プレイレポート
「ロードス島戦記オンライン」にプレイアブルの「エルフ」がいよいよ登場。新クラス「シャーマン」のプレイレポートを掲載
原作小説で指折りの人気キャラクター「ディードリット」と同じ種族のエルフが実装されるということで,これを待ち望んでいたファンは多いのではないだろうか。今回,実装に先立ってゲームオンにてシャーマンのテストプレイをしてきたので,そのプレイフィールを紹介しよう。
なお,テストプレイ時のクライアントは,まだ一部のグラフィックスが韓国版のままだったので,日本で実装される内容とは少し異なるとのこと。その点,ご了承願いたい。
呪いを解く方法を探すために森を出た,エルフのシャーマン
今回のアップデートで実装される新キャラクターは,エルフのシャーマンで性別は女性だ。ディードリットを想像するファンも多いと思うが,シャーマンはレイピアではなく,弓と精霊魔法を使って戦う,ある意味エルフのイメージとしてはオーソドックスなキャラクターとなる。
彼女は,30年前に勃発した「魔神戦争」に出陣したときに,魔神から呪いを受けている。魔神戦争後はエルフの森で暮らしていたが,不穏になってきた人間界の情勢を調査するため,そして自らにかけられた呪いを解く方法を探すために森から出てきた――というのがシャーマンのバックストーリーだ。
シャーマンはメイン武器として弓を装備し,防具は布服を着用する。前述の通り,弓矢と精霊魔法を併用して戦うことになるのだが,攻撃手段としての弓は非常に使い勝手が悪く,これで戦っていくのは無理,と断言してしまってもいい。射程こそ長いが,攻撃後のディレイが長すぎるうえ,攻撃力も低く,物理遠距離職としてみると,かなり厳しい印象を受けた。
なので,シャーマンを使うのならば,攻撃手段は精霊魔法をメインとしたほうが良さそうだ。マジックユーザー系の魔法に比べれば威力は低いものの,弓とは比べものにならないほどのダメージを与えられる。装備品などでMPを補強しながら,魔法を使ってレベルを上げていこう。
なおシャーマンは,レベル10になると風の精霊シルフ,レベル16になると生命の精霊を召喚するスキルが習得可能になる。精霊は一度喚べば存在し続けるが,敵の攻撃を受けてLPがゼロになると消えてしまう。もちろん,任意に喚んだり戻したりも可能だ。なお,2種類の精霊を同時に喚ぶことはできない。
詳細は後述のエレメンタリストの説明で紹介するが,シルフの魔法攻撃力はシャーマン自身を若干上回るので,レベル10になったらシルフを召喚できるようにして,育成の手助けとしたいところだ。
精霊の力を借りて二人三脚で冒険するエレメンタリスト
エレメンタリストは,召喚魔法が強化されるシャーマンの正統的な上位クラスだ。武器は弓,胴防具はシャーマン同様に布服となる。習得できるスキルは,主に攻撃魔法,LP回復魔法,召喚魔法の3系統で,召喚魔法の精霊に関するスキルの数が大幅に増加している。
攻撃魔法は,風属性と水属性のスキルを習得でき,またチェインスキルとして土属性魔法を扱える。これらは,低レベルのスキルであればシャーマンでも習得できるが,エレメンタリストは,より上位レベルのものが扱えるようになり,戦闘力は大きく上がっている。
そしてLP回復魔法だが,その効果を単体で見るとプリーストをはるかに上回る。ただし,無詠唱で連続使用ができるプリーストの単体回復魔法と違い,こちらには詠唱があり,さらに4秒のクールタイムが存在する。パーティ全員を回復できる回復魔法や蘇生魔法は覚えられず,また,とっさに味方のLPを回復させるということも難しいだろう。とはいえ,モンクよりもヒーラーとしての適性はあるので,サブヒーラーとして運用する道はありそうだ。
エレメンタリストの召喚魔法は,シャーマンと同様に,風の精霊シルフと,生命の精霊の2種類を召喚できる。シャーマンと異なる最大の特徴は,精霊自身が使うスキルを多く習得できることだろう。
当然,スキルを覚えさせていけば精霊の能力はぐっと上がるが,風の精霊と生命の精霊の両方のスキルを全部覚えさせるというのは,スキルポイント的に無理がある。どちらか一方を集中して育てていくのが現実的だ。
そのスキルの中には,必殺技とも言える強力な効果を持つものがある。これらは「スピリット・アウェイクニング」というアクティブスキルで,エレメンタリストが任意に発動できるものだ。スキル自体は即発動するので,ここぞという時に使うといいだろう。そのほかにも精霊の力を一時的に強化できるバフスキルなどもあるので,うまく使っていけば大きな戦力となるはずだ。
ただひとつ注意しなくてはならないのが,精霊のLP回復だ。というのも,精霊のLPはエレメンタリストのLP回復魔法「ヒール」でしか回復しないからだ。しかも,残りのLPを確認できるのが精霊の上にある小さなバーでのみで,見逃しやすい。LPやスタミナのほか,使用できるスキルなどが確認できるウィンドウやアイコンなどが欲しいところだ。
続いて,風の精霊シルフの特徴を紹介しよう。シルフは,自身の精霊魔法を使って攻撃を行うタイプだ。エレメンタリストが攻撃した敵を一緒に狙い,魔法で攻撃し続ける。魔法の威力はエレメンタリストの魔法よりも若干高く,しばしば敵のヘイトを奪ってしまうので気を付けたい。もちろん,それを利用して風の精霊をオトリや壁役として使うのもアリだろう。
今回のテストプレイでは,生命の精霊を使うことはできなかったが,その概要をスタッフから確認できた。
