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「スペランカー」とM.S.S Projectがコラボしたスマホアプリ「M.S.SPELUNKER」が登場。実現までの経緯などをM.S.S Projectのメンバーに聞いてみた
「M.S.SPELUNKER」は,Tozai Gamesから配信中の「まいにちスペランカー」(Android / iOS)をベースに,M.S.S Projectメンバーのアイデアを取り入れたアレンジ版となっている。また,ゲーム中のBGMには,M.S.S Projectの楽曲を8bit調にアレンジしたものが使用されている。
ベースとなっている「まいにちスペランカー」は,シリーズの中でもとくに多くのゲーマーに支持されているファミコン版をリメイクしたもの。
グラフィックスはもとより,自分の身長程度の高さから落ちたり,コウモリのフンに当たったりしただけでやられてしまうという“虚弱体質”がしっかりと再現されている。
とはいえ,コンティニューやオンラインランキングなどの機能が追加されるといった現代風のアレンジも加えられており,アクションが得意でない人でも遊びやすいシステムになっている。もちろん,これらの機能は「M.S.SPELUNKER」でも採用されている。
「M.S.SPELUNKER」公式サイト
Android版「M.S.SPELUNKER」ダウンロードページ
iOS版「M.S.SPELUNKER」ダウンロードページ
「まいにちスペランカー」公式サイト
「M.S.SPELUNKER」では,プレイヤーキャラクターをM.S.S Projectのメンバー4人から選べるようになっており,それぞれが以下のような特殊能力を持っている。
FB777: エネルギーが減らない |
KIKKUN-MK-II: 基本無敵(※落下を除く) |
あろまほっと: アイテム無限 |
eoheoh: 隠しアイテムの場所が分かる |
たとえば,「KIKKUN-MK-II」は基本無敵だが,ちょっとした段差から落ちたらミスになる点は同じ。ミスの原因は落下判定によることが多いので,死にまくるのは変わらず,コウモリやドグマが出てきたときに楽になるといった程度である。
「あろまほっと」の特殊能力はアイテム無限だが,爆弾やフラッシュを使ったときにはエネルギーを消費する。調子に乗って使いすぎると,エネルギー切れになってやられてしまうのだ。
そのほか,エネルギー無限の「FB777」は時間切れを心配せずのんびりプレイできる,「eoheoh」は隠された宝箱の場所が分かるのでゲームを有利に進めやすい,といった感じで,反則級にゲームが簡単になるほどではない。
つまり「M.S.SPELUNKER」は,トライ&エラーを重ねて攻略するという基本スタイルはそのままに,「プレイヤーが上達しないと先に進めない」難度の高さを,若干和らげたバージョンというわけだ。あくまでも若干だが。
今回4Gamerでは,M.S.S Projectのメンバー4人に,コラボの経緯やゲーム実況についての話を聞いてきたので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
まずは今回,「M.S.SPELUNKER」の企画が実現した経緯を教えてください。
KIKKUN-MK-IIさん:
もともと僕らは「スペランカー」が好きで,「みんなでスペランカー」の実況動画をアップしたり,ニコニコ超パーティやニコニコ超会議で「スペランカー」の実況をやったりしていたんですね。
FB777さん:
それをTozai Gamesの皆さんが見てくれていて,「まいにちスペランカー」のプロモーション番組「スペランカー通信」に起用していただいたんです。
4Gamer:
「M.S.SPELUNKER」はもともと,「スペランカー通信」の中のネタだったんですよね。
FB777さん:
そうです。「スペランカー通信」の制作に関わった,チームしてくべ(SiteQube)のドグマ風見さんがサプライズで用意してくださったんですが,そのときは完全にウソ画像だったんですよ。でも,意外と視聴者の反響が良かったんです。
