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印刷2018/01/15 15:51

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1週間で延べ1000万人が観戦。「Overwatch League」の観衆として,本格派プロリーグの白熱した戦いの様子を身近に感じてきた

 Blizzard EntertainmentのFPS「Overwatch」を利用した公式リーグ「Overwatch League」が,カリフォルニア州バーバンク市に設立されたe-Sports専用スタジアムOverwatch Arenaでスタートした。

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 本リーグは,4つのステージに分かれており,それぞれのステージが6週間にわたって行われる。本稿の執筆時点(1月12日)では,第1ステージにおける第1週の第1〜2試合までが終了し,太平洋及び大西洋ディビジョンに登録されている全12チームが,これまでのトレーニングの成果を知らしめるべく激突した。

 Overwatch Leagueは,Activision Blizzardが2016年に買収したトーナメント運営会社Major League Gamingによって運営が行われているだけあって,その構造はメジャーリーグのようなプロスポーツのシステムを踏襲している。
 前回の記事で書き漏らした情報を追加しておくと,マップモードは「Escort」「Assault」「Control」「Hybrid」の順でプレイし,2対2になった場合は再度「Control」で対戦して,勝敗が必ず決着するようになっている。ゲームマップ自体は複数用意され,マッチごとにランダムにピックされる仕組みだ。控え選手との入れ替えや引き戻しは,マッチが終わった時点で行える。また,シーズンの中ほどで,十分にチームメンバーのいないチームを中心に,新しい選手と契約が行われることになっている。

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 今シーズンは,今後6月中旬まで1チームあたり合計で40試合をこなし,その後は2つのそれぞれのディビジョンのトップ3がプレイオフに参戦。7月中旬あたりに行われる,グランドファイナルでの勝利に向けて邁進していくことになる。
 このプロリーグの模様は,TwitchのOverwatch League公式チャンネル,及びOverwatch Leagueの公式サイトでライブ配信されているので,興味のある人は日本時間の木曜から日曜日にかけては,ストリーミング放送や試合の速報を注視しておくと良いだろう。なお,試合を見逃した場合でも,しばらくすればアーカイブ映像がアップロードされるので,安心してほしい。

 Twitchのストリーミングは,英語以外に韓国語とフランス語でも専用のキャスターによってライブストリーミングされているが,初日の対戦においては,Twitchでは総計で同時視聴者数が44万1243人を記録。視聴回数の総計も4日間で1000万を超えるなど,国際的なゲームトーナメントとしての存在感を示した。
 こうした話題性の高さを,リーグが終わる半年以上も持続させられるのかにも期待したいところ。日本をベースにするチーム及び日本人選手が存在せず,Twitchでの公式ストリーミングも日本語化されたものがない状態であるのは残念だが,競技プレイでの活躍を夢見るゲーマーであれば,リーグ選手達のプレイは必ず参考になるはずだ。


Overwatch Leagueの記念すべき最初の6試合の結果はいかに


 Blizzard Entertainmentに招待される形で行った今回の取材では,第1ステージにおける第1週の2日までを観戦。1日あたり3試合行われるので,この2日ですべてのチームが初戦を飾ったことになる。

 ここからは,各試合のハイライトやチームの特徴,今後の課題,そして注目できそうな選手について紹介しておこう。
 ちなみに,Overwatchファンの間では,よく「ダイブ構成」という言葉が使われるが,これは高速移動やジャンプが可能なトレーサー,ゲンジ,ウィンストン,D.Vaらを中心にした構成に,ルシオなどをサポートにつけた機動性重視のチーム構成のことを指す。このチームでの戦いでは,ウィンストンやD.Vaがターゲットに突進した時点で,一斉攻撃の狼煙が上がることが多い。
 もちろん,キルされやすいのを防ぐために,ゼニヤッタやマーシーを加えることもあり,構成によって対処法も異なってくるが,もはやプレイヤーやチームのレベルに関わらず,競技プレイでは攻撃時の定石ともいえる構成なので,試合を鑑賞するときは覚えておこう。

Photo courtesy of Blizzard Entertainment
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〇San Francisco Shock 0 - 4 Los Angeles Valiant

 プレシーズンではSan Francisco Shockに対して2-3で敗退していた Los Angeles Valiant。最初のマップに選ばれた「Dorado」においては,Overwatch Leagueの記念すべき初キルを,San Francisco ShockのDPSプレイヤーであるBabybay選手のマクリーにあえなく献上。そのままプレシーズンどおりの試合の流れになるかと思いきや,ダイブ構成を大きく変更したのが功を奏して,その後は圧倒的な展開を見せ始める。

