インタビュー
「HeroWarz」の国内運営プロデューサーに聞く。CBTの実装コンテンツやサービス方針,今後のスケジュールはどうなる?
すでにお伝えしているとおり,正式サービス開始に先がけて,8月26日から29日までの間,1万人規模によるクローズドβテストの実施が発表されている。4Gamer読者のために1500名分の参加枠を用意してもらったので,ぜひ奮って応募してほしい。
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今回4Gamerでは,「HeroWarz」の運営プロデューサーを務める杉本誉幸氏にメールインタビューを実施し,CBTの実装コンテンツやサービス方針,今後のスケジュールなど,気になるポイントを尋ねてみた。
「HeroWarz」公式サイト
4Gamer:
日本における「HeroWarz」の運営方針や実装コンテンツなどをお聞きしたいと思っていますが,その前に韓国でのサービス状況はどうなっているのでしょうか。
杉本誉幸氏(以下,杉本氏):
韓国では正式サービスが始まっており,2015年12月に追加されたイザナミまでで計16人のプレイアブルキャラクターが実装されています。最近では8人パーティで挑むレイドコンテンツ「逆襲」が追加されたことで,コンテンツもかなりボリュームアップしています。
ちなみに,今年の7月20日には北米でのサービスも始まりました。
イザナミ |
レイドコンテンツ「逆襲」 |
4Gamer:
現在,テスターを募集しているCBTでは,どのようなコンテンツがプレイできますか。
杉本氏:
CBTではストーリーモードを中心に,日本向けにスキルや操作性が調整されたキャラクターでの戦闘をお楽しみいただけます。クランやパーティ機能も,一部ですが開放する予定です。
レベルキャップを31までとしているため,高難度のボス戦などはプレイできませんが,「HeroWarz」の直感的な操作性や敵を一気に倒す爽快感は十分にお楽しみいただけると考えています。
4Gamer:
実装されるプレイアブルキャラクター数はいかがでしょうか。
杉本氏:
男性3人,女性3人の計6人(ジェリー / デリック / マリ / ナガレ / オードリー / トム)となります。「HeroWarz」には多彩なプレイアブルキャラクターが登場しますが,その中からプレイフィールが異なる6人を選定しました。
それぞれ特徴的な戦闘スタイルを持っているので,ぜひすべてのキャラクターで遊んでほしいです。
4Gamer:
オンラインアクションゲームにもいろいろな種類がありますが,「HeroWarz」の特徴を教えてください。
杉本氏:
なんと言ってもマウス1つでプレイ可能な操作性と,迫り来る大量の敵をド派手な技で一気に倒していく爽快感です。コンボやスキルバランスも,日本向けに再構築されており,多彩な必殺技を駆使してコンボを重ねることが可能です。
さらに,習得したスキルに追加効果を付与する機能(オプションスキル)が装備アイテムに適用され,戦闘がよりテクニカルになるよう設計されています。オプションスキルは装備入手時にランダムで設定されるので,同じキャラクターでもまったく異なる操作性や特徴を持たせられます。
自分のプレイスタイルに合ったオプションスキルを,ぜひ探してください。
4Gamer:
日本でのサービス提供を決めたポイントは何でしょうか。
杉本氏:
カジュアルなゲーム性でありながら,多くの登場人物が絡み合う奥深いストーリーを持ち合わせていること。そして,個性的なプレイアブルキャラクター達によってさまざまな体験ができること。この2点は,ほかのゲームにはない魅力だと感じました。
とくに,マウス1つでここまで直観的にプレイできるアクション性は日本のプレイヤーにも楽しんでもらえる要素でしょう。
サブコンテンツも含めると,登場キャラクターの総数は200人を超えます。今回のCBTでは適用されませんが,オープンβテストではフルボイス化の予定です。運営側としては収録が大変ではありますが,こういった部分はこだわっていきたいところです。楽しみにお待ちください。
プレイアブルキャラクターの武器が際立っているのも,「HeroWarz」の特徴です。デリックの「マンホール」,トムの「野球ボール」,ジェリーの「バット」といった一風変わった武器での戦闘は,これまでのアクションRPGとは一線を画しています。
ジェリーに至っては,彼女に好意を抱いている男子生徒が助けに来るという演出も面白いので,こうした細かい部分にも注目してほしいです。
4Gamer:
日本でのサービスでは,どのようなローカライズが行われますか。
杉本氏:
テキストとボイスはもちろん,ゲームコンテンツや仕様についても日本向けのカルチャライズを行います。
