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ハロー!Steam広場 第178回:カードバトルの要素を盛り込んだターン制SF RPG「Deep Sky Derelicts」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,PC3台でヘビーなゲームをぶん回して暖を取る上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第178回は,廃品回収部隊を結成してエイリアンの巣食う宇宙船を探索していくRPG「Deep Sky Derelicts」を紹介しよう。本作は,カードバトルの要素を盛り込んだターン制の戦闘システムを採用しており,コマンドバトルとはひと味違った戦略性が楽しめる。
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カードバトルの要素を盛り込んだターン制SF RPG「Deep Sky Derelicts」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,フィンランドのSnowhound Gamesが開発する「Deep Sky Derelicts」を紹介しよう。強い線で描かれるコミックテイストなグラフィックスが目を引く本作は,「Darkest Dungeon」に影響を受けたという,ターン制のRPGとなっている。
ゲームで描かれるのは,人類が宇宙への進出を果たした遠い未来の世界だ。人類が開拓した銀河系には,惑星に定住して暮らしている裕福層と,定住地もないまま宇宙空間をさまよう貧困層が存在している。貧困層の人々は,銀河中をさまよいながら,舞い込んできた仕事をこなしていくことで,生計を立てているようだ。
プレイヤーは,そんな彼らを傭兵として雇い入れ,廃品回収部隊を結成する。乗り捨てられた宇宙船に残された金目の物資を回収するためだ。しかし,船内にはどう猛なエイリアンや宇宙海賊が潜んでおり,プレイヤー率いる廃品回収部隊は激しい戦いを繰り広げることになる。
ゲーム全体の流れとしては,拠点でミッションを受けて,対象となる宇宙船に潜入。エイリアンや宇宙海賊と戦いながら,そこに残された物資を回収し,部隊の活動に必要なエネルギーが切れる前に脱出するといった感じだ。エネルギーはあらゆる行動で消費され,脱出する前に0になると問答無用でゲームオーバーとなる。本作はパーマネントデスを採用しているので,全滅するといちからやり直しだ。
本作の大きな特徴は,カードゲームの要素を盛り込んだターン制の戦闘システムにある。このゲームでは,通常のRPGでいうコマンドがカードに置き換わっており,プレイヤーは手札のカードを切ることで攻撃や技を繰り出していく。
マナやコストのような概念はなく,1ターンで使えるカードは1枚だけ。攻撃系のカードだけでなく,味方の次の攻撃力を倍にしたり,敵の被ダメージを上げたりと,テクニカルなカードも多いので,コマンドバトルとはひと味違った戦略性が楽しめる。
ここで画期的なのがデッキ構築の部分だ。このゲームにはカードパックというものが存在せず,カードは装備品に付属する。例えばアサルトライフルであれば,攻撃系のカードが3枚付属されており,装備すればその3枚がデッキの中に入るといった具合だ。
また,武器に装着するアタッチメントにもカードが付属しており,武器をカスタマイズすることでデッキも強くなっていくという仕組みになっている。要するに本作では,キャラクタービルドとデッキビルドが同時に行われるのだ。
武器にどのようなカードが付属するのかはランダムなので,ドロップした武器を確認するときのワクワク感は,パックを開けるときのそれと同じだ。また,武器自体にもステータスがあるので,ドロップ品を吟味する時間はとても楽しい。ハック&スラッシュ系のゲームでトレハンにのめり込んでしまう人であれば,夢中で遊んでしまうだろう。
本作には,ストーリー主導のキャンペーンモードと,探索と戦闘に特化したアリーナモードの2つが用意されている。現時点では,キャンペーンで最初に受けられる3つのミッションを終えるとやることがなくなってしまうので,ゲームシステムに慣れたらアリーナーモードに挑戦するといいだろう。
前述したとおり,装備とカード収集を一緒くたにしたようなルートシステムは,ハック&スラッシュ好きに刺さる内容なので,興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。
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