,という感じになるわけですね。では,話を戻しますが,制圧戦にレート値が入るとのことですが,もともと「階級戦」にあったものですよね?

丸山氏:
 ええ。レート値は,実力が近い相手と戦いやすくするというもので,これまでは階級戦の結果で上下し,階級が変動していました。2ndでは,制圧戦の結果で「階級」が上下し,階級戦で同じ階級の相手と戦うことになります。そして,その順位に応じてコンテナがもらえるというわけです。
 また,バトルを助けてくれる「サポーター」関連が改良され,いつでもサポーターを入れ替えられるようになるほか,部隊ごとに「攻撃サポーター」が設定できるようになります。さらに,これまでの最上位「ゴールド」を上回る新たなサポーターのグレード「プラチナ」が加わります。

画像集 No.013のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー
4Gamer:
 プラチナ……強力そうなイメージですが,入手はやはり大変なのでしょうか。

丸山氏:
 はい。入手自体が目標となるような位置付けになっています。ですが,それだけに効果が高いもので,絵柄も「デギン&ギレン」というように,2人組で描かれているものもあるんですよ。これは,どちらかというと,さらに深くジオラマフロントを遊びたいというプレイヤーさん向けのエンドコンテンツとして,用意させていただきました。


特効ユニットの効果で因縁のボスと対決! 既存のユニットも特効化


4Gamer:
 2ndからは,イベントのスパンが変わるとのことですが,具体的な内容を教えてください。

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丸山氏:
 これまでイベント戦は,ほぼ1か月単位で開催していましたが,途中から参加しづらいといった声や,“長すぎる”という声がありました。

馬渕氏:
 1か月は前半が準備期間,後半がバトル期間という区分でしたが,準備期間にできることはそれほどなかったので,後半だけ参加されるというプレイヤーさんもいました。

丸山氏:
 今後は,「毎週開催され,曜日ごとに手に入るものが変わる特別任務」「毎月後半からスタートするランキングイベント」というように,常に何らかのイベントを行います。

4Gamer:
 先ほども少し名前が出ましたが,特別任務というのは,どんな内容になるのでしょうか。

馬渕氏:
 週替わりとなるイベントでして,出現したボスを倒して「限定ユニット」や「専用アビリティディスク」などの報酬を手に入れていくというものです。ガンダムシリーズと言えば因縁のバトルが多数ありますが,特別任務のボスと因縁のあるエース機体は,バトルで効果的に戦えますので,これを活用することがキーになるでしょうね。

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4Gamer:
 これまでにもイベントで特別な効果を発揮する「特効ユニット」がありましたが,今後は特別任務のたびに新たな特効ユニットが実装されるということですか? それとも,既存の機体に特効ユニットの効果が付与されるのでしょうか。

馬渕氏:
 両方ですね。例えば,ジオングがボスだとすると,(初代)ガンダムのシリーズ機体のすべてと,新たに追加される特別任務用機体が特効ユニットとなります。ですが,新たに追加される特別任務用の特攻ユニットの数は,部隊の編制枠より少ないので,シリーズ機体を部隊編成に加えることが重要になります。

4Gamer:
 そうすると,これまで使っていなかった機体の出番もありそうですね。

丸山氏:
 ええ。もちろん,ガンダムジオラマフロントのコンセプトとして,“どの作品の機体も育てていけば強くなる”ので,自分の好きな機体で戦うこともできます。

4Gamer:
 分かりました。ところで,いまお話に出た「専用アビリティディスク」とはどういったものでしょうか。新要素ですよね。

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丸山氏:
 はい。これは文字どおり,特定のエース機体に専用のアビリティを付与するもので,特別任務や制圧戦などのコンテナ,ランキングイベントの報酬で手に入ります。中には必殺攻撃であるGバーストを変更できる「専用Gアビリティディスク」のようなものもありますよ。

4Gamer:
 Gバーストが変わると,機体の運用も大きく変化しそうですが。

馬渕氏:
 もともとのGバーストを強化した専用Gアビリティディスクもありますが,専用Gアビリティディスクを付け外しすることで,部隊編成やバトル中の作戦の幅が広がるようになります。というのも,専用Gアビリティディスクは付け外しを行っても消えなくて,変更は自由に行えるんですよ。

丸山氏:
 今後は,順次段階的にいろいろなエース機体の専用Gアビリティディスクを追加していきます。


1クリックの価値が大きい,より戦略性のある戦いに


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丸山氏:
 また,2ndでは量産機の性能にも見直しを行っています。

4Gamer:
 見直しというと?

