インタビュー
「チェインクロニクル3」ストーリーインタビュー第4弾。メインシナリオライター全員に聞いてみたら見えてきた,第3部の物語のいろんな側面
吉川氏に聞いた,エシャル篇(4章〜5章)
4Gamer:
というわけで2時間過ぎましたね……。松永さんのお時間のほどは……?
松永氏:
すみません,全然ダメです……。
西氏:
じゃあ,今回は松永だけ退席で,ライター陣は続行という形で……(笑)。
松永氏:
皆,パッションがあふれてるから1人10分ペースは無謀でしたね(笑)。では,すみませんが私はこれで失礼させていただきます。引き続き,エシャル篇とヘリオス篇の話を心ゆくまでしていってください!
(松永氏,ここで退席)
4Gamer:
さてと,こんなアクシデントを予想していたかのように3時間で会議室を確保してくれていた広報担当様に感謝しつつ,ここからエシャル篇の話を,吉川さんに聞いていきたいと思います。
吉川氏:
はい,よろしくお願いします。
4Gamer:
エシャル篇の4章では,10年に1度の「竜湖祭」が間近に迫り,劇団「砂の薔薇」は公演日をセレクションする,王立舞台選考会へ挑みました。物語ではエシャルの才能……と言うべきかは不明ですが,彼女が圧倒的な女優力を開花したことで,お祭り最終日の大トリ前の枠を見事に勝ち取っています。
吉川氏:
エシャルがその天性の才能に目覚め,大きく飛躍する場面は本来,5章以降で描く予定でした。しかし,5章や6章で起きる,ある大きな出来事を踏まえると,それよりも前に“エシャルの光と影”をより強調しなければならないのでは……? と思い直しまして,彼女の才能を派手に知らしめる展開にしました。
4Gamer:
4章以前にも,エシャルが謎の光を放つと同時に,超常的な力を発揮している場面がいくつかありました。選考会での活躍も,この力が関係していそうでしたが。
吉川氏:
エシャルはただの演技好きな少女ではありません。世界や物語を左右する,大きな力を秘めています。そういった力と密接に結びついた,パーソナルな部分をより分かりやすく表現するため,これまでも光の力の発現を要所で描いてきました。
4Gamer:
そういえば聞き忘れていたのですが,各主人公は5章で災禍の白光という共通の事変に見舞われるということで,ライター陣も“この場面を目指して物語を組んできた”のでしょうか。
西氏:
ハッキリと決めていたのは「5章で災禍の白光が起きる」「6章で主人公が王都へ向かう」の2点です。この大枠を前提とし,ライター陣には5章までで物語を一区切りしてもらい,さらにその先で必要となる情報を盛り込んでもらい,主人公達が集結する段取りを組んでもらいました。
吉川氏:
6章から先は程度の差はあるものの,物語の視点は各々が抱えているドラマから,より大きなチェンクロのドラマに移行していきますので。
4Gamer:
つまり,ライター陣にとっては5章のラストが大きな締め切りで,そこまでにキャラクター達の魅力と,各々が抱えている問題を提示し,それらを持ち込んでチェインクロニクルを取り巻く全体の物語に溶け込ませなければならなかった,というわけですか。
吉川氏:
はい。そのため,主人公達には6章までにそれぞれの落としどころが求められていました。そこがフワフワしたまま大枠に取り込まれてしまうと……。
S氏:
そうなんですよね……(笑)。
4Gamer:
なぜ5章が一際盛り上がっていたのか,ようやく論理的に理解できました(笑)。話を戻すと,選考会の後は先ほどSさんにも聞かせてもらいました,アリーチェとの運命の交差が始まります。すでに盛り上がってしまったポイントですが,エシャル側から見て,この交差はいかがでしたか。
吉川氏:
エシャルの言葉がアリーチェに勇気を与えたと同時に,エシャルもアリーチェの言葉から「過去と向き合う勇気」を教えてもらいました。エシャルは前向きなキャラクターですが,“過去”についてだけは臆病な側面があって,あまり向き合えずにいました。そしてそれを大きく刺激したのが,傾向が似ているようで実は正反対の少女,アリーチェだったんです。
4Gamer:
ええ,先ほどの話も踏まえると,2人の違いはハッキリしてきました。
吉川氏:
それと内部的な話になりますが,自分が思う交差の楽しさって,ライター同士の性格がぶつかりあって生み出される,特殊なものだと思うんですよ。シナリオの一場面というのは一般的に,1人のライターが手掛けるものです。でも,運命の交差では2人のライターが一場面の内容をすり合わせていくため,ときには大揉めします。ですが,そうして揉めた末により面白いものが出来上がるケースも多いんです。
4Gamer:
それはそれで大変そう。
吉川氏:
