プレイレポート
「ディビジョン」オープンβテストをプレイ。スキル開放により,よりバトルが激しく&楽しく変化
「ディビジョン」公式サイト
4Gamerでは2月2日にPlayStation 4版クローズドβテストのレポートを掲載しているが,2月19日〜22日,PS4版のオープンβテストが実施されたので,ここで,そのプレイレポートを改めてお届けしたい。ゲームシステムやオンライン要素など,基本的な情報についてはCBTのレポートで触れているので,未読の人は参照してほしい。
「ディビジョン」クローズドβテストのプレイレポート。崩壊したニューヨークを舞台に,ソロでもマルチでも熱くなれる一作になりそう
CBTとの違いはミッションの追加
新たなスキルが開放されてプレイフィールが変化
今回のOBTと,CBTの大きな違いは,メインミッションとして「地下死体安置所」がプレイ可能になったことだ。前回プレイできた唯一のメインミッション「マディソン野戦病院」は,最初のミッションということもあって難度も低く,基本的に「カバーしつつ撃ち合い,先へ進む」という流れに特化していた。出てくる敵もカジュアルな格好の「暴徒」ばかりで,特徴も少なかった。
だが,今回プレイできた地下死体安置所は,その名のとおりウイルスに冒されて亡くなった人達が安置されている場所で,しかも出てくる敵は主要グループの1つ「クリーナーズ」だけという内容になっている。
クリーナーズは「浄化」を掲げてニューヨークを暴れ回る集団で,遺体はもちろん自分達以外の目に付いたものは何でも火炎放射器で「消毒」しようとする,まさに文明の崩壊を象徴するような存在だ。実際,ミッション開始直後は穴の中で燃やされる大量の遺体を目にするほか,こちらが射程距離に入ると容赦なく火炎放射器を向けてくるという,かなりやっかいな連中だ。かくいう筆者も,何度も消毒されてしまった。
また,ミッションの最中も「継電器を起動させるため,重いパーツを持って歩かなければいけない」といった要素が追加されており,動きが鈍いときに限って,たくさんの敵が襲ってくる。Co-opなら仲間に敵を任せられるが,ソロプレイではそうはいかないので,なかなか焦ってしまう。
ほかにも近接攻撃を行う敵が,斧と同時に盾を装備していて耐久度がかなり上がっていたり,最後に出てくるボスがかなりの耐久力を誇っているうえに,中距離からでもガンガン火炎放射器で攻撃してきたりと,初プレイ時はかなり手こずった。難度自体はもちろん,最初のステージより高い印象で,製品版でプレイできる先のミッションは,予想以上に歯ごたえがありそうだ。
まずタレットだが,これはグレネードと同じ要領で敵の近くに投げ込むと,壊されるか一定時間が経過するまで猛烈な勢いで敵を自動的に攻撃してくれる。単に削り役として使えるだけでなく,壁に隠れた敵を一方的に攻撃したり,うまく使えば1人で十字砲火が可能になったりと,ソロプレイの強い味方だ。また,Co-opで味方と同時に使えば,かなりの弾幕を張れる。
また,スキルMODを装着した粘着爆弾は,攻撃力を高めて効果範囲を広げたり,多くの敵を一気に行動不能にさせるフラッシュバン効果を与えたりする。これまでは「一定時間で繰り返し使える,弱いグレネード」という感じだったのだが,まさに別物と呼んでもいい活躍が可能な心強い武器となった。PvPエリアの「ダークゾーン」では,こればかり使っているプレイヤーも見かけたほどだ。
スキル自体はいつでも替えられるのだが,戦闘中,頻繁にスキル変更を行うのは厳しい。製品版では3つのスキルを同時に装備できるようになるようだが,それでもプレイヤーを楽しく悩ませてくれる要素になりそうだ。
人質の救出から,拠点の制圧,行方不明者の捜索まで
サブミッションもさまざま
メインミッションに触れたついでに,前回の記事ではあまり紹介できなかったサブミッションについても説明したい。ゲームの舞台となるニューヨークは秩序が完全に失われており,各所に暴徒や犯罪者がひしめいている。道を歩いているだけで暴徒に出くわして銃撃戦になったり,電器店を襲う犯罪者グループを発見したりと,放っておいても「事件が向こうから寄ってくる」状態だ。
小規模なグループでも倒せば経験値が手に入るし,同時にアイテムが手に入ることも多いので,無視してもいいのだが,なるべく対処しておくことをオススメしたい。
少し手が込んだサブミッションとしては「人質救出」や「ウイルススキャン」などがあり,前者は敵を倒しただけではクリアとならず,施錠された部屋の人質を助けるため,鍵を探す必要がある。もっとも,鍵のありかは分かりやすく表示されるので,迷うことはないはずだ。クリアすると報酬を受け取れるだけでなく,隠されていたアイテムを入手できる場合が多い。
ウイルススキャンは戦闘がメインではなく,スキャン用の装置を探して起動させ,所定の時間内に情報アップロード用のターミナルにアクセスするというサブミッションだ。「時間制限の付いたアイテム探し」といった雰囲気で,敵は“お邪魔要素”としているだけで,装置を見つけることが最大の目的になる。時間制限はそれほど厳しくないのだが,スキャン装置はかなりうまく隠されており,思いのほか手こずるだろう。戦闘テクより,怪しい場所を見つける観察力が重要になってくる。
オープンワールドで再現されたニューヨークにあるのは,ミッションだけではない。各所に情報やアイテム,例えば「携帯電話の通話記録」や「事件報告書」などが落ちており,これらはコレクション要素であるだけでなく,入手すれば経験値も加算される。それらのある場所に近づけばミニマップに表示されるため,むやみに探し回る必要がないところも嬉しい。
これらは拾ったあとで中身を確認でき,断片的にだが,ニューヨークがどのようにして今のような惨状になってしまったかが分かる。
それらの収集物の中でも面白いと思ったのが,「ECHO」(エコー)と呼ばれるデータだ。これは過去に実際に起こった現象を,その場に3次元データと音声で表示させるというもので,過去に起こった惨劇や事件が単色の静止画像ながら目の前に再現される。とくに前述の「クリーナーズ」が一般市民を火炎放射器で虐殺するシーンなどは,クオリティが高い吹き替え音声のおかげもあって,相当なインパクトがあった。
筆者はゲーム中の手紙類を読むのが好きなタチなのだが,面倒だという人も多いはずで,こうした分かりやすい演出が用意されたのだろう。
しかもECHOは,単なるコレクションではなく,「行方不明者を探す」というサイドミッションで,その人の足取りを追う手がかりとしても活用できたりする。ECHOを再生して過去の情報を得,それを元に消息をたどるのは,まるで探偵のようで,いつものドンパチとは趣が異なり新鮮だ。
製品版では収集できるアイテムや情報も一気に増えると思われるので,こうした「一風変わった」サブミッションもさらに出てくるかもしれない。
プレイヤーが増えたことにより,ダークゾーンは「カオス」に
ソロやCo-opだけでも問題なく楽しめるのはそのまま
最後に,オンライン要素の変化についても,少し触れておこう。
本作のCo-opおよびPvP要素となる「ダークゾーン」に仕様上の大きな変化は見られなかったが,誰でも参加できるOBTということで,カオス化がかなり進んだように感じられた。簡単に言って「治安がより悪くなった」印象で,ローグプレイヤーが増加し,ソロでもパーティでも襲われる場面がかなり多くなった。とくに無防備なアイテム回収時は油断できず,近くに別のプレイヤーがいる場合,かなりの確率で襲撃を食らい,なかなか装備が入手できなかった。
回収地点でアイテムを無視した激戦が繰り広げられることもしばしばで,全体的にアイテムを入手する難度は上がった。
Co-opでは,参加できるミッションが限られていたことに加え,強いスキルが使用できるようになったため,ソロでも十分だと感じられた。もともとCo-opでは味方の火力がオーバー気味だったのだが,それがさらに顕著になったというところだ。とはいえ,製品版ではより厳しいミッションが数多く用意されているはずなので,おそらくこれは,OBTに限った話になるだろう。
今回のOBT,Ubisoft Entertainmentの発表によれば,全機種の累計で640万人が参加するという,大きな成功になったとのことで,本作に対する期待の高さがうかがえる。CBTから大きな変更はなかったものの,新たなスキルが追加されたことにより,CBTではそれほどとは思えなかったこの要素がゲームプレイにおいて強力な装備と同じか,それ以上に重要であることが確認できた。
装備の充実には危険なダークゾーンへの参加が手っ取り早いが,スキルの取得や強化にはソロやCo-opでの活動が必要であり,「ソロもマルチも両方プレイすれば強くなれるし,楽しめる」を実感できた。もちろん,ソロプレイのみでもストーリー上は何の制限もなく,自分のペースで楽しめるという点も変わらない。
トム・クランシー氏の名を冠した完全新作のアクションゲーム,「ディビジョン」。発売は間近に迫っており,今から楽しみだ。
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(C)2016 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Tom Clancy’s, The Division logo, the Soldier Icon, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
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