プレイレポート
「ロードス島戦記オンライン」プレイレポート。オープンサービス開始時に登場する「ローグ」や上位職のプレイフィールをお届けしよう
今回,オープンサービス開始を前に,新たに実装されるエリアやクラスのほか,上位職「1次クラス」の一部にも触れる機会を得たので,それらのプレイフィールをお届けしたい。
新クラスに加えて,8つの1次クラスが実装。レベル20から転職可能に
新クラスの紹介の前に,ロードス島戦記オンラインにおけるプレイヤーのクラスシステムについて説明しておこう。
本作では,CBTでプレイできたエスカイア,オラクル,マジックユーザー,そしてオープンサービスで新たに加わるローグの4クラスをベースクラスと呼ぶ。ちなみに,キャラクター登録が可能な6スロットのうち,CBTでは開放されているのが2キャラ分しかなかったが,オープンサービスでは3キャラまで作れる予定だ。残りの3スロットは,有料枠として利用されるのかもしれない。
ベースクラスのレベルが20に到達すると,オープンサービスで実装されるアラニア王国の首都「アラン」の冒険者ギルドで,各ベースクラスのスキルマスターから転職クエストが受けられる。ザクソンやヴァリス王国首都「ロイド」にある冒険者ギルドでは,転職クエストを受けられないので注意しよう。この転職クエストをクリアすれば,晴れて1次クラスに転職できる。
ということで,ベースクラスと1次クラスの関係は以下のとおりだ。
■エスカイア(ベースクラス)
片手剣と盾を操る,騎士見習いの青年。ベースクラスの中ではタンクに相当する職業だが,攻撃スキルも使いこなすためアタッカーとしても活躍できる。攻守のバランスがよく,使いやすいクラスだ。
●パラディン(1次クラス)
パラディンは,防御スキルや敵からヘイト(敵視)を集めるスキルなど,タンクとして特化した能力を持つ。味方を守るために,常に前線で敵の攻撃を受け止めることが役割になるだろう。
●ナイト(1次クラス)
自らに仲間を守ることを課したパラディンとは違い,自由に戦うのがナイトだ。防御系のスキルをすべて捨て,攻撃スキルに特化したアタッカータイプのクラスへと変貌している。
■オラクル(ベースクラス)
マイリーを信仰する神官少女。攻撃力はあまり高くないが,LP(ライフポイント)回復魔法やバフスキルなどのおかげで,ほかのクラスと比較して遜色のない強さを持つ。パーティに1,2人居れば,安心して狩りができるだろう。
●プリースト(1次クラス)
聖職者としての力を進化させ,治癒の力に特化している。パーティ全員のLPをまとめて回復させることもできるので,パーティで強敵に挑むときに居ると,かなり心強い。一方で,物理攻撃力は影を潜めてしまっている。
●モンク(1次クラス)
モンクは,物理的な攻撃力を上げて,神への道を示すというオラクルの1次クラスだ。神官というと,人々を癒す聖職者をイメージしてしまうが,ファンタジーRPGでは割とメイスで殴りかかる意外と固いアタッカーであることも多い。とくに戦の神マイリーを信仰しているとあっては,プリーストよりもこちらが正道のように感じてしまう。
物理攻撃による戦闘力が大幅にアップしており,スキルも攻撃に関わるものが多い。一方,オラクルの各パラメータをアップする「ブレス」や「レイズモラル」といったバフスキルや,LP回復魔法も使うことができる。
■マジックユーザー(ベースクラス)
古代語魔法を操る,遠距離攻撃のエキスパート。離れたところから大ダメージを与えられるが,MPが無くなるとその火力が活かせなくなるので気を付けたい。LPや防御力も低く,またMP管理も欠かせないなど,上級者向けのクラスともいえる。
●ソーサラー(1次クラス)
さらに強力な魔法を手にしたソーサラー。その火力は目を見張る程で,一撃で敵を倒すことも夢ではない。少々使いこなすのが難しいが,回避スキルや転移スキルなどが追加され,防御面も大きく向上している。
●ウォーロック(1次クラス)
日の当たる世界から,復讐への道に足を踏み外したというウォーロック。闇属性の魔法を手に入れただけでなく,相手の弱体化に特化したスキルを多数持っている。
■ローグ(ベースクラス)
4番めのベースクラスとなるローグは,近接戦闘型のダメージディーラーだ。グラスランナーの女性で,弟を捜すためにアレクラスト大陸からロードス島へやってきたのだという。