丸山氏:
 より戦略性を求められるような方向を目指しているんです。サービスを開始してから1年,数多くの機体を実装してきましたが,その中で機体やタイプごとの特徴が薄れてしまいました。それを一旦整理して,当初意図していた内容どおりに実装されていない機体を修正しています。

馬渕氏:
 量産機の出撃できる数が非常に多く増えたことで,各ユニットの個性が薄くなってしまった状態だったんですね。言葉は悪いですが,あまり考えることなく量産機を連続して出しておき,あとは眺めているだけという場面が多くなってしまいました。

4Gamer:
 ああ,数でゴリ押しできていたわけですね。

馬渕氏:
 そうです。ゲームの序盤は出撃数が少ないので,ひとつひとつ考えてクリックしていたと思うのですが,そういった部分での楽しさが薄くなってしまったんです。

4Gamer:
 確かに,最初の頃はいろいろと考えながら出撃させていたと思います。

画像集 No.009のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー
馬渕氏:
 ですよね。なので,再検討したうえで,量産機の出撃数を少なくする調整を行いました。

4Gamer:
 とすると,最大数が減少しますから,攻めるのが大変になりそうですが。

馬渕氏:
 出撃数こそ減少しましたが,1体1体の能力は上方修正しているので,戦力的には遜色ありません。また,強すぎたり弱すぎたりした特定の量産機の性能や,「Warrior」「Shooter」「Guardian」「Crasher」「Booster」「Flier」といったタイプ間の差別化という面でも見直しを行っています。これで,より頭を悩ませて編成や出撃場所を考える楽しみを感じてもらえるはずです。

丸山氏:
 もちろん今後もエース機体,量産機ともに特徴的なものを追加していきますので,引き続き戦術もバラエティ豊かになっていきますよ。


旬の機体を素早く実装


4Gamer:
 では,これからどういった機体が追加されていくのでしょうか。

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丸山氏:
 最新のガンダム作品の公開に合わせて,なるべく旬のタイミングでいろいろな機体を出していきます。先日も「機動戦士ガンダムサンダーボルト」(以下,サンダーボルト)のイベントが好評でした。また,今後についても「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第2期(※1)から「ガンダム・バルバトスプルス」を,「ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ」(※2)と,その公式外伝マンガから,クロスメディア展開のひとつである登場機体「ホットスクランブルガンダム」を,それぞれ実装することが決定しています。

※1:2016年10月2日より毎週日曜17:00,MBS/TBS系列全国28局ネットで放映
※2:2016年8月21日16:00,テレビ東京系列で放映


ガンダム・バルバトスプルス
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4Gamer:
 それは楽しみです。ちなみに,最新の作品を実装していくというのは,やはり大変ですか?

丸山氏:
 開発にも無理をしてもらっていますね。とくにガンダムジオラマフロントでは,異なる作品のエース機体同士が出会った場合に特殊なセリフをしゃべりますから,新機体が出るたびに収録をしないといけないんです。このセリフ収録が大変で。例えばサンダーボルトの場合,アニメ作品本編をアフレコする合間に,ジオラマフロント用の収録をしていただきました。

4Gamer:
 想像するだに大変そうですね……。既存の機体についても,新たに収録が発生する可能性も?