ただ,Sさんの場合はこちらの言い分を優しく受け止めてくれて,返ってきたシナリオに新しい要素を反映して送っても,また優しく受け止めてくれるという。今回はSさんの偉大な包容力によって,より面白いものを作れた感がありました(笑)。
S氏:
(笑)
4Gamer:
じゃあ,1番揉めるのは誰ですか。
吉川氏:
……ええーと。
海富氏:
……回答はありますが,言っていいのかな。
吉川氏:
でも,アマツ篇との交差は揉める前提でやったから,良いものが作れた例ですよね。
海富氏:
あっ,そっちですか? いや,僕はてっきり,吉川さんと白沢さんが一番揉めるものだと(笑)。
西氏:
僕もそっちの組み合わせだと(笑)。あれもそうでしたよね,2年前の縁の魔神ラザニルの「チドリ」と「ランスバーン」のとき。
白沢氏:
ああー……。
ああー……。あのときは自分がチドリのシナリオを,白沢さんがランスバーンのシナリオを担当したのですが,それを1つの物語としてまとめようとしたとき……いやー大揉めしました(笑)。
西氏:
ライターというのはいろいろな個性を持っていることが大切な職業ですが,制作物と制作物を掛け合わせるのがすごく苦手な人種であるのも間違いないですからねぇ……。もちろん,世の中にはそれに当てはまらないライターさんもいるとは思いますが。
白沢氏:
でも,あのレイド自体はすごく評判も良くて,結果的に良かったですよね?
吉川氏:
出来上がったものはすごく価値があるモノでしたね。お互い傷付いて,ボロボロになりましたけど……。
S氏:
(爆笑)
4Gamer:
チェンクロでは第3部以前から,そういう仕事の仕方がすでに形になっていたんですよね。
西氏:
チェンクロのシナリオに関して言えば,もはや伝統ですね。それこそ最初期の,松永が1人で外部のライターさんとやってた頃からずっとです。小さくまとまるくらいなら,ぶつかり合おうと。逆に言うと,そうじゃない器用なやり方じゃ,物語の面白さを引き出せなかっただろうと思っています。それに,こういう文化でやれてきたからこそ,第3部の新しい試みにもGOの指示が出たんだと考えています。
吉川氏:
現場で収拾がつかなくなったときは,西さんが笑顔で出てきてくれて,その場をまとめてくれますし。
白沢氏:
いつも丸く収めてくれるんです。
西氏:
いくらぶつかり合うのが文化だとはいえ,誰も間を取り持たないと,ゴールにはなかなかたどり着けませんから。前回のインタビューのときに言いましたよね? これがライターチームの中間管理職の悲哀というか……ご理解いただけると(苦笑)。
4Gamer:
お察ししました(笑)。
西氏:
それに結果論ですが,各々が全力を出し合い,プレイヤーさんに喜んでもらえるモノを作り続けてこられたチームですから,そんなちょっとした疲れやストレスなんて――。
4Gamer:
やり甲斐に感じると?
西氏:
はい。そしてシナリオのリリース日を迎えるたび,ストレスなんか0になりますよ!
風術師氏:
それだと,もうちょっとリリース日を早回ししないと西さんの胃が……(笑)。
白沢氏:
シナリオに関しては,チェンクロチームと似たようなスタイルで作っている会社さんは少ないと思います。そもそも,内部にこれだけ多数の常駐ライターを抱えているところも滅多にないはずですし。
吉川氏:
自分もこれまでさまざまな会社でライターをやってきましたが,チェンクロチームほど個人の個性を見てくれる場所はなかったです。チームで作るゲームシナリオというのは,できるだけ中心軸に合わせて,ライターの個性を消していくのが,“プロとしてまとまりのある制作物”として評価される傾向にあります。でも,松永さんは守るべきラインはきっちり守ったうえで,「もっと個性を出して!」とライター陣を煽ってくれて,本来なら消されてもおかしくない,各々の個性を引き出してくれるんです。
4Gamer:
これまたタイミングよく退席されたのと,面白そうな気配を察したので尋ねますが,松永さんはライター陣からはどのように見られているのでしょう?
西氏:
やめましょう! それ以上は身内で褒め合う,気持ち悪いインタビューになっちゃいますから!
(一同笑)
西氏:
ただ一言だけいうとすれば,松永は外の方々が想像しているよりも現場で,とくにライター陣とはガッツリ時間を取って,制作面に関わっているのは確かです。
吉川氏:
松永さん自身,ずっとシナリオに触れて仕事をされてきた方ですからね。
風術師氏:
ゲームにおけるシナリオというものを,すごく大事にされていますもんね。
西氏:
ほら,やっぱやめましょう! 気持ち悪い内容になっていきますから! つまりあれです,こんなアットホームな雰囲気でやっていますので,もし一緒に仕事をしたいと思っていただけるライターさんがいましたら,4Gamerさん経由でご連絡ください!
