プレイレポート
SFシューティング「HELLDIVERS」の開発陣によるプレゼン&ハンズオンをレポート。凶悪な難度をほこるミッションを,マルチプレイで遂行せよ!
本作は,人類の脅威となるエイリアンに立ち向かう特殊部隊「ヘルダイバー」の一員となり,凶暴な3種類のエイリアン達がうごめく星域へと出撃していくという,オンラインマルチプレイ対応タイトルだ。その発売を控えた2月某日,本作の開発者によるプレゼンテーションとハンズオンが開催された。「超骨太」のキャッチフレーズでプロモーション展開されている本作が,一体どんなゲームなのかを開発陣が解説してくれたので,その内容についてお届けする。
現行すべてのPlayStationプラットフォームでの相互オンラインプレイが可能
最大4人までのローカル/オンラインによるマルチプレイに対応した本作。PS4,PS3,PS Vitaで同時リリースされるが,いずれかのハードで購入すればすべてのプラットフォームでダウンロードが可能というお得な仕様だ。さらに目玉機能として,クロスプラットフォームによるオンラインプレイが可能で,すべてのハードウェアのプレイヤーが同じサーバ上でのマルチプレイに参加できるようになっている。
シューティングゲームにカテゴライズされている本作だが,トップビューのアクション性の高い内容で,左スティックで移動,右スティックで照準を合わせ,装備している武器で攻撃するという操作だ。
ゲームはミッション制で,難度別に用意された12個の惑星に降下し,そこで遂行すべき複数のミッションに挑み,最終的に離脱地点から脱出するというルールにて進行。ミッションとそれを遂行するマップは自動生成なので,毎回新鮮にゲームをプレイすることができる。
敵だけでなく,仲間の不注意でも死んでしまう脅威の難度が売り
そんな本作の最大の特徴は「難度の高さ」だと,開発陣は強調する。とにかく死んで死んで,死にまくる要素が満載で,「超骨太」というキャッチもそこからきているそうだ。プレイヤー達ヘルダイバーを待ち受ける敵キャラクターは,「ムシ」「サイボーグ」「イルミネイト」の3種族。それぞれが違った見た目と特徴を持っているが,共通しているのは,次から次へと無数に現れるその数である。ヘルダイバーは大きなダメージを受けると一定時間ダウンしてしまい,仲間に助けてもらうことで早めに復活できるのだが,仲間がいないシングルプレイ時は,群がる敵を前に復活することはほぼ不可能だという。
また,マルチプレイで協力をして進めるゲームながら,仲間に対して攻撃が当たってしまうフレンドリーファイアもゲームシステムとして組み込まれている。撃ちまくって敵を倒す爽快な内容の一方で,武器の弾は味方を通過せずにダメージを与えてしまうので,連携がうまく取れないと,意識しなくても仲間同士で撃ち合ってゲームオーバーになってしまうこともあるそうだ。
危険なのはそれだけではなく,自身が要請した戦略支援兵器にやられてしまったり,投下された支援兵器の下敷きになってしまったり,あるいはミッション完了時にやってくるシャトルに踏みつぶされてしまったりすることもあるので,とにかく最後まで気が抜けない戦いが展開されるのである。
オンラインでのマルチプレイは「ギャラクシーキャンペーン」という,世界中のプレイヤーと一緒にプレイができる一つの大きなコミュニティ上で進められ,そこに参加したプレイヤー全員と3種族のエイリアンとの1〜2か月間の戦闘結果が,最終的に壮大な銀河大戦の戦果として発表され,同じペースで同様の戦いがくり広げられていく予定だ。
今後はユニフォームや武器などのDLCも予定されていて,さらには新たな惑星や種族,ボス敵の配信なども考えているそうで,さらに緊張感のある戦いにも期待できそうだ。
いかに仲間と意思の疎通をはかるかが攻略の鍵
ここからは実際にゲームをプレイした感触について触れていこう。プレイヤーは最初に宇宙船のブリッジに現れ,ここでマッチングを待つことになる。どんな相手とマッチングしたいかはフィルタによる設定ができ,それに合うプレイヤーがブリッジへとやってきて,最大4人で出撃する形だ。もちろんこちらからほかのプレイヤーのブリッジに参加することも可能だ。さらに人数が足りない状態で出撃したときや,ミッション中に仲間が抜けてしまった場合,待機中のプレイヤーに「緊急ビーコン」の演出が挿入され,優先的に入ってもらえるようなケアもほどこされている。
なおシングルプレイは,ほかのプレイヤーを待たずに出撃することでそのまま1人でのプレイとなるが,NPCなどを引き連れていくことはできないという,かなり厳しい仕様である。
プレイヤーは出撃前に,「メインウェポン」と「特殊装備」,そして4種類の「戦略支援」を選ぶことができる。メインウェポンは通常攻撃のための武器,特殊装備はグレネードのような武器のほかに防御力や身体能力を向上されたり,プレイヤーをサポートしたりするアイテムなどが揃っている。戦略支援はマップ上への武器の投下や爆撃などを行えるものだ。
