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ハロー!Steam広場 第342回:高威力の役を狙え。ポーカーで戦うローグライクRPG「Poker Quest」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,「Skyrim Anniversary Edition」の発表を聞いて,またお布施できることに歓喜する上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
高威力の役を狙え。ポーカーで戦うローグライクRPG「Poker Quest」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はアメリカのインディーズ系デベロッパ,Playsaurusが手掛ける「Poker Quest」を紹介しよう。
本作は,「ポーカー」ようにトランプで役を作りながら敵と戦うローグライクRPGだ。プレイヤーは自動生成されたマップでコマを進めながら,モンスターとの戦闘やNPCとのイベントを解決していき,新しい装備やスキルを手に入れたり,強化したりしていく。
ゲームの最終的な目標は,マップの終点にいるラスボスを倒すこと。ただし,ゲームを始めたばかりの段階では,最初のボスに到達する前にゲームオーバーになることだろう。その代わり,それまでに稼いだ経験値を使ってスタート時の最大HPや所持金などを増やせるので,繰り返しプレイして踏破距離を伸ばしていく流れになる。
本作には職業システムがあり,ゲームスタート時に選んだ職業によって初期装備や固有スキルが異なる。職業は,攻守のバランス良く,固有スキルで相手をスタンさせられる「ナイト」。固有スキルで相手のカードを盗める「ローグ」。カードをキープすることで高い役を狙いやすい「メイジ」。毒でじわじわと相手を追い詰める「クイーン」など,戦闘スタイルもまったく違ったものとなる。ただし,職業はゲームの進行度に応じて段階的に開放されていく仕組みで,最初に選べるのは「ナイト」のみだ。
戦闘ではトランプを引いて,装備やスキルの使用条件にあった役を作り,敵にダメージを与えたり,攻撃を防いだりしていく。戦闘画面の中央にはトランプの山札があり,プレイヤーは自分のターンにこの山札からカードを数枚引き,山札の左側に公開する。このときに引ける枚数は,プレイヤーの「Number of Cards Drawn」という能力値によって決まる。初期の数値だと引けるカードは2枚だが,お金で強化することで枚数が増えていく仕組みだ。
カードを公開し終えたら,手持ちの装備やスキルの使用条件に合うカードを選択する。たとえば「SHANK OF HEARTS」というナイフの使用条件は「A 2-card Straight」。つまりストレート(連番)になっている2枚のカードを消費することで,敵を斬りつけることができる。またこのカードには「Double Attack if cards are hearts」といった,マークに関するオプションもあり,この場合だと選んだ連番のカードがどちらもハートであれば,2回攻撃になる。
中には役に関係なく使用できる装備やスキルもある。例えば「KNIGHT'S SWORD」の使用条件は「Up to 2 cards」となっており,選んだ2枚のカードの合計値を敵に与えてくれる。ただ,この装備にもオプションがあり,例えば選んだカードがペア(同じ数字)になっていれば,ダメージが50%アップする。このように,役ができていなくても攻撃はできるが,揃っていればより強力になることも多く,これが重要なカギとなることは間違いない。
そしてこのルールは敵にも適用される。プレイヤーには敵の装備やスキルが見えており,その発動条件も確認できる。敵のトランプはプレイヤーのターンに引かれて公開されるので,敵が公開したカードを見て,攻撃が成立しそうであればこちらは防御系の装備やスキルを使って守りを固め,そうでないなら攻めにでるといった感じでプランを組めるわけだ。
ただし,敵のカードの一部は伏せられていることがある。伏せカードはプレイヤーのターンが終わった段階で公開されるため,これによって敵の攻撃条件が満たされることもありえる。なので,伏せカードがあるときは,それで条件が満たされそうかどうかを公開されているカードから判断し,攻めに出るべきか守りを固めるかを決めることになる。この勝負するかしないかという判断を求められるところに,ポーカーらしさが感じられた。
ゲームを進めるうえでのコツは,なるべくギャンブルのイベントマスに止まること。ギャンブルマスでは,ディーラーとポーカーやブラックジャックで勝負し,勝つと大金や強力な装備が手に入る。ギャンブルといっても何かを賭けるわけではないので,ギャンブルマスを見つけたら積極的に立ち寄ろう。
本作は結局のところベースがポーカーなので,運の要素がそれなりに絡んでくるのは仕方がない。トランプの引きが悪ければ,何もできずにターンを終えることもあるし,敵の引きが良すぎて一方的にボコボコにされることもある。
一方で普通のポーカーとは違い,役の難しさで勝敗が決まるわけでもない。小さな役だとしても,それが役である限り大きなダメージを与えられるチャンスが生まれるので,たとえば一番簡単なペアでも,揃ったときの嬉しさは普通のポーカーを上回る。
冒頭でも紹介したとおり,本作はゲームオーバーを重ねるほどスタート時のステータスが強化されていくので,リプレイ性が非常に高いのも魅力の1つ。一風変わったローグライクRPGを探している人は,ぜひ遊んでみてほしい。
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