イベント
「CHAOS;CHILD」など3タイトルが発表された「MAGES. Xbox One向けソフトウェア発表会」レポート。元ケイブ・浅田氏の秘蔵タイトルにも期待大
■関連記事
「CHAOS;CHILD」公式サイト
「ミステリートF 探偵たちのカーテンコール」公式サイト
「PSYCHO‐PASS サイコパス」公式サイト
最初に壇上に登ったのは,日本マイクロソフト執行役の泉水 敬氏。
泉水氏は,「MAGES.さんはXbox 360において,アドベンチャーゲームのカテゴリを切り開いてくれた」と賞賛したうえで,9月4日に発売となるXbox Oneにおいても心強いパートナーになると,同社にかける期待を語った。また当日発表されたMAGES.のタイトルも含め,Xbox Oneのゲーム機としての凄さをソフトでアピールしていきたいとのことである。
日本マイクロソフト 執行役 インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャー 泉水 敬氏 |
壇上のスクリーンにはこれまでMAGES.が手掛けてきたXbox 360の全タイトルのパッケージが映し出された。5月29日に発売となる「バレットソウル -インフィニットバースト-」が28作品目となるそうだ |
続いて登壇したのは,セガ執行役員の野本 章氏。MAGES.とセガは,国内の流通において長期間取引が続いている間柄だといい,「私達はMAGES.さんの応援団の先鋒としてお招きいただきました」と挨拶を述べた。
野本氏は「ゲームは本体とソフトとユーザーが三位一体になることで初めて成立する」と続け,ハードの発売が決まった今,次は魅力的なソフトを用意する番だとし,MAGES.をバックアップする以外にも,ソフトメーカーとして複数のタイトルを提供する予定であることを明らかにした。
セガ 執行役員 国内アジアコンシューマ・オンライン事業部 事業部長 野本 章氏 |
ゲストとしてゲームプレゼンターの高橋名人も登壇。名人はXbox Oneの周辺機器であるKinectセンサーの高性能さに期待しているといい,身体障害者などに向けたリハビリ用にも使えるのではと,マイクロソフトへの期待が語られた |
そしてここからは,MAGES.のXbox One対応タイトルの発表に。それぞれのタイトルを手掛ける開発陣が登壇し,説明が行われた。その模様を公開された順にレポートしていこう。
CHAOS;CHILD
これまでMAGES.がXbox 360などで展開してきた,「CHAOS;HEAD NOAH」「STEINS;GATE」「ROBOTICS;NOTES」に続く,科学アドベンチャーシリーズの第4弾となる「CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)」。タイトル自体は既に発表済ではあるものの,この度プラットフォームが明らかとなった形となる。
登壇した5pb.Games Div.5のプロデューサー・松原達也氏によれば,本作はシリーズの原点となった「CHAOS;HEAD NOAH」と世界観を共有するとのことで,「妄想を科学する」という前作のテーマを継承したタイトルになるという。
松原氏は,「人の眼に見えているものは視神経を通って脳で処理されたものに過ぎず,実際にそこに存在するものが,本当にその形をしているとは限らない」という例話を語りつつ,「妄想を科学的に掘り下げていくと,恐ろしいことが待っている」という,本作のテーマについての説明が行われた。
「CHAOS;CHILD」では,全編がフルHDで描画されているのみならず,その上に4段階のシェーダがかけられるエンジンが用いられているそうで,これにより同じ背景であっても,かなり雰囲気が違う演出が可能とのこと。シーンによっては,5枚分のフルHD映像を駆使するような演出もあるそうで,こういった部分にXbox Oneのパワーが使われているそうだ。
ときに「紙芝居」と揶揄されることのあるアドベンチャーゲームだが,その紙芝居を超えた表現による恐怖を追求するために,Xbox Oneというハードを選んだそうなので,その手の物語が好きな人は,大いに期待したいところだろう。
「CHAOS;CHILD」公式サイト
ミステリートF 探偵たちのカーテンコール
本作の企画・原作・シナリオ構成にクレジットされているのは,2011年12月に急逝したゲームクリエイター・菅野ひろゆき氏。新作部分となる「ミステリート2〜フェアウェル・カウンター〜」は,その同氏が亡くなる直前まで手掛けていたものを,浅田氏が引き継ぐ形で制作したものとのこと。前作発売から約7年が経過しているミステリートシリーズだが,浅田氏は「物語はXbox Oneにて必ずや完結を迎えることになります」と力強く述べ,菅野氏の遺作を世に送り出すことを約束していた。
なお本作は,iOS/Androidプラットフォームにて,体験版が配信されることも決定している。浅田氏いわく,約3時間プレイできる1.5話分の内容となっているそうで,ゲームが発売となる2〜3か月前には配信が行われる予定だそうだ。
「ミステリートF 探偵たちのカーテンコール」公式サイト
PSYCHO‐PASS サイコパス
ミステリートFに続き,浅田氏からはもう一つのタイトルの発表が行われた。それがこの「PSYCHO‐PASS サイコパス」だ。
こちらは2012年10月にフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送された同名アニメーションのゲーム版で,アニメの原案/シナリオを担当した虚淵 玄氏が,本作でも原作/シナリオ監修を努めるという。またストーリーはゲームオリジナルのものとなり,男女各1名とゲームオリジナルの敵キャラクターが登場することも明らかとなっている。
さらに,本作はXbox OneのKinectと,スマートフォンアプリ「Xbox SmartGlass」に対応することも決定しているという。浅田氏は,過去にアドベンチャーゲームの操作にKinectを採用したことがあり,その頃はあくまで操作の補助的なものだったが,今回はセンサーの感度が上がったことによって,席を離れようとするプレイヤーに対してゲーム画面のキャラクターが反応するといった演出も可能になったと話していた。
一方Xbox SmartGlassでは,外に出かけてスマホで遊んだデータを,Xbox Oneと共有するといった仕組みを取り入れているとのこと。どちらかだけでもゲーム自体は楽しめるが,Xbox SmartGlassを活用することで,より遊びの幅が広がると,浅田氏はアピールしていた。
「PSYCHO‐PASS サイコパス」公式サイト
なお今回浅田氏が発表したタイトルはこの2タイトルだが,実はこれ以外にも氏が手掛けるタイトルがいくつかあるといい,来場者を驚かせていた。「数でいうと,これぐらい」と壇上で指を3本立てた同氏は,その作品の商談のため,6月に開催されるE3に久しぶりに赴く予定だそうだ。すでに制作に入っているものもあるそうで,そちらについては9月に予定されている東京ゲームショウ2014前に,発表したいとのことである。
また浅田氏はプレゼン終了後,ステージ上で泉水氏や松原氏を交えて談笑する中で,シューティングゲームの企画についても触れ,「まだ何かできる段階ではないが,企画は出している」とも語っていた。MAGES.の代表である志倉千代丸氏の原作で,今までやったものとは違うアプローチのものを作ってみたいと語っていた。
ステージ上で談笑する浅田氏と泉水氏,そして松原氏。「さっき裏でした話をしますか?」という浅田氏を,泉水氏が「やめときましょう(笑)」と止める場面も |
ミステリートFのスマホ体験版は,実は浅田氏がプレゼン中に出すのを忘れていて,この段階でのお披露目となった。実は単なる画面だけでなく,ゲームとしてちゃんと動いているそうである |
今回発表された3タイトルだけでなく,水面下ではさまざまなタイトルが準備されていることがうかがえた今回の発表会。浅田氏が企画を進めているというものも含め,さらに多くのタイトルの登場を期待しつつ,MAGES.とXbox Oneのタッグの今後に注目しておこう。
- 関連タイトル:
CHAOS;CHILD
- 関連タイトル:
ミステリートF 探偵たちのカーテンコール
- 関連タイトル:
PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福
- この記事のURL:
キーワード
(C)2013 MAGES./5pb./Nitroplus/RED FLAGSHIP/Chiyo St. Inc.
(C)サイコパス製作委員会 (C)MAGES./5pb. (C)フジテレビジョン