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ハロー!Steam広場 第86回:ローグライク要素もある全方向スクロール型シューティング「Cryptark」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,Steamの利用規約およびプライバシーポリシーを暗唱できる上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第86回は,ローグライク要素を取り入れたシューティングゲーム「Cryptark」をメインに紹介しよう。プレイヤーは私掠船の乗組員となり,強固なセキュリティに守られたエイリアンの船からテクノロジーを略奪し,コアごと破壊していく。このほか,日本でも注目を集めているアメリカ産の3DCGアニメ「RWBY」を題材としたゲームもあるので,お見逃しなく。
なんとローグライク要素を併せ持つ,全方向スクロール型シューティング「Cryptark」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,カナダのゲームデベロッパであるAlientrapが開発中の「Cryptark」を紹介しよう。
本作は,エイリアンの船が無数に漂う宇宙を舞台にしたシューティングゲームだ。プレイヤーは,私掠船の乗組員としてエイリアンの船に侵入し,装備開発のために未知なる技術を略奪しつつ,船をコアごと破壊して報酬金を稼いでいくのだ。
ステージは7つのセクターで分けられており,これらを決まった道筋で順番に攻略していく流れだ。各セクターにはエイリアンの船が4隻存在し,いずれかの船の破壊に成功すれば,次のセクターに移動となる。逆に失敗すると,そのセクターに留まった状態で次のターゲットを選ぶことに。
ステージの最後(7番目のセクター)には,巨大な宇宙船「Cryptark」が待ち構えており,これの破壊に成功すればゲームクリアとなる。
ゲームをスタートすると,まず50万ドルの活動資金がプレイヤーに支給されるので,プレイヤーはこれを元に装備を揃えて,エイリアンの船に単身で乗り込むことに。各セクターを漂っている4隻の船にはそれぞれ報酬金額が設定されており,総じて報酬の高い船ほど攻略難度も高い。
また,装備品のコストに応じて出撃する度に資金を消費することになるので,何度も失敗を繰り返したり,持ち込む装備品のコストが報酬よりもかさんだりすると,みるみるうちに金欠に。資金が底を尽きるとゲームオーバーになるので,資金管理はしっかりと行っていきたい。
アクションの部分は,全方向スクロール型のシューティングゲームになっており,プレイヤーは四方八方から押し寄せるエイリアンを倒しつつ,船内にあるコアを目指すことになる。コアの場所は,[Tab]キーで表示される戦略マップに表示されるので,敵を無視して速攻でコアの破壊を狙いたいところだが,そうは問屋が卸さない。
というのも,コアは船内に設置されたセキュリティシステムによって守られているため,他を無視してコアを攻撃しても傷一つ付けることができないのだ。そのセキュリティシステムも種類はさまざまで,プレイヤーを撃退するエイリアンロボットを生産するものや,対象となるシステム周辺を監視して侵入者を排除しようとするもの,電磁波によってマップ機能に障害を与えるものなど,どれも厄介なものばかり。
とくに厄介なのが,ほかのセキュリティシステムに強力なバリアを張る「SHIELD GENERATOR SYSTEM」と,傷ついたセキュリティシステムを修復する「REPAIR SYSTEM」だ。SHIELD GENERATOR SYSTEMは,コアにバリアを張っていることがほとんどなので,このシステムを破壊しなければコアの破壊は事実上不可能である。
だからといって,SHIELD GENERATOR SYSTEMを先に破壊しても,REPAIR SYSTEMがすぐに修復を始めてしまうため,イタチごっこになるだけだ。
したがって,船内に侵入したら「REPAIR SYSTEM」 → 「SHIELD GENERATOR SYSTEM」の順に破壊し,コアを守るシールドが剥がれたら一気に叩くというのが理想の流れになる。余裕があれば,エイリアンの増援を呼ぶ「ALARM SYSTEM」も壊しておくと戦闘が楽になるはず。
セキュリティシステムとの戦闘では,弾幕を避けながら弱点を狙い撃つといった,STGでいうところのボス戦のような立ち回りが求められる。セキュリティシステムは最低でも5つ以上は設置されているので,要するに船内ではボス戦ラッシュになるというわけだ。STGに慣れている人ならば,かなり手応えのある戦いが楽しめるだろう。
STGがそれほど得意ではないという人なら,本作のローグライク要素をうまく利用してみよう。“roguelike shooter”と謳われているとおり,本作には武器を拾ってキャラクターを強化していく育成要素が存在する。
武器は,エイリアン船内に設置されている「Tach Advance」にアクセスしてテクノロジーを略奪することで増えていく仕組みで,手に入れたテクノロジーでどんな武器が開発できるようになるかはランダムだ。強力な武器を手に入れれば,STGが苦手でもなんとかなるので,序盤な簡単なステージでは,コアの破壊を急ぐよりも船内を隈なく探索して,テクノロジーをどんどん奪っていこう。
今のところ,7セクターで構成されるキャンペーンモードしかないので,ローグライクと考えるとちょっとあっさりして物足りない印象だが,今後のアップデート次第では,個性的でやり込み要素の高い,面白い作品に化けそうだ。もちろん,現バージョンでも手応えのあるSTGとしては楽しめるので,興味のある人はぜひ遊んでみてほしい。
「Cryptark」Steamページ(1280円)
アメリカ生まれの3DCGアニメがゲーム化。4人での協力プレイを主軸にしたハック&スラッシュ「RWBY: Grimm Eclipse」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,Rooster Teeth Gamesが手掛ける「RWBY: Grimm Eclipse」を紹介しよう。
本作は,アメリカのRooster Teeth Productionsが制作し,日本でも注目を集めている3DCGアニメ「RWBY」を題材にしたアクションゲームだ。もともとは非公式のファンメイド作品として作られていた作品だが,2014年にRooster Teethが公式に開発を進めると発表し,当時映像が公開されたプロトタイプ版にブラッシュアップを重ねて,2015年10月15日にGREENLIGHTに登録という流れだ。
そんなRWBY: Grimm Eclipseは,最大4人のオンライン協力プレイを主軸にしたハック&スラッシュになっている。コーエーテクモゲームスの「三國無双」シリーズや,Valveの「Left 4 Dead」に影響を受けたとのことで,GREENLIGHTに掲載されているPVを見ると,わらわらと群がる敵をスタイリッシュなアクションで蹴散らしていく様子が確認できる。
用意されているプレイアブルキャラクターは,原作の主要人物である「Ruby Rose」(ルビー・ローズ),「Weiss Schnee」(ワイス・シェニー),「Blake Belladonna」(ブレイク・ベラドンナ),「Yang Xiao Long」(ヤン・シャオロン)の4名だ。ゲームオリジナルのストーリーもあるようだが,日本語ローカライズについては今のところ不明。
GREENLIGHTに登録されてわずか半日で3000以上のコメントを集めるなど,その注目度の高さをうかがわせるものの,GREENLIGHT通過後のロードマップなどは公開されておらず,リリーズ時期も未定となっている。
とはいえ,原作のイメージを崩さないよう,トゥーンレンダリングのグラフィックスを採用するなど,ファンなら楽しめる要素がたくさん詰め込まれそうなので,今後の動きに目が離せない作品といえるだろう。
「RWBY: Grimm Eclipse」GREENLIGHTページ
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