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[TGS 2014]緻密に攻めて豪快に決めるバトルが楽しい――「FINAL FANTASY EXPLORERS」のシングル&マルチプレイを遊んでみた
本作は,さまざまなジョブのキャラクターで構成されたパーティが召喚獣と戦うというアクションRPGで,最大4人のマルチプレイに対応する。ブースにはシングルプレイとマルチプレイ用の試遊台が用意されており,今回はその両方を体験することができた。本稿では,それぞれをプレイした感触をレポートしよう。
「FINAL FANTASY EXPLORERS」公式サイト
筆者が最初にプレイしたのはシングルプレイ。ゲームは街から始まり,ここで自分のジョブを決めて,クエストを受注するという流れだ。試遊台で選べたジョブは「ナイト」「モンク」「白魔道士」「黒魔道士」「パラディン」「狩人」「時魔道士」「忍者」「竜騎士」の9種類で,筆者はナイトを選択した。挑むのは60分以内にイフリートを討伐するのが目的のクエストだ。
クエスト受注後に街を出ると,舞台となる洞窟へ自動的に移動してクエストがスタートする。このあたりはハンティングアクションゲームでよくみかけるシステムだ。
今回はシングルプレイということで,てっきり1人でクエストに挑戦するのかと思っていたのだが,始まってみれば仲間としてゴブリンとチョコボが同行してくれていた。
クエストでの基本的な操作方法は,スライドパッドで移動,方向キーで視点操作,[B]ボタンでダッシュ,[Y]ボタンで「たたかう」(通常攻撃),[X]ボタンでアイテムウィンドウの呼び出し,[A]ボタンがコマンドなどの決定となる。さらに,[L]または[R]を押しながら[A][B][X][Y]のいずれかを押すと,ジョブ固有のアビリティ(計8種類)を使える。
ナイトには敵の攻撃を防御する「ディフレクト」,ダメージを与えるとともに敵の注意を自分に引きつける「月光斬り」,一時的に回避能力がアップする「ランパード」などのアビリティが用意されていた。
イフリートの住処を目指して洞窟を進んでいくと,ゴブリンとチョコボが登場。「さらに仲間が増えるのか?」と思ったが,戦闘になったので敵ということらしい。よく見れば,仲間のキャラクターには目印がついており,区別がつくようになっていた。通常攻撃をメインにさくっと倒してさらに洞窟を進むとイフリートが登場。ここからが本番だ。
イフリートのようなボスが相手になると,通常攻撃だけのゴリ押しではとても太刀打ちできない。自然とアビリティを中心とした攻撃になるのだが,アビリティをいつどう使うかが重要になってくるのだ。
アビリティを使いながら戦っていると,画面左上に表示された「レゾナンス」の数値が上がっていき,それに応じて攻撃力や防御力が上昇する。さらに,レゾナンスが100を超えた状態でアビリティを数回使うと,さまざまな種類がある必殺技「クリスタルドライブ」が使えるようになる,というシステムになっている。
レゾナンスの数値はアビリティを使わないと徐々に減っていくので,積極的にアビリティを使っていきたいところ。しかし,アビリティはモーションが大きかったり,溜め時間が必要だったりと,クセのあるものが多いので,使いどころをあやまると敵の格好の的になってしまう。攻撃をしっかり回避しながら,間を空けずにタイミングを見極めてアビリティを使う,という戦い方が必要になるのだ。
今回は初見ということもあって,イフリートの動きが把握できず,アビリティを使おうとしては攻撃をくらう,の繰り返しで大苦戦。しかも,イフリートが使ってくる「連続拳」「猛炎の壁」「地獄の火炎」といった技をくらうと「火傷」状態になり,攻撃力が下がったり,レゾナンスの数値がどんどん下がってアビリティが使えなくなったりするのが厄介だ。なかなかクリスタルドライブが使えるようにならないのがもどかしい。
HPが少なくなり,ポーションを使おうとしたところで「地獄の火炎」をくらい,とうとうやられてしまった。……と思ったら,「復活しますか?」というダイアログウィンドウが表示された。どうやら1回復活するごとに,クエストの残り時間が3分減るという仕組みらしい。
製品版でこの仕様が導入されるかは分からないが,「3回倒れるとクエスト失敗」というように,復活回数自体に制限のある仕様よりもプレッシャーが軽く感じられた。
戦闘再開後は,慣れもあってかうまくアビリティを使えるようになり,ついにクリスタルドライブが使用可能になったというメッセージが画面に表示される。クリスタルドライブは,[L]ボタンと[R]ボタンの同時押しでリストを表示させ,その中から使いたいものを選択して発動させることになる。
今回は「巨大化」しか表示されなかったので,それを発動させたところ,文字どおりキャラクターが巨大化する。50程度しかなかった通常攻撃での与ダメージ量が数百にまで上がるほどパワーアップしたので,その勢いで一気に攻め立てて,なんとかイフリートを倒してクエストをクリアできた。
続いてのマルチプレイで用意されていたクエストは,最大4人のプレイヤーでシヴァを倒すという内容だ。今回は,ブースにいるガイドスタッフ1人と来場者3人の計4人で挑戦することに。
ほかのプレイヤーがパラディンや狩人を選んでいたので,筆者は空気を読みサポート役となるつもりで白魔道士を選択。クエスト開始後にアビリティを確認してみると,「ケアルラ」や「レイズ」といった回復系アビリティ以外にも,「ホーリー」「ウォタラ」など,攻撃用のアビリティも充実していてびっくり。……まあ,回復系アビリティだけだったらシングルプレイが相当難しくなってしまうので,考えてみれば当たり前の仕様ではある。
攻撃魔法が使えるならと,前に出て積極的に攻撃してみたところ,与ダメージはけっこう大きいが,シングルプレイ時のナイトと比べると,攻撃を受けたときの被害が大きいという印象。サポート役のイメージが強い白魔道士が前に出て死んだとなると,さすがにほかのプレイヤーに対する心象もまずかろうということで,サポート役としてほかのメンバーの回復などを行っていたら,いつの間にかシヴァが倒れてクエストクリアとなっていた。
今回試遊した内容の紹介は以上となる。
シングルプレイでは一度倒されてしまったが,今回のデモはかなりやさしめの難度とのこと。マルチプレイでは,各自が勝手に攻撃しているだけでクリアできた感じだが,きっと製品版では,一筋縄ではいかない召喚獣達がたくさん出てくるのだろう。ナイトやパラディンが相手の攻撃を引き受けて,黒魔道士が強力な攻撃魔法を繰り出し,白魔道士はパーティメンバーを回復する……といった戦術が求められそうだ。
シングルプレイを終えたときは「FFがテーマのハンティングアクション」といった印象を持ったのだが,マルチプレイではジョブによる役割分担が重要になりそうだと感じられた。
役割分担がはっきりしたマルチプレイと書くと,MMORPGやMORPGの縮小版といった印象を受けるかもしれない。しかし,今回のプレイで体験できたクリスタルドライブの「巨大化」のように,まさに攻守逆転する感覚を味わえる本作独自のレゾナンスシステムが,そこに一味違うエッセンスを加えている。
仲間と連携を取りながら緻密に攻撃を組み立てていき,時が来たら豪快に大技を繰り出して勝負を決める,というドラマチックなバトルが味わえそうなので,発売日が今から楽しみなタイトルだ。
「FINAL FANTASY EXPLORERS」公式サイト
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