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「ドミネーションズ」メディア向け説明会をレポート。Big Huge GamesのCEOティム・トレイン氏による説明と,先行体験をもとにゲーム内容を紹介
会場では,本作の開発元Big Huge GamesのCEO ティム・トレイン氏がゲームのプレゼンテーションを行ったほか,先行体験の機会が設けられたので,それらから分かった内容を本稿でレポートしよう。
「ドミネーションズ -文明創造-」公式サイト
(事前登録受付中)
※掲載している画面写真は開発中のものです。
新生Big Huge Gamesの第一作「DomiNations」
Big Huge Gamesといえば,PC向けリアルタイムストラテジーゲーム「Rise of Nations」などの開発元として知られる会社だが,同社は2012年に当時の親会社が破産したことによって,あえなく消滅。後にティム・トレイン氏が知的財産権を競り落とし,同社名を受け継いだという経緯がある(関連記事)。
そのため現在のBig Huge Gamesは,厳密に言えばRoNを開発したBig Huge Gamesとはまったくの別会社で,社歴だけを見れば去年に設立されたばかりの若いスタジオだ。
しかし開発チームには,RoNやCiv II,そして「Age of Empires」などに関わったスタッフが多数在籍しており,実力派揃いである。中でもブライアン・レイノルズ氏は,あのシド・マイヤー氏の右腕として,Civ IIや「Sid Meier’s Alpha Centauri」の実質的なリードデザイナーを担当し,RoNの生みの親でもある。そしてティム・トレイン氏もまた,Civ IIからブライアン・レイノルズ氏と共に活動してきた大ベテランだ。
メディア向け説明会では,そんなティム・トレイン氏が登壇し,“新生”Big Huge Gamesの第一作である「ドミネーションズ -文明創造-」(原題:DomiNations)のプレゼンテーションを行った。
ティム氏によると,現在のゲーム市場は「Clash of Clans」(通称クラクラ)が世界的なヒットを記録したことで,ストラテジーゲームの裾野が一気に広がっているという。
とはいえ,クラクラはリリースされてから約3〜4年が経過している。同作を通じてストラテジーゲームの面白さを知った膨大な人達が,もっとコアなゲームを求めていると現状を分析したティム氏は,さらにストラテジーゲームの奥深さを知ってもらうためにドミネーションズを開発したと,経緯を語った。
続けてティム氏は,ドミネーションズの主な魅力として,奥深い戦術要素を実現していること,義務教育などを通じ誰もが知っているだろう“歴史”をテーマにしているという2点を挙げた。ちなみに,2015年4月から配信されている欧米地域では,累計ダウンロード数がすでに1000万を超えているそうだ。200万前後の出荷本数でも大成功だったパッケージ時代に比べると驚くべき数字だと,当時を振り返りつつ語るティム氏は,現在におけるモバイル端末の普及率を踏まえると,ドミネーションズのプレイヤーを1億人規模まで広めることも夢物語ではないと話を続けた。
「ドミネーションズ」先行体験のインプレッション
ティム・トレイン氏によるプレゼンテーション終了後,ゲームを先行体験することができた。ローカライズ途中のバージョンを使ってのプレイだったため,一部テキストなどが正式版とは異なるが,この先行体験で分かった情報をお伝えしよう。
ドミネーションズには,クラクラ系アプリ定番のゲームシステムが採用されているので,同種のゲームを遊んだことがある人なら,迷うことなくプレイできるだろう。
プレイヤーは,拠点となる自分の国にさまざまな施設を建造し,民に資源を収集させたり,兵士を訓練させて屈強な軍隊に仕上げたりすることになる。
