プレイレポート
[TGS 2014]日本での発売日が決定した「FINAL FANTASY 零式 HD」のプレイレポート。さらに美しくなったグラフィックスでキャラクターへの感情移入度も高まる
本稿では,2011年にPSP用ソフトとして発売された「FINAL FANTASY 零式」のHDリマスター版である本作が果たしてどんなプレイ感になっているのかのレポートをお届けしよう。なお,ディスプレイを直撮りしたものではあるが,プレイムービーも合わせて掲載するので,そちらでも雰囲気を感じてもらえれば幸いだ。
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今回プレイできたのは,ゲームの比較的序盤に登場する「トゴレス要塞奪還作戦」。要塞の外壁をまわり,ゴーレムを突破して,司令部にいるシュミッツを倒した後,カトルの駆る魔導アーマーと戦うというミッションだ。使用キャラクターとなるエース,レム,セブンの3人はいずれも「生命の指輪」をはめており,常にリレイズがかかった状態になっている。このため,ゲームオーバーの心配はないが,リザーブメンバーが投入されることもない。
プレイを始めてまず驚かされるのが,当たり前だが画面の美しさだ。地面に映る木漏れ日や,日光が当たる城壁など,光の表現が生み出す空気感からして違う。ただ,背景などをよく見ると,ポリゴンやテクスチャの解像度はそれほど大きく変わってはいないようなので,おそらくライティング技術の進化によるものだろう。
そして,グラフィックスにおける最も大きな変化はキャラクター達だ。こちらはPSP版のプリレンダリングムービーで使われたモデルがベースになっているとのことで,彼らの魅力がさらに増したという印象。マントやスカートがアクションにあわせて柔らかに動いてくれるのも気持ちいい。
キャラクターモデルがほぼ別物ということで,操作感が気になる人もいるだろうが,PSP版と同じく非常に軽快に動き,技のタイミングなども変わっていないように感じられた。敵の動きについても同様で,ゲーム自体はPSP版の時点でほぼ完成していたのではないか,と思った次第だ。……と言いつつも,筆者は久しぶりのプレイということもあって,キルサイトのタイミングをすっかり忘れており,少々苦労してしまったが。
キャラクターの操作感が維持されている一方で,カメラの位置や挙動はPSP版から変更が加えられているようだ。PSP版では基本の視点が俯瞰寄りだったのだが,本作ではそれがキャラクターの目線に近い位置まで下げられ,その分臨場感が増しているという印象。右アナログスティックによる視点操作も,PSP版より自由度が高いので,視点の調整がより重要になりそうだ。
ただ,多数の敵と交錯するシーンではカメラが近すぎて周囲が確認しづらくなることもあった。カメラ周りについては今後も調整を続けるとのことなので,製品版での改善に期待したい。
グラフィックスのHD化によってキャラクター達の魅力が増したと感じるとともに,大きな変更が加えられずとも最新のタイトルとして見劣りしないゲームシステムの完成度を改めて感じられる本作。PSP版をプレイ済みであっても,触れる価値は十分にあるのではないだろうか。もちろん,興味がありながらもプレイするまでには至らなかった人にとっては,今回こそ逃さずにプレイしてほしいタイトルだ。
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FINAL FANTASY 零式 HD
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(C) 2011,2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA
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