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いよいよ稼働開始となった「パズドラZ テイマーバトル」。モンスターチケットによる新たな遊びを取り入れた,「パズドラ」シリーズ最新作がアーケードに登場
第一報でもお伝えしたとおり,本作はニンテンドー3DS用ソフト「パズドラZ」の世界観をベースにしたカードバトルゲームだ。プレイヤーは「テイマーバトラー」となって,筐体から配出されるカード「モンスターチケット」を使い,CPUの操るライバルテイマーと戦いを繰り広げていく。基本的にはキッズ向けのタイトルではあるものの,一体どんなゲームなのか気になっているパズドラファンも少なくないはず。
本稿では,事前に開催されたメディア向け体験会でのプレイレポートを,開発プロデューサー・山口健太郎氏の解説と共にお伝えしていこう。
「パズドラZ テイマーバトル」公式サイト
アレンジが加えられた対戦風バトルシステム
自分と相手が,それぞれが3体ずつモンスターを出して,パズルでバトルをするという本作。まさに「パズドラ」シリーズらしいゲームシステムだが,ここに本作の大きな特徴の一つがある。
キッズ向けアーケードゲームのバトルシステムといえば,これまではジャンケンやオートバトルなど,どちらかといえば運任せなものが多かった。しかし山口氏によれば,本作の場合,パズルの腕がしっかりと勝敗に影響するようになっているという。もちろん個々のモンスターの能力,レベルなどの影響は大きいが,多少の差であればパズルの腕で覆すことも可能。つまり 「パズル&ドラゴンズ」(iOS / Android,以下,パズドラ)や,ニンテンドー3DSのパズドラZでパズル力を鍛えたプレイヤーは,少なからずアドバンテージがあることになる。
選択はタッチ操作,決定は筐体の黄色いボタンで行う。ボタンはどちらを押してもいい |
ゲーム開始前に手元のスキャンカメラにモンスターチケットを乗せると,そのモンスターがゲームに登場。3体に満たない場合は,モンスターがレンタルされる |
一方で,本作ならではの要素も,もちろん用意されている。バトルはターン制ではなく,相手がテイマーバトラーの操るモンスターという設定であるために,のんびり大コンボを考えている間に,敵が攻撃してくることも起こりえるわけだ。このため,コンボよりスピードを重視する戦略も重要になる。ここは先に稼働している「パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―」にも通じる部分といえるかもしれない。
選択したライバルテイマーとのバトルがスタート。キャラクターによって使うモンスターやランクなどは異なっている |
対戦中の相手の思考時間やドロップは画面の上側に表示される。ライバルと戦っている気分が高まる演出だ |
バトル中のモンスター達は,攻撃を担うと同時に,プレイヤーの盾にもなってくれる存在だ。モンスター達を倒せばテイマーに直接ダメージを与えられるようになり,どちらかのHPを先に0にするか,制限時間終了後に残ったHPの量で勝敗が決まる。なおモンスターは一度倒されてしまっても,回復ドロップを消すことで復活させられる仕組みだ。
ちなみにバトル中に出現するドロップは1回の戦闘で3色+回復の4種類のみとなっているので,本家パズドラよりもコンボをつなげやすい。初心者でもコンボの醍醐味を味わいやすい配慮といえるだろう。
モンスターチケットとZボーナスが作る新たな遊び
バトルシステムと並んで,本作のもう一つの大きな特徴が「モンスターチケット」だ。
ゲームのプレイ後に筐体より配出されるこのチケットは,内蔵されたプリンタによってその場で印刷されるもので,例えば勝利した相手が持っていたモンスターを1体選んでチケットにしたり,バトルを経て成長したモンスターを改めてチケットにしたりできる。あるいは入手したエッグからランダムに誕生する新規のモンスターを選ぶこともでき,つまりプレイヤーが欲しいモンスターをチケット化できるわけだ。