 とくにLos Angeles ValiantのAgilities選手と,silkthread選手の若いオフェンスコンビによる攻撃が決まったうえ,チームリーダーSoon選手がウィドウメイカーを使用して,トーナメント競技に参加すること自体が初めてと言うSleepy選手らを標的に次々とポイントを稼ぎ,気が付けば4-0という完璧な試合運びで勝利を手にした。
 一方のSan Francisco Shockは,コミュニティには知られたDPSプレイヤーであるBABYBAY選手や,サポートのdhaK選手,さらにはスウェーデンから参戦したタンクのNevix選手らが在籍しているものの,この対戦に関しては全体的にベタなダイブ戦法を行うばかりで,イレギュラーな状況が発生したときに対処しきれていない印象だった。

 10代のプレイヤーが複数いる一方,リーグ参戦者の中でも最高齢のプレイヤーもいるなど,年齢差によって,例えばオフタイムの活動などでどのように仲間意識を芽生えさせていくかが,San Francisco Shockの今後の課題になるのではないだろうか。


Los Angeles Valiantのオフェンス担当であるAgilities選手(右)とsilkthread選手
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〇Shanghai Dragons 0 - 4 Los Angeles Gladiators

 Shanghai Dragonsが活動している中国のBattle.netサーバーは,いわゆる“ガラパゴス”であり,ほかの11チームに属する選手たちとは,まったくと言って良いほど交流はなかったという。そのためShanghai Dragonsは,Overwatch Leagueにおけるダークホース中のダークホースといえるだろう。
 しかし,蓋を開けてみるとプレシーズンではパッとしなかったうえに,中堅チームであるLos Angeles Gladiatorsにも0-4で完敗してしまうという有様だった。オフェンスロールのDiya選手やUndead選手はそれなりに健闘していたとは言え,勝ち気に攻めてくるLos Angeles Gladiatorsにはやられっぱなしと言う印象だった。

プレスルームを後にする Los Angeles Gladiatorsの選手たち
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 Los Angeles Gladiatorsで気になるプレイを見せたのは,サポート役のShaz選手だ。彼が対Shanghai Dragons戦で見せたゼニヤッタは,ヒーリングだけでなくDPSでも多くの選手を上回るほどの高い命中率を見せた。その独断場の様子を控室で見ていたと思われる,別のチームの韓国人選手たちの中にも,今後注目すべき選手としてShaz選手の名を挙げる人が多かったが,サポートプレイヤーがこれほど注目されるのは珍しいことだ。

 また,Los Angeles Gladiatorsの戦法で面白かったのが,Hydration選手のドゥ―ムフィストを使ったプレイだ。接近戦に特化したゥームフィストを競技プレイで見かけること自体あまりないのだが,ほかのチームメイトが囮になるなどの功名なプレイで,Hydration選手を相手の懐に潜り込ませるという,珍しいダイブ戦術は圧巻だった。

 珍しいプレイと言えば,Shanghai DragonsがHybridモードで見せた,“クワッド・タンク”である。これは,4人のタンク系キャラを使用した超ディフェンシブな構成だが,実際の試合内容を見ると,やはりかなりのガラパゴスプレイであることを印象付けるものだった。
 シーズンをとおして,Shanghai Dragonsが国際レベルに達し,その潜在能力をうまく引き出せるかという部分が,今後の見どころといえるだろう。当初は入国ビザの獲得に難儀したプレイヤーもいたそうだが,言葉を話せない異国の地で数か月にわたって慣れない食生活を続けていく気苦労は相当なものであるはずだ。



〇Dallas Fuel 1 - 3 Seoul Dynasty

 APEXの初代王者だったTeam EnVyのメンバーを中核にするDallas Fuelと,その後2回のAPEXチャンピオンとして君臨したLunatic-HaiのメンバーからなるSeoul Dynastyが,初日の最後の試合で激突した。
 もっとも,Team EnVyの勝利は,まだOverwatchが完全に浸透し切っていない段階での“先抜け”のようなものであったとも言えるし,プレシーズンではそれほどDallas Fuelが活躍していたと言うほどではない。その一方で,参加したチームの中では,唯一の全勝,しかも圧倒的な全勝で終えたSeoul Dynastyに対しては,「誰が最初にDynastyからポイントを得られるか」というのが会場の話題の1つになっていたほどだったが,蓋を開けてみるといきなりDallas Fuelが「Junkertown」のペイロードで先勝するという,波乱万丈の幕開けになったのだ。

 もっとも,世界最強のアナ使いと言われるSeoul Dynastyのキャプテンryujehong選手が,RIP-Tireでサポートキャラを仕留めようと動き回るDallas FuelのSeagull選手をピンポイントで抹殺するなど,その力量を存分に発揮。なんとか食い下がるDallas Fuelに対して,元々は韓国のTier2チームに属していたFleta選手のウィドウメーカーによる的確なスナイピング,さらにはロードホッグを使ったMunchkin選手のフック成功率が76%に及び,個の力の高さを徐々に見せつけ始める。

