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ハロー!Steam広場 第320回:同盟国の勝利のため,ドワーフ達と装備を作りまくる鉱山運営シミュレーション「Hammerting」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ゲーム開始早々に雀荘に駆け込み,稼いだ資金で強武器を買ってストーリーをサクサク進める上級YAKUZAにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第320回は,鉱山運営シミュレーションゲーム「Hammerting」を紹介しよう。地上では戦争が勃発。プレイヤーはドワーフ達を率いて鉱山の地下深くに潜り,同盟軍を助けるために必要な武器や装備を製造していくことになる。
同盟国を勝利に導くために,地中深くでドワーフ達と働く鉱山運営シミュレーション「Hammerting」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回インディーズ系デベロッパ,Warpzone Studiosが開発を手がける「Hammerting」を紹介しよう。
本作はファンタジー作品でおなじみのドワーフを操り,鉱山の運営を進めていくサイドビュー型のシミュレーションゲームだ。地上では戦争が勃発。プレイヤー率いるドワーフ3人は鉱山の地下深くに潜り,同盟軍を助けるために必要な武器や装備を製造することになる。地中を掘り進み,資源を入手し,設備を充実させ,より品質の高いアイテムを作成して同盟軍を勝利に導くのが,プレイヤーの目的というわけだ。
ドワーフの仕事は大きく分けると「採掘」「生産」「建設」の3種類。採掘は,鉱山内をつるはしで掘り進み,岩石や鉱石といった資源を入手していく作業だ。そうして手に入れた資源は,生産で加工品や建材にできる。建設は,空いたスペースに「石切り場」や「鋳造所」などを建て,作成できるアイテムの種類を増やす作業といった具合だ。
そんな働き者のドワーフ達にはそれぞれ,基礎能力を示す「特性値」,生まれや特徴を示す「習性」,得意分野を示す「専門技能」,独自に持つ身体能力を示す「ステータス」がランダムで割り振られており,その組み合わせによって個性付けされている。
また,作業を進めることで経験値を入手し,レベルアップすることで「才能」を獲得できる。才能はスキルツリーのようになっており,彼らの能力をより高められるので,どんどんレベルを上げて,より強い個性のドワーフへと成長させていくのも楽しみの1つだ。
本作には「知識」という概念があり,プレイ中に入手できる「山の知識」や「交易の知識」といったポイントを消費して,新たな知識をアンロックできる。これらはいわゆる“技術ツリー”であり,例えば「冶金」なら鋳造所を建設可能になり,「料理」なら調理場が設置できるようになるわけだ。
ミッションで納品が必要となるアイテムの種類はどんどん増えていくため,とくに新しいアイテムが作成できるようになる施設を充実させていくことは必須課題とも言える。知識が習得可能なときは「アラート」に通知が表示されるので,こちらも定期的にチェックして,素早いアンロックを目指そう。
ゲーム全体としては生産や探索に軸足を置いた作品だが,定期的にモンスターの集団が拠点を襲ってくるなど,戦闘要素も適度に存在して,良いスパイスになっている。こちらの展開が遅くなり,ドワーフの強化が間に合わないと,敵の強さに対抗できず意外とあっさり全滅してゲームオーバーになったりもするし,ミッションには時間制限が課されるものもあったりするので,意外と緊張感があるプレイを味わえるだろう。
登場するのがドワーフばかりというむさ苦しさはあるが,コロニーが徐々に広がっていくのは見ているだけでも楽しめるし,成長要素もあるので愛着も湧いてくる。また,自分の作ったアイテムが遙か遠くの戦場で役立つといった感じで,直接戦うのではなく「裏方としての仕事」が戦争の結果を左右するというのもユニークで面白い部分である。
今後のアップデートでは,ドワーフ同士の関係性や洞窟での生活といった部分もフォーカスされるそうで,コロニーシム好きにも刺さりそうな作品になりそうだ。
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