そして入手したモンスターチケットは,次回以降のプレイで筐体に読み込ませれば戦力として使える。なお,プレイヤーデータが保存できる「テイマーカード」(別売)を使ってゲームをプレイしていれば※,モンスターチケットにはプレイヤーの名前もプリントされる。テイマーカードの詳細は後述するが,このプレイヤー名入りのモンスターチケットは,「バトルモード」でほかのプレイヤーが使用した場合,能力が十分に発揮されないようになっている。つまり,友人とのトレードなどには向かない仕様というわけだ。
※テイマーカードがなくても「エキシビションモード」は遊ぶことができる。
さて,そのZボーナスのシステムについて説明しておこう。
これは最近のキッズ向けアーケードゲームでトレンドとなりつつある,「カードの一部を切り離して使える」というフィーチャーだが,本作においてはゲーム中に用いることでさまざまな特殊効果が得られる,ブースト機能として用いられている。効果はチケットの色によって違い,バトル時に効果を発揮する赤色の「バトルボーナス」,モンスターを進化させるのに必要な青色の「チップボーナス」,さらにより強力なさまざまな効果をもたらすレアチケットも存在するらしい。それぞれチケット1枚につき一度のみ発動できる形だ。
なおZボーナスの内容は,チケットに描かれたモンスターとは関連性がなく,ランダムに付与される仕組みなので,例え使わなくなってしまったモンスターであっても,Zボーナスが残っている限りは,後々生きてくることもあるわけだ。
また,ほかのプレイヤーの名前が書かれたチケットであっても,Zボーナスについては変わらず効果を発揮するので,例えばピンチになったとき,友達の持っているチケットのZボーナスを使って切り抜けるといったことも可能。この部分においてはトレードの余地を残している。
チケットを切り取るという仕組みは,コレクション要素として考えた場合にはマイナスと感じられる部分が少なくないが,これまでのロケテストにおいては,とくに子供達が積極的にZボーナスを活用し,遊んでいたと山口氏は語っていた。
チケットの手持ちが少なかったり,もっと種類がほしいという人には,ゲームプレイ後のクレジットの追加で入手可能なモンスターチケットをすべて入手できる仕組み,さらにランダムに配出されるモンスターチケットだけを購入する「エッグモード」も搭載されている。これらを使ってチケット増やし,どんどん戦力として投入していくのが本作ならではの楽しみ方というわけだ。
テイマーカードで,より深く遊ぶ「パズドラZ テイマーバトル」
ゲームをより深くプレイするためのテイマーカードについても,少し詳しく紹介しておこう。
テイマーカードは,本作の設置店などで購入できる専用の非接触型のICカード。筐体左のセンサーに乗せて使用することで,プレイヤー名とテイマー情報,モンスターの成長・進化,召喚モンスターのコレクションといったデータが保存できる。
このカードがあれば,最強のテイマーバトラーを目指す「バトルモード」に挑戦可能となる。価格は一枚あたり500円(税込)で,記録回数は400回。もちろん記録回数に達した古いカードは,新規のカードにデータの引き継ぎが可能だ。
なお6月28日からは,全国の設置店にて記録回数が50回に制限された「おためしテイマーカード」が,小学生以下のプレイヤーに無料配布されるキャンペーンが予定されている。
また稼働開始時点では,プレイヤー同士の対戦は用意されていないが,将来的には筐体をリンクさせることで,対戦プレイに対応することも難しくないという。山口氏によれば,「シーズン00」のCPU戦で,まずゲームの感覚を掴んでみてほしいとのことだった。今後のアップデートにも期待しておこう。
「パズドラ」シリーズのパズルと,モンスターを育てる面白さを踏襲しながらも,モンスターチケットによる新たな遊びを加えることで,アーケードゲームとして再構築が行われた本作。タッチパネルによる操作も良好で,筆者としても遊びやすく感じられた。エキシビションモードであれば,テイマーカードなしでもプレイは可能なので,「パズドラ」シリーズファンは一度はプレイしてみることをオススメしたい。
「パズドラZ テイマーバトル」公式サイト
※ニンテンドー3DSは任天堂の商標です。
- 関連タイトル:
パズドラZ テイマーバトル 覚醒
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