KIKKUN-MK-IIさん:
あのとき流れた視聴者のコメントでも「やってみたい」という声が多くて。それが発端で,Tozai Gamesさんが本気になったんじゃないかと。
4Gamer:
その「M.S.SPELUNKER」が完成して配信が始まりましたが,今の率直な気持ちを教えてください。
KIKKUN-MK-IIさん:
自分達がゲームのキャラになるなんて驚きですよね。そもそも,目標どころか考えたことすらありませんでしたから,本当に嬉しいです。ゲーム実況をやっていてよかったと思います。
あろまほっとさん:
普通に生活していたら,ゲームに自分のキャラが出るなんてあり得ないですよね。まさに感無量です。今回のコラボの実現で,ゲーム実況に新しい境地が開けたんじゃないかとも感じています。
eoheohさん:
「M.S.SPELUNKER」では,キャラに特殊能力を付けたいという希望を僕らから出したのですが,Tozai Gamesさんは快諾してくださいました。普通ではない僕らの「スペランカー」として「M.S.SPELUNKER」が世に出たことが嬉しいです。
FB777さん:
僕らは,小さい頃からゲームばっかりやってきたような人間ですが,「まさか自分がゲームになるとは!」という驚きと喜びがあります。「M.S.SPELUNKER」では,僕らが作った音楽を8bit化してBGMにしたり,eoheohが言うようにゲームの内容自体にも関われたりと,貴重な体験ができました。
4Gamer:
「M.S.SPELUNKER」の話題から少し離れますが,皆さんの活動についても話を聞かせてください。ゲーム実況だけでなく,音楽制作などの活動もしていますが,あらためてM.S.S Projectはどのような活動をしているユニットなのかを教えてもらえますか?
FB777さん:
強いて一言で表すなら,M.S.S Projectはゲーム実況・音楽制作エンターテイメント集団という感じです。最近は小説も書いているんで,もう何をやっているか分からない集団ですけど(笑)。
KIKKUN-MK-IIさん:
そもそも,最初期のヒットが料理動画ですからね。肉だけ何十種類も入れたカレーを食べるだけという動画(笑)。当時はその数字だけが伸びていたという状態でした。
あろまほっとさん:
「カレーの人」って呼ばれるくらい(笑)。
KIKKUN-MK-IIさん:
カレー動画は1回しかやってないんですけどね(笑)。
4Gamer:
M.S.S Projectの皆さんは,どういった経緯でゲーム実況を始めたんですか?
KIKKUN-MK-IIさん:
もともと,僕とFB777は一緒に音楽をやっていたんですが,4年くらい前にゲーム実況がはやっているらしいってことを知って,ニコニコ動画に実況動画を投稿したのが始まりです。
「オレ達,ゲーム好きだし,きっと評判になる!」と思っていたんですが,最初は全然ダメでした。まさに「コテンパンにやられた」という感じでしたね。
1本めを投稿した時点で「こりゃダメだな」ということが分かってしまったんですが,3本分撮っちゃったから,「コレジャナイ感」を感じつつも,残りの2本もアップしたんですよ。
4Gamer:
そこで「ゲーム実況はもうやめよう」とはならなかったんですか? 音楽活動をやっていたのであれば,無理に続ける必要はなかったわけですし。
FB777さん:
素直に音楽をやっていればよかったんでしょうけど,当時は,音楽よりもゲーム実況のほうが気軽だと思ってしまったんです(笑)。
そこで4本めからは,僕の高校時代の友人である,あろまほっととeoheohを加えて,4人で活動していくことになりました。これが,ゲーム実況ユニットとしてのM.S.S Projectのスタートですね。
KIKKUN-MK-IIさん:
あろまほっととeoheohは,当初は正式メンバーという感じじゃなかったんです。
eoheohさん:
最初は巻き込まれた感が強かったですね。
KIKKUN-MK-IIさん:
いつの間にか4人全員がしゃべるようになりましたけど,最初は「FB777と僕がしゃべるから,2人はとりあえずゲームやってればいいよ」って感じで。
あろまほっとさん:
まったく面識なしの状態で,顔も知らないまま(笑)。
KIKKUN-MK-IIさん:
そうそう。とくにあろまほっとと僕は最初の半年くらい,Skype上で話したことしかなかったんです。
ろくな挨拶もせず声しか知らない状態で,「じゃあ,一緒に実況やりましょう」って,実況動画を何本も撮っていました。今考えると無謀ですよね(笑)。
FB777さん:
ただ,その状態のカオスなゲーム実況がうまくハマったんですよ。M.S.S Projectとして,音楽やボーカロイド動画の投稿もしていたんですが,とくにゲーム実況が盛り上がるようになったんです。
KIKKUN-MK-IIさん:
ゲーム実況動画のオープニングでは,そのとき取り上げるゲームに合わせて,僕らが勝手に想像して作った曲を流すようになりました。
4Gamer:
それが普通の実況プレイヤーとは違う,M.S.S Projectとしての独自性が出た部分だったのかもしれませんね。
KIKKUN-MK-IIさん:
ゲーム実況を観に来た人に,僕らの曲を無理矢理聴かせていた感じですけどね(笑)。
4Gamer:
メンバーの皆さんは,それぞれどういった役割を担当しているんですか?
KIKKUN-MK-IIさん:
僕は「お騒ぎ」担当で,いちばんうるさくてウザい奴です(笑)。音楽的には,ギターを弾いたり,曲を作ったりしています。
あろまほっとさん:
僕は何やっているかな……ゲームしています!
eoheohさん:
僕もゲームしているだけですね。
FB777さん:
僕は作曲担当です。楽器はショルダーキーボードを弾いています。
本人達からは言いづらいかもしれないので補足すると,あろまほっとはツッコミ担当で,ゲームでは人を陥れるようなプレイが得意ですね。eoheohは動画の編集をやっています。また,僕らは書籍も出させてもらっているのですが,eoheohはそこでもかなり精力的に関わっています。
4Gamer:
皆さんがゲーム実況で重視していることは何ですか?
FB777さん:
ゲーム実況って,人それぞれだと思うんですよ。ものすごくうまいプレイを見せる方がいれば,ものすごい知識を披露する方もいらっしゃいます。
その中で僕らは,ゲームを楽しんでいるところを見せることを重視しています。そうした表現は,音質や画質にこだわればこだわるほどいいものになりますから,きちんと配慮しています。
KIKKUN-MK-IIさん:
まずは音声ですよね。とにかく聞き取りやすい動画にすること。そういう意味では,僕らの声質がバラバラなのは良かったと思います。
あろまほっとさん:
根幹にあるのは,やはり友達と楽しく遊んでいるところを見せることですよね。それが僕らの実況スタイルですし。
eoheohさん:
何より,ゲームを楽しむ気持ちが皆さんに伝わることが大事ですから。
4Gamer:
なるほど。自分達が楽しいという気持ちと,それを視聴者に伝えるための配慮が大切なのかもしれませんね。
それでは最後に,「M.S.SPELUNKER」に興味を持った人に向けてメッセージをお願いします。
FB777さん:
「スペランカー」は難度の高いゲームですが,それ以上に昔のゲーム特有の面白さがあります。それをぜひ感じていただきたいです。
KIKKUN-MK-IIさん:
この機会に,「スペランカー」という面白いゲームをぜひ知って,実際に楽しんでいただきたいですね。
eoheohさん:
もともと「スペランカー」を知っているという人でも,「M.S.SPELUNKER」は少し違った仕上がりになっているので,新鮮に楽しめると思います。ぜひプレイしてみてください。
あろまほっとさん:
「スペランカー」は30年近く前のゲームですから,今となっては知らない人も多いと思います。ある意味リバイバル的なところがありますが,こうして新しく生まれ変わったゲームを,昔から「スペランカー」を知っている人も,今回初めて知った人も,ぜひ遊んでみてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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