スマホゲームのセルラン分析（2023年11月2日〜11月8日）。今週の1位は「モンスターストライク」。米国における7月〜9月の収益ランキングも

　データ分析を専門に行うSensor Towerによると，2022年におけるスマートフォン向けゲームの国内収益は約2兆1422億円に達している（関連記事）。そんな世界有数のスマホゲーム大国となった日本で，いま最も売れているタイトルをはじめとした，さまざまなデータを毎週お届けするのが，本連載「スマホゲームのセルラン分析」である。

スマホゲームの国内収益ランキング
（2023年11月2日〜11月8日）

順位	前週	タイトル	DL数の前週比	収益の前週比
1	2	モンスターストライク	-35%	24%
2	14	勝利の女神：NIKKE	491%	318%
3	22	eFootball 2024	32%	287%
4	1	プロ野球スピリッツA	44%	-48%
5	13	原神	12%	128%
6	5	荒野行動	-2%	-25%
7	10	ドット勇者	11%	15%
8	41	アークナイツ	41%	245%
9	3	ドラゴンクエストウォーク	1%	-54%
10	7	パズル＆ドラゴンズ	-8%	-35%
11	4	Fate/Grand Order	10%	-52%
12	8	ウマ娘 プリティーダービー	-2%	-31%
13	16	メメントモリ	-26%	34%
14	9	モンスターハンターNow	-24%	-30%
15	12	ロイヤルマッチ	13%	2%
16	17	プロジェクトセカイ	4%	-4%
17	20	Pokémon GO	-5%	-5%
18	31	妖怪ウォッチ ぷにぷに	29%	52%
19	28	LINE：ディズニー ツムツム	11%	24%
20	42	ディズニー ツイステッドワンダーランド	-18%	80%
21	19	ヘブンバーンズレッド	15%	-14%
22	18	パズル＆サバイバル	48%	-20%
23	6	崩壊：スターレイル	-4%	-72%
24	11	ブルーアーカイブ	-44%	-55%
25	29	ロマンシング・サガ・リ・ユニバース	-4%	12%
26	25	あんさんぶるスターズ！！Music	5%	-15%
27	27	ONE PIECE バウンティラッシュ	14%	-11%
28	30	ガーデンスケイプ	40%	0%
29	36	放置少女	13%	2%
30	60	転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚	152%	75%
31	35	LINE ポコポコ	-21%	-4%
32	15	Pokémon Sleep	-7%	-50%
33	37	ホームスケイプ	39%	-6%
34	43	Age of Origins	19%	14%
35	63	アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ	-2%	65%
36	33	ブルーロック Project: World Champion	33%	-19%
37	32	信長の野望 覇道	-16%	-29%
38	56	おねがい社長！	24%	14%
39	24	eFootball ウイコレ	-14%	-51%
40	26	パワフルプロ野球 栄冠ナイン クロスロード	-7%	-45%
41	45	Toon Blast	20%	-8%
42	21	ONE PIECE トレジャークルーズ	-15%	-56%
43	40	FINAL FANTASY VII EVER CRISIS	40%	-26%
44	54	フィッシュダム	10%	-8%
45	39	信長の野望 出陣	25%	-35%
46	100	Identity V	9%	106%
47	46	ホワイトアウト・サバイバル	7%	-17%
48	23	七つの大罪 光と闇の交戦	-19%	-60%
49	49	にゃんこ大戦争	-7%	-17%
50	38	リバース：1999	-84%	-40%

※データはSensor Towerから引用。データのない箇所は「-」と記載
※App StoreとGoogle Playが集計対象。PC/コンシューマ版のデータは含まれていない

1〜25位の棒グラフ。縦軸（収益）の値は本連載では非公開

　今週の国内収益ランキング1位は「モンスターストライク」（iOS / Android）だ。
　新キャラ「ヒヤシンス」「スノードロップ」「クロッカス」が登場するガチャ「花凍ル北ノ極寒譚」を11月2日から展開した。

　2位の「勝利の女神：NIKKE」（iOS / Android）は，1周年記念アップデート（関連記事）を11月2日に実施。大型ストーリーイベント「RED ASH」や，新ニケ「レッドフード」のピックアップガチャが人気を集め，前週比でダウンロード数を491％，収益を318％伸ばしている。


　「eFootball 2024」（iOS / Android）は，アンバサダーを務めるリオネル・メッシ選手の8度目の「バロンドール」受賞を記念して，その栄誉を称えるキャンペーンを11月2日に開始した。前週比287％の増収を記録し，3位にランクインしている。