 第3マッチの「Temple of Anubis」においては,通常ならアナを使う場面でryujehong選手がマーシーに変更。そのポジションのtobi選手がルシオに切り替わりダブルヒーラーとなる。そして,タンクプレイヤーのMiro選手がウィンストンに転じてDallas Fuelにダイブし,なんと1マッチで総計7人ものプレイヤーが穴に落ちて自死するという,いわゆる“ゾーンアウト”(集中できなくて失敗続きになる瞬間)の状況をDallas Fuelに与えた。


リーダーのryujehong選手(左から2番目)を中心に,Overwatch Leagueでは常勝軍団になりそうなSeoul Dynasty
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〇London Spitfire 3 - 1 Florida Mayhem

 12チーム最弱という下馬評だったFlorida Mayhemだが,2日目の初戦となったこの試合においては,Florida Mayhemの先勝でゲームが始まるという,多くの予想を覆す展開で始まった。いったい何が起きたのだろうか。
 初戦に選ばれたマップは「Dorado」。London Spitfireは,ファラとマーシーのコンビで上空からの攻撃に集中するなど攻撃的にプレイしていたが,攻撃に熱中し過ぎるあまりに第2チェックポイントの手前でペイロードを動かすのを忘れてしまうという凡ミスを犯してしまう。一方のFlorida Mayhemは,ウィンストンでプレイしていたCWoosH選手がしっかりとペイロードを序盤で動かし,TviQ選手のウィドウメーカーもうまく機能したことで,予想を覆す勝利をもぎ取り会場を沸かせたのだ。

 Florida MayhemのDPSプレイヤーであるLogix選手は,London Spitfireのメンバーが総出になって食い止めようとする場面もあるなど,スキルの高い選手であったが,相対的に見ればLondon SpitfireのProfit選手,Rascal選手,birdring選手というDPSプレイヤーの質の高さには一歩及ばずといったところで,Logix選手をいかにうまくサポートしていけるのかが,Florida Mayhemの今後の課題になりそうだ。
 一方のLondon Spitfireのメンバーは,会場では肩を組んだりおんぶをして歩いたりと仲の良い様子で,やはりチームとしての団結力の違いは歴然としたものがあった。


精鋭兵士といった印象のSeoul Dynastyの選手たちと比べると,随分と仲間意識が強そうな印象だったLondon Spitfire
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〇Philadelphia Fusion 3 - 2 Houston Outlaws

 メンバーの不祥事で,プレシーズンの大会に唯一参加できなかったPhiladelphia Fusionが,Overwatch World Cupでアメリカ代表として出場した選手たちで構成されたHouston Outlawsと対戦。プレシーズンに参加できなかったことで,多くのチームにとって未知数の存在となっていたPhiladelphia Fusionが,どれだけ健闘するかがファンの感心ごととなっていた。試合は,リーグ戦初となるタイブレイクまでもつれ込み,結果としてPhiladelphia Fusionが勝利を掴んだ。

 Houston Outlawsのジャンクラット使いであるJake選手のDPSの高さは,Ultエコノミー(アルティメットの管理)のうまさと,RIP-Tireの意表を突いた使い方によって支えられているもので,ほかでは余り見られない戦法が持ち味となっている。しかし,少なくとも今回の戦いでは良いところをほとんど見せることもなく,Philadelphia Fusionに在籍する韓国人のCarpe選手に何も手を出せないまま三連続でキルされるなどしており,チームメイトのサポートBani選手らは,Jake選手をしっかりと守り切れていない印象だった。

 逆に,Philadelphia Fusionに在籍するフランス出身のPoko選手は,対Houston Outlaws戦でD.Vaの自爆だけで14キルを獲得するといった活躍を見せていた。またCarpe選手は,軽量銃で扱いの難しそうなトレーサーをうまく使いこなして,命中率40%という正確なAIM力を披露していた。
 Philadelphia Fusionは,ロシアやイギリス出身の選手もいるなど非常に多国籍なチームで,決してまだ打ち解け合っているようには見えないが,戦術とコミュニケーションを磨き上げていくことで,Overwatch Leagueで十分通用するチームになるかも知れない。


試合後の記者会見で笑顔を見せるPhiladelphia Fusionの選手たち
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〇Boston Uprising 1 - 3 New York Excelsior