4Gamer:
そこは直でいいじゃないですか(笑)。このあたりの松永校正は皆さんに差し止めしてもらうとして,先に進みましょう。エシャルとアリーチェは竜教団を成敗し,コットンを取り戻して,お守り交換をしてから別れました。余談ですが,事が終わった後の打ち上げで,10代オンリーの女子会に男1人で混ざれる「イスマイル」はイケメンすぎやしませんか。そんなん絶対無理なんですけど。
吉川氏:
彼は砂漠の守護者ですから,世の中のことは大抵受け入れられるんです。
西氏:
身も心も鍛えていますから。
風術師氏:
厳しい修行の末,女子会にも参加できてしまえるんですよ。きっと。
西氏:
むしろ女子会も修行だと思っているかもしれません。
4Gamer:
守護者,強すぎやしませんか? そして竜湖祭では予期せぬライバルの登場により,「砂の薔薇vs.輝ける星屑」の構図が浮かび上がってきます。
吉川氏:
エシャル篇では,そろそろライバル的な劇団が欲しいと思っていたんです。ただ当時,それをどのようなキャラクター達で構成するべきか自分の中にイメージがなかったので,キャラクターを作成しているスタッフに相談しにいったんです。すると,輝ける星屑とそのキャラ達を丸々用意してくれまして。それを見た瞬間,「これはドンピシャで使える!」と感じました。
4Gamer:
ケースバイケースかもしれませんが,考えてみれば意外なような。シナリオのためにキャラが生まれるのではなく,キャラが存在していてシナリオに登場させるというのは。
吉川氏:
ええ,だから輝ける星屑のメンバーは,制作者がずっと温めてきたキャラクターを,自分が使わせてもらっているという感覚です。彼女達は決してシナリオの都合だけで生まれたわけではないので,キャラクターとしての存在感と重みがありました。それを僕らライターがうまく扱ってあげて,ストーリーを盛り上げていく。そんなふうに相乗効果で面白いものを生み出していくやり方もまた,チェンクロチームならではかもしれません。
4Gamer:
回り道が多めで恐縮ですが,ここからようやく5章に突入です。いよいよ開幕した竜湖祭では,エシャルが「私,ムジカとしゃべっちゃった!?」なんて乙女なイベントをこなしつつ,2つの劇団の戦いも始まっていました。輝ける星屑のまさに広告戦略と呼べる手段に,砂の薔薇はファンによる草の根活動で対抗します。こういった構図は現代ではどの業界でもよくあることです。宣伝効果は強力ですからね。それを商材にしてる私が言うと胡散臭いですが……。
吉川氏:
ここで描きたかったのは2つの劇団の対比であり,砂の薔薇が培ってきたことでした。それは公演の内容のみならず,小さな村での劇の1つ1つを大事にし,それを観て感動してくれたファン達がいるという,彼らの劇団を取り巻くもの……そのすべてを竜湖祭で表現したいと思っていました。また,劇の内容が良いから人気が出るというだけではなく,団員達の“人に見てもらう努力”も描きたかったんです。物語の中でエンターテイメントを魅せるのなら,そのバックグラウンドストーリーも描いてこそですから。
4Gamer:
良いモノだからといって,多くの人が見てくれるのか。吉川さんらクリエイターとは立っている場所が少し違いますが,このインタビューを執筆するライターとしての私にも,身に染みていることです。砂の薔薇の例はある種,成果に対する反応の一例としては,とびきりに憧れるものです。なので,クリエイターの主張が投影されていたのかなと勘ぐってしまったり(笑)。
吉川氏:
いえいえ,そこの臭みはできるだけ出さないよう,努力しています(笑)。物語に対して不純物になりえる制作者の想いは切り離しておかないと,物語への没入感は失われてしまいますから。
4Gamer:
そういう考えは大切そうです。そして物語では,いよいよ演劇の公演直前となったところで,死んだはずの男「ゼルザール」にシャディアが誘拐されてしまい,それを王子様(ドゥルダナ)が追うという大事件が起こりました。このゼルザールはいわゆる,エシャル篇におけるボスですよね。
吉川氏:
はい。彼は今後の物語にも大きく関わってきて,ドゥルダナ達の前に立ち塞がってきます。そして,砂の薔薇の団員がそれぞれ重い過去を背負っているのはこれまでも示唆してきたことですが,それらの一端を5章までに提示してきた理由は,プレイヤーの皆さんにエシャル篇を“砂の薔薇の物語”として受け取ってもらいたいと考えていたからです。
4Gamer:
いい響きですね,砂の薔薇の物語。しかし,ここから先の展開も強烈です。ドゥルダナに救われたシャディアが会場に戻ると,舞台上では主演女優による次元の違う演技が,客席では観客の狂気染みた反応が広がっています。そこは劇団一の歌姫ですら思わず尻込みする,エシャルの1人舞台になっていました。誰にも求められないと知りながら「骨は拾ってね」と舞台に臨む,男前なシャディア。大歓声を独り占めにし,“緋の太陽”の二つ名をも贈られた,一躍大スターのエシャル。本当の天才はそっちだったという王道展開。まさかエシャルがマヤで,シャディアが亜弓さんだったとは。
吉川氏:
そこは自分が5章を書いていて,最も楽しかったところです。エシャルの天才性は突き抜けたもので,普通の人には理解の及ばない領域で発揮されるものです。その一方,シャディアは努力を積み重ねてきた秀才です。彼女が歌姫という立場に甘えず,深夜も練習に打ち込んでいる姿はこれまで多々描いてきました。だから僕達が理解しやすいのは,練習とその結果が地続きになっているシャディアのような人だと思っています。これから先はシャディア側の視点をとおして,2人の違いをいろいろな角度から見せていければと考えています。
4Gamer:
それにまだ終わりませんよ。5章のラストでは光の力が原因か,記憶喪失のエシャルがさらなる記憶喪失に陥る,まさかのダブル記憶喪失になってしまいました。
吉川氏:
エシャルがこれまで放ってきた光の力は,なんの代償もなしに扱えるものではありません。彼女が持っている力の光と影,それを凝縮したのが5章のラストでした。そしてこれから突き止めていくべき,エシャル篇の核心の1つです。
西氏:
結果,一筋縄ではいかない物語が展開できるようになりましたね。
4Gamer:
ここから先は6章の領域ですが,アリーチェ篇の6章では砂の薔薇が賢者の塔にいましたから,きっと王都方面に行くんですよね。「三日月の一族の生き残り」を探すためにも,王都へ向かうと言っていましたし。
吉川氏:
いえ,まずは“記憶喪失になったエシャル”という問題が大きすぎるので,その解決のために動いていきます。
4Gamer:
あっ,そりゃそっちのほうが大問題でしたね。
吉川氏:
はい。砂の薔薇が賢者の塔にいたのも,彼女の記憶を取り戻すための旅の過程だと思っていてください。
4Gamer:
時間に余裕ができたせいか細かい話も詰め込んでしまいましたが,もう1つ余談を。昨年末のクリスマスシーズンは踏破イベント「砂漠の聖夜」でエシャル達が活躍していました。その中でも,ジブリールがぶっちぎりの個性を発揮していましたが,これはなにゆえに。
吉川氏:
ジブリールに関しては「実は女の子っぽい一面もある」みたいな雰囲気を,どこかで出したいと思っていました。彼女も章を追うごとに柔らかさは出てきましたが,神話の巫女としての立場を考えると,どうにもバランスを取りづらくて。そこにちょうどクリスマスイベントが降って湧いてきて,ああいう衣装になるといいますから,じゃあこんな感じでと書き上げました(笑)。いろいろなことが良い具合にかみ合った結果,新たな一面を見せられたというケースです。
西氏:
チェンクロの踏破イベントは,メインストーリーを除くと,最も長いシナリオが要求されるコンテンツなんです。でも実のところ,これまでの踏破イベントでは“主人公などのメイン格”を主役に選んだことはなくて,あれが初めてでした。
4Gamer:
そっか。なんかこう違和感があると思っていたら,メインストーリーの主人公が主役として抜擢されていたからなんですね。
西氏:
結果としてメインストーリーでは描けない,主人公達の側面に焦点を当てられました。踏破シナリオを見ることで,メインストーリーの面白さをより強く感じてもらう。そういう相乗効果が出せたので,とても良いイベントだったと思っています。
4Gamer:
そうなると,ほかの主人公も「俺も!」「私も!」とその枠が欲しくなってしまう気が(笑)。
風術師氏に聞いた,ヘリオス篇(4章〜5章)
4Gamer:
たっぷりお待たせしました。5章に続き,6章でも最後の配信が予定されているヘリオス篇について,風術師さんに聞いていきます。
風術師氏:
はい。分かりました。
4Gamer:
そういえば,ヘリオス篇は西さんから風術師さんが引き継いだとのことですが,このあたりの事情から教えてもらっていいですか。
西氏:
4Gamerさんの過去のストーリーインタビューでも触れていますが,ヘリオス篇は以前,僕が書いていました。その頃はシナリオ全体を見ながら,自分でもメインストーリーを書くというスタンスでしたが,5つの物語がそれぞれ濃くなっていき,さらに帰還篇,6章,7章という山場が見えてきたときに,両立していくのは難しいと判断して,風術師さんにバトンタッチさせてもらいました。
4Gamer:
そういう背景が。
西氏:
ただ,正直,風術師さんには申し訳ないと思うこともあります。ヘリオス篇は僕にとって思い入れがあるルートですし,第3部の物語の核になるルートということで,松永からのチェックもとくに細かくなるんです。だから,どうしても彼への注文が多くなってしまっていて。
