プレイレポート
ロスサントスに帰省はいかが? 「GTAオンライン」の最新アップデート「強盗:ドゥームズ・デイ」プレイレポート
ドゥームズ・デイは,ほかのプレイヤーと協力しつつ困難な犯罪ミッションに挑み,成功すれば多額の報酬が得られるという,強盗ミッションの基本的なフォーマットを踏襲している。
だが,なぜか犯罪者達が手を組んで国家の危機を救うという,ある意味でGTAシリーズらしいぶっ飛んだ内容だ。ミッションだけでなく,さまざまな戦闘車両や乗り物,あるいは購入できる物件といった数多くの新コンテンツを含む大規模なアップデートになっている。
現在進行形で強盗稼業に精を出しているプレイヤーは多いと思うが,筆者もPlayStation 4版のGTAオンラインに飛び込んでみたので,ドゥームズ・デイのプレイレポートをお届けする。
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仲間と役割を分担し,プロの仕事を見せつける
これが「強盗」の醍醐味だ
まずは,「強盗ミッション」について簡単に振り返っておこう。これは以前のアップデートで追加されたジョブのことで,自分を含むプレイヤー達が役割を分担して,単独では到底達成できない大規模な犯罪計画に挑むというもの。クリアした暁には多額の報酬が手に入る。
プレイヤーチームは下準備のためのミッションを順序よく進めていき,最終的にはそれらで調達した乗り物や道具を駆使して,セキュリティが高い施設に襲撃を図る。GTAVの本編をプレイしていれば,主人公のマイケルやトレバーらが協力して銀行を襲った場面を思い出せるだろう。それをオンラインで行うのが,強盗ミッションである。
強盗ミッションはフィナーレに至るまでの準備が多く,長丁場になりがち。しかも複数のプレイヤーが事にあたるため,不確定要素が大きい。自分がドジを踏まなくても,仲間との連携不足が原因で失敗してしまうこともあり,個人の能力だけでなくチームワークも重要になる。通常のコンタクトミッションとは違い,チームライフが尽きると即やり直し,または終了になってしまうのも緊張感を高めている。
だが,それだけに報酬は多く,阿吽(あうん)の呼吸で,トラブルを起こすことなく成功したときの達成感は抜群だ。単なるCo-opプレイでは味わえない,「役割を分担して緻密に仕事をこなし,大きなチャンスをモノにする」という一種のロールプレイが楽しいミッションと言える。
強盗ミッションではホストとなるリーダーが自腹を切って資金を用意し,それを資材の調達や仲間への報酬に充てる。まずは下ごしらえとなる準備ミッションをいくつも経てから,ようやく大仕事となるフィナーレミッションに進めるのだが,リーダーにはそこに至るまで資金的な報酬はない。最後までクリアしないことには,金を失うだけである。こうしたリスクを抱えているだけに,最終的な報酬の分け前は大きくなるというわけだ。
メンバーの選定,それぞれに任せる役割の決定,報酬の分配などは,すべてリーダーの仕事となる。自腹を切るだけあって,リーダーの権限はかなり大きい。
当然,経験や実績が豊富なメンバーに難しい役割を任せたほうが成功率は高まる。また,準備ミッションでもメンバーには報酬が出るため,仕事の内容と報酬にさえ納得できれば,通常のミッションのように一期一会の飛び入り参加も構わない。
だが,いつ何を行うのか,誰を起用するのかはリーダー次第なので,最後まで参加できるとは限らない。こうした基本ルールは,今回のドゥームズ・デイでも同様だ。
金にしか興味がないはずの犯罪者達が
なぜかアメリカを救うために立ち上がる!