 Dallas FuelとHouston Outlaws,そしてLos Angeles ValiantとLos Angeles Gladiatorsが,“クラシコ”とも呼ばれるご近所ライバルであるように,Boston UprisingとNew York Excelsiorもまた,同じ地域を2分するライバルチームに位置付けられている。もちろん,これはOverwatch Leagueがファンの地元愛を焚きつけるための宣伝文句であるのは否めない。なぜならば,New York Excelsiorは選手全員が韓国人だし,アップライジングのメンバーの半分近くも同様で,残りのメンバーにもアメリカ北東部の出身者はいないのだ。

 Boston UprisingはNew York Excelsiorに対してプレシーズンマッチでは負けており,San Francisco Shock同様に,まだまだ若いプレイヤーが多いチームである。所属する韓国人プレイヤーも,国際的な競技大会で名の知れた選手はいない。プレシーズンの不甲斐ない結果からクリスマスや正月休みをほぼ返上して練習を重ねてきたという,リーグ随一のハードワーカーたちだが,結果としてライバルから1勝をもぎ取ったとは言え,ダイブ戦術の単純さなどから戦術の幅の広さは見られず,チームメンバーもまだ完全に打ち解け合っているようには見えなかった。

 これに対してNew York Excelsiorは,キャプテンのSaebyeolbe選手を始め,韓国のチームLW Blueに所属していたプレイヤーで構成されている。Saebyeolbe選手は,明るい性格で会場のファンに笑顔で話しかけたりハイタッチしたりと,Overwatch Leagueでも人気選手の1人になっている。そんな彼の言動がチーム全体に浸透しているのか,すこぶる明るいチームという印象を受けた。
 Saebyeolbe選手のウィドウメーカーを使った的確なスナイピングも素晴らしいし,Jjonak選手もゼニヤッタでスナイピングを成功させているなど,New York Excelsiorも個の力が光った。とくに印象的だったのは,第3戦のコントロールに登場したPine選手で,ダイブ構成で突っ込んでくる相手のウィンストンやトレーサー,敵マクリーを次々とDead-Eyeやヘッドショットで仕留めて一帯に大きなスペースを作り出していく神業を見せて会場を沸かせていた。


バックステージのNew York Excelsiorの選手たち。リーダーのSaebyeolbe選手の方針で,韓国選手たちの中では特に明るく振る舞っていた
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世界的なプロリーグへと成長していくためには


 この記事掲載されるときには1週目が終わっているはずだ。第1週における3日目,4日目の対戦の模様は割愛するが,1週目が終わった現時点での対戦成績は以下のようになった。

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 こうしてOverwatch Leagueの各チームの雰囲気を見ていくと,12チーム中で全員が韓国人からなるのはSeoul Dynasty,New York Excelsior,そしてLondon Spitfireの3チームで,それぞれが「上位チーム」として認識されることになりそうだ。ほかのチームでも,Los Angeles GladiatorsのAsher選手や,Philadelphia FusionのCarpe選手のように,チームの先鋒としてプレイする韓国人プレイヤーたちが多く,Blizzardのe-Sportsタイトルにおける韓国の存在感は,ここでもしっかりと表面化している。

 しかし,その原因を突き詰めていけば,韓国人はただ単にPCゲームがうまい,というような単純なものではないような気がしてくる。いわば「Starcraft」への傾倒以降,20年にわたって韓国社会全体で作り上げた遺産のようなものであり,プレイに対する姿勢や環境,そして彼らの持つプロフェッショナリズムのようなものが,まるで伝統になっているかのように新しい世代のプレイヤーへと受け継がれるようになっているのではないだろうか。
 しかも,コミュニケーションが大きなウェイトを占めるOverwatchのようなチーム競技においては,同じ言語を使ってやり取りするほうが絶対的に有利なはずで,多国籍なメンバーを揃えるチームほど,親睦を深めていくことが重要になってくるだろうし,チームリーダーやコーチ陣によるケアも必要になってくると思われる。

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 APEXなどのOverwatchに絡むいくつかのメジャーなトーナメントが中止されることもあって,本作の競技レベルのプレイヤーにとって,Overwatch Leagueは良い新天地であることは間違いない。Blizzard Entertainmentにとっても,今後Overwatch Leagueが成功していくためには,韓国だけで極度に人気の高いゲーム,という印象を観衆たちに持たれるのは避けたいはず。安定したパフォーマンスを見せる韓国系のチームからほかのプレイヤーたちが何を学び,どのようなストラテジーを見せてくれるのか。

 観戦するスポーツとしてのOverwatchは,「Overwatch World Cup 2017」で施行されたパッチ(関連記事)によって,確かに見て楽しみやすいゲームに進化している。取材する側としては,「ここに1人でも日本人プレイヤーがいればもっと面白いだろうなあ」と考えずにはいられなかったが,e-Sportsの未来を形作っていくであろうOverwatch Leagueには,今後もゲーマーとして注目していきたいところだ。

「Overwatch League」公式サイト

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