ちなみにグラスランナーというのは,ロードス島戦記の舞台となる世界で「草原を駆ける者」と呼ばれている妖精族。身長は大人になっても人間の子供と同じぐらいで,ローグとして登場しているこのキャラも,少女っぽく見えるがおそらく大人……なのだろう。ロードス島戦記の小説やリプレイを読んだことのある人ならば,吟遊詩人的な素養を活かしたスキルもあるのではと期待したくなるが,残念ながらないようだ。
両手に持った短剣での素早い攻撃を得意としており,敵を一撃で倒すスキルを持っているほか,攻撃と同時に自らに与ダメージアップなどのバフをかけたり,相手にデバフを与えたりといったこともできる近接タイプのアタッカーだ。
●スカウト(1次クラス)
ローグの正統派上位クラスで,基本は正面からの手数で押し,敵にダメージを積み重ねていくタイプのスタイルだが,デバフや即死攻撃にも長けている。
●シーフ(1次クラス)
スカウトがローグの正統進化とすれば,シーフは自らを強化することに特化した異端のタイプ。特定のスキルを使うことで自らにバフを重ねがけ,一気に大ダメージを与えることを狙う戦法を得意とする。
このように,オープンサービスの段階では,ひとつのベースクラスに対して,上位職となる1次クラスがふたつ用意されている。ちなみに,上記の例で言うと,それぞれ先に紹介した1次クラスは,ベースクラスの正統進化と言えるもので,後者はそこから少し外れた,アナザーやオルタナティブといったイメージの進化となるようだ。転職後はベースクラスには戻せないので,あらかじめどの道に進むのかを考えておこう。
ちなみに,レベル20になっても転職させずに,そのまま育てることも可能だが,ベースクラスのままレベルを上げ続けても,新たなスキルが習得できないので,キャラクターの性能的には早々に頭打ちになるだろう。困難であることは間違いないが,どうしても「ベースクラスが好きだ!」というプレイヤーは,そういった育成を楽しんでみても……いいかもしれない。なお,オープンサービス開始時のレベルキャップは30となっている。
毒を用いてダメージを積み重ねる近接アタッカー「ローグ」
あらためて,新クラス「ローグ」について紹介していこう。
ローグの戦闘スタイルは,前述のとおり短剣を装備して素早い攻撃を繰り出す近接戦闘型だ。一見するとエスカイアに近いが,敵に毒を付与してDoT(Damage over Time/継続ダメージ)を与えることができる。この毒のデバフは5段階まで重ねることができ,それに応じて1回ごとのダメージもアップし,さらに毒状態のときに特定のスキルを使用すると,より高いダメージが与えられる。
同じダメージディーラーとして見た場合,マジックユーザーが魔法で遠距離からの大ダメージを与えるタイプとすれば,ローグは手数と毒によるDoTでダメージを稼ぐタイプと言えるだろう。マジックユーザーと違いそれほどMPに依存しない戦いが可能な点だ。しかし,近接系でありながら,防御が非常に低いというウィークポイントもあるので注意したい。
そのほか,ローグらしいスキルとして「シャドウラン」「コンシール」といったスキルも持っている。これらを使用すると「潜伏状態」となり,敵から視認されなくなる。戦闘中であっても敵からのターゲットが切れるので,やられそうになったらこれを使って逃げるのが良さそうだ。また,パーティ全体が敵からの先制攻撃を受けなくなる「サイレントムーブ」というスキルもあり,こちらは探険ダンジョンなどアクティブモンスターのいるエリアで活躍できそうだ。
転職でクラス特性がガラッと変わる! 4つの1次クラスを紹介
今回の試遊では,新クラスのローグに加えて,4つの1次クラス「ナイト」「モンク」「ソーサラー」「シーフ」が体験できたので,それらのプレイフィールも紹介しよう。
●ナイト
エスカイアでは“重鎧”だったパッシブスキルでボーナスが得られる鎧が,“軽鎧”に変化しており,防御力が大きく減じてしまっている。もはやタンクではなく,アタッカーと言い切っても良いだろう。
その代わりに,多彩な攻撃スキルが入手でき,それらを組み合わせて大ダメージを狙っていくプレイスタイルが楽しめる……のだが,その分多くのMPを消費するため,それをどう確保するかが課題となりそうだ。
ほかにも,自身の移動速度や攻撃速度をアップさせたり,攻撃と同時にLPを回復させたりと,攻撃以外のスキルも持ち合わせている。ただ,どれも効果時間が短かったりクールタイムが長かったりと,多用は難しい印象だ。いずれにしても,あまり無理をしないことが大切だろう。
●モンク
モンクは,「スイングダウン」や「アッパーストライク」などの物理攻撃スキルと,それらに対応するチェインスキルの追加で,より戦闘に特化されている。