風術師氏:
そうなんです。本当に……(苦笑)。
西氏:
だから,ライター陣の中でも今1番の苦労を掛けているなと――。
(松永氏,ここで帰還)
松永氏:
おっ,まだやってた! 用事が済んだので戻ってきちゃいました。
西氏:
ちょうど今からヘリオス篇の話をするところですよ! そして風術師さんに「松永と僕からの注文はとても多いよね」という話をしていたところです。
松永氏:
たしかにそうだよね。本当ごめん(笑)。
4Gamer:
風術師さんはなんとも期待と要求で大変そうなポジションにいるようで。
当時,「ヘリオス篇を引き継いでほしい」と言われたときは絶句しましたしね。
チェンクロでは以前からキャラクターストーリーなどを手掛けていましたが,それでもメインストーリーをやることになるとは,まさかの出来事だったんです。
4Gamer:
ご自身にも思いもよらぬ大抜擢であったと。
風術師氏:
ええ。でもプレッシャーを感じるとともに,僕も以前からチェンクロが大好きだったので,「ぜひやらせていただきたいです!」と,ヘリオス篇を引き継がせていただきました。
西氏:
それに,この体制変更は決して妥協の結果ではありません。「彼なら書けるだろう」「クオリティ維持ではなく,クオリティアップできるだろう」,そう判断してのことです。プレイヤーの皆さんに届けるものの質を下げたくありませんでしたから,今のチーム環境の中で,最良の選択をしたつもりです。
4Gamer:
若手(?)が引き上げられる環境は素晴らしいと思います。それでは本題に入ると,4章では義勇軍の隊長の元へ向かうカインと分かれ,ヘリオス達は精霊島へ向かいました。しかし,道中の湖都で砂嵐に見舞われ,とある遺跡へ避難することに。するとそこでシャクール,カディルと遭遇します。さらに2人のいた遺跡にはなんと,ゾンビがウヨウヨしていました。ユグドにもいそうでいなかった,ゾンビです。
風術師氏:
そうですね,これがゾンビという存在の初登場でした。
4Gamer:
遺跡では骸操りの「ゾディア」と出会い,制御装置をなんやかんやしつつ,最後にどうにか脱出しました。砂漠の中でエシャルの姿をチラっと発見したり,死人の最大の願いを意味深な雰囲気で聞いたりして,4章はおしまいです。
風術師氏:
4章は単体だと話せることが,あまりないんですよね……(笑)。
4Gamer:
正直,大多数のプレイヤーは同じ心境だったと思いますが,ヘリオス篇の4章は“湖都での寄り道パート”くらいに考えていました。それが5章であのどんでん返し。そこでようやく「ああ,4章の内容ってそういうことだったのか」と気付きます。なんてニクい。
風術師氏:
そう思われたのなら幸いです(笑)。4章以前のヘリオス篇は“憧れと成長の物語”として描かれています。そこでヘリオスはいろいろな人達と出会い,仲間や苦労や責任などの大切さを知っていき,尊敬するカインには世界の行く末を託されました。
4Gamer:
この先の精霊島の図書館での独白を見ると,ヘリオスの絆も溜まってんなーと感じました。
風術師氏:
はい(笑)。しかし,4章から先は,シャロンが口にする忠告が徐々に強いものへと変化していきます。彼女はヘリオスとトロメアに対し,「この旅を続けても休まる未来にたどり着かないかもしれない」と語ります。そこからは5章で見せたような,ヘリオス篇の核心へと踏み込んでいきました。
4Gamer:
それでは足早ですが,本命の5章に入りましょう。精霊島に到着したあとは,セレステ篇との交差の裏側が描かれていきましたが,ここでちょっと,ヘリオス篇から見た家族についての考えも聞かせてもらっていいですか。
風術師氏:
ヘリオス,トロメア,シャロン,アポロを家族とすると,そこで生まれていた心配がセレステ達の抱える問題とリンクしていたので,それぞれのキャラを活かす方向を模索し,ああいった形(5章)に収めていきました。
4Gamer:
そういえば前回のインタビューで「シャロン(とトロメア)はお姉さんみたい」と言ったのですが,最近シャロンの印象が変わってきたので,ここで訂正しておきます。シャロンはお母さんみたいです。
風術師氏:
4章からは,たしかに肝っ玉お母さんな面が強かったかもしれません。
松永氏:
見た目はお姉さんでも,2人を拾って育てている時点で,お母さん的な存在ですからね。
西氏:
保護者の目線は強いですね。
松永氏:
でも,それが伝わっていたのなら良かったです。4章はカインが離脱し,ゲストキャラも少なかったので,メインキャラであるシャロンとトロメアの内面をあらためて描くチャンスだ! ってのが裏テーマでしたので。狙い通り,お母さん属性が伝わったってことですね!
