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「シャドウ・オブ・モルドール」のプレイレポートを掲載。敵それぞれが個性を持つほどに作り込まれた指輪物語の世界に飛び込もう
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印刷2014/11/08 00:00

プレイレポート

「シャドウ・オブ・モルドール」のプレイレポートを掲載。敵それぞれが個性を持つほどに作り込まれた指輪物語の世界に飛び込もう

 ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントから2014年12月25日に発売(PlayStation 3版のみ2015年3月5日)予定のアクションRPG「シャドウ・オブ・モルドール」PlayStation 4 / PlayStation 3 / Xbox One)のメディア向け体験会が2014年11月6日に開催された。

Warner Bros. Interactive Entertainment ピーター・ワイズ氏
画像集#001のサムネイル/「シャドウ・オブ・モルドール」のプレイレポートを掲載。敵それぞれが個性を持つほどに作り込まれた指輪物語の世界に飛び込もう
 体験会では,本作の開発にあたっているWarner Bros. Interactive Entertainmentのピーター・ワイズ(Peter Wyse)氏が本作をプレゼンし,その後約120分間,日本語ローカライズされたPS4版の試遊が行われた。本稿ではプレゼンの内容を含めた,本作のプレイレポートをお届けしよう。
 なお,今回試遊したのはPlayStation 4版で,ボタン表記などもそちらに準拠している。

 J・R・R・トールキンの小説「指輪物語」(The Lord of the Rings)や,その関連作品を題材とした本作は,オープンワールドで構築されたファンタジー世界で繰り広げられるアクションRPGで,原作で言うと「ホビットの冒険」(The Hobbit)と「指輪物語」の間に起きた出来事が物語の軸となっている。

 本作の舞台は「中つ国」の東寄りにある「モルドール」。ここにそびえ立つ黒門を守護するレンジャーのタリオンは,冥王サウロンに家族と友人を惨殺されただけでなく,死ぬことができない呪いまでかけられてしまう。生と死の世界をさまよう彼に,謎の幽鬼(The Wraith)が救いの手を差し伸べ,タリオンはそこで手に入れた力をもって復讐を誓う……というのが本作のプロローグだ。

画像集#011のサムネイル/「シャドウ・オブ・モルドール」のプレイレポートを掲載。敵それぞれが個性を持つほどに作り込まれた指輪物語の世界に飛び込もう

 これだけでも,指輪物語に登場するさまざまなキーワードが登場しているので,同作のファンにはなんとなくその雰囲気は伝わるのではないだろうか。とは言え,若かりし頃に少しかじった程度の知識しか持ち合わせていない筆者がプレイしても戸惑うことはなかったので,原作に関する知識は薄くとも,ハイファンタジー世界を舞台にしたアクションゲームが好きならば十分に楽しめるはずだ。

 幽鬼の力を得て蘇ったタリオンは,復讐という目的のために,剣,短剣,弓という3つの武器を手に,オープンワールドとして構築されたモルドールの国を旅して回ることになる。サウロンの支配下にあるモルドールは陰鬱な雰囲気が漂っているのだが,それでも,最新のプラットフォーム上に再現された指輪物語の広大な世界を自由に歩き回れるということに,気分が高まった。

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 モルドールでは,ウルクと呼ばれるオークの群れが人間を奴隷として働かせながら暮らしており,そこに近づくタリオンを敵と見なして襲いかかってくる。非常に興味深いのは,彼らは単なる“ザコ敵”ではなく,このモルドールの世界で,巨大な縦社会を作っているということだ。

 「サウロンの黒の手」と呼ばれる5人の軍団長を筆頭に組織されたウルクの構成員達は,それぞれが違った見た目と人格を持っていて,プレイヤーと対峙したときの反応や,実際に敵キャラクターとして戦うときの特徴や弱点もまったく異なっている
 彼らは常に上の地位を狙ってウルク同士の勢力争いを続けており,例えばタリオンと戦って勝利した(プレイヤーがやられた)ウルクが軍団内で昇進して勢力図に変化が起こり,その後の展開に影響を与えることもあるのだ。
 また,ウルク同士が争っているという状況を利用して,プレイヤーが幽鬼の力で洗脳して味方に付けたウルクを送り込み,軍団を内部から崩壊させて,正面から攻めるのが難しいミッションを簡単に遂行するといったことも可能になっている。

