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稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート
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印刷2014/03/08 16:25

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稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート

 「BitSummit 2014-京都インディーゲームフェスティバル-」初日の2014年3月7日,comcept代表の稲船敬二氏による特別講演が行われた。最近の稲船氏と言えば,Kickstarterで大反響を呼んだ「Mighty No.9」が話題だが,制作状況はどうなっているのだろうか。氏が監修する新作も発表されたトークの模様をレポートする。

comcept代表 稲船敬二氏
画像集#007のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート


手触りにこだわる「Mighty No.9」


インティ・クリエイツ代表 會津卓也氏
画像集#005のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート
 登壇したのは稲船氏と,インティ・クリエイツ代表の會津卓也氏だ。
 注目の「Mighty No.9」の開発について,稲船氏は「順調です。インティ・クリエイツとはカプコン時代から一緒にゲームを作っていますが,すごいパワー」「フォーラムからも意見が出てきて,新しいゲーム作りができている」などと語った。
 そうなると少し気になるのは,ユーザーの声を聞き過ぎて失敗するパターンだが,これについては「フォーラムの意思を反映する回路はできているけれど,言われたことをなんでもやるわけではない」と断言。會津氏も「リリース前からユーザーのご意見を聞けるのはとてもありがたい。とはいえ,作品そのものは,ほとんど全部稲船さんの判断の塊」と語った。

 また,「稲船氏は“看板”で,開発にはほとんど関わっていないのでは」という憶測に対して,稲船氏は「基本的に,自分はすごく口出しするほうです」「細かいところは任せていますが,大きな舵取りはリーダーとしてしっかりやらせてもらっている」と否定。會津氏も「フォーラムからの意見がゲームに反映できるのも,稲船さんのコンセプトが中心に大きくあればこそ」と説明した。

 壇上では,以前D.I.C.E. Summitで公開された製作過程ムービーのロングバージョンも披露された。これによると,稲船氏は月に1回程度,まとまった時間ロムをプレイして意見を出しているほか,週2回の来阪時にもチェックを行っているとのこと。
 稲船氏は「7万人のバッカー(出資者)に対する責任も背負っているから,普段より遠慮なく意見を出している」「よりスピーディなアクションとして,手触りにこだわっている」と語った。

画像集#001のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート


新作は社内インディーゲーム?


 ここで,稲船氏とインティ・クリエイツが開発しているのは「Mighty No.9」だけでないことが明かされ,ニンテンドー3DS用ソフト「蒼き雷霆 ガンヴォルト」(以下,ガンヴォルト)が発表された。
 ということで,壇上には開発を担当するインティ・クリエイツの副社長,津田祥寿氏が登場。津田氏はかつてカプコンに勤務しており,稲船氏の下で「ロックマンX2」「ロックマン7」を作っていた人物である。

画像集#004のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート

 新作となる「ガンヴォルト」は,「ハイスピード,ハイテンション,そして厨二心をくすぐるライトノベル的世界観を持った2Dアクション」であり,名前の通り,主人公であるガンヴォルトがガン(銃)で敵をロックし,ヴォルト(電撃)を流して爽快に倒すゲームとしてデザインされているという。
 ムービーを見ると難しそうなゲームに思えるが,「2Dアクションプレイヤーの間口を広げたい」という意図のもと,初心者でもクリア可能なシステムを採用している」とのこと。一方で上級者向けのモードもあるようで,「何度でも楽しんでもらえるゲーム」だと津田氏は語った。

インティ・クリエイツ 副社長 津田祥寿氏
画像集#006のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート
 となると,ここにどう稲船氏が関わっているのかという話になるが,ここにはちょっとした歴史があるそうだ。ガンヴォルトはもともと津田氏が個人的に思い立ち,空いた時間を使って1年半ほどかけてコツコツと開発してきた,いわば「社内インディーゲーム」だった。なので「いざ本格的に動くことになって,社内会議で予算表がどうのという話になったが,予算表がそもそもなかった」という。
 そんな企画だったので,インティ・クリエイツもこれをどう売ったものか悩み,「稲船氏に相談してみよう」ということになったとのこと。作品を見た稲船氏は「売り方以前に,現状でこのゲームは古臭い」と手厳しい判断を下したが,「だからダメ」ではなく,「だから稲船がアクション監修をしよう」ということでまとまったのが,「ガンヴォルト」に稲船氏が関わることになった経緯だそうだ。

 これについて稲船氏は「基本部分は良かった。津田が作るアクションに文句はない。でもスピード,ストップのバランスが悪くて,もっとスピーディにする必要があった。今では良いスピーディさ,カッコ良さになった」「制作チームにがっつり入ったわけではないが,好き放題言わせてもらった」と語った。
 「ガンヴォルト」は日本と北米のニンテンドーeショップで,今年の夏頃発売予定とのこと。詳しくはこちらの記事も確認してほしい。

画像集#002のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート 画像集#003のサムネイル/稲船敬二氏が「Mighty No.9」と,新作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」の開発エピソードを語ったBitSummit 2014の講演をレポート


メジャー感のあるインディーズ・ゲームを


 最後に稲船氏は,「インディーズでも,ちょっとメジャー感のある,強い形のゲームを目指しています。でもそういうゲームを作れる会社は少ない。インティは,そういう数少ない会社だと思っているので,しっかりした,メジャー感のあるインディーズゲームをやっていきましょう」と締めた。
 ……と思ったのだが,會津氏が「予算規模はインディーズです」と補足すると,稲船氏もしみじみと「そうだね」と同意していた。なんにせよ,今後も「Mighty No.9」と「蒼き雷霆 ガンヴォルト」からは目が離せないだろう。

「蒼き雷霆 ガンヴォルト」公式サイト

「Mighty No.9」公式サイト

  • 関連タイトル:

    蒼き雷霆 ガンヴォルト

  • 関連タイトル:

    Mighty No. 9

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