4Gamer:
やっぱりシャロンはお母さんだったんだ……。さて,物語では精霊島の図書館にて,「ユグド」のチェインクロニクルに入り,一行は“世界の始まり”なる場所にたどり着きました。この世界の始まりっていつだったか,予知夢みたいなもので主人公達が集合していた場所ですよね。
風術師氏:
はい,1度登場しました。ヘリオス篇の3章の中盤,賢者の塔で白い剣のことを調べていたときの一場面です。
4Gamer:
それだ。それを思い出しつつ見ていました。
風術師氏:
そこから先は,これまで積み重ねたフラグを一気に回収しにいきます。
4Gamer:
ええ,最初に明かされたのはトロメアの存在でした。
風術師氏:
始まりの世界という常識では計れない場所にいたトロメアでしたが,実は彼女が“チェインクロニクルの後継者”であると,シャロンの口から明かされました。
4Gamer:
シャロンに拾われたというエピソードもあり,トロメアがヘリオス達と一緒にいることは不自然ではありませんでしたが,「彼女はなんなのだろう?」という疑問は掘り下げられていなかったので,驚きでした。さらに場面が切り替わると,本に記述されていたほうのトロメアは“なにかに巻き込まれて,死んでしまったヘリオス”を目撃します。
風術師氏:
そのトロメアはヘリオスの死を受け入れられず,自身のチェインクロニクルを使い,ヘリオスは死んでいないという嘘で,世界を書き換えました。その結果,彼女のチェインクロニクルは弾けて,6つのチェインクロニクルの欠片に分かれます。1つはヘリオスに,1つはアポロに,残りの4つはほかの主人公達の身体に宿りました。なお,現実のヘリオス達がそこで出会った「謎の白い女」が言うように,彼は正しくは“死に続けている”となります。
西氏:
もうちょっと詳しく説明しておくと,ユグドが持つ,ユグド大陸の事象を記したクロニクルには,この大陸で生活してきたはずのヘリオスの死がなぜか書かれていませんでした。それはチェインクロニクルの欠片が,ヘリオスの身体に入り,「ヘリオスは死んでいない」というトロメアの願いを,世界に記述し続けているためです。だから,ユグドはヘリオスの死を知りませんでした。ヘリオスの身体の中の欠片は,ユグドのクロニクルすら欺いていたんです。
4Gamer:
ヘリオスは死に続けている。その事実を知ったとき,ようやく4章での,死した存在であるゾディアとの出会いの意味が真に迫ってきました。あと4章ではゾンビ達がヘリオスに群がるシーンがありましたが,これは「死んでいるはずの彼が生きているから羨ましかった」という解釈でいいんでしょうか。
西氏:
それは単純に,ヘリオスの中にあるチェインクロニクルの欠片に引かれていたからですね。ゾンビ達が暴れていた原因も,分かたれたチェインクロニクルの一部が影響していたことなので。チェインクロニクルの欠片や紙片は,惹かれ合ったり,互いに影響し合っているんです。
風術師氏:
4章の出来事は,そうやって後から効いてくるようにとの想いを込めました。僕は4章を執筆していた当時,松永さんと西さんの意見を取り入れながら,時間をかけて何度も何度も書き直していました。ここが上手く書けていないと,ヘリオスの心境が5章でしっかり伝わらないと思っていたからです。彼が自身の死をどのように捉え,向き合っていくのか,それは4章でのゾディアとの出会いにかかっていましたので。
僕は個人的には,その後のヘリオス篇の5章がチェンクロのストーリー制作の中で,最も時間をかけたシナリオになりました。
4Gamer:
それは内容の練り直しという意味で?
松永氏:
そうですね。実際,プレイヤーの皆さんを少しお待たせてしてしまいましたし。5章はとにかく,新事実がたくさん開示されたり,新たな敵が現れたりと怒涛の展開でしたが,ヘリオス達がそれらの展開に圧倒されて終わり,という内容にはどうしてもしたくなかったんです。
4Gamer:
プレイした身だと,よく分かります。
松永氏:
彼らが世界樹の図書館にたどり着いたとき。そこでトロメアの放浪シーンを目にしたとき。そしてシャロンが自らの知ることを口にしたとき――5章ではヘリオス,トロメア,シャロンがひとりひとり抱く感情が,それぞれのシーンで異なっています。それらを丁寧に描くことに,最も時間を使いました。
そうしたからこそ,彼らが重い宿命を知らされたとき,ただ絶望するわけでも,むりやり奮起するわけでもなく,厳しい運命の中でも,今まで積み重ねてきたからこその折れないギリギリの心持ちだったり,守るべき人がいるからこそ戦える心だったりと,そういうドラマ性のある感情を,それぞれのシーンに込められたのだと思っています。そのうえで,物語全体の勢いが削がれていないかをあらためて調整したりと,何度も練り直してきました。
4Gamer:
それだけの価値はあったと思います。ちなみに5章については今後のネタバレと紙一重かもしれませんが,1つ整理してもらってもいいでしょうか。トロメアがチェインクロニクルの後継者であるという意味が一読するだけではよく分からず,フィーナやユグドに対して,どのような存在なのかが掴みきれなくて。第1部・第2部で明かされたチェインクロニクルの情報を踏まえて,展開ではなく世界観として,プレイヤーがどのように見ればいいのかを教えていただきたく。
風術師氏:
フィーナ達が年代記のチェインクロニクルを扱う一族とすれば,トロメアはそのご先祖様になるはずでした。
4Gamer:
はい……んん?
西氏:
チェンクロの世界は,第2部のラスボス「黒の根源」を倒すまで,滅びと再生をループする世界でした。そんな中,フィーナは世界が滅びる直前にチェインクロニクルを手にする,いわば“その世界における最後の管理者”です。一方,チェインクロニクルの後継者と呼ばれたトロメアは,世界が滅びる寸前,あるいは滅びた直後,管理者から本を受け継ぎ,それを新しい世界に持っていく使命を背負います。彼女は滅んだ後に再生された世界で,初めてのクロニクルの管理者となる予定でした。それが5章で描かれている,トロメアが彷徨っている1シーンの真相ですね。
4Gamer:
ふむふむ
西氏:
しかし,義勇軍が黒の根源を倒し,世界を滅びから救った結果,それまで何百,何千,何万と行われてきたループの輪は崩壊し,この世界は滅ぶことなく,未来へと続くようになりました。だから世界から滅びがなくなった時点で,再生後の世界で管理者になるはずだったトロメアは,チェインクロニクルとはまったく関係のない,普通の少女として生きられるようになったんです。
4Gamer:
ほうほう。
風術師氏:
こういう背景のため,彼女については今まで公開できる情報が少なかったんです。それにトロメアがなぜ本の管理者になったのか,ヘリオスがなぜ死んでしまったのか,これらをつなげる真相はまだまだ隠されています。
4Gamer:
いろいろ把握できました。加えて,白き異形についてもまとめておきたいのですが,白い女の言うところ,トロメアのチェインクロニクルが割れた結果,その紙片が白き異形となって出てきてしまったんですよね。彼らは元が本のページですから,それらが1つに集合しようとして,核となる分かれたチェインクロニクルの持ち主の近辺に出現していると。
風術師氏:
そうなります。
4Gamer:
結局のところ,チェインクロニクルが割れてしまったから,白き異形が現れるわけなので,世界を正常に戻すためには,すべてを1つの本にまとめる必要があるかもしれないんですよね。
風術師氏:
ええ。でも,そこで大きな問題になるのが,欠片を取り出すとその時点で正しく死亡する,ヘリオスの存在です。
4Gamer:
アンビバレンツ……。少し怖いのが,白き異形をやっかむほど,ヘリオスとの折り合いが悪くなりそうということです。それこそ原理主義的な森妖精みたく,「お前がいるからー!」系の人物とか絶対いそうですもの。何気に,死者は生き返らないと学んだセレステの考えも気になります。
西氏:
まあでも,主人公達はイイやつばかりですから(笑)。
松永氏:
いずれにせよ,主人公達の考え方に関わらず,世界を正常に戻す必要性がある以上,「6つの欠片を1つの本に戻す」ということは,物語の展開としても必然として描かれていくことになると思います。
4Gamer:
そうなりますよね。
松永氏:
それに欠片の力で生かされているヘリオスはとくに目立ちますが,ほかの主人公もそれぞれのアイデンティティに直結する力を得ていたり,そもそも欠片がどんな影響を及ぼしているのか明かされていなかったりと,さまざまです。だから,今すぐ欠片がなくなって,何一つ問題ないかというと,そうでもなかったりします。そんな彼らがどのようなゴールを目指すのか。これはすでにタイトルを発表させてもらっている6章や7章の,さらにその先で描いていくことになります。
4Gamer:
6章で登場人物が入り乱れ,ようやく大きな共通目的を抱いていくのだろうと考えていましたが,なるほど。欠片の存在もまた,各々の命題だったと考えると,主人公達には最初から分かりやすい共通点があったんですね。ストーリー展開ばかりに目が向いていて,気が付きませんでした。
松永氏:
これから大切に描いていきたい部分ですので,プレイヤーの皆さんには第3部の物語をとおして見守っていてほしいです。
4Gamer:
憶えておきます。では3月あたりに配信されるだろうと予想していますが,ヘリオス篇の6章がどのような展開を見せるのか,言える範囲で教えてもらってもいいですか。ヘリオスとトロメアは王都で姿が確認されていたので,王都にいることは分かりますが。
風術師氏:
セレステ篇の6章と連動している部分もありますので,王都には間違いなく行っています。また,白い女が何者なのかという疑問もあるかと思いますが,彼女が最重要人物の1人であることは間違いありません。本人もその後,災禍の白光の中心で待っていると言っていましたし,6章と7章の展開にも大きく関わってきます。
西氏:
そもそもヘリオス篇が原因で災禍の白光が起きたので,これが中心となる6章と7章では,ヘリオス,トロメア,シャロンの存在は当然,物語の中心になってきます。また,5章で驚いていただけた人には,6章と7章でも同じくらい,いえそれ以上に驚いてもらえると思います。ヘリオス篇は階段を駆け上がっていくように,これからどんどん熱くなっていきますから!
松永氏:
一言でいうなら「むっちゃ面白い」と思います。
西氏:
それでいいなら僕も「むっちゃ面白い」で済ませちゃいますよ(笑)。
4Gamer:
主人公達もそうですが,個人的には白い女やらシロガネやら,王都にヤバいボスキャラ達が集まっているので,そういうボス勢が同調したり,敵対したりするのも面白そうだなーなんて。
西氏:
……どうなるんでしょうねー。
海富氏:
……そこは言えないやつですねー。
風術師氏:
……センシティブなところですのでー。
4Gamer:
どういうてんかいになるのか まったくそうぞうできない。あと,気になっていることとして,第3部の物語は現在,どれくらいの進捗度にあるのでしょう。
松永氏:
前半戦の山場です。帰還篇,6章,7章をもって,第3部の物語の前半が終了します。そこから先は後半戦,というくらいの進捗度ですね。
風術師氏:
後半戦では各自が抱えている,いろいろな問題と向き合っていきます。
西氏:
ただ第3部全体で見て,後半戦がどれくらい続いていくのかは僕らの中でもまだ未知数なんですよ。
4Gamer:
というと前半が7章,後半が7章の全14章になるわけではないと。
西氏:
全然決まってないです。後半戦と言いつつ,2倍や3倍のボリュームになることだってあるかもしれません。
松永氏:
3倍だと全28章か……そんなにやる?(笑)。
西氏:
すみません,ちょっと言い過ぎました(笑)。
4Gamer:
21章仕立ての後半戦ですか,ゴクリ。それでは長々とお時間を取らせてしまいましたが最後に,第3部の物語が前半戦の佳境に入り,半年後には5周年も迎えるチェンクロの今後の展望をお聞かせください。
松永氏:
当面は6章,7章という,前半戦のクライマックスに注力します。プレイヤーの皆さんには第3部の新主人公達,ユグドに帰還した主人公やフィーナ,彼らが一同に集まる瞬間を楽しみに待っていてほしいです。ここは掛け値なしに,熱いものにしますので! あと,前回のインタビューで帰還篇のことを,長い時間があったからこその面白さだと言っていただきましたが,正確には「3年半の物語と1年のインターバル」が生んだ面白さでした。しかし,次の7章は,正真正銘の5年分です!
4Gamer:
これまでの積み重ねが,すべてつながっていると。
松永氏:
ええ,主人公とフィーナ達の3年半と,新主人公達の1年半,5年分をあわせた集大成です! チェンクロの物語が進み続けてこれたからこその,それがなかったら絶対に生まれなかったチェンクロだけの熱さを,ぜひ体感してください! そして,第3部の物語はまだまだ完結しません。さらにその先も,ゲーム内容を含め,もっと前へと進んでいくので,ぜひご期待ください。
西氏:
そこ,大事ですよね。最近ストーリーが盛り上がっているせいで,「7章でストーリーが完結しちゃうんじゃないか?」って心配の声をよく聞きますから。
松永氏:
よし,じゃあもう一度,皆で言っておこうか。
西氏:
えっ,やるんですか?
風術師氏:
ど,どのタイミングですか?
松永氏:
せーのでね。はい,チェンクロ3はまだまだー,せーの。
チェンクロチームの皆さん:
「「「「「「「完結しません」」」」」」」。
4Gamer:
(なんだこれ)まあ,いい具合に締まったものとして……はいっ,今回のストーリーインタビューはおしまいです! 第3部の物語がつないでいくチェンクロ3の今後,これからも楽しみにしております。本日は皆さん,貴重なお話の数々をありがとうございました。
チェンクロチームの皆さん:
「「「「「「「ありがとうございましたー」」」」」」」。
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