信仰も捨てたわけではないので,バフスキルの「ブレス」や「レイズモラル」,LP回復スキルの「キュアウーンズ」も使用可能。CBTのオラクルとほぼ変わらない感覚でプレイできるはずだ。また,パッシブスキルでボーナスが得られる鎧が“重鎧”になるため防御も固く,より万能性が増しているような印象だ。パーティプレイでは,アタッカー,バッファー,サブタンク,サブヒーラーなど,どの役割でもこなせるだろう。
●ソーサラー
習得できる魔法は,マジックユーザーが使うものの上位版といったところで,威力が上がっている。加えて,敵からのヘイトを減らす「センスレス」というスキルも習得できる。これでタンクからヘイトを奪う場面も減らせるだろう。敵を眠らせる「ディープ・スリープ」や,周囲の敵を一か所に集める「ハリケーン」といったスキルも習得できるので,とくにアクティブモンスターが出現するエリアでは,攻撃だけでなく敵のクラウドコントロール(群集操作)にも期待できそうだ。
●シーフ
ベースクラスであるローグは敵にデバフを与えることで有利に戦うのだが,シーフは特定のスキルで敵を攻撃すると,自身にバフが掛かるという特性を持っている。
例えば,「マローダー」という攻撃スキルを使うと,自身に「アディション」というバフが掛かり,攻撃した際に追加でダメージが加わるようになる。ほかにもさまざまなバフ効果があるが,これらのバフはそれぞれ5段階まで重ねることができ,その状態で特定のスキルを使用すると,より大きな効果が得られる。
スキルを組み合わせてバフを重ね,さらにスキルで大ダメージを与えるというのがシーフの戦闘スタイルになりそうだが,一方で,スキルを多用するためMP不足になりがちになることも多かった。スキルとそれによって得られるバフ,そして消費MPを考えながら戦う必要がありそうだ。
小説第1巻「灰色の魔女」の舞台となるフィールドを紹介。帰らずの森からヴァリス王国,カーラの館に行ってみた
オープンサービスでは,小説第1巻「灰色の魔女」の舞台となっている土地や街などがすべて実装される。ここでは,CBTの拠点だったザクソンの村から,カーラの館まで,その途中にある小説でもお馴染みの土地や街などを,SSを交えて紹介しよう。
●アラニア王国首都 アラン
きれいに区画が整理された石造りの街で,ザクソンとは違った都会的,文化的な雰囲気がある。街の北部には多くの魔術師を輩出した「賢者の学院」があるが,いまでは廃れてしまっている。
●帰らずの森
ロードス島南東部に広がる森林地帯で,ハイエルフが暮らしている。ディードリットの故郷でもある。足を踏み入れてみると,思ったよりも暗く,ハイエルフが住んでいそうな雰囲気はあまりしない。ゲーム中では,この森で迷って出られなくなる,ということはないようなので,安心して通り抜けよう。
●ヴァリス王国首都 ロイド
アランと同様に石造りで文化的な大都市。そこかしこに神官戦士や聖騎士がいるところは,さすが至高神ファリスのお膝元といったところだ。城内に入ると,ヴァリス王ファーンと謁見することもできる。
●カーラの館
その名もズバリすぎて面食らうが,パーン達を待ち受けるカーラの隠れ家。邸内の敵はすべてアクティブモンスターなので,訪れるならしっかりと準備を整えてからの方がよさそうだ。
これらのエリアは,とくに制限なく進めるのだが,できればシナリオに沿ってじっくりと進んでみたいものだ。ザクソンではパーン達の旅立ちを見れたが,当然,アランの街ではファンが待ち望んだディードリットとの出会いを体験できる。
先行プレイの最後に,ロードス島戦記オンラインに登場するNPCのサンプルボイスを聞かせてもらえた。ボイスはシナリオのときにしゃべるだけでなく,イベントバトル時の魔法詠唱などで聞くこともできるそうだ。
個人的な印象としては,スレインやギム,ウッドチャックなど,おっさん系の声はとくにぴったりで,どのキャラも概ねしっくりとくるボイスだったように思う。ディードリットはもう少し声にツン要素があっても……と思ったのだが,実際にゲーム内でボイスを聞くと印象も変わるかもしれない。
もっともボイスについては,それぞれ聞き手の主観で大きく印象が変わるので,自身の耳で確認してほしいところだ。ゲーム中のチャットルームで,各キャラクターの声優について語り合ってみるのも楽しいかもしれない。
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