丸山氏:
 あり得ますね。特殊セリフについては,サンライズさんにも入っていただいており,ファンが見ても“本来はありえない組み合わせだけど,こういう会話もアリだ”と感じていただけるようなものにしています。収録が大変ですが,本作のポイントでもあるので,ここは今後も力を入れていきます。

4Gamer:
 ちなみに,今後の目玉機体を教えてほしいのですが……。

丸山氏:
 えーと……,それぞれ発表のタイミングが決まっているので具体名はお伝えできませんが,まだ「ジオラマフロント」に実装されていない「ガンダム作品」の機体とキャラクターを登場させる計画もあります。それに,“複数の機体をひとまとめにしたユニット”や“Gバーストに特徴のある機体”なども追加していきたいと考えています。詳しくは公式発表をお待ちください(笑)。

4Gamer:
 期待しています。とくにガンダムジオラマフロントは,かなりマイナーな機体を含めて幅広く登場しているので楽しみです。

丸山氏:
 ほかのガンダムゲームでは登場しないような機体が出てくるのも,ガンダムジオラマフロントの魅力ですからね。例えばタイヤに乗った「ゲドラフ」などは,ほかの作品ではあまり出番がありませんけど,本作ではすべて,きちんと3Dモデルを作って原作を再現しています。見ているだけで楽しめるというのは,ガンダムジオラマフロントならではの要素だと思います。
 そう言えば,サンライズさんからも「丸山さんからの設定確認内容が一番マニアックですよ」と笑われたことがありました(笑)。


戦略性が増す「施設コスト制」。さらにMSを発射する砲台も!?


4Gamer:
 ここまで7月5日のアップデートに関していろいろ聞いてきましたが,今後のアップデートについても,いま教えてもらえることはありますか?

丸山氏:
 今秋に「施設コスト制」というシステムを導入予定です。

4Gamer:
 というと,文字どおり施設の配置にコストが設定されるということに?

画像集 No.008のサムネイル画像 / 7月5日のアップデートで大きく変化した「ガンダムジオラマフロント 2nd」の見どころと今後について開発者にインタビュー
馬渕氏:
 「フロントコア」ごとに定められた「コスト」内でジオラマベースを編成するというものですね。施設のそれぞれに設定されたコストの合計が,フロントコアの上限コストを上回らないように,うまく組み合わせていくんです。

丸山氏:
 これによって,ジオラマベースの編成や守り方に,プレイヤーさんの個性が出てくると思うので,遊びがさらに面白くなります。
 ただ,バランス調整が難しいこともありますので,実装は秋までお時間をいただくことになりました。また,編成の多様性を保つため,実装後も定期的に調整を行っていきます。

4Gamer:
 コスト制になると,いろいろ試行錯誤する楽しさが生まれそうですね。ちなみに,施設には新しいものは登場しないのでしょうか。

丸山氏:
 モビルスーツと絡めた新しい施設の開発を進めています。PVにも少しだけ出ているのですが,モビルスーツを打ち出す「MSカタパルト砲(仮称)」のような,今までになかったものも考えているんですよ。


4Gamer:
 モビルスーツを打ち出す……というのは面白い響きですね(笑)。

丸山氏:
 もちろん輸送としての射出であって,機体をそのまま弾丸にするわけではないですよ(笑)。

4Gamer:
 ですよね。どのようにジオラマに組み込めるのか,いまから実装が楽しみです。
 ところで,今回のアップデートをきっかけに,新たに本作を始めようと思う人や,一度プレイを休んでいたけど,再開したいという人がいるのではと思います。そうしたプレイヤー向けに,何かキャンペーンなどは行われるのでしょうか?

丸山氏:
 行います。最新のキャンペーン詳細については,公式サイトでご確認いただきたいのですが,新規の方がいきなり「ユニコーンガンダム」をもらえたり,どなたでも期間内に1回だけ3000円分のガシャが引けたりといったような,かなりの大盤振る舞いになる予定ですので,注目してください。

4Gamer:
 分かりました。では,最後に読者へのメッセージをお願いします。

馬渕氏:
 今回のアップデートは,新規に始められる方,現在遊んでいただいている方,ゲームを一度離れた方,それぞれが遊びやすくなるものです。いつ来ても楽しんでいただけるように工夫していますので,ぜひプレイしてみてください。

丸山氏:
 「Yahoo!ゲーム」版のサービスがまもなく開始予定ですので,まだ遊んでいない方も,以前遊ばれていた方も,ひとりでも多くの方に,ぜひ「2nd」を遊んでいただきたいと思っています。そして,少しでも長く楽しんでいただけると嬉しいですね。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。

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