　また，「アークナイツ」（iOS / Android）は，サイドストーリー「孤星」を11月7日に実装。★6オペレーター「ミュルジス」を収録したピックアップガチャなどが，前週比245％の増収につながり，41位から8位まで順位を上げた。

米国における7月〜9月の収益ランキング

　今回は，米国（アメリカ）における2023年7月〜9月の収益ランキングを紹介しよう。前期（2023年4月〜6月）と比較したデータも併記しているので，参考にしてほしい。

順位	前期	タイトル	DL数の前期比	収益の前期比
1	16	MONOPOLY GO!	44％	305％
2	3	ロイヤルマッチ	6％	28％
3	2	Roblox	10％	3％
4	1	キャンディークラッシュ	-9％	-28％
5	10	Pokémon GO	28％	37％
6	4	コインマスター	-36％	-14％
7	5	ガーデンスケイプ	-49％	5％
8	6	Jackpot Party	12％	0％
9	8	エボニー - 王の帰還	59％	-5％
10	7	タウンシップ	-27％	-13％
11	13	Call of Duty: Mobile	13％	15％
12	9	ホームスケイプ	-37％	-8％
13	12	Bingo Blitz	-18％	-11％
14	11	クラッシュ・オブ・クラン	-3％	-12％
15	15	フィッシュダム	27％	-1％
16	14	キャンディークラッシュソーダ	-5％	-10％
17	18	Solitaire Grand Harvest	-17％	-4％
18	17	DoubleDown Casino Vegas Slots	-20％	-3％
19	81	ドラゴンボールZ ドッカンバトル	28％	184％
20	23	Lightning Link Casino Slots	11％	6％
21	21	Cashman Casino Las Vegas Slots	0％	-5％
22	22	Slotomania	21％	-1％
23	20	パズル＆サバイバル	21％	-7％
24	24	Age of Origins	2％	3％
25	25	RAID: Shadow Legends	-1％	-2％

1〜25位の棒グラフ。縦軸（収益）の値は本連載では非公開

　米国市場は，韓国市場や中国市場と比べて，ランキングの変動が小さい。今期は「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」が収益を伸ばして19位に入り，「崩壊：スターレイル」（以下，スターレイル）がTop25から押し出されたが，そのほかの24タイトルは継続してランクインしている。

　さて，前期の記事では「MONOPOLY GO!」（以下，モノポリーGO）とスターレイルを比較したが，今期はスターレイルがTop25圏外になったのに対し，モノポリーGOは305％の増収を達成して，米国における収益ランキング1位となっている。

米国における4月〜9月の「MONOPOLY GO!」収益推移

　また，4月〜6月のグローバル市場において，スターレイルの収益はモノポリーGOの約4.2倍であり，モノポリーGOのダウンロード数はスターレイルの約1.4倍だった。しかし，7月〜9月における両者の収益は同等，かつダウンロード数でモノポリーGOがスターレイルの約5倍を記録しており，モノポリーGOが驚異的な成長を遂げていることが分かる。

以前から日本語に対応しており，11月のアップデートでは中国語やタイ語にも対応

　一方で，モノポリーGOが日本で流行する兆しは，いまだに見えない。日本では7月〜9月に，前期比で収益を125％伸ばして，順位を684位から494位まで上げたものの，ダウンロード数は7％増にとどまっている。
　ちなみに，米国市場で今期2位のパズルゲーム「ロイヤルマッチ」は，日本市場でも堅実に成長を続けて今期18位となったので，いずれはモノポリーGOも日本で受け入れられるかもしれない。

　筆者はモノポリーGOの序盤を1人でプレイして，「完成度の高い放置系ゲーム」としてそれなりに楽しめたが，「世界で1番流行っているゲーム」と言われてもピンとこなかったので，ちょっと調べてみた。

　イギリスのゲームメディア GamesIndustry.bizには，ScopelyのモノポリーGO担当であるMassimo Maietti氏のインタビュー（外部リンク）が掲載されている。
　そこには，もともと同期型のPvPゲームとして開発していたが，スキルが問われるものは友人や家族を誘ってプレイしにくいという理由で頓挫し，十数年前のFacebookで見られたようなソーシャルゲームとして生まれ変わったことがヒットにつながったと書かれている。
　そして，身近な少人数（6人以上はあまり意味がないとのこと）でプレイするのが，このゲームが真価を発揮する環境のようだ。

　筆者は，日本でブームになるまで最適な遊び方ができそうにないが，ゲーム好きな友達・家族が思い当たる人は，一緒に遊んでみると楽しいかもしれない。

Sensor Tower 日本語公式サイト

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