ドゥームズ・デイをリーダー(ホスト)として始めるには,拠点となる「施設」を入手する必要がある。これは以前のアップデートで追加された「クラブハウス」や「地下基地」と同じく,メイズバンクの「抵当流れ物件サイト」にアクセスして購入するものだ。
ただ,最も僻地にある最低価格の物件でも125万ドルという値が付けられている。なかなかに高価だ。メンバーとして参加するなら「クイックジョブをプレイ」でもプレイ可能なので,こちらを活用する手もある。しかし,ドゥームズ・デイは全体的に難度が高く,これくらいの物件をポンと購入できるくらいの金を稼いだ経験がないと,仲間と足並みを揃えるにも苦労するかもしれない。
施設を購入すれば,強盗用の作戦室にアクセスできるようになり,待望のドゥームズ・デイミッションを始められる。ただし,ボスやCEOといった組織のリーダーになっている必要もあり,それによって,ほかのプレイヤーを攻撃できなくなる代わりに攻撃もされなくなる「パッシブモード」が使用できない。ドゥームズ・デイのミッションを進めるうえでは,公開セッションのフリーモードで行動する場面が出てくるので,この点には注意しておきたい。
作戦室に入ると,GTAVでもGTAオンラインでもお馴染みのレスターが現れ,ある男をプレイヤーに紹介する。彼の名前は「エイボン・ハーツ」。著名な企業家であるというエイボンは,この国(アメリカ)は戦争の危機にあり,それを回避するために働くなら金をいくらでも払うという。
これまで私利私欲のために,政府組織にダメージを与えまくってきたレスターとプレイヤー達だが,金が儲かるなら話は別。エイボンが開発したスーパーコンピュータ「クリフォード」と共に,戦争の回避と大金のために暴れ回ることになるのだ。
前述のとおり,ドゥームズ・デイの基本的な流れは従来と変わらない。ただ,準備ミッションを開始するために調達作業が発生し,リーダーはフリーモードで車やヘリなどを集めなくてはならない。これはソロや招待セッションでは始められず,ほとんどの場合,見ず知らずのプレイヤーが操る戦車や戦闘ヘリが暴れているときに調達を行うことになるだろう。しかもパッシブモードが使えないから,これはもう自殺行為に近い。
セッションの状態やタイミングを見計らって,なるべく邪魔が入らないときを狙いたいところだ。必要なものを入手すると,ほかのプレイヤーにそれが通知される点も含めて,ボスやCEOに就くと開始できるジョブに近いという印象を受ける。これらに慣れていれば,比較的スムーズに進められそうだ。
そのほか,通常の強盗では規定の人数(大概は4人)が揃わないと開始できなかったミッションが,2人からでも始められたり(ただし,難度は上がる),難度がノーマルとハードしか選べなくなった。さらに強盗中のみ防御力が上昇する戦闘服の効果がなくなり,敵の耐久力も強化されているようだ。全体的にシビアになっているので,覚悟したほうがいい。
経験豊富なプレイヤーでも苦労している人が多いようで,コンテンツの位置づけとしては「ロックスターからのさらなる挑戦」といったところだろう。
ミッションの内容としては,第一幕から二手に分かれての潜入と回収任務あり,空飛ぶ車での空中戦あり,さらにステルス戦闘からの大立ち回りとバラエティに富んでいる。出現する敵も多く,攻撃もかなり激しい。調達ミッションから考えると,リーダーにはなかなかの長丁場だ。これまでの強盗ミッションに慣れている人も,いい意味で新鮮,かつ厳しい戦いを余儀なくされるのではないかと思う。
筆者もドゥームズ・デイに挑んでみたが,ほかのメンバーの力を大いに借りつつ,最初の「データ漏洩」のフィナーレを迎えるのが精一杯だった。現在のプレイヤーランクや装備の充実度から考えると,これ以上のミッションに挑むのはかなり難しそうだ。
しかし,それだけにGTAオンラインをやり込んだプレイヤーには“挑戦しがい”があるはずだ。これまでに蓄えた経験や資産をぶつける絶好の機会ではないだろうか。
強盗のほかにも,さまざまな新要素あり
ロスサントスにお帰りなさい!
冒頭で触れたとおり,今回のアップデートでは航空機や戦闘車両,あるいは武器を装備した車なども追加されている。これらはドゥームズ・デイを進めるうえで使うことになるが,購入すればフリーモードや一部のミッションでも使用可能だ。
個人的には某映画で見たことがありそうな「デラックソ」が気なるところ。実際に空も飛べるので,ぜひ手に入れたいと思う。
もちろんスポーツカータイプの車やコスチュームなども追加されているが,新たにラジオ局「Blonded Los Santos 97.8 FM」がラインナップに加わったのも嬉しい。新しい音楽をかけて車を飛ばすだけでも,新鮮な気持ちでプレイできるのだ。
実は,筆者はXbox 360版の発売当時にGTAオンラインをプレイしていたが,長くブランクのある人間だ。近年のGTAオンラインにはすっかり疎くなっており,久しぶりにロスサントスに戻ってきたところ,その変わり様に驚いてしまった。街並みこそ変わっていないが,継続的なアップデートによって“できること”が大幅に増えていたのだ。
例えば,当時から「いつ実装されるのか?」と話題になっていた強盗ミッションはもちろんのこと,クラブハウスを買ってバイカー集団を立ち上げられたり,地下基地で武器を密造できたり,非現実的なコースを走る「スタントレース」だったりと,アクティビティの内容を追うだけでも大変だった。持っている知識が「切望の入り江(ミッション)を回せばいいんじゃないの?」というあたりで止まっていたので,まさに浦島太郎状態。これを書いている段階でも,すべてをプレイしたというわけではない。
だからこそ,「もう何年も立ち上げていないけど,『強盗』って結局,どうなったの?」といった筆者のような人ほど,現在のGTAオンラインをオススメしたくなる。かつての知識がそれなりに役立つうえ,とても新鮮な気持ちでロスサントスを満喫できるはずだ。
今回のドゥームズ・デイを含むアップデートは無償で行われているので,ソフトを持っていれば,すぐに大ボリュームのロスサントスに戻ってこられるのも嬉しい(PS3版とXbox 360版のアップデートは終了している)。
年末年始は腰を据えてゲームを楽しむ絶好のタイミングだ。GTAオンラインをプレイしたことがある人もない人も,この機会にロスサントスを訪ねて,悪行三昧を満喫してみてはいかがだろう?
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