すでに北米では韓国版とは異なる仕様でコンテンツが実装されているのですが,これらはすべてセガ側が提案し,企画したものです。したがって,日本でのサービスに際しては「HeroWarz」全体を再構築していると考えてもらえれば,分かりやすいかもしれません。
その意味では,これまでのパブリッシングタイトルとは大きな違いがあると言えます。
4Gamer:
正式サービスの開始時期を教えてください。
杉本氏:
できるだけ早く完成版をお見せしたい,という気持ちはありますが,キャラクターや新コンテンツなど,「HeroWarz」の特徴を活かした新しい姿にするための調整に時間を要している状況です。
2016年内のサービス開始を予定していますが,皆様にご満足いただけるクオリティを実現するため,今しばらくお時間をいただけるとありがたいです。
4Gamer:
正式サービス時点で実装されるコンテンツやプレイアブルキャラクターはどうなりますか。
杉本氏:
正式サービスでは,8つの新地域と41のストーリーダンジョンを実装する予定です。さらに,戦闘時にプレイヤーをサポートしてくれる心強い味方「サイドキック」も本格実装となります。そのほか,強化システムやゲームパッド対応といった機能拡張も行う予定です。
プレイアブルキャラクターについては,現在調整中なので勘弁してください(笑)。ただ,CBTの6人とは特徴が異なるキャラクターの実装を予定していますので,ご期待ください。
4Gamer:
韓国では4人対4人のPvPコンテンツがあるそうですが,日本でも実装されるのでしょうか。
杉本氏:
「ATV(ArenaTV)」ですね。いわゆるMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)系のサイドコンテンツで,日本サービスでの導入は現在検討中です。
4Gamer:
コンテンツの実装やアップデートは,韓国でのサービス状況に追従する形になるのでしょうか。
杉本氏:
先ほど説明したとおり,日本と韓国ではサービス内容が大きく異なります。そのため,韓国でのサービス状況に追従する形にはなりません。
ただし,韓国で導入されているキャラクターやコンテンツについては,すべてではありませんが日本向けにカルチャライズして実装する予定です。最終的なコンテンツ量は,韓国よりも多くなると思います。
4Gamer:
すでにサービスインしている韓国では,どのようなアップデートが行われていますか。
杉本氏:
直近のアップデートでは,新サイドキック「マインド」の追加や,最上位等級の新アバターの実装,エンドコンテンツの改変アップデートが進行中です。
マインド |
最上位等級の新アバター |
4Gamer:
基本プレイ無料のビジネスモデルとのことですが,有料アイテムは韓国と異なりますか。
杉本氏:
韓国のサービスで実装済みのアバターやポーションなどについては,日本でも同様に販売を行う予定です。ただ,有料アイテムについても韓国とは異なるものになる予定です。
課金しなくても十分に遊べることを基本的なスタンスとしており,「Pay to win」とならないような調整を予定しています。
これは初出の情報ですが,日本でのサービス開始に向けて,著名イラストレーターさんによるオリジナルアバターの実装を予定しています。鋭意制作中ですが,今回は山下しゅんや氏にデザインしていただいた「ジェリー」のアバターを特別にご紹介します。
そのほかにも,カッコいいデザインを書き下ろしていただいているのでご期待ください
4Gamer:
日本で「HeroWarz」成功させるために,一番大事なことは何でしょうか。
杉本氏:
「HeroWarz」の強みを最大限に活かしつつ,日本のプレイヤーに合ったコンテンツを導入することです。そのために,日本でのサービスは韓国版のローカライズではなく,より日本人の嗜好に合ったコンテンツを再開発しています。
特徴的な戦闘システムやコンボはそのままに,モンスターの行動パターンを多様化させたり,攻略要素を追加したりして,爽快感を増大させるカルチャライズを行います。
4Gamer:
あらためて今後のスケジュールを教えてください。
杉本氏:
すでに発表していますが,CBTを8月26日から29日まで実施します。その後,テスターから寄せられた意見を反映しつつ,新コンテンツを追加したOBT,そしてサービスインを年内に予定しています。
皆様の貴重な意見を可能な限りゲームに反映することで,「HeroWarz」をより多くの皆様にお楽しみいただけるよう対応していきます。今後にご期待ください。
「HeroWarz」公式サイト
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