連載
文字の歴史を追う,摩訶不思議なゲーム。スマートフォン向けアクション「Type:Rider」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第387回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。 そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
人類と「文字」は切っても切り離すことのできないほど深い歴史を持っている。こうしてこの連載が続いているのも,そもそもは遠い祖先が文字を生み出してくれたからだ。
……何だか文学か歴史の授業でも始まってしまいそうなノリだが,本日紹介する「Type:Rider」(iOS / Android)は,まさしくその「文字」にスポットを当てた風変わりなアクションゲームだ。
iOS版「Type:Rider」ダウンロードページ
Android版「Type:Rider」ダウンロードページ
本作の主人公(?)となる2つのドットは,画面の左右をホールドすることで,その方向へ移動し,移動中に反対側の画面をタップすれば,ジャンプする。これらのアクションを使い,ゴールを目指していこう。
ちなみに本作の目的はスコアやクリアステージ数を競うものではなく,「タイポグラフィにまつわる書物を集めていく」という,非常に変わったもの。ステージ内のどこかに「*」のマークが存在しており,これに触れるとタイポグラフィの書物を入手できる。
各ステージでは,タイポグラフィの書物以外に,書体のアルファベットを集めていくことにもなる。アルファベットはaからzまでのすべてが存在し,ステージ内のさまざまな場所に設置されているので,しっかり回収していこう。
書物もすべて英語。筆者の英語力ではまったく読解できなかったが,何となく雰囲気は伝わってきた……ような気がした |
有料だけあって,各書物の挿絵やテキストはなかなか豪華。各大陸文化の文字の歴史を紐解けるようになっている |
また,ステージにはシーソーや天秤,押すと動かせる台など,さまざまなギミックが設置されている。操作面ではなかなかシビアなところもあり,筆者はあわれ崖下へ真っ逆さま……というシーンを何回も経験した。とはいえ,失敗しても直前の地点からリスタートしてくれるので,クリアの自体はそれほど難しくない。
また,道中に白いドットが登場するときがある。これは特定箇所まで運ぶとギミックが作動するという,いわばカギのようなもの。3つの穴が空いた場所まで運んでいき,主人公である2つのドットと白いドットを穴にそれぞれはめることで,ギミックが作動。地形によっては白いドットを運ぶのが簡単ではないところもあるので,根気良くトライしよう。
ステージにはGothic(ゴシック)やGaramond(ギャラモン)といった書体をテーマにしたものがある。これらは日常生活においてもよく見かける書体なので,「あぁこれか」となるはず。
文字の歴史を追い,書体を集めてゴールを目指すという,なんだか教材としても使えそうな本作。「英語が読めたらもっと楽しいだろうなぁ」と思いながらプレイしたが,雰囲気ゲーとしても非常によくできているので,この手の変わったゲームが好きという方はぜひトライしてほしい。
ゲームとしては非常にカジュアルで難度も低いので,最後までこの世界を楽しめるはず。ぜひとも日本語ローカライズを期待したいところだ。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
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(C) Bulkypix 2013
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