プレイヤーはこれらを装備して,ミッションを遂行するマップへと降下していく。降下地点は任意に選択可能だが,任務目的地周辺は敵が多く,降り立ったとたんやられてしまう可能性もあるので,少し離れた場所を選ぶのが定石のようだ。
実際にゲームが始まってみると,ムダ撃ちをして味方に弾を当てないことと,味方が攻撃する弾道上に入らないように意識して進めていくことが大事のように感じられた。いわゆる一人称や三人称視点のアクションシューティングとは異なり,トップビューで常に味方が画面に表示されている画面(カメラは全プレイヤーを必ず捉えていて,味方同士は一定以上離れることはできない)で,右スティックで全方向へ自在に攻撃が可能という仕様上,乱射による攻撃は仲間にも当たってしまう確率も上がるため絶対に禁物である。かといって次々と現れる敵に対して攻撃をしないわけにはいかないので,装備しているメインウェポンや特殊装備などによって,前方で攻撃するアタッカー役と,後方支援するアシスト役という形で役割分担をしつつ,可能ならば声をかけ合って遂行する任務の順番をしっかり決めて進めるなど,プレイヤー相互の戦略を意識しながら進んでいくのが確実のように思えた。
プレイヤーの行動で面白いのは戦略支援で,ミッション攻略の鍵としても重要な存在となっている。これはゲーム中に[L1]を押すと表示される特定のコマンドを,方向キーで正しく入力することで,プレイヤーを助けるための支援を受けられるというものだ。弾薬の補充,敵を攻撃するタレットや地雷などの設置武器,プレイヤーが乗り込めるパワードスーツ,指定した場所への爆撃など,非常に心強い存在となっている。
もちろんこのゲームの性質上,これらは諸刃の剣になるこもとあり,爆撃範囲にいれば当然巻き添えをくうし,投下される武器の下敷きになってしまうこともある。さらに使用するためのコマンド入力中は何もできなくなるので,どこでどう使うかもよく考えなければならないのである。
なお,ほかのプレイヤーがやられたときも,戦略支援時と同様にコマンドを入力することで一定時間内にリスポーンさせることができるが,復活させた味方が乗ったカプセルに潰されてしまうこともあるなど,このあたりもとにかく徹底している。
このあと体験プレイでは,簡単な任務をいくつかこなして,ひとまずシャトルで脱出することはできたのだが,次に開発陣の勧めにより,最高難度のミッションにチャレンジしてみたところ,1分程度でゲームオーバーとなってしまう始末。ちなみに最高難度のミッションは,腕の立つ開発陣が4人でガチプレイをしても,クリアできるかどうか分からないほどの難度に設定されているそうだ。
オンラインだけでなく,ローカルのマルチプレイも楽しめる作品
各ミッションはマップ上で行うべき任務がいくつか設定されていて,それを1つでも遂行できれば,シャトルを呼んで脱出が可能だ。ここで所定の任務を多くクリアすることができれば,クリア後のリザルトでより高い評価がもらえるようになっている。戦って経験を積んでランクが上がったり,ミッション中に入手した「サンプル」と呼ばれるアイテムを集めたりすることで,装備や戦略支援の種類は増えていくので,積極的に戦いに出たプレイヤーほど,臨機応変に戦えるようになるわけだ。
なおフレンドリーファイアがあるということで,当然マナーの悪いプレイヤーも出てくるはず。各プレイヤーはマルチプレイをした相手に対して,「賞賛」と「通報」が可能で,通報された数が多いプレイヤーは,隔離されたサーバーでしかゲームがプレイできないようになってしまう対策が取られるそうなので,ひとまずは安心してプレイができそうだ。
操作自体はやや複雑だが,対応するボタンや装備の性能などを理解していれば,アクションゲームとして十分楽しめる完成度のものだった。あとは一緒にプレイする仲間とうまく連携が取れるのかにかかっている。オンラインでのマルチプレイは気軽だが,今回のハンズオンのように,直接声をかけて合ってプレイができるローカルでのマルチプレイも盛り上がるのではないだろうか。
歩兵部隊の1人として少数の仲間ととともに惑星へと降下し,無数に現れる凶暴なエイリアンたちに対抗するというシチュエーションは,ポール・バーホーベン氏のあの映画そのものの気分で,単独ではあっという間にやられてしまう無力さを実感できる内容でもある。難度が高い反面,プレイヤー同士がうまく連携し,任務を全うしたときの達成感はかなりのものとなるはずだ。
現行のPlayStation全プラットフォームに対応していて,ハードウェア的な間口は広いので,ぜひヘルダイバーに入隊し,人類の平和に貢献してみてほしい。
「HELLDIVERS(ヘルダイバー)」公式サイト
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(C)Sony Computer Entertainment America LLC
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