ゲームをスタートすると,狩猟や採集が生活基盤となっている「未開拓時代」から始まる。農場や市場を作ったり,道路を敷いたりして経済面を発展させて,次の時代に進化させよう。時代の進化にともなって新たな施設が設置できるようになるので,限られたリソースをうまく使いつつ,国の発展を目指すというのがゲームの目的だ。
経済面だけでなく,軍事面の強化も怠ってはならない。生産した兵士達は,敵(コンピュータまたは,ほかのプレイヤー)に派遣することで資源を強奪できるが,あなたが誰かの資源を狙えるのと同様に,ほかの誰かもあなたの資源を狙っている。時代の変化に争いはつきものなのだ。
ドミネーションズでは,未開拓時代から「黎明の時代」「石器時代」「青銅器時代」という流れで時代を進めることになる。時代が進むにつれて民の生活は原始的なものから近代的なものに変わっていく。また,軍事面も強化することで,投石から剣に,剣から銃にといった形で兵士達の戦い方が変化する。
ちなみに国内での配信時は「産業時代」までが実装される予定で,それ以降の時代は今後のアップデートで追加されるとのことだ。産業時代ではマシンガンや車両,飛行機が発明できるようになり,文字どおり産業革命を迎えることになる。
国は最初,なんの文明も持たないが,「鉄器時代」に突入した段階で,「中国」「イギリス」「フランス」「ドイツ」「ギリシャ」「日本」「ローマ」という7種類の中から文明を選ぶことになる。中国なら人口が増加したり,フランスなら兵士の訓練時間が短縮されたりといった具合に,各文明はそれぞれ異なった特徴を持っている。加えて,文明によって施設の見た目や,独自ユニット(日本なら「侍」)も変わるので,ここは非常に悩ましい選択になること請け合いだ。
各文明の特徴については以下に説明しておこう。
【中国】
民と防衛用兵士が増加。後者は時代に応じて変化。
【イギリス】
他国から略奪できる資源が10%増加。
【フランス】
軍隊の訓練時間が20%短縮され,同盟(ギルド)に支援してもらえる兵力が増加。後者は時代に応じて変化。
【ドイツ】
戦闘時のターゲッティング継続時間が2倍になり,再使用時間が5秒短縮。ほかのプレイヤーとの戦闘に勝利すると,兵力ダメージに10%ボーナス。
【ギリシャ】
アップグレード後,かかった費用の5%が返還される。アップグレードの残り時間が15分未満の場合は無料で即完了が可能(時代が進むごとに+5分)。
【日本】
タウンセンター(本拠地)が侵入者を遠距離攻撃するようになる。平和条約時間が25%増加。
【ローマ】
最大兵力が10%増加
●「Civ」や「RoN」に通じる要素がある
時代を進化させていくと,コロセウムやアンコール・ワット,ピラミッド,そしてタージ・マハルなど,「ワンダー」というランドマーク的なものを建造できるようになる。この要素は「Civ」「RoN」でいう遺産/偉大な建造物に相当し,建造することでさまざまなボーナスが得られる。なお,ワンダーは文明で制限されることはなく,例えば日本にピラミッドを建造したりできる。
●シンプルだがユニットに指示を与えられる戦闘システム
戦闘に出撃したユニットには,簡易的にだがターゲットを指示できる。効果時間は数秒で,一度使うとクールタイムが完了するまで再使用不可だが,ユニットが想定外のところへ行ってしまい戦闘終了まで役に立たなかったなど,スマホ向けストラテジーゲームの「あるある」な悲しい事故が起こりづらい。ちなみに,ドイツはこのターゲットの効果時間を伸ばし,クールタイムを短縮するので,「攻め」に関してはめっぽう強い文明だと思われる。
先行体験で分かった情報は以上となる。プレイした感想としては,PC向けストラテジーゲームとは大いに違うプレイフィールで,さすがにCiv IIやRoNに比べたら物足りない感じだが,好きな文明を選んで,時代を進化させていくという,かつてのBig Huge Games産タイトルで味わえた独特の面白さは,本作「ドミネーションズ -文明創造-」に少なからず受け継がれているという印象だ。ゲームに興味を持った人は,ぜひ事前登録を済ませたうえで正式配信を待っていてほしい。
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