生命の精霊は,名前のイメージどおり回復などでエレメンタリストをサポートするタイプの精霊だ(※)。LP回復のほかに,ダメージを一定値までカットするバリアなども使用できて便利なのだが,あくまでその対象はエレメンタリストだけとなっている。つまり現状では,ほかのメンバーをあまりサポートできないため,パーティでの貢献は難しいと言えるだろう。
※テストプレイ時は敵に対して攻撃しなかったが,7月29日現在,攻撃するように調整されたとのことだ
ちなみに,なぜ生命の精霊がユニコーンの姿をしているのかについてだが,実は原作でも姿の描写はされていない。TRPGにおける設定で,生命の精霊は輝く白馬の姿をしており,ユニコーンと関係があるのでは……という説があるそうで,本作ではそれをもとに開発元と協議した結果,このユニコーンの姿を採用したのだという。
エレメンタリストには,自分以外の精霊をコントロールするという,ほかのクラスにはない面白さがある。しかし,ソロであればとくに問題ではないのだが,パーティプレイ時には,風の精霊シルフを召喚して,ようやくサブアタッカーと言える状態だ。ヒーラーとしてもプリーストの代わりを務められるほどではなく,何とかサブヒーラーになれるかというくらいで難しい立場のキャラクターのように思える。要は,エレメンタリストでなければならない,という強烈な個性や能力がないのだ。どの役割もそこそこはこなせるが,専門職には敵わない,器用貧乏なクラスと言えるだろう。
加えて,生命の精霊を育てているエレメンタリストについて,厳しめに述べるとするなら,どの役割も務まらないため,現時点でパーティでの存在意義がかなり微妙となる。今後の調整による改善に期待したいところだ。
精霊魔法を捨てたレンジャー。扱いやすい遠距離物理攻撃の特化DPSに
シャーマンのもうひとつの1次クラスであるレンジャーは,精霊魔法を捨て,弓による物理攻撃に特化したクラスだ。正確には精霊魔法を完全に捨てたわけではなく,弓に精霊の力を付与して属性ダメージを与える設定となる。
遠距離物理特化のクラス,つまり弓の使い勝手が上がったのかと通常攻撃をしてみれば,残念ながらその遅さはシャーマン譲り。なんてことだ! と思いきや,スキルを使ってみるとその評価は一変する。
レンジャーの使いやすさをもっとも表しているのが,攻撃スキル「ペネトレイトアロー」と,その使用後に100%の確率で発動するチェインスキル「ウィンドアロー」だ。
ウィンドアローが発動すると,ペネトレイトアローのスキルアイコンが一時的に,ウィンドアローのものに置き換わる。ウィンドアローは,この一定時間でしか使えないスキルだが,消費MPがゼロ,スキルディレイもゼロという信じられないほどの高性能だ。これを交互に連打しているだけで,あっという間に大ダメージを与えられる。
このほかにも,大ダメージを与える攻撃スキル「ブレイクダウン・アロー」と,そのチェインスキルでダメージを与えつつ移動速度を低下させる「アイスニードル」,そして風属性の継続ダメージを与える「ストームアロー」を詠唱なしで次に発動可能な効果が得られる,ペネトレイトアローからのチェインスキル「フォロースルー」など,さまざまなチェインスキルを持っているのもレンジャーの特徴だ。
ただ,メインで使うスキルと対応するチェインスキルをうまく組み合わせないと十分な効果が期待できないので,習得するスキルを厳選する必要がある点に注意したい。
チェインによる多彩な攻撃のほかにも,先ほど少し紹介した「ストームアロー」や「ゲイルアロー」といった風属性ダメージを与えつつ,風属性による継続ダメージ効果を与えるスキルもある。
ただ,この継続ダメージは魔法攻撃力に対応しているため,レンジャーでは少し効果が薄い。それを底上げするために,魔法力を上げるパッシブスキル「スピリット・エンハンス」や,クラススキル「スピリット・アロー」を利用するという手もあるが,スピリット・アローの場合は,自身の物理攻撃力を下げるバフが付与されるデメリット効果もある。どのようなタイプのレンジャーを育成するか,よく考えて習得したほうが良さそうだ。
多彩なチェインスキルで大ダメージを与えられるレンジャーは,ロードス島戦記オンラインらしい戦闘が楽しめるクラスと言えるだろう。胴防具が軽鎧と少し防御面に懸念があるものの,遠距離からの攻撃が主体ということもあり,実質的にはまったく問題がない。回避スキルなども持ち合わせていて隙がなく,非常に扱いやすいキャラクターだ。
シャーマン,そしてその上位クラスであるエレメンタリストとレンジャーのうち,正直に言えば,いまオススメできるのはレンジャーだ。遠距離から手軽に大ダメージを与えられる性能は,ゲームに不慣れの初心者でも使いやすい。シャーマン時代は少し苦労するかもしれないが,それ以上のリターンが得られるはずだ。
一方のエレメンタリストは,精霊を使うというプレイは新鮮なものの,若干の力不足は否めない。もう少し何とかならないかと思ってしまうキャラ性能なのだが,実は運営チームもそれを把握していて,開発元に全体的な上方修正を依頼しているところだという。その修正次第では大きく化ける可能性もある。
現状ではかなり高性能なレンジャー,将来に期待のエレメンタリスト。どちらを育成するか迷うところだ。だが,どちらのクラスも,それぞれのクラスでしか楽しめないプレイフィールがあるので,どちらも触れてみるというのもアリだろう。
「ロードス島戦記オンライン」公式サイト
- 関連タイトル:
ロードス島戦記オンライン
- この記事のURL:
©水野良・グループSNE 発行:株式会社KADOKAWA ©GameOn Co., Ltd. All Rights Reserved. Published by GOP Co., Ltd. Developed by L&K Co., Ltd.