プレイレポート
[E3 2014]UbisoftのMMOレース「The Crew」を,3画面とお値段360万円也の最新3DOF可動筐体で体験してきた
今回は,βテスト直前となったPC版のThe Crewによる,3画面+可動筐体での試遊レポートをお届けしたい。
The Crewは,実在の都市を走れるMMOレース
The Crewは,アメリカ大陸に実在する主要都市の道路や,その景観のエッセンスをリアルに実装しており,プレイヤーはこのゲーム世界の中を縦横無尽に走り回ることができる。
再現されている都市・地域はニューヨーク,ロサンゼルスなどの市街部や,マイアミのような観光リゾート地,モニュメントバレーのようなアメリカの山岳地帯などで,ローディング画面なしのリニアなオープンワールドとして表現されている。
説明を担当してくれたUbisoftで本作のExecutive Producerを務めるAnne Blondel-Jouin氏によれば,プレイヤーは自動的に接続サーバーに割り当てられ,ネットワークに接続していることを感じさせないシームレスさで,ゲーム世界に潜り込むことができるとのこと。
MMOということなので,ゲーム世界にジャンプインしたあとに目にする,道行く車達は実はほかのプレイヤーのアバターカーだったりするわけである(NPCカーも存在する)。
開発は,この手のオープンワールド型レースゲームの元祖的存在である「テストドライブ アンリミテッド」シリーズを手がけたスタッフによって行われており,確かに言われてみれば,そんなテイストをそこかしこに感じることができる。
本作の「The Crew」というタイトルには「仲間」というような意味が込められているのだが,実際,ゲームシステムは,気軽に4人の「仲間」を集めてチームを構成し,団体戦レースや協調型レースイベントなどを楽しめるようにデザインされている。
一番シンプルなレースモードは,ストリートコース上にゴールを決めて着順を競うレースイベントだが,アメリカ大陸内に実在するラグナ・セカレースウェイのようなサーキットで,コンマ1秒を削り合う硬派なレースイベントを行うことも可能だ。
また,標的のAIカーをどのチームがいち早く破壊して制止できるかを競う自動車版「鬼ごっこ」モードも和気あいあいと楽しめて人気が出そうである。
なお,MMOタイプのゲームプレイがメインコンテンツとなる本作だが,サーバー接続なしのストーリーベースで進行していくシングルプレイ(キャンペーン)モードも搭載されているようだ。シングルキャンペーンの車内無線でナビゲータの指示に従って行動していく雰囲気は,なんとなく「Need for Speed」シリーズの最近の作品を彷彿とさせる。
登場車種は,基本的には実在するスポーツカーがメインだが,レースイベントは舗装路上だけでなく,完全なオフロードフィールドである,砂漠,雪原,あるいはトウモロコシ畑(!)までもが用意されていたりするので,工場出荷状態のままでは参戦できないこともあるだろう。そこで,プレイヤーはマイカーを参加するレースに合わせてカスタマイズする必要が出てくるのである。
普通のレースゲームで,砂地や雪原でのレースに参加するのであれば,SUV的なフォルムの四輪駆動オフローダー車両を購入して参戦……ということになるのだろうが,本作では,所有している普通のオンロード用スポーツカーを無理矢理オフローダーに改造することが可能なのだ(笑)。
ブース内の試遊台では,あのスリークデザインの日産「フェアレディZ」を,ウルトラワイドトレッドなバギー仕様に改造してしまう様子が公開され,来場者の度肝を抜いていた。Blondel-Jouin氏によれば,常識に囚われないチューニングを楽しめるのが本作の醍醐味だそうだ。「こうした驚きのチューニングについて,実在自動車メーカーとのコラボレーションはあったのか」と尋ねたところ,「まさか!」と笑われてしまった。
可動筐体との相性もいいThe Crew!
(ただし,筐体のお値段360万円)
APEX3GTは,三軸自由度に対応した可動筐体で,
(1)正面に対して時計回り,反時計回りの回転動作
(2)ブランコのような前後振り子回転動作
(3)水平線に対しての時計回り,反時計回りの回転動作
に対応する。
コーナーを曲がる際のステアリング操作では(1)だけでなく(3)の動作も織り交ぜて横Gを演出したり,加速減速時は(2)の動作を入れて加速減速Gを再現したりするようになっており,臨場感というか,リアリティは相当に高い。
筆者は,普通の市街地レースを体験させてもらったが,減速ミスでコースアウトして荒れ地に突入してしまうことがあった。本作の場合,オープンワールドレースなので,コースアウトしたくらいではレースが中断されることはなく,そのまま続行される。そう,そのデコボコした荒れ地を走破して舗装路コースに復帰しなければならないのだ。
荒れ地走行時は,マイカーが路面の凹凸を拾っているのだろうか,可動筐体が左右に上下にと激しく振動し,筆者は全身がガクガクになるほどのフォースフィードバックを受けて,図らずも,この可動シートの実力を最大限に思い知るハメになってしまった。
東京ゲームショウでも,ぜひこの3画面×可動筐体での展示を期待したいものだ。
また,PC版のβテストが7月23日から開始される予定となっている。日本から参加可能かどうかなどは不明だが,興味のある人は続報に期待しよう。
「ザ・クルー」公式サイト
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(C) 2014 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. The Crew logo, Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries.
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