個性あふれるウルク達。ミッションにおけるターゲットとなることが多い小隊長以上のウルクの居場所や能力は,幽鬼の力によるほかのウルクへの尋問で知ることができる
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25人が配置されたオークの軍団の勢力図。ストーリーの展開によって,その立場が入れ替わっていく。シルエットはまだ正体不明の状態だ
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 これが本作の売りの一つである「ネメシスシステム」であり,プレイヤーがどのような形で,どういう順番でウルクを相手にするか,あるいはどうやって彼らに介入するかで,以降の展開がまったく変わってくるという,フレキシビリティの高いゲーム性となっている。
 今回の試遊では,ゲームに慣れない筆者がやられてしまうたびに,組織図(メニュー画面で確認可能)が入れ替わる様子が見てとれたほか,序盤のメインミッションでは臆病者ながら出世欲の強いウルクを洗脳して,彼の上にいる小隊長クラスのウルクの弱点を知り,ミッションを有利に運んで勝利する,という展開も体験できた。わずか2時間ほどのプレイながら,ネメシスシステムの面白さを実感できたという印象だ。

マップ上に表示されているアイコンの位置に到着すると,ミッションがスタート。ストーリーには直接関係しないミッションも数多く用意されている
画像集#006のサムネイル/「シャドウ・オブ・モルドール」のプレイレポートを掲載。敵それぞれが個性を持つほどに作り込まれた指輪物語の世界に飛び込もう

 そんな妙に人間くさいウルク達との戦闘は,もちろんアクションによって行われる。剣を使ったコンビネーション攻撃は[□]の連打で繰り出せるが,正面からの攻撃は盾などで防がれることもあり,[△]を使った反撃(敵の頭に[△]が表示されたときに使用可能)や,[×]での回避や背後への回り込みなどを組み込めば,相手の隙を突いて攻撃できるようになる。また,[R1]で敵をつかんで投げ飛ばしたり,[○]で幽鬼の力を発動させ,相手を一時的にひるませたりすることも可能だ。

 プレイ中に登場したウルクのバーサーカーを相手にするときは,幽鬼の力でひるませないと反撃をくらってしまうなど,相手によって戦い方のバリエーションが変わってくるのも,アクションゲームとして面白い。タリオンが成長することで身につけていくアビリティでもアクションは増えていくので,より華麗に敵を倒していくこともできるだろう。

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 ただし,ウルク達と派手に一戦交えると,状況によっては敵の仲間が次々に呼ばれ,いくらタリオンが強くとも多勢に無勢で押し切られてしまうこともある。ミッションを円滑に進めるためには,[R2]+右スティックでのスニーク移動で背後や横に接近してから[□]で行えるスニークキル1人ずつ倒していくというのが,ゲームを通しての基本となるようにも感じられた。また,たき火に矢を打ち込んで周囲にいるウルクに引火させたり,敵が捕らえている獣「カラゴル」を解き放ってその場を混乱させたり,前述の洗脳によって知った相手の弱点を突いたりと,状況に応じたさまざまな戦術が可能なので,ミッションはかなり攻略しがいのあるものになっている。

タリオンのアビリティはミッションをこなすと手に入る「P」をためることで階層を開放し,敵などを倒すことで入手できる「XP」を消費して取得する
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敵の小隊長を倒すと手に入る「ルーン」を3つの武器のスロットにセットすることで,アビリティとは別の能力を使えるようになる
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 今回実際に本作をプレイしてみて,指輪物語の世界観をよく知らなくても十分に楽しめるアクションゲームだということがよく分かった。「アサシン クリード」「バットマン:アーカム」シリーズなどとも通じるものがあり,プレイの幅が広いオープンワールドのゲームが好きならば,きっと楽しくプレイできるに違いない。
 逆に指輪物語を知らないプレイヤーにとって,本作はその世界観を知るいいきっかけになるだろう。タリオンと交流するキャラクターや,彼が訪れる地名などが,原作では一体どのように登場するのか,必ず興味が出てくるはずだ。

 そして,その壮大な世界観を存分に味わうためにも,グラフィックス表現に優れたPS4やXbox One版をプレイしてもらいたい作品である。この2機種向けに関しては発売も年内なので,ぜひ楽しみにしてほしい。

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「シャドウ・オブ